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2014年5月

2014年5月31日 (土)

鹿威しの音-日光

 昨日今日は、目の不自由なMさんと、日光で野鳥録音を楽しみました。
 以前、Mさんから「鹿威しの音を録りたいが、どこかにないか」と聞かれたことがあります。なんでも、都内の公園にあるのを見つけて行ったが、車の音がうるさくて録音できなかったそうです。私自身、録音を始めてから鹿威しに遭遇したことはなく、録ろうと思ったことはありませんでした。環境音にこだわるMさんならではの希望です。
 ネット検索をして探してみると日光にあることがわかりました。田母沢にある「奥の院 ほてる とく川」です。Mさんは、このホテルに泊まることになり、私も便乗して鹿威しの音を録らせてもらいました。
  鹿威しの音を録るのは、簡単に考えていたのですが、かなり難しいと思いました。水が竹に溜まり、その重さで重心が移動してただ石を叩く音なのですが、奥が深いのです。ひとつに「カコーン」という音がある程度、響いてくれないと趣がありません。さらに、この音があるがゆえに静けさを感じるのが理想です。音が静かな感じを醸し出すのですから矛盾しています。しかし、これが日本の音風景の興味深いところ、こだわりどころのある録音となります。
 ホテルは渓流沿いにあり、沢音が聞こえます。周辺は、森の中という感じです。細い行き止まりの道があるだけですから車はときどき来るだけで、静かです。ただ、ホテルですから換気の音や人声が入ります。録音機を鹿威しの近くに置けば、周辺のノイズがかなり軽減されるはずです。しかし、近すぎると反響や周囲の静けさを感じる音にはならないでしょう。ある程度の距離を置くことも必要で、マイクポジションがかなり要となります。
 また、鹿威しの音はほぼ30秒間に1回鳴ります。音は急に入り、なおかつ大きいのでそれに合わせて録音レベルを絞ると、まわりの静けさを感じさせる音が録れません。音量レベルと動きを見ながら、微妙な調整が必要でした。
 録音は、10分間で20回分録れました。この10分のなかで、換気がとまっているところ、人声がないところ、ヒヨドリの声が入ったところを抽出して編集加工してみました。
 PCM-D100で録音、ボリュームはそのまま、300Hz以下のノイズを軽減、それに日光で録音した水音をミックスしてみました。


 30秒間というのはけっこう長くて、他に音がないと間が持てない時間となります。不自然にならない程度に水音を足すことで、雰囲気を少しでも醸し出せたらと思いました。

2014年5月30日 (金)

あのダミーヘッドが展示中-霧降高原レストハウス

 今、日光の霧降高原にあるきすげ平園地にあるレストハウスで、私のバイノーラル録音の先生、E村さん制作のダミーヘッドが展示されています。また、同時に録音された日光の野鳥たちの声も流れています。

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 バイノーラル録音は、少しでも人の耳と同じ位置にマイクを設置して、人が聞こえるように録音する試みです。自分の頭と耳を使っても良いのですが、長時間録音ではじっとしているのが辛いので、ダミーヘッドを使います。販売されているものは数10万円もするため、自分で作るという楽しみもあります。
 E村さんは、私の行きつけの美容院でもらったウィッグを加工して、ダミーヘッドを作りました。展示されているのは、2号機の”あきら君”だそうです。
 なお、このダミーヘッドの作り方は、E村さんのサイトに詳しく解説されています。下記URLでご覧ください。こちらは初号機の”たけし君”です。
  http://nikkotoday.com/sounds/binaural/index.html
 ダミーヘッドのほかにも、E村さんの撮られた野鳥の写真もたくさん展示されていますので、ぜひご覧ください。

2014年5月29日 (木)

日本野鳥の会理事会と『季節のいのち』のお知らせ-追記

 昨日は、公益財団法人日本野鳥の会に理事会でした。去年度の決算の承認、また事業報告を事務局の皆さんから受けました。それに加えて、E沢さんが勤続30年ということで表彰を受けました。まずは、おめでとうございます。柳生博会長から賞状と記念品を渡され、感慨無量のおもむき。考えてみれば、私が日本鳥類保護連盟にいた時に「今度、日本野鳥の会に若い女の子が入ったぞ」と聞いたのはE沢さんなのです。それが、勤続30年とは私も感慨無量です。
 ところで安西英明さんから、彼が担当しているNHKラジオの『季節のいのち』の6月の放送は、雛たちの声がテーマとのこと。NHKのライブラリーには、雛の声がないと言うことで、私の音源をお貸しいたしました。軽妙でわかりやすい安西さんの解説と、ちょっと苦労して録音した雛たちの声をお楽しみいただければと思います。
  毎週日曜日、午前5時33分からの放送です。文化放送の『朝の小鳥』のあとにぜひお聞いただければと思います。
 また、下記URLで、放送後に鳥の声を聞くことができます。
  http://www.nhk.or.jp/r-asa/kisetsu.html
 

