« 2014年11月 | トップページ | 2015年1月 »

2014年12月

2014年12月23日 (火)

しばらくお休みいたします

 予言が当たってしまいました。先月の文化放送『朝の小鳥』スタジオ収録の記事では、ディレクターのS木さんが10月にカゼ、11月はアナウンサーのS川さんがカゼ、次は私かもと書いたのですが、見事的中。それも、緊急入院でカミさんに音源を届けてもらうという状態に陥りました。蒲谷先生のエピソードをなぞる結果となりました。その後、2週間入院し、昨日退院いたしました。現在は、自宅療養中です。
 というわけで、ブログ、Facebookともしばらくお休みいたします。
 なお、2015年1月の『朝の小鳥』の放送内容は、下記の通りです。厳しい冬のなかでも春を感じた鳥たちの声です。
  4日  ゴジュウカラ
11日 コガラ
18日 キバシリ
25日 カケス

2014年12月 9日 (火)

台湾からの質問-日本初の鳥のレコード

 先日、台湾の呉さんという方から、面白い質問が来ました。浅学ながら、私なりに質問に答えました。ご本人の了解を得てご紹介いたします。このレコードは、戦前の野鳥誌だったかで、広告が載っていたのをかすかに記憶している程度です。私の知っているかぎり、以前このブログで紹介した壽と言う名前のウグイスのレコード以前であり、日本で最初の鳥のレコードだと思っています。
 このタイトルや書かれていることをキーワードに検索すると、国会図書館の所蔵リストのなかに出てきます。後述のように転記ミスがあるのですが、1930年代のものであることがわかります。戦前の昭和5年ですから、レコードとしてもかなり初期の作品ということになります。
  国会図書館のURLです。
http://rekion.dl.ndl.go.jp/search/searchResult?viewRestricted=1&searchWord=%E9%B6%AF%E4%BB%99%E4%BA%BA&filters=6%3A0

 呉さんのメールに添付されていた写真です。

10556381_10152861777520432_57012922

10556381_10152861777520432_570129_2
 呉さんの質問です。
1.レコードの上に、「稲継」と書いてありますが、それは兵庫県丹波の稲継ですか。
(答)推測ですが、ここに来る言葉はウグイスの名前ではないかと思います。鶯仙人と称する調鶯軒稲葉という人が所有するウグイスのため、自分の名前の1文字の稲を取って、それを継ぐという意味の命名ではないでしょうか。

2.「地付け用」はどういう意味ですか。「鶯仙人 調鶯行稲葉鑑定」とは収録者の意味ですか。「調鶯行」とは職業ですか。
(答)この前後に出た同じメーカー、同じ制作者のものに「羽衣・上げ付け用」「文字の友・土用付け用」というのがあります。いずれも意味がよくわかりませんが、「文字」は文字口というウグイスの鳴き方がありますので、それぞれ飼い鳥のウグイス特有さえずりの鳴き方が収録されているものと思います。ですから「地付け」は地の声、もともとのウグイスのさえずりを練習させるものの意味だと考えられます。
 鶯仙人は、そのように自称しているものだと思います。調鶯行稲葉鑑定は、調鶯”軒”稲葉鑑定と書かれています。国会図書館のデータにある調鶯行稲葉鑑定は、転記ミスでしょう。調鶯軒が姓で、ウグイスを調教するという意味かもしれません。稲葉は名だと思います。日本では、講談師がこのような名前の付け方をします。
 ちなみに、添付されている写真にある「筑紫閑□庵愛鳥」の□(4文字目)が読めませんが、筑紫は現在の福岡県の古い地名です。福岡県にある小鳥屋さんの名前ではと思います。

 ざっと調べてのご返事ですので、推測や推定が多いです。ウグイスの鳴き方のいろいろは調べれば出てくると思いますので、もう少し時間をください。
 呉さんは、日本がお上手なので、日本人と同じように書いてしまっています。もし、わかりにくいところがありましたら、ご遠慮なくおたずねください。
 なお、このレコードは、日本の市場でもまず出ることはない貴重なレコードです。所有者の方に大切にされるようお伝えいただければ幸いです。
 以上です。
 皆さまにお願いです。もし、このレコードについての情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ご一報いただければと思います。

2014年12月 8日 (月)

