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2014年8月

2014年8月31日 (日)

デジスコ通信に投稿しました-野鳥と戦う人たちって

 友人や知人に農業に従事している人がいます。彼らの仕事の何割かかが野鳥たちのとの戦いです。その体験談を聞くと頭が下がります。
 しかし、仕事ではなくバードウォッチングや野鳥写真を趣味にしている人たちのなかにも、なぜか野鳥と戦っている人がいます。鳥を見ながら話をしたり、ブログやFacebookの書き込みを読むと、どうかんがえても野鳥と戦っているとしか思えない言動を目にします。野鳥への思いや野鳥とのつきあい方が、言葉のはしばしに表れてしまう怖さがあります。
 こうした人たちには、もちろん頭はさがりませんし、同情もしません。
 そんな話を、デジスコドットコムのメールマガジン、デジスコ通信に投稿しました。
 下記のURLで読むことができます。
 http://www.digisco.com/mm/dt_80/toku1.htm

2014年8月30日 (土)

ツバメねぐらが消失-芝川調節池

 前回、日本野鳥の会のT岡さんと芝川調節池に行ったときに、ここはツバメのねぐらになっているはずと教えてあげました。彼らがさっそく7月29日の夕方に行ったところ、ツバメが2~3,000羽集まっていたと報告をもらいました。私も見に行かなくては思っていたのですが、もっとも暑い午後3時に家を出るのにめげてしまい出そびれていました。また、今年は天気が悪く夕方になると夕立の気配が濃厚になり、行くのを躊躇していました。そして、学会やらなんやらで行けず、やっと今夕、芝川に行くことができました。
 去年は、8月20日に行きました。ただ、場所の選定を誤り、2~300羽のツバメが遠くを舞っているのを見ることができた程度でした。今年は、数も増えているだろうと期待しての来訪です。
 今日は、涼しいので午後3時に外に出ても何の苦もありません。また、天気予報が外れて良い天気です。いつ雷雨になるかもしれないので、雨雲レーダーをたびたびチェックしましたが、大丈夫です。午後4時30分に芝川に着くと、さすがに日向は暑く日陰を見つけてバードウォッチングです。
 緑地帯では、セミが大合唱しています。水面では、カワウ、ダイサギ、カルガモが目に付きます。このほか、カワセミが見えました。草原部分では、ホオジロとモズが姿を現します。たえず鳥が出現してくれるのは、芝川ならではです。到着時で、ツバメは数10羽飛び交っていました。土手に座って日没を待ちます。ちなみに本日の日没は午後6時13分です。
 たいへん気持ちの良い夕方です。空は青く、ときおり吹いてくる風はさわやかです。その風に乗って、アキアカネとウスバキトンボが飛んで行きます。
  日没時間がせまり太陽が雲に隠れると、さーっと涼しさを通り越し冷たい風が吹き渡ります。ハシブトガラスとハシボソガラスが数羽、ムクドリ10数羽の群れが2つ、南にむかって飛んで行きます。この方向にネグラがあるのでしょう。ヨシ原には、ダイサギとカルガモが数羽ずつ、入ってきました。ここが、彼らのネグラなのでしょう。
 ところが、ツバメの姿がまったく見えないのです。到着したときにいた数10羽のツバメすら、姿が見えなくなってしまいました。夕方の空を飛んでいるのは、イエコウモリばかり。それもちょっとした数です。これはこれで見応えのある風景なのですが、肝心のツバメがやって来ませんでした。
 1ヶ月前ならば、2~3,000羽、去年ですが10日前でも2~300羽がいたのですが、ゼロです。いないというのがわかったことで、ツバメたちのネグラは季節によって統廃合して行くことがわかりました。
Sibakawa140830

2014年8月29日 (金)