 追記
 詳しい放送内容を安西さんよりいただきましたので、下記します。
 6月1日 ハシブトガラスとハシボソガラスの幼鳥
   8日 スズメのひな、交尾の際の声
    15日 ヒヨドリとムクドリの幼鳥、ほかワールドカップ関連
     22日 コゲラの幼鳥、カルガモのひな
     29日 シジュウカラとカワラヒワの幼鳥

2014年5月28日 (水)

満開のツツジ-稚児の墓

 先の日曜日は、日光野鳥研究会の自然観察会で稚児の墓に行きました。
 日光連山のひとつ女峰山に向かう登山道の途中にあるポイントです。日光東照宮があるあたりから、2時間ほど山道を登るとたどり着く台地です。途中、2カ所ほど急な登りがあり、息が切れ汗びっしょりになります。それでも、この季節になると行ってみたくなるのは、ヤマツツジの花園となっているからです。
   毎年、この時期に観察会を実施していますが、花の時期が早かったり遅かったりでなかなかタイミングが合いませんが、今年はドンピシャリ。みごとな満開のヤマツツジが迎えてくれました。また、標高の高いところでは、シロヤシオとトウゴクミツバツツジが、まだ咲き残っていて、ツツジだけで3色そろっていました。

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 日光は、ツツジの花とともに野鳥たちのベストシーズンになります。

2014年5月27日 (火)

立つと聞こえるオオコノハズクの声

 性懲りもなくオオコノハズクの声が聞きたくて、先週末もダム湖へ行きました。A部♂♀さんに、月之座さん、義弟ともどもお世話になりました。
 A部♂さんの話では、まだ鳴いているとのこと。前夜は、E村さんとTさんも加わって、泊まりがけで声を楽しんだとか。彼らは、お酒を飲むので必然的に泊まらざるを得ないのですが、さぞ美味しい鳥見酒となったことでしょう。
 A部♂さんから、「昨夜は、座っていると聞こえないけど、立つと聞こえた」という不思議な現象があったとのことでした。そんなことがあるのか、まずはコンビニ弁当で腹ごしらえをして暗くなるのを待ちます。この夜は、曇っていて寒いもの風はなく、絶好の録音日和となりました。皆、こうして座って待ちます。実際は、もっと暗いのですが、最近のデジカメでは明るく撮れてしまいます。

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 ひとつ向こうの山でコノハズクが鳴き始めました。ダムサイトのほうでは、ヨタカの声も聞こえます。ゴイサギの鳴きながら飛んで行き、夜の鳥の世界となりました。
 離れた斜面と車の屋根の上にYAMAHA W24を置き稼働させておきます。PCM-D100を手元に置き、こちらも稼働させます。また前回同様に、オオコノハズクの声が聞こえたらA部♀さんが、赤いランプを点けてもらうことで準備ができました。
 しかし、オオコノハズクの声は聞こえません。これでは、録音していてもムダなので数歩離れた所に置いてあるPCM-D100を止めようと立つと、なんとオオコノハズクの声が聞こえるではありませんか。A部♂さんの言うとおり、オオコノハズクの声は立つと聞こえたのです。皆に立つように合図を送ります。皆さんうなずき、A部♀さんの赤いランプがつきました。やはり、立つと聞こえるのです。
 PCM-D100で録音、100Hz以下のノイズを軽減、全体にボリュームをアップしています。



「ザーッ」と聞こえる沢音が小さくなるくらい離れるか、ボリュームを絞って聞いてください。そして、オオコノハズクの「ホッ、ホッ、ホッ」という声が、木魚のテンポで聞こえる状態が、実際の聞こえ方に近いと思います。
  そっと立ったり座ったりして確かめると、だいたい耳の高さが1m数10cm以上に上にあると聞こえます。録音機を手に持っていられませんので、ガードレールの上に置いておいたら、もう声は入っていませんでした。車の屋根の上の置いたYAMAHA W24には、入っていました。
 オオコノハズクは、前方にある山の斜面の森で鳴いています。そして、私たちの目の前にはオオバヤシャブシが並んで生えています。どうも、立つことで樹木の上を越えて伝わってくる音が聞こえて、座るとこの木によって音が遮断されてしまうようです。
 高い音は波長が短いの隙間を通り抜けるが遠くまで聞こえない、低い音は波長が長いので遠くまで聞こえるが遮蔽物があると聞こえないという特性があります。樹木の中にいる小鳥が高い声で鳴くのは、音の性質を利用しているからにほかなりません。この程度の木があるだけで聞こえない声で鳴き、その理論を無視して、低い声で鳴くオオコノハズク。この謎は、魅力的です。

