キンクロハジロの雌の声-六義園
ここ1週間ほど、六義園の池にはキンクロハジロが多い時で200羽ほど入りました。今日は、20羽ほどに減っていましたので、南から北へ移動する群れが通過していったことになります。
ところで、かなりのベテランでもキンクロハジロの声を聞いたことのない人がいます。蒲谷鶴彦先生が人生のなかで録音した鳥の声のうち、最後から2,3番目がキンクロハジロだったと思いますから、録音的にも難しい鳥と言えるでしょう。
それでも、雄は餌付いている群れであれば近くに来るので、「クルル・・・」と言う声を聞くことがあります。注意さえしていれば、聞き逃すことはないと思います。しかし、雌の声はなかなか聞くことも録音することもできません。まず、関東地方では雌が少ないことがあります。さらに雄はディスプレイで鳴くわけですが、雌は鳴く必要がないので、まず声を上げることはありません。私の数少ない雌の音源は、六義園の池に1羽だけポツンといたものが、数声小さな声で鳴いていたものです。距離もあったので、あまりよいコンディションではありませんでした。
今回、ツグミ系の録音のために池のほとりに置いておいた録音機に、キンクロハジロの声が良く入っていて、雌も鳴いていました。YAMAHA W24でタイマー録音、音量の増幅はなし、600Hz以下の低音を軽減、ノイズリダクションを中程度かけています。また、1分ほどを切り出し、声と声の間隔を詰めています。
「tufted_duck140410.mp3」をダウンロード
後ろで「キュウルル」と、可愛い声で鳴いているのが雄です。雌の声は、カタカナで表現したら「ギューッ、ギュルル」、あるいは「ビューッ、ビュルル」でしょうか。少し濁っているものの深みのある不思議な声です。たったこれだけの声でも、表現するのに苦労する声です。
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