『日本の鳥の世界』ご紹介

 怒濤のような興奮のIOCとJOCの1週間。学会が終わって、皆さん学会ロスになってなければと心配しております。私は、適当に参加しいろいろな方にお会してお話しするのが目的の学会でしたので、いたって気楽。楽しませていただきました。
 ところで、学会で樋口広芳先生から最新刊の『日本の鳥の世界』(平凡社)をいただきました。それも、サイン入りです。学会会場では、黒沢令子さんの英訳のPDFファイルが入ったデータCD付きで販売されていたものです。
 IOCで日本の鳥とその現状と未来を紹介するために書かれた本なので、日本の鳥とは何か知るのはたいへん良い教科書となっています。教科書というと堅い本のイメージになってしまいますが、きれいな野鳥や自然のカラー写真がたくさん載っていて、見やすいレイアウトなので、いたって読みやすい構成になっています。少なくとも、観察会のリーダークラスの方は目を通しておいて欲しい本です。私がよく受ける質問の多くの答えが、この本に載っていると思いました。
 これらに加え、ササゴイのルアーフィッシング、地域によってカッコウ類は托卵相手により卵の色をかえる、ヒマラヤを越えるツル、ハシボソガラスの線路に石を置く行動、発信器を着けて人工衛星で電波をとらえてリアルタイムで鳥の渡りを調べるなどなど、樋口先生がやって来た研究の数々が紹介されています。これまた、ネタとなる話ばかり。鳥の少ない探鳥会でのネタ披露には、もってこいの本だと思います。
 樋口先生、ありがとうございました。
Nihonnotorinosekai140829

 
『日本の鳥の世界』
著者:樋口広芳
定価:3,000円+税
装丁:B5版、151ページ、ペパーバック
出版社: 平凡社
発行日:2014年8月20日
ISBN-10: 4582527353
ISBN-13: 978-4582527353
アマゾンのURL。
http://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E9%B3%A5%E3%81%AE%E4%B8%96%E7%95%8C-%E6%A8%8B%E5%8F%A3%E5%BA%83%E8%8A%B3/dp/4582527353/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=undefined&sr=1-1&keywords=%E6%97%A5%E6%9C

2014年8月27日 (水)

『虫博士の育ち方 仕事の仕方』ご紹介

 昨日は、NHKラジオの「夏休み子供科学電話相談」でした。鳥の質問も、たっぷりありましたので、番組を楽しむことができました。
 ところで、共演者の高家博成先生からご著書『虫博士の育ち方 仕事の仕方』をいただきましたので、ご紹介いたします。高家先生は昆虫担当ですが、昆虫以外の生き物にも興味をお持ちです。野外での活動も多く、話がとても合う出演者の一人です。
 先生は、通勤途中に電車のなかで脳溢血で倒れ、見ず知らずの人たちに助けられた経験をしています。そのため1度死んだつもりで、書き残したいと一大奮起しての執筆だそうです。ですから、図鑑や解説書ではありません。構成としては、高家先生の自伝なのです。しかし、先生の人生いたるところに昆虫ありという感じですから、昆虫記になっています。また、自然観、動物観にもふれられています。鳥から見た自然しか知らない私にとって、昆虫学者から見た自然は同じ所もあれば微妙に違うところもあり、とても勉強になりました。自然好きの方には、ぜひお勧めしたい1冊です。
Musihakase140827
タイトル:虫博士の育ち方 仕事の仕方:生き物と遊ぶ心を伝えたい
著者:高家博成
価格:1,800円(+税)
装丁:四六判、303ページ、ペーパーバック(20.8×14.6×2.2 cm)
出版社: 本の泉社
発行日:2014年7年10日
ISBN-10: 4780711738
アマゾンのURL。
http://www.amazon.co.jp/%E8%99%AB%E5%8D%9A%E5%A3%AB%E3%81%AE%E8%82%B2%E3%81%A1%E6%96%B9-%E4%BB%95%E4%BA%8B%E3%81%AE%E4%BB%95%E6%96%B9-%E7%94%9F%E3%81%8D%E7%89%A9%E3%81%A8%E9%81%8A%E3%81%B6%E5%BF%83%E3%82%92%E4%BC%9D%E3%81%88%E3%81%9F%E3%81%84-%E9%AB%98%E5%AE%B6-%E5%8D%9A%E6%88%90/dp/4780711738/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=undefined&sr=8-1&keywords=%E8%99%AB%E5%8D%9A%E5%A3%AB%E3%81%AE%E8%82%B2%E3%81%A1%E6%96%B9

2014年8月25日 (月)