2014年5月26日 (月)

アナグマ-霧降高原きすげ平園地

 週末は日光でした。まずは、霧降高原のきすげ平園地に行きました。
 カッコウの声が初夏を思わせますが、まだカタクリの花が咲き残り、シラカバの芽吹きはまだという早春の風情です。順路を歩いていると、草原を横切る獣がいました。アナグマです。そっと見ていると、森の中に入ったものの順路に出てきてトコトコと歩いてきます。月之座さん、A部♀さん、義弟と私と4人が順路を並んで歩いているのですが、私たちのことは見えないようです。アナグマは、なんと私の横を通りすぎ、横にいた月之座さんの足元まできてしまいました。そして、靴の臭いをかいでこれはやばいと思ったのか、身を翻してまた順路をトコトコともどっていきました。この間、数秒の出来事で声もでません。撮れた写真は順路に出て来たところで、あたりの気配をさぐるアナグマです。

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 どうも、このテの獣は近眼で、私たちのことはよく見えなかったようです。じっとしていれば、近くに来る例をよく聞きます。それにしても、生きているアナグマに出会ったのは初めて、それがこんな近くまで来るとは驚きでした。

2014年5月24日 (土)

R-09で96kHZ/24bit録音

  インターネットとはうれしいもので、いろいろな情報を得ることができます。たまたま見た価格コムの書き込みに、ローランドのR-09で96kHz録音する方法が書かれていました。下記URLです。
 http://bbs.kakaku.com/bbs/20777010118/#17192762
 R-09は、小型メモリー録音機の魁の機種です。発売当時(2006年4月)は、手頃な値段もあいまって一世を風靡いたしました。
  R09140523
 ところが、たった8年しか経っていないのに化石的な存在となりました。理由のひとつが、今や当たり前となった96kHzの高品位な録音ができず、48kHz/24bitまで。それをできるようにする裏技の紹介です。
 まず、R-09本体のファームウェアをバージョンアップします。最新バージョンは、Ver.1.31です。これは、スイッチを入れると現れるアニメーション画面で確認できます。  ファームウェアのバージョンアップは、下記URLです。
 http://www.roland.co.jp/support/article/?q=downloads&p=R%2D09&id=1811971
 バージョンアップするために、メモリーカードを挿入し、電池を入れるのを忘れずに。また、圧縮されたファームウェアを解凍→本体をUSBでつないでメモリーカードに転送→Recボタンを押しながら、電源を入れることでバージョンアップ用のメニューがでます。これに従って操作してください。ちなみに、ファームウェアをアップすることで、32GBまでの SDHCメモリーカードも使用可能となります。
 メニューの出し方が裏技だそうで、REPEATボタンを押しながらMENUボタンを押すことで裏メニューが表示されます。この中に、今までにない”Special Setup”という項目がでてきます。さらに、この中の”Use High Rate”があり、これをONにします。
 そして、メインメニューに戻り”1.Recorder setup”の”Sample Rate:”を見ると、今まで表示されることのなかった88.2kHzと96.0kHzの項目が出てきます。それを選択することで、最近の機種同様に高品位録音が可能となります。
 実際に試してみましたが、見事成功。また、価格コムには「電源を切ると設定が戻る」とありますが、何度か試しましたが電源を切っても設定は生きていました。
 いずれにしても、まだまだ活躍の場のあるR-09となりました。

2014年5月23日 (金)

香取鳥見神社の御利益

 話は前後しますが先日、鳥の博物館に行く前にO村さんからバードウォッチングの前にぜひお連れしたいと、柏市布瀬にある香取鳥見神社をお参りいたしました。鳥仲間ではこの神社の存在は知られていて、一度は行ってみたいと思っていたところです。実のところ、鳥見は”とみ”と読むこともあるそうですが、バードウォッチャーにとっては、お参りすれば何か良いことがありそうな名前の神社です。また、手賀沼周辺には鳥見神社という名前の神社はたくさんありますが、連れて行かれたのは香取鳥見神社、”かとり”にも”トリ”があるのですから御利益は2倍ありそうです。
 神社は、なだらかな丘陵の上、うっそうと茂った森の中にありました。