コミミズクの羽毛-日光

 週末は、日光でした。
 土曜日は、戦場ヶ原では雪が舞っているとのことでしたので、大谷川の川原を探索。プラス1度でしたが、風があるので体感敵にはマイナスのなかでのバードウォッチングです。鳥は、カワラヒワ、ツグミ、エナガの群に遭遇、鳥たちは寒さは関係ないようです。
 日曜日は、「江戸の自然と野鳥」というテーマで講演をさせていただきました。前日2時間しか寝ていない人や二日酔いの人を寝かさない、飽きさせないという難題をクリアいたしました。午後は、小倉山周辺でのバードウォッチングを楽しみました。
 参加者の方が、公園の一隅で鳥の羽毛が落ちているのを見つけました。探すと、次列風切羽、雨覆い、体毛などが落ちていました。これだけ羽毛が散乱していると、大きなダメージを受けたことになり命を落としたことでしょう。
Shortearedowl141207
 ところで、落とし主は誰かということなりました。まず、次列風切羽の大きさはハシブトガラスより小さくハトより大きいので、カラスとハトの間の鳥となります。羽毛にはビロードのような細かい模様があり、羽音を消して飛ぶフクロウ類と判断いたしました。以前、日光ではトラフズクらしい声を聞いたことがありますので、現場では「トラフズクの可能性がある」と伝えました。ただ、羽毛の半分の白いのが気になりました。飛んだ時に翼に白い部分が出るフクロウ類は、思い浮かびませんでした。
 家に帰ってから「日本の野鳥羽根図鑑」(2001・笹川昭雄)と「原寸大写真図鑑 羽」(2004・高田勝、叶内拓哉)で調べたところ、コミミズクの羽毛と一致。そういえば、コミミズクが飛んでいるところを下から見るととても白いことを思い出しました。
 今まで日光では、コミミズクを見たことはありません。記録はありますが、多い鳥とは思えずノーマークでした。この羽毛が拾われた周辺は、開けた環境でコミミズクの獲物となるネズミも多いことでしょう。いてもおかしくはありません。
 これから夕方に、同じような環境をチェックすることにします。

2014年12月 5日 (金)

ヤドリギ-赤城山

 先日、赤城山の山麓を巡り新治で1泊してきました。日本野鳥の会がJR東日本とタイアップして予定しているツアーの下見です。日本野鳥の会の職員と旅行は在職中もなく、楽しい旅でした。
 初日は空風の本場らしい強風のなか野鳥の姿を探すのに苦労しましたが、翌日は風も弱まり、いろいろな野鳥たちのとの出会いを楽しめました。これならば、ツアーも申し分のないコースを設定できると思いました。
 赤城山麓は、レンジャク類が来ることで有名です。このポイントに行ってみると、たくさんのヤドリギがありました。他もさがしましたが、あるのはこの一角だけでかなりの高密度です。
Yadorigi141201

  前日の強風で落ちたヤドリギの実をT岡さんとH田さんが食べてみました。ヤドリギの実は淡いオレンジ色をして透き通り、いかにも美味しそうです。以前、イギリス人のバードウォッチャーから「ヤドリギの実は毒だから食べない方が良い」と教わったことがあります。レンジャク類は食べているのですから、おそらく核になる部分に毒があってまわりは大丈夫と勝手に解釈しています。いずれにしても自己責任でお願い、味がわかったら吐き出したほうが良いと言っておきました。
 手にしてみると、凄いネバネバです。口にしたT岡さんの感想では、触感はライチのようでかすかに甘味があったとのことでした。ネットで調べても、どれだけの毒性があるのかいまいちわかりません。この日は、レンジャク類はいませんでしたが、ヒヨドリが食べていました。以前、キジが食べているのを見たことがありますので、野鳥は食べても平気なのでしょう。
 イギリスなどでは、クリスマスのときにヤドリギの木の下にいる女性とはキスしてもよいという慣習があるとか。そちらのほうが、毒ですね。 

2014年12月 1日 (月)

カモフラ模様の電池-eneloop

 このところ、カモフラージュパターンが流行っているようです。洋服はもとより小物まで、けっこうカモフラ模様が並んでいます。街を歩いていると、思わず反応して手に取りたくなるアイテムがありますね。
 録音機に必須の乾電池は、eneloopを使用しています。サンヨーから発売されると同時に使い続けているので、中には10年以上使っているものもあります。そのため充電異常になるものもあって、ときどき買い換えます。
 久しぶりに量販店で探したら、eneloopがサンヨーからパナソニックになっていました。そして、カモフラ柄がありましたので、つい買ってしまいました。
Eneloop141201
 考えてみれば、電池室に格納されるのですから迷彩効果は何の意味もありません。オレンジ色は良いけど、そのほかは落としたら見つけるのがたいへんかもしれませんね。
 今度は、カモフラ模様のスマートフォンかな。  

« 2014年11月 | トップページ | 2015年1月 »