日本鳥学会最終日とCyber Forestのご紹介

 IOCから続く日本鳥学会も最終日、今日は口頭発表が中心でした。
 鳴き声系では、鈴木俊貴さんのシジュウカラの警戒声はカラスかヘビで異なり、雛もそれに対応して行動するという発見の続編で、雛と同じように抱卵中の雌も反応するという報告がありました。IOCのポスターでは、声紋が表示されているものが散見し、鳴き声による研究がどんどん増えて発展していることがわかります。
 また、休憩時間中には、研究者の方から録音機材の選定や分析ソフトについての質問をいくつか受けました。また、不明の鳴き声についても質問されたり、議論をしました。拙ブログのネタ程度であれば、10日分くらいのネタを仕込めた感じです。
 これらおいおい紹介するとして、I田さんからぜひ紹介して欲しいと頼まれたプロジェクトがあります。Cyber Forestです。
 これは、東京大学サイバーフォレスト研究チームが行っている事業で、全国8ヶ所の自然のなかにロボットカメラを設置してあって、日々の環境の変化や鳥の鳴き声などを記録しています。それと同時に、リアルタイムでその動画や音声データをインターネットなどを利用して発信するという事業です。ひとつに、森林環境のモニタリングを続け、環境の変化などを把握することですが、記録データを近県の小中学生に発信し遠隔授業を行なうなど、教育の場での利用も進めています。
 なんと言っても魅力は、インターネットを通じて、居ながらにして自然の雰囲気を味わえることになります。仕事しながら、ちょっと癒やしのためにのぞいてみるという利用が正解かもしれません。
 下記URLで、Cyber Forestに行けます。ライブでの配信時間は決まっており、現状まだ確かめていません。今日あたりならば、もう虫の声が聞こえてくることと思います。
http://landscape.nenv.k.u-tokyo.ac.jp/cyberforest/Welcome.html

2014年8月24日 (日)

今日も日本鳥学会-立教大学

 本日も池袋にある立教大学で開催されている日本鳥学会に行きました。
 本間隆平さんのオナガガモ雌のなかに日本に渡ってきてから換羽しているものがいる、越川重治さんのムクドリが減っているのにネグラが増えて巨大化、そしてその対策について、三上修さんのお寺と神社では鳥相が異なるなどなど、ポスター発表でお話しを聞かせていただきました。
 長谷川博さん、大庭照代さん、佐藤恵さんとは、年取ってきて耳が聞こえなくなる話で盛り上がりました。「年寄り同士で鳥を聞いていたら耳が悪くなったのに気がつかない。若い人とバードウォッチングをすべき」は正論です。これは、若い研究者の皆さんに聞かせたい対談でした。松原始さん、シバラボさんと私でのカラス談義はそのまま、番組になるのではと思うほど。大西敏一さんには、ご著書の『決定版 日本の野鳥650』(2014年・平凡社)にサインをいただきました。このほかにも、いろいろな方と交流できて学会を楽しんでまいりました。
 話すぎて喉が痛くなってきたので、早めに帰路につきましたが、帰り道で「夏目書店」があるのを見つけました。昔は、立教大学のまわりには古書店がたくさんあって、少なくとも10数店はあったと思います。高校時代や大学時代には、神保町では飽き足らず、東大前や早稲田大学周辺、そして立教大学のまわりにある古書店を巡ったものです。
 立教大学の周辺で残るのは「八勝堂」、あと文庫専門の古書店が新しくできているくらいです。「八勝堂」は大きな店舗で、歴史書が多く江戸に興味を持ってからも訪ねたことがあります。今は、レコード売り場が増えていますが、昔ながらの趣のある古書店です。ただ、日曜日の本日はお休みでした。
 そういえば、高校時代にこの「夏目書店」で中西悟堂の『野鳥と共に』(巣林書房・1935年)の初版本を見つけました。かなりコンディションが悪いものでしたが、わずか110円、天にも昇る気持です。思わず「これください!」と大きな声を出して店番をしていたお婆さんをおどろかしてしまったことを思い出しました。
 不思議なことに、古書をどこでいくらで入手したかは、珍鳥をどこで見たか、この音源はどこで録音したかを記憶しているのと同じように覚えているものです。
Natume140824



 

2014年8月23日 (土)