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 鳥居をくぐり参道を行くと「この碑をまず見てください」と、石碑の前に連れて行かれました。「鴨猟記念碑」です。手賀沼は、鴨猟がさかんなところでだったそうで、江戸で消費されていたカモの供給地として有名でした。江戸周辺は、将軍の鷹狩りの場所ですから厳重に保護され、鴨猟はできません。当時としては、遠隔地の手賀沼などでかろうじて鴨猟が行われていたことになります。
 江戸時代のお歳暮でもらって、いちばんうれしいのはカモだと言われています。江戸川柳に「印行で来る きつとした寒見舞い」があります。印行は、検査済みの判のあるカモことです。鴨猟をするのにも売るのにも、許可を受けなくてはならなかったのです。そのため鴨猟を管理する組合があって、その組合が解散する記念に建てられたのが、この碑です。そして、この碑の題字は黒田長禮とあり、日本のカモ類研究の第一人者であった黒田先生のお名前も刻まれています。さらに横にある解説板には、伝統狩猟の数々を写真記録に残した堀内賛位撮影となる鴨猟の写真が掲載されています。香取鳥見神社は、名前だけではなく鳥と深いご縁がありました。

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 鳥見神社をお参りしたおかげで、フクロウの雛の声を録ることができました。
 O村さん、重ねてお礼申し上げます。 

2014年5月22日 (木)

ホトトギスの初音-六義園

 『江戸名所図会』(1834-1836)に「所謂白山御殿の旧地これなり。この辺を初音の里と字す。俚諺に、江戸の時鳥はこの地より発声す。故にしか名付くと云ふ」とあり、江戸のホトトギスは現在の小石川植物園から鳴き始めたことになります。
 今朝は、六義園で鳴くホトトギスのさえずりで目が覚めました。小石川植物園とは、直線で600mしか離れていないのですから東京でもっとも早い初音だったのでしょうか。
 PCM-D100で録音。全体のボリュームを下げています。1,500Hz以下、500Hz以下の低音のノイズを軽減、ノイズリダクションをかけています。

 今日の六義園は、造園業者が入って芝刈り、正門前の道路では工事と、いつもになくうるさい日でした。しかし、ホトトギスのように大きな声で鳴く鳥は近くで録音できれば、ここまでクリアに加工できるということで、お示しいたします。
 ホトトギスを追いかけてわかったこと。10~15分の間隔で鳴く。歌は短いと10数秒間、長いと1分以上鳴き続ける。飛んで行った先で、とまったときに必ず鳴く。鳴き終わりの節は、トーンが下がったように低くなる。これは、いちばん低い音の部分が1,200Hzから1,000Hzにさがって鳴きやみます。アップした音源の最後の2節がそうです。
 六義園は、いちばん長い辺で300mありますが、端で鳴いていても聞こえます。都会の騒音の中でも少なくとも300m離れていても聞こえることになります。ということは、静かな江戸時代であれば、600m離れた白山御殿で鳴くホトトギスの声が六義園でも聞こえたかもしれませんね。
 午前中、ホトトギスと遊ばせていただきました。

2014年5月19日 (月)

フクロウの巣箱のライブカメラ-鳥の博物館

 昨日の午後は、我孫子市にある「鳥の博物館」に行きました。
 以前、フクロウの声でお世話になったO村さんに「フクロウの雛の声を録りたい」と相談したところ「鳥の博物館で巣箱に入っているフクロウが実況中継されている、そのための技術協力をしたので」と、貴重な情報をいただきました。
 そういえば、そんな話があったと思い出しました。フクロウの巣箱に、カメラとマイクが仕込んであって、その映像と声を博物館の一室でリアルタイムで見ることができる仕組みです。さらにこの映像は、博物館のWebサイトでも見ることができます。博物館のURLです。コンテンツのなかのライブカメラです。
  http://www.bird-mus.abiko.chiba.jp/
 映像と音声は、有線で送られてくるのでクリアです。カメラは上からと巣箱の出口に向けての2台。そのため、すべての雛のようすと巣箱の前のようすもとらえています。巣箱の中は暗いので、赤外線ランプが点いていて映像は明るく見えるようになっています。このあたりの技術は、放送現場の経験のあるO村さんの助言が威力を発揮しています。なんでも、光量の設定がとても難しかったと苦労話もうかがいました。展示の写真です。

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 たぶんフクロウの活動が活発になるのは日没後となるだろうと思いましたが、博物館は午後4時30分で閉館です。職員の方が、それ以降も仕事をしていますので、それまでに鳴いてくれるかが勝負です。
 音声は、直接ラインからいただきました。そうすると、TVからの音声が聞こえなくなります。そのため、録音機のイヤーフォンジャックからTVへ音を送り聞こえるようにしました。録音機は、パネルの陰に置いていきましたので、来館者の方々には平常どおりのライブ映像と音声が流れていることになります。それでも、ヒマそうでおしゃべりなオジさんがTVの前にいて、お邪魔なご迷惑をおかけしました。
 実際、2時間あまり映像と音声を聞いていましたが、飽きることはありません。行ったとたん雛の1羽が、巣箱の縁に立ち今にも巣立ちそうです。これは、いちばん大きな雛で一郎と名前が付いていました。これは、やばいと思いましたが、しばらくすると巣にもどりました。その後は、動き回っり羽繕いしたりしています。そうかと思うと、1羽が寝てしまいました。これが、立ったまま眠るのではなくうつぶせなのです。以前、これを見ていた職員の方は、死んでしまったのではとあせったそうです。などなど、みのもんたさんならば、ずっと実況できるほど活動がさかんです。3羽がカメラ目線をくれるのを撮るのは苦労しました。

