« ヤマガラのさえずりのバリエーション | トップページ | オオヨシキリ初認-大久保農耕地 »

2014年4月21日 (月)

ハチジョウツグミの地鳴き

 話は前後しますが、S木♂さんからハチジョウツグミがいると情報をいただきました。なんとご自宅と仕事場の間にある公園に見つけてくださいと、いわんばかりに出現したのです。S木♂さんからは「皆、人気のウタツグミに行ってしまっているので空いています」とのこと、結局3~4月に3度通いました。
 このハチジョウツグミは、背中の灰色とお腹のオレンジ色のコーディネイトが、とてもうつくしい雄でした。これまで、こんなにきれいなハチジョウツグミは、見たことがありません。あわよくば、さえずってくれればと期待しての来訪です。
Hatijyothrush140408

 ウタツグミは、ヨーロッパでは普通種ですので、さえずりも地鳴きも音源はネット上にたくさん出回っています。ハチジョウツグミの分布はシベリアなどですから、あまり録音されていない鳥で野鳥録音的にはウタツグミより貴重となります。
 ツグミのさえずりについては、アカハラのような音質で複雑な節だと思っていますが、標準の鳴き方が不明です。ハチジョウツグミは、xeno-cantoでアップされているさえずりは、単純で短い同じ節の繰り返し鳴くことが共通し、マミジロの音質でクロジの鳴き方に聞こえます。なお、日本ではハチジョウツグミは亜種ですが、世界的には種として扱われています。さえずりを聞く限り、別種扱いがなっとくできます。そのため、xeno-cantoでは、ツグミは英名Dusky Thrush、学名Turdus eunomus、ハチジョウツグミは英名Naumann's Thrush、学名Turdus naumanniとなっています。
 xeno-cantoのハチジョウツグミのURL。さえずりもあります。
 http://www.xeno-canto.org/explore?query=Turdus+naumanni
  地鳴きしかないツグミのURL。
  http://www.xeno-canto.org/explore?query=Turdus+eunomus
 しかし、くだんのハチジョウツグミは、なかなか鳴いてくれない鳥でした。S木♂さんは、動画と共にぐぜりを録音できました。私は、飛び立つ時の地鳴きをなんとか録ることがことができました。YAMAHA W24で録音、ボリュームのかなりの増幅、低音ノイズをかなりカットし、ノイズリダクションを強めにかけています。

 地鳴きは、聞く限りツグミとほとんど変わりありません。
 芝川第1調節池で2014年4月17日に録音したツグミの地鳴きです。

 ツグミの地鳴きには、いくつかのパターンがありますので、いちがいに比較はできません。ハチジョウツグミの地鳴きは飛び立つ時の声でしたので、同じような声を探しての比較してみました。ハチジョウツグミのほうが少し金属的に聞こえます。声紋で見ますと、ハチジョウツグミの基音が3,500Hzあたりにあり、ツグミが3,000Hzにあります。また、パターンはハチジョウツグミが平坦なのに対し、ツグミは山型、逆U字型のパターンに見えます。その違いが、多少ニュアンスが違って聞こえることになります。違いはあるものの、野外で聞き分けられるほどの大きな違いはない思います。
 S木♂さん、貴重な音源を録ることができました。毎度、ありがとうございます。

« ヤマガラのさえずりのバリエーション | トップページ | オオヨシキリ初認-大久保農耕地 »

観察記録」カテゴリの記事

コメント

まつ様
私は珍鳥を片っ端から見に出かけるというようなことはしないので、ハチジョウツグミに出会っても喜びよりはカメラマンが殺到する心配のほうが大きいくらいでした。
写真を数枚撮って「もういいや」という気持ちだったのですが、まつ様にXeno-cantoを教えていただき、ハチジョウツグミのさえずりを聞いたら、魅了されてしまいました。
このハチジョウツグミは食事が終わると木にとまり、休憩中は必ずと言って良いほどぐぜっていました。よくグぜる個体でしたので、飛去する前にさえずりを聞かせてくれるのでは?という期待をもって観察しましたが、結局さえずりは聞かれませんでした。
いまごろ海を渡って、さえずり始めているのでしょうか?(笑)。

この公園は、ご存じのように住宅地の中の小さな公園です。
カメラマンが殺到したら相当混乱が起きるだろうと予測されたので、知らないカメラマンには極力情報を拡散しないようお願いしたり、餌をまかないよう念を押したりしました。顔の広い仲間も声かけに協力してくれました。
その効果もあってか?出現から1か月間は、カメラマンはいても2~3人程度で、これくらいならばまぁ大丈夫だと安心していました。
しかし4月に入ってから、ついに情報爆発し、毎日10~20台のカメラが住宅地に向けて並ぶようになってしまいました。
私有地に勝手に駐車する車両5~6台、それと個人宅にレンズを向けてカメラが並んだことで、警察の出動が2回ありました。
平日の昼間に集まっているので、おそらくは定年退職後に野鳥撮影を始めた方々であろうと思われます。
情報交換で珍鳥ばかりを追いかける撮影、1羽の鳥に大勢が集まり、その結果パトカーが出動するという状態を正常と言えるのか?
今回のハチジョウツグミを撮影された方々全員に今一度考えてほしいと私は思っています。
野鳥観察者と野鳥撮影者と、行為は似ていますが目的はまったく別であることを痛感した1か月でした。

S木♂様
 このたびのハチジョウツグミの件、ありがとうございました。また、情報の管理、お世話様でございました。
 やはり完全な情報の管理は、むずかしかったですね。ただ、S木♂さんのご努力のかいあって、かなりの期間にわたりクローズされていたと思います。しかし、最後は情報爆発という感じでした。
 越冬個体だったからまだしも、これが営巣であったら、どんなに鳥にプレッシャーになるかと思うと憂鬱になる昨今です。
 私もバードウォッチャーと野鳥カメラマンの違いというものを感じています。でも、一般の方にはわからず、このような事例があると日本野鳥の会にクレームがくるのですから、困ったものです。
 

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/556172/59507927

この記事へのトラックバック一覧です: ハチジョウツグミの地鳴き:

« ヤマガラのさえずりのバリエーション | トップページ | オオヨシキリ初認-大久保農耕地 »

2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

最近のトラックバック

無料ブログはココログ