今日から日本鳥学会-立教大学

 池袋の立教大学で開催されている国際鳥類学会議に、今日から日本鳥学会のプログラムが加わります。日本語が多くなり、日本人の参加者も多くなりました。ただ、全体的には、講演もポスター発表も少なめです。また、今日はポスター発表が主でした。以前だと狭いスペースにぎっしりとポスターが並び、発表者と来訪者がひしめき合っていましたが、今日は余裕があります。おかげで、じっくりと話を聞くことができました。
 今回、残念だったのは休憩室に人がいないのです。「学会は休憩室にあり」と発表を聞かないで休憩室に入り浸りの人が毎回何人かいます。お茶を飲みながら、じっくりと同行の志と情報交換をしたり、先輩から貴重な話を聞ける貴重なスペースが休憩室です。ところが、休憩室に指定されている教室に行ってみると、爆睡している方と一生懸命メモを整理している方2人しかいません。本当の休憩室になっていました。
 長い立ち話で腰が痛くなったので、私も本当に休憩をしていると、さすがに休憩室の常連シバラボさんが登場して、やっと話し相手を得ることができました。
 どうも今回は、小川珈琲さんが無料のコーヒーを提供している食堂があって、そちらが実質的な休憩室になってしまったようです。明日は、そちらで休憩、いや勉強します。

2014年8月22日 (金)

国際鳥類学会議-奥日光ツアー

 本日は、国際鳥類学会議の奥日光ツアーを、お手伝いをいたしました。参加者は50人、バス2台での来訪です。
 実は、今年の日光は梅雨明け以来、ほぼ毎日雨が降っています。早ければ、午前中からひと降り来ます。夕方は必ず、もし雨がなければ夜に降ります。それも、カミナリと土砂降りのような雨です。昨日は、珍しく雨がないと思ったら宵のうちにざっときました。ですから、ツアーが決まって以来、雨のことが心配でした。
 ところが、今日はまれに見る晴天。日光の人にしてみれば、暑い日となりました。ところが、池袋から来たら別天地のような涼しさ。まずは、高原の天然クーラーに満足していただきました。
 私は、日光に通って25年になりますが、このシーズンの戦場ヶ原は1度くらいしか行ったことがありません。鳥が少ないと思っていたからです。雨の心配の次が、鳥がいないでした。
 ところが、赤沼から歩き始めると、まずコサメビタキが迎えてくれました。加えて、オオルリの幼鳥の出現です。赤沼では、オオルリを見たことはありませんので、もう移動が始まっているのでしょう。そして、キビタキはきれいな雄が頭の上に来てくれました。ヒガラ、コガラ、シジュウカラ、ゴジュウカラなどのカラ類も皆で見ることができました。このほか、ノビタキ、ウソ、ホオジロなどなど。とにかく一線の研究者の方ですから、どんどん鳥を見つけてくれます。こちらは、名前を確認してあげれば良いのですから、なんとも楽なガイドでした。
 戦場ヶ原の最盛期に比べれば、鳥は少ないことになりますが、幼鳥たちの姿や声を観察するのは良い季節でした。それに、夏休み中は人の流れが渋滞をするほど混む戦場ヶ原の木道ですが、空いていました。50人の団体が木道に広がって、バードウォッチングをしていても、さほど邪魔にならないですんだのは何よりでした。
Ioc140822
 三本松では、園地でランチ。ここでも涼しさを味わい、ノスリが飛び、ビンズイが姿を現してくれました。
 そのあとは、二荒山神社や東照宮などのある山内を探索。大きな鳥居や並んだ石灯籠、五重塔を見つけては、さかんに写真を撮っていました。鳥だけでなく、日本の文化にも触れてもらうことができました。
 ここで、午後3時。いつもならば、どっと雨が降っても良い時間でしたが、その気配なし。なんともラッキーな1日でした。
 ところで、現在の日光市は大雨警報とカミナリ、強風、洪水注意報が発令中。日光に残ったカミさんから「雨とカミナリでいつもの日光のよう」と、報告をして来ました。

2014年8月20日 (水)