Owllive2

 
 ただこの間、親鳥が戻ってくることはありませんでした。やはり、親鳥の活動は日没後なのでしょう。5時30分頃にお腹が空いたのか、盛んに鳴いてくれました。PCM-D100で録音、1チャンネルを2チャンネルに変換、500Hz以下のノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。

 「プゥウー」と言う声と「キュウルル」という声を出しています。オオコノハズクもこのような声で鳴くのを聞いたことがあり、フクロウ系特有の鳴き方のようです。
 ただし、この実況中継も巣立ってしまえば、おしまいです。楽しめるのは、雛の大きさから見てあと1週間ていどでしょう。いずれにしても、ご興味のある方は、ライブカメラで確認して、お早めの来訪をお勧めします。
 O村さんはじめ鳥の博物館のスタッフの皆さん、山階鳥類研究所のH岡さん、お世話になり、ありがとうございました。お陰さまで、懸案のフクロウの雛の声を録ることができました。

2014年5月18日 (日)

タヒバリのさえずりか

 どうも粟島も後遺症でカゼ気味、熱はないのですが鼻水と咳に悩まされています。そのため、天気が良いのに音源の整理をしています。
 先月(4月)25日、千葉県西部の田んぼに仕掛けて置いた録音機に入っていた音が気になりました。YAMAHA W24でタイマー録音、全体にボリュームをアップ、2,000Hz以下の低音ノイズの軽減、さらに500Hz以下も軽減、ノイズリダクションをかけています。



 はじめはヒバリと思ったのですが、ヒバリにしては音が低めで節に複雑さがありません。ヒバリのさえずりは2,000~7,000Hzと幅がありますが、3,500~6,000Hzです。節も2パターンぐらいを交互に繰り返している程度です。
 当日、観察した鳥の中ではタヒバリがいて、胸がほんのりとピンク色をした夏羽になったものを複数羽見ています。そのさえずりの可能性があると思いました。日本ではタヒバリは、冬鳥ですから出会いは地鳴き、以前ぐぜりのような声を聞き録音したことがあります。しかし、さえずりは聞いたこともありませんし、記録があったという記憶がありません。
 ただ、タヒバリはヨーロッパまで広く分布していますので、さえずりの録音はWeb上にたくさんアップされていました。聞いて声紋で比較するかぎり、音の高さ、パターンがタヒバリによく似ています。ただ、さえずりには単純なものと複雑なものがあり、私が録音したものは複雑なタイプのようです。
 こうやって何が入っているかわからない音源のチェックは、おもちゃ箱をひっくり返して遊んでいるみたいで楽しいですね。 

2014年5月15日 (木)

粟島の謎の声-その3

 今日は雨模様なので、たまった音源の整理です。それでも、まだまだ追いつきません。
 粟島の音源のなかに聞いたことのないさえずりが、入っていました。2014年5月10日、YAMAHA W24でタイマー録音。時刻は午前6時5分頃で、”謎の声-その1”の少し後に入っていた声です。不明の鳥の部分の音域をボリュームアップ、さらに全体をアップ、300Hz以下の低音を軽減、ノイズリダクションをかけています。

