井頭公園のハチジョウツグミ
やっと春めいた暖かさに恵まれた日曜日となりました。本日は、日光野鳥研究会の自然観察会で真岡市の井頭公園へ行きました。春の日差しが降りそそぎ、それを浴びたマガモやコガモの顔の緑色がまぶしいくらいでした。いつもは黒いだけだと思っていたカワウも、金属光沢のある緑色に輝き見とれてしまうほどです。このほか、鳥はミヤマホオジロにベニマシコといったお目当ての鳥をじっくりと観察することでき、予定時間を大幅に超えてしまうほど出会いの多い一日でした。参加者一同、大満足の観察会となりました。
ところで、公園の一角に野鳥の看板がありました。
井頭公園で見ることができる野鳥たち29種類が、描かれています。正直、絵は上手くありません。ただ、精密画でもマンガでもなく、緊張感のなさがほのぼのとした印象を与えてくれる不思議な絵となっています。
ちょっとつっこみどころのある看板なのですが、なかでも不思議なのはツグミがハチジョウツグミになっていることです。なぜ、ツグミの絵がわざわざ出会いの少ない亜種ハチジョウツグミになっているのでしょうか。
改めてこの看板の絵を見ると、全体的になんだか見慣れた絵のような感じがしました。このなかのヒヨドリとコアジサシの飛ぶ姿、カッコウの脚の毛の生え具合が特有の姿をしています。そのため、これをヒントに図鑑を探すと、まったく同じ絵が日本野鳥の会の『フィールドガイド日本の野鳥』(高野伸二他・1991)にありました。どうも、この本を参考に描いたようです。そう思って、それぞれの鳥の絵を比較してみると、雰囲気がとてもよく似ています。
そして、ツグミのところを見るとツグミの絵は4つあり、ハチジョウツグミはツグミの亜種なのですから同じコーナーにあります。そのため、4つの絵のなかでいちばんきれいなハチジョウツグミを描いてしまったことになります。
看板制作者の名誉のために言っておきますが、井頭公園でハチジョウツグミが見られることはあると思いますので厳密には間違いではありません。
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