シマフクロウの鳴き声にロシアと日本の違いがあるか

 今日の午後は、日本野鳥の会の事務所にて打ち合わせ5連発でした。おかげで、昼寝をしなかった午後は久しぶりです。
 打ち合わせついでに、以前から知りたかったことをT岡さんにおたずねしました。
 話のいきさつはまず、マーク・ブラジルさんの”Birds of East Asia”のe-book化に伴い、私の音源を300種余り提供しました。先日、ブラジルさんから「シマフクロウの声が、雄が鳴いた後、雌が2回鳴いている。2回鳴くのはロシア産のシマフクロウの特徴。ロシアで録音したのか?」との問い合わせのメールがありました。
 私が録音したのは、芽登温泉です。もちろん日本の北海道です。そう言われて、蒲谷鶴彦先生の『野鳥大鑑』と上田秀雄さんの『野鳥の声280』を聞いてみると、確かに雄の声のあとに鳴く雌は一声です。ということは、亜種が異なるはずのロシアのシマフクロウが、日本に来ていることになるでしょうか。
 まずは、私が録音したシマフクロウの声です。PCM-D1で録音、音量の増幅、ノイズリダクションをかけています。声と声との感覚は30秒以上あり、アップできる限界を超えますので一声のみです。



 一つの声に聞こえますが、雄が一声鳴いた後に雌が鳴いてデュエットしています。雄の声は「ブフ」、雌の声は「ヴ、ヴ」と聞こえます。確かに雌の声は2声です。
 このあたりのことを、北海道で長いレンジャー経験を持ち、現在もシマフクロウの保護に取り組んでいるT岡さんならば、ご存知の情報があるのではと思い、おたずねをしました。
 驚いたことに、T岡さんの情報では国後島では、雌が先に鳴き雄が後に鳴くという情報があるとのことでした。
 おそらくブラジルさんが言っているロシアはウスリー地方のことでしょう。日本海と北海道を挟んで、千島列島ではさらに異なることになります。また、シマフクロウの鳴き方には個体差があって、高い音で鳴くものもいるし、回数が異なるものもいるとのこと。そのため、さえずりから個体識別ができるほどだそうです。
 いずれにしても、個体数が少なくサンプル数を得にくいシマフクロウのことですから、まだ確定的なことは言えません。シマフクロウの声は、単純ですが奥が深いことがわかりました。また、単純な声だけに解析はしやすいと思いますので、今後も継続して調べてみたいと思います。
 T岡さん、いろいろ教えていただきありがとうございました。

2014年8月19日 (火)

国際鳥類学会議-立教大学

 今日は、IOCでした。IOCと言っても国際オリンピック委員会ではありません。国際鳥類学会議です。池袋の立教大学で昨日からはじまり、日本鳥学会が今週末に開催されることを含めて、ここ1週間は学会ウィークとなります。私は、22日の日光ツアーの下見と現地ガイドを行うなど、末席を汚しております。また、カミさんが日本画を展示しており、その手伝いもあって、本日おじゃまいたしました。発表は当然のことながら英語、せめて雰囲気だけでも感じることができればと思っての参加です。
 世界中から、1,000人を超える研究者が、立教大学に集まっています。これだけたくさんの鳥類学者を見たのは、はじめて。写真は、会場前の一コマです。
Ioc140819
 欧米系が多いのですね。日本での開催ですから、アジアの参加が多いかと思ったのですが、それほどでもありません。年齢は30~40代が多いように見えます。日本への旅費を考えれば若い人は来られないのでしょう。最前線で活躍する熱心な中堅どころの研究者が、日本までやって来て発表や勉強をすると言ったところです。また、女性が多いのには驚きます。ほぼ半分が女性です。皆さん、日に焼けて健康的な方ばかりに見えます。
 会うべき日本人の研究者の方々にも、一通り挨拶をすることができました。こちら日本の研究者も最前線の方ばかり。世界の鳥学の発展は、この方たちの肩に掛かっているかと思うと感慨無量となりました。

2014年8月17日 (日)

池の主、スッポン-六義園

 お盆は、暑いしどこに行っても混むので、家で仕事でした。今日は、合間をぬって六義園内を散歩。園内に一歩入ると、涼しさが迎えてくれます。森の中、風の通る池の畔はとても、さわやかです。
 来園者が少ないので、池のコイたちも飢えています。柵のところに立っただけで、集まってきました。そのなかに、スッポンもいっしょにいるのに気がつきました。大きさは、頭から尾までは60cmはあるでしょうか。これだけ大きなミシシッピーアカミミガメはいないので、六義園ではいちばん大きなカメだと思います。ときどき、臥龍石などで甲羅干しをしているのを見ることがあり、そのときは主のような存在感があります。このように、人の近くに来ることは初めて見ました。珍しいことです。
 人のそばにやって来ないのは、とても警戒心が強いためでした。私が写真を撮ろうと、カメラを向けただけで、もぐってしまいなかなか顔を出してくれませんでした。
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 頭を出したのは、ずいぶん離れた水面です。800mm相当の望遠で、やっとアップで録れました。
Suponhead140817