 場所は、”その1”と同じ山際の林で、まわりは針葉樹、広葉樹、タケといろいろな樹木が混在しています。小さな流れもある湿った森です。ヒヨドリ、カワラヒワ、ハシブトガラスの声がかぶっています。不明瞭ながらイカルらしい声が、後で聞こえています。
 不思議なもので、不明の声というのは覚えているものです。以前、蒲谷鶴彦先生のところに問い合わせのあった声に似ていると思いました。先生がご存命の頃ですので、2005年頃ではないかと思います。音源はカセットテープで、トカラで録音されたものとうかがいました。先生もわからず、「トカラの謎の鳥」と呼んでおりました。手元に、音源が残っていましたので聞いてみたところ、トカラの謎の鳥は比較してゆっくりと鳴いていますが、声紋を見ると音の高さは似ています。同じかどうかは、微妙なところです。
 トカラの鳥となると、森林総研のSさんの顔が思い浮かびました。さっそく2つの音源をお送りしておたずね、打てば響くようなご返事をいただき恐縮でした。なんと、トカラの謎の鳥はアカコッコに聞こえるとのことでした。私が、三宅島で録音したアカコッコの音源を聞きましたが、トカラの謎の鳥のように鳴くアカコッコを聞きつけることはできませんでした。しかし、Sさんに添付していただいた臥蛇島で録音した音源と一致しました。なんと、蒲谷先生もわからなかったトカラの謎の鳥が10年ぶりに、たった1通のメールで一瞬にして解明されてしまいました。今となっては、どなたからの問い合わせであったかわからず、この朗報を伝えることができないのが残念です。また、トカラと三宅島では、アカコッコの鳴き方に違いがあるかもという新たな課題が生まれました。
 ところで、粟島にアカコッコがいるとは思えず、粟島その3は謎のまま。ただ、アカコッコに似ていることから大型ツグミの可能性があります。
 まずは、Sさん。ありがとうございました。
 重ねて、心あたりをご存知の方がいらっしゃいましたら、ヒントなりお教えいただければ幸いです。

2014年5月14日 (水)

粟島の謎の声-その2

 粟島の謎の声、第2弾です。
 神社の縁側の下にタイマーを設定した録音機を置いておいた中に入っていました。以前は、ここでマミチャジナイのさえずりの録音に成功しています。
 午前5時20分頃、16秒間鳴いています。全体のボリュームの増幅、300Hz以下の低音ノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。

 この神社は、集落のはずれにあり、裏は山となりそのまま森へつながっています。神社は、サワラ、タケなどの樹木に囲まれています。また、小規模な農耕地が隣接していますが、農耕はされておらず空き地となっています。
 音源では、ハシブトガラス、アオジの地鳴き、カワラヒワのさえずりがかぶっています。周りでは,ヒヨドリ、トビが鳴いています。声は、猛禽類に雰囲気が似ています。今回の粟島では、猛禽類はハヤブサ、トビ、ハイタカ、ミサゴを見ていますが、ぴったりとは一致しません。ただ、猛禽類は声のバリエーションの記録が少ないので、このような声を出す可能性もあります。また、最後のほうの声紋を見ると重なっているところがあり、2羽が鳴いているかもしれません。
 合わせて、心あたりをご存知の方がいらっしゃいましたら、ヒントなりお教えいただければ幸いです。

2014年5月13日 (火)

粟島の謎の声-その1

 粟島での録音は、街のなかで録音できないツバメのさえずりや波音のうるさいところにいるイソヒヨドリのさえずりを静かなところで録音ができるのが魅力です。そして、さらに、謎の声がたくさん録れてしまうことです。山から聞いたことのない声が聞こえることもあれば、タイマー録音に入っていることもあります。声の主がわかることもあれば、謎のままの場合もあります。
 今年の録音から、まずは獣らしい謎の声です。YAMAHA W24でタイマー録音。2014年5月10日、時刻は午前6時3分頃。声の部分を少しボリュームアップ、その後全体も増幅、300Hz以下の低音を軽減、ノイズリダクションをかけています。



 環境は、山際の林で、まわりは針葉樹、広葉樹、タケといろいろな樹木が混在しています。小さな流れもあって、けっこう湿った森です。
 最初は、前後でハシブトガラスが鳴いていますので、求愛給餌の時の声によく似ていると思ったです。しかし「ウゥゥゥワヮ・・・」という声を出すのを聞いたことがありませんし、この部分の雰囲気は中型の哺乳類の印象があります。また、声の大きい小さいがありますので、2匹が鳴き合っているようです。
 ただ、粟島には哺乳類はたいへん少なく、ヒトとネコ、イヌ以外では、野生のものはヒメネズミ、ヒミズ、チョウセンイタチが記録されているに過ぎません。環境的にはイタチのいる場所ではなく、新たな侵入者の声なのでしょうか。
 心あたりをご存知の方がいらっしゃいましたら、ヒントなりご教授いただければ幸いです。

2014年5月11日 (日)

