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2014年9月25日 (木)

雑誌『動物文学』廃刊

 私の読書遍歴は、『定本野鳥記』に出会うまで紆余曲折がありました。小学生時代に岩波少年少女文庫の『不思議の国のアリス』を読み、いろいろな生き物と話すアリスをうらやましくて自分も生き物と話たいと思いました。そのため、生き物と話す『ドリトル先生航海記』『たのしい川辺』(始め読んだときは『ヒキガエルの冒険』だった)、『クマのプーさん』などを読みました。しかし、これらはフィクションです。
 そして、アフリカの自然のなかでライオンを飼う『野生のエルザ』に出会います。これは、ノンフィクションで実際の話です。合わせて、カバやアライグマを飼う話など、読みまくります。あとでわかったことですが、この頃に動物文学ブームが起こっていたことになります。そして、ノンフィクションであり日本の話である中西悟堂の『定本野鳥記』に出会い、野鳥へ傾倒していきます。いわば、動物文学がおとぎ話から橋渡しをしてくれたことになります。
 ところが本日、とても悲しいお知らせをもらいました。雑誌『動物文学』の廃刊のお手紙です。
Doubutubungaku140925
 ついこの間、「創刊八十周年特別記念号」を送っていただいたばかり、まだこれからも発展を期待していたところです。個人的には『動物文学』にカラスに襲われた話を書き、それがきっかけで拙著『カラスはなぜ東京が好きなのか』の執筆につながりました。私の著書のなかで、もっとも気に入っているのがこの本。もし、この雑誌がなければ、埋もれてしまったかもしれない企画です。
 正直、活版印刷の雑誌でWebサイトもない組織が存続するのは、難しい時代になったのかもしれません。
 生き生きとした動物たちの話を伝えるジャンルである動物文学。少年少女たちが、胸躍らせて生き物や自然に興味を持ってもらうきっかけが、これ以上なくならないことをせつに祈るばかりです。
 動物文学会を支えてきた平岩家の皆さん。お疲れ様でした。また、ありがとうございました。

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コメント

小学生時代の読書は多分、その後の考え方や行動に重大な影響を及ぼす大事なものだと信じています。
「動物文学」は存知あげていませんでしたが・・・廃刊とは 残念ですね。

椋鳩十氏や、戸川幸夫氏の動物の全集に夢中になっていた小学生時代を思い出しました。
ドリトル先生にはちょっと馴染めず、読み始めては挫折の繰り返しでしたが、ファーブル昆虫記は1冊ずつ買い足して、何度も読み返しました。
成人してから出会った「ソロモンの指輪」では笑い転げ、「ハイイロガンの動物行動学」にしばらく はまりました。
動物文学・・・なくなってほしくない分野ですね。

M Ikeda様
 ファーブルも読みましたね。ローレンツは、大学時代にちょうど翻訳がでてきたので、読むことができたことになります。
 こうしてみると、出版のタイミングと私の興味を持ったタイミングが、合っているのに気がつきました。

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