2014年8月14日 (木)

夜のセミ

 アメリカの映画やドラマを見ていると、窓を開けたまま寝ているシーンがよく出てきます。とても気持ちよさそうなのですが、東京では窓を開けて寝ることができる季節は、わずかしかありません。今がそうです。これ以上暑ければ、窓を閉めエアコンを入れてます。涼しければ、やはり閉めざるをえません。
 昨夜は、絶好の窓を開けて寝られる日でした。ところが、夜中にセミの声がうるさくて目が覚めました。午前0時40分頃です。PCM-D100で録音、前後をカットしただけで編集加工をしていません。



 おもにアブラゼミの声ですが、遠くでミンミンゼミも鳴いています。録音ボリュームは、ふつう目盛りは7なのですが、セミの声が大きいので5.5で録音しています。それだけ、大きなボリュームで鳴いていることになります。昼間と変わらないか、夜の方が音が大きいかもしれません。夜の方が天敵の鳥がいないのですから、セミにとっては都合が良いことになります。ただ、昼間に鳴いてるツクツクボウシの声がしなので、種類によって夜に鳴かないのかもしれません。
 窓を開けて寝たことで、夜のセミのにぎやかさを知ることができました。
 

2014年8月13日 (水)

『朝の小鳥』9月放送分、スタジオ収録-ホオジロの仲間

 本日は、文化放送にて9月に放送される『朝の小鳥』のスタジオでの収録でした。9月は、野鳥の声的には端境期となります。そのため苦労のすえ、さえずりの美しいホオジロの仲間を紹介することにしました。アオジ、クロジ、ホオアカ、ノジコです。
 7月に放送した山形県のホオジロを含めて、ホオジロの仲間のさえずりは、とても魅力的だと改めて思いました。ホオジロ系の鳥に共通しているのは、同じ節で間を空けて繰り返して鳴き続けることです。ホオジロは元気に、アオジは跳ねるように、クロジはやさしく、ホオアカはやや濁って、ノジコは鈴を振るような声と、それぞれ違いがあっても同じ節を何度も繰り返します。
 これらの声の編集をするためによく聞いていると、同じ節でも微妙に違うことがわかります。ときどき、短くなったり長く複雑な節を交えたりもします。たとえば、短い節の次はそれを補うように長い節で鳴いたり、長い節で鳴いてしまうと疲れたのか次は短い節になるなど、変化もあります。ノジコは、さえずりが興に乗ってくると複雑で長い節で鳴き続けることもあります。そのため、同じ節の繰り返しとはいえ、多少の変化があり、聞いていて飽きることはありません。
 今日、スタジオで気がついたのですが、番組的にもホオジロはとても魅力的な鳥だと思います。というのは、ほぼ同じパターンでさえずるので、ナレーションを乗せやすいです。いつ鳴くのか、予めわかるので台詞のタイミングをはかりやすいのです。また、鳴き方の強弱長短があると、台詞が途切れたときに鳴き声も途切れてしまうこともあるのですが、ホオジロ系の鳴き方だとその心配もありません。ということで、本日はとてもスムーズに収録ができました。
 おかげで、収録後のおしゃべりは、♪鳥くんのウワサ話から中華料理のツバメの巣を食べたI川アナの体験談まで展開しました。今思えば、今日の話を録音しておけば、そのまま鳥談義の番組になりそうでした。
2014年9月放送内容
9月7日  アオジ
  14日  クロジ
     21日 ホオアカ
  28日 ノジコ

2014年8月 8日 (金)