今年の粟島-2014

 7日、文化放送のスタジオの後、新幹線に飛び乗って粟島へ。
 当初は、昨日から明日(10-12日)にかけて粟島に行く予定だったのですが、天気予報では雨。そのため、急きょ予定を変更しての出発です。いっしょに行く予定にしていたTさんには申し訳なかったのですが、天気には勝てません。ところが、着いたとたん8-9日の予報が悪くなり、サギにあった気分となりました。
 東京駅発、午後1時台の新幹線に乗っても粟島へは行き着けません。そのため、瀬波温泉で1泊することにしました。いつもは、午前6時の新幹線に乗ってその日のうちに粟島に上陸しているのですが、これがけっこうきついのです。瀬波で1泊は、とても楽ちんな方法でした。薄紫色に霞む粟島の方向に沈む夕日を見ながらの夕食、風林での探索もできることがわかりました。
 8日、9時30分便にて粟島に到着。港のなかにウミスズメがいるのを発見。こんな近くでウミスズメを見たことはありませんでした。これは、さい先が良いと期待が膨らみます。ただ、今年はバードウォッチャーとすれ違うと「鳥がいないね」が挨拶となりました。カワラヒワやヒヨドリはいるのですから天候のせいでもなさそうで、そもそも鳥が少ないという印象です。連休中に行った仲間はオオルリやキビタキを見ていますが、1羽も出会いませんでした。抜けてしまったようです。それでも、コホオアカ、キマユホオジロを初めてみました。
 録音機は、YAMAHA W24を4台投入。タイマー録音で、めぼしいところに仕掛けます。雨予報なので、鳥がいそうで雨の当たらないところを探し設置しました。最終日に回収することとして2日分、午前3時30分から6時30分の設定です。なお、4時15分頃からハシブトガラスやヒヨドリが鳴き始めて、ピークは4時30分から5時頃まででした。
 天候は、直近の予報通り、だんだん悪くなってきました。9日の午後のフェリーは、3時30分発が2時発に変更となり、出会ったバードウォッチャーは、慌てて帰り支度をしていました。さらに明日の出航も怪しいとのことでしたが、録音機の回収をしていたら、この便には間に合わないことがわかり、覚悟を決めて滞在することにしました。
 その夜は、嵐となり風雨はもとより雷がすごかったですね。深夜には、民宿の建物が揺れるような強風となり、何度も目がさめてしまいました。
 最終日10日の日の出、分厚い雲の切れ目から見える空は紺碧。まだ風は強いものの雨は上がりました。
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 今まで数10羽の群れだったヒヨドリが、100羽単位の群れになってにぎやかです。カワラヒワやカシラダカの数も増えていますから、夜の間に渡って来たことになります。あの嵐のなか、どうやって飛んでいたのでしょう。また、いると情報があったものの会えなかったコホオアカとも、この日にやっと会うことができました。
 この日の始発便は、さすがに欠航。しかし、2便以降は出航し、なんとか予定どおり帰ってくることができました。
 鳥は少なめでしたが、毎日温泉に入って新鮮な刺身を腹一杯食べて、1日1万数千歩を歩いた粟島でした。現在、3時間×4台=12時間分の音源のチェック中です。粟島で、遠くを見ていたので目の奥の痛みがなくなったのですが、また痛くなってきました。

2014年5月 7日 (水)

『朝の小鳥』スタジオ収録-八東ふるさとの森

 本日は、浜松町にある文化放送にて6月放送分の『朝の小鳥』のスタジオ収録でした。
 6月のテーマは、鳥取県八東ふるさとの森の野鳥たちです。去年の5月下旬に取材に行った時に収録した音源などで構成いたしました。
 八東ふるさとの森は、2本の渓流が合流する真ん中にあるキャンプ場です。それだけに、渓流を生息地とする野鳥が多い所でした。ただ、渓流に周囲を囲まれているだけに録音的にはコツのいる環境でしたね。どこにいても流れの音を避けることができません。そのため、少しでも鳥の近くに録音機を置くことがまず第一です。次は、渓流の方向にマイクを向けないようにすることなどを工夫をしました。タイマー録音や長時間録音をするときにも、渓流の音を少しでも軽減できるように木の根元に置き、音の影になるようにいたしました。  
  この全体に広がる渓流の音はいかんとも避けることができません。コンピュータの機能を上手く使えば、このノイズの多くを取ってしまうことも可能ですが、渓流の雰囲気が伝わるように、少し残して編集してみました。
 渓流に負けず元気にさえずる鳥たちの歌声をお楽しみいただければ幸いです。
6月の放送予定
2014年6月 1日 ミソサザイ
       6月 8日 オオルリ       
         6月15日 アオバト
        6月22日 アカショウビン
       6月29日 コノハズク

2014年5月 6日 (火)

