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2014年8月20日 (水)

シマフクロウの鳴き声にロシアと日本の違いがあるか

 今日の午後は、日本野鳥の会の事務所にて打ち合わせ5連発でした。おかげで、昼寝をしなかった午後は久しぶりです。
 打ち合わせついでに、以前から知りたかったことをT岡さんにおたずねしました。
 話のいきさつはまず、マーク・ブラジルさんの”Birds of East Asia”のe-book化に伴い、私の音源を300種余り提供しました。先日、ブラジルさんから「シマフクロウの声が、雄が鳴いた後、雌が2回鳴いている。2回鳴くのはロシア産のシマフクロウの特徴。ロシアで録音したのか?」との問い合わせのメールがありました。
 私が録音したのは、芽登温泉です。もちろん日本の北海道です。そう言われて、蒲谷鶴彦先生の『野鳥大鑑』と上田秀雄さんの『野鳥の声280』を聞いてみると、確かに雄の声のあとに鳴く雌は一声です。ということは、亜種が異なるはずのロシアのシマフクロウが、日本に来ていることになるでしょうか。
 まずは、私が録音したシマフクロウの声です。PCM-D1で録音、音量の増幅、ノイズリダクションをかけています。声と声との感覚は30秒以上あり、アップできる限界を超えますので一声のみです。



 一つの声に聞こえますが、雄が一声鳴いた後に雌が鳴いてデュエットしています。雄の声は「ブフ」、雌の声は「ヴ、ヴ」と聞こえます。確かに雌の声は2声です。
 このあたりのことを、北海道で長いレンジャー経験を持ち、現在もシマフクロウの保護に取り組んでいるT岡さんならば、ご存知の情報があるのではと思い、おたずねをしました。
 驚いたことに、T岡さんの情報では国後島では、雌が先に鳴き雄が後に鳴くという情報があるとのことでした。
 おそらくブラジルさんが言っているロシアはウスリー地方のことでしょう。日本海と北海道を挟んで、千島列島ではさらに異なることになります。また、シマフクロウの鳴き方には個体差があって、高い音で鳴くものもいるし、回数が異なるものもいるとのこと。そのため、さえずりから個体識別ができるほどだそうです。
 いずれにしても、個体数が少なくサンプル数を得にくいシマフクロウのことですから、まだ確定的なことは言えません。シマフクロウの声は、単純ですが奥が深いことがわかりました。また、単純な声だけに解析はしやすいと思いますので、今後も継続して調べてみたいと思います。
 T岡さん、いろいろ教えていただきありがとうございました。

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