ツキノワグマの声か-日光

 昨日まで日光でした。今月末に行われる国際鳥学会議のツアーの下見をK井さんとしてきました。2人とも戦場ヶ原は行ったことがあるのですが、東照宮を中心とした二社一寺は、まったく不案内。どこにバスを止めたら良いのか、コースはどうするのは、トイレはどこかと細かいチェックをしてきました。
 ところで、今年も日光はツキノワグマの出没が報告されています。戦場ヶ原は、相変わらずですが、市街地の近くで私がいつも歩いている散歩道で見られたと、地元の新聞に載っていました。
 また、日光の仲間は、戦場ヶ原のツキノワグマは熊鈴を警戒しなくなったと嘆いています。考えてみれば、1日何千人という人が「カラン、カラン」「チリン、チリン」と鈴を鳴らしながら歩いているのですから、ツキノワグマが慣れるのは当たり前。逃げずに、こちらを見てるシーンに出会ったとか。熊鈴を付けているから安心だと思って、深刻な被害に見舞われることのないよう祈るばかりです。
 日光の録音仲間のTさんが、ツキノワグマらしい声が録れたと報告をしてくれました。自宅で聞こえた声を録音したところ、YouTubeにアップされいてるツキノワグマの声に似ていたというものです。渓流の音がうるさいですが、クマの口の動きと聞こえて来る声が一致していますので、ツキノワグマがこのような声で鳴くことがわかります。
https://www.youtube.com/watch?v=-Rcwp7UPDvE
 この声を聞いて、私もどこかで聞いたことがあると思って、自分の音源を探してみました。不明とラベルがつけられた中にあるケモノ系の声が、これに似ていると思いました。2012年8月10日に録音、ちょうど今頃です。場所は、霧降高原を越えたところにある大笹牧場です。牧場が広がる手前の標識に置き、タイマー録音をした音源に入っていました。
 YAMAHA W24で録音、ボリュームの増幅、500Hz以下のノイズを軽減しています。



 ぴったりとは一致していません。遠いために増幅しているので、音が変質していることもありますが、ツキノワグマも状況によっていろいろな声を出すと思います。雰囲気としては似ていますので、可能性があると思っています。
 本当は姿を見て録音するのが理想的なのですが、クマばかりは声だけでも良いですね。

2014年8月 3日 (日)

気になるソフト-Spectral Layers Pro2.1

  これだけメモリー録音機が普及しているわりには、音楽用の編集ソフトの開発が遅れています。私自身、AdobeのAudition3.0をもう6年以上も使い続けています。この金額で、スペクトル表示ができる編集ソフトはこれしかないためです。Cool Editの時代から考えれば、録音歴と同じくらいこのソフトのお世話になっています。
 ということで、ときどき他のソフトがでていないかリサーチをしています。今回見つけたのは、Spectral Layers Pro2.1です。
 名称通り、データをスペクトル(声紋)で表示し編集することができるソフトです。また、3次元表示もできます。操作は、フォトショップなどの画像ソフトライクで、視覚的に編集していきます。また、音源の周波数構成の解析、倍音構成の解析、特定の楽器音の抽出、不要な音成分の削除、ノイズリダクション機能もあるとのこと。
 また、SOUND FORGE PRO 11とはシームレスの連動しているので、波形とスペクトルを自在に切り替えて編集ができるはずです。
 まずは、お試し版をダウンロードして、使って見ました。第一印象は早いです。Audition3.0だと、もったりとした感じでスペクトルが表示されていきますが、あっという間です。それもきれいです。ウグイスのさえずりを3D表示してみました。モノラルに変換して、ウグイスの声のあるところを拡大しています。
Layer140803

 Windows、Macintoshどちらもあります。本日の価格の最安値は、36,288円。アカデミック版が30.551円となっています。現状は、英語版としてのリリースですが、年内に日本語版がリリースされ、無償アップデートできるとのことです。まずは、試用版で試してみてはいかがでしょうか。
 メーカーのURLです。
 http://hookup.co.jp/products/sonycreativesoftware/spectralayers/SLP2.html

2014年8月 2日 (土)

『鳥ビア』-ご紹介

 私は、バードウォッチングの指導していて、鳥がいなかったらどうしようという恐怖にいつもさいなまれます。たぶん、指導的な立場にある人たちは皆、同じだと思います。たとえば、Aさんは小道具をいろいろ用意して、次から次にポケットから出して間をつなぎます。Bさんは、鳥以外の生き物の名前を覚えておき、それを披露します。Cさんは、小まめに走り回ります。一生懸命探している姿勢を崩さないことで鳥がいなくても文句が出ないようにしているのだと思います。私は、おもしろネタを仕込んでおいて披露することで間を持たせます。ですから、こういう本が出ると本当は困るのです。そのネタ、本に書いてあったと言われそうです。
 ということで、『鳥ビア』は、バードウォッチングの指導者のネタ本として、初心者がよりバードウォッチングを深めるために、とてもタメになる本だと思います。
 私も登場していますので、ステマにならない程度のご紹介に控えます。どうぞ、書店に手にとってお確かめいただければ幸いです。
 この本のおかげで、また新しいネタを仕込んでおかなくてはなりませんね。
Toribia140802