「低気圧、低気圧」と鳴くクロツグミ

 本日は、天気が悪いし寒いので、この連休に日光などで録音した音源のチェックを行っています。おかげで、眼球の後ろが痛くなって来ました。
 ところで、日光のクロツグミが「良いですよ」と鳴くことを拙ブログで記事にしたことがあります。
  「良いですよ君の帰還」
 http://syrinxmm.cocolog-nifty.com/syrinx/2010/04/post-acad.html
 「さえずりは伝承される-日光のクロツグミ」
  http://syrinxmm.cocolog-nifty.com/syrinx/2013/04/post-556c.html
   ざっとおさらいしますと、2006年より「良いですよ」とさえずるクロツグミがいることに気がつき、毎年同じ所で「良いですよ」と鳴くクロツグミがいました。ところが、去年2013年に「良いで」くらいで途切れるようになってしまったのです。
 今年も同じ所で録音をしていますので、聞いてみると去年とほぼ同じ節で「良いですよ」はほとんどなくなりました。YAMAHA W24でタイマー録音、ボリュームの増幅、2,000Hz以下のノイズの軽減、軽くノイズリダクションをかけています。



 コノハズクとオオコノハズクを聞きにいったダム湖でも、同じような節で鳴くクロツグミがいました。A部♂さんに言わせると「低気圧、低気圧」と聞こえる節があるとのこと、確かにそう聞こえます。
 どうも、栃木県北部では「良いですよ」のブームが去り「低気圧、低気圧」という節が流行って来たようです。

2014年5月 5日 (月)

オオコノハズクの鳴く頃-その5

 週末は、再度オオコノハズクが鳴いていたダム湖へ。今回も阿部♂♀さんにご案内いただき、カミさんも同行いたしました。天気も良く、風もない絶好の録音日和の夕方となりました。
 出だしが遅かったので現地に着いたときは、すでにコノハズクが鳴いていました。あたりは薄暗くなり、細い三日月が山の端にかかっています。しかし、オオコノハズクが鳴いていた斜面の横にある沢音が、いつにもまして大きく聞こえます。昨日降った雨のせいで、水量が増えたのです。ダム湖の対岸に流れ込む沢音までも聞こえますから、全体にかなり大きな音です。コノハズクの声は、この状態でもまったく問題なく聞こえるのですが、オオコノハズクは聞こえるでしょうか。
 コノハズクの声をバックに、マーケットで買ってきた手巻き寿司を早々に食べます。今回も阿部♀さんの耳がたよりです。そのため、彼女を真ん中にして、それぞれ間隔をとって待機します。耳を澄ますと沢音のなかコノハズクの声が響いているのは聞こえますが、オオコノハズクの声は聞こえません。ときおり、「パッキ」とか「ガッサ」と音がします。そのたびに耳を澄ますのですが、聞き取れません。阿部♀さんのほうを見ても、赤いランプは点いていません。1時間ほど、この体制で聞き取ろうとしましたが、とうとう赤いランプは点きませんでした。沢音がうるさくて聞こえないのか、それともさえずる期間が短くもう鳴かなくなってしまったかわかりませんが、残念です。数ある体験のなかにはこんなこともあります。
 今日のところは、いつものようにタイマー録音を仕掛けて撤収といたしました。
 翌日、録音機を回収して音源をチェックすると午後10時14分頃に、オオコノハズクの声が入っていました。録音機を置いたところは、先日とほぼ同じ場所です。ですので、ソングポイントは変わっていないことになります。ただ、頻度は減っています。それにしても、ちょっと沢音が大きくなれば聞こえない声というのは、いったいさえずりの効果があるのでしょうか。
 A部♂♀さん、お陰さまで念願のオオコノハズクの声を聞くことができました。ありがとうございました。

2014年5月 2日 (金)

オオコノハズクの鳴く頃-その4

 その3で、オオコノハズクの地鳴き、あるいは雌の声と思われるものをアップしたところ、大阪市立大学の高木昌興さんより「イヌと表現されている部分、リュウキュウオオコノハズクの鳴き声と似ているシラブルで、減衰具合も似ている印象です。」と、Facebookでコメントをいただきました。
 リュウキュウオオコノハズクの声は、よく人の笑い声に例えられます。下記のサイトが、クリアな音源でアップされていますので、お聞きいただければと思います。
  http://www.okinawa-kaeru.net/yanbaru/ryukyuookonohazuku-call.html
 確かに、アップした3声のうち真ん中の声、オオコノハズクのイヌ鳴きと言っている声とよく似ています。オオコノハズクの場合、木魚鳴きがさえずりでよろしいかと思いますので、イヌやネコのような声は、地鳴きか雌の声だろうと思っています。
 リュウキュウオオコノハズクも同じような声で鳴くとなると、地鳴きか雌の声となってしまいます。今までさえずりという印象でとらえていましたが、どうも違うようです。そうなると、リュウキュウオオコノハズクはなんとさえずるのかが、次の課題となります。
 オオコノハズク自体、とても声量が小さい上に低い声で、とても聞きづらいさえずりでした。リュウキュウオオコノハズクも同じような小さな声のために、誰も聞けていないでしょうか。いずれにしても、謎が謎を呼ぶ展開、わくわくしてきました。

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