著者:♪鳥くん
装丁: 四六判、134ページ
出版社: アスペクト
価格:1,620円
アマゾンのURL:
http://www.amazon.co.jp/%E9%B3%A5%E3%83%93%E3%82%A2-%E2%99%AA%E9%B3%A5%E3%81%8F%E3%82%93-%E6%B0%B8%E4%BA%95%E7%9C%9F%E4%BA%BA/dp/4757223021

2014年8月 1日 (金)

ソニーEM-3を試す

 某所からソニーのEM-3をいただきました。1970年代に一世を風靡したオープンリールのレコーダーです。当時の街頭インタビューといえば、このレコーダーというほど放送現場ではよく使われた機種です。
 1976年のソニーのカタログで、330,000円した代物です。私の月給が5,6万円の頃ですから、当時の年収の半分くらいはしたことになります。ときどきネットオークションでアップされますが、いずれも放送現場で使い倒されたもののためジャンク品扱い。今回いただいたものは、ほとんど使った形跡のない美品でした。試しに、電源を入れると稼働しました。貴重な逸品です。
 じつは、いただいてもう1年近くなるのですが、なかなか試す機会がありませんでした。まず、準備としてオープンテープと、受けとなる空リールを入手しなくてはなりませんでした。テープの入手に苦労した話は記事にしています。
 http://syrinxmm.cocolog-nifty.com/syrinx/2013/09/post-7af9.html
 EM-3の第一印象は、重いです。本体だけで5kgあります。それに、単一の電池を8本入れるのですから、プラス1kgとなります。これに、ソニーのパラボラPBR-330、サンケンのマイクMS-7C、三脚、コードを加えて8kg。双眼鏡など、その他の装備が必要ですから10kgにはなります。肩と腰にずっしりとくる重さです。
 機構は、質実剛健。簡単です。たぶん40年以上、動かされることのなかった機種ですが、電源を入れればすぐに稼働すること自体、驚異です。本体には、テープの走行のスイッチ、再生と録音のスイッチ、ボリュームのつまみ、レベルメーター、バッテリチェックのボタン。これに、マイク端子とイヤーフォンジャックがあるだけです。筐体は、金属製でいかにも丈夫そうな造りをしています。
 じつは、先週の日光行きのときに、試し録音をするつもりでした。ところが、マイクを接続しようと思ったら、端子が合わないのです。現行機種の多くは、レコーダーのマイク端子=キャノンプラグの受けは♀なのですが、EM-3は♂でした。そのため、前記事のようにトモカ電気で変換プラグを購入した次第です。
 やっとこれで、準備万端整いました。まだウグイスやホトトギスの鳴いている日光のきすげ平で実験です。ここは、遊歩道が整備されているため、重い機材を担いでも楽だろうという思惑です。ところが、いつもは軽く歩ける遊歩道ですが、10kgもの機材を背負って歩くと、汗びっしょりとなりました。涼しげな高原の風がなければ、途中で引き返したかもしれません。
 まずは、水の流れの音を録音してみました。ところが、録音ボリュームがとても小さいことに気がつきました。イヤーフォンで聞くと、かすかにしか聞こえません。もちろん、ボリュームはいっぱいに上げています。実際の音とイヤーフォンから聞こえて来る音かどうかの判断が、難しいほど小さな音でしか録れないのです。
 ですから、さえずっているウグイス、ホオジロにパラボラを向けましたが、イヤーフォンでは聞き取れないほどにしか録音できませんでした。なお、同時に録音したPCM-D100では、ふつうに取れていました。
 また、テープの走行音がとても大きいのです。ですから、マイクコードの長さぎりぎりのところに置いて録音しました。もし、大きな音で録音できたら、きっとこの音をノイズとして拾ってしまうことでしょう。
Em3140731_3

 次回は、ガンマイクで実験してます。さらに、マイクアンプを使って見るなど、まだまだやってみたいことがあります。往年の録音家たちが使用したEM-3、かなりの難物ですが、それだけにどんな音が録れるのか楽しみです。

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