コミミズクの羽毛-日光
週末は、日光でした。
土曜日は、戦場ヶ原では雪が舞っているとのことでしたので、大谷川の川原を探索。プラス1度でしたが、風があるので体感敵にはマイナスのなかでのバードウォッチングです。鳥は、カワラヒワ、ツグミ、エナガの群に遭遇、鳥たちは寒さは関係ないようです。
日曜日は、「江戸の自然と野鳥」というテーマで講演をさせていただきました。前日2時間しか寝ていない人や二日酔いの人を寝かさない、飽きさせないという難題をクリアいたしました。午後は、小倉山周辺でのバードウォッチングを楽しみました。
参加者の方が、公園の一隅で鳥の羽毛が落ちているのを見つけました。探すと、次列風切羽、雨覆い、体毛などが落ちていました。これだけ羽毛が散乱していると、大きなダメージを受けたことになり命を落としたことでしょう。
ところで、落とし主は誰かということなりました。まず、次列風切羽の大きさはハシブトガラスより小さくハトより大きいので、カラスとハトの間の鳥となります。羽毛にはビロードのような細かい模様があり、羽音を消して飛ぶフクロウ類と判断いたしました。以前、日光ではトラフズクらしい声を聞いたことがありますので、現場では「トラフズクの可能性がある」と伝えました。ただ、羽毛の半分の白いのが気になりました。飛んだ時に翼に白い部分が出るフクロウ類は、思い浮かびませんでした。
家に帰ってから「日本の野鳥羽根図鑑」(2001・笹川昭雄)と「原寸大写真図鑑 羽」(2004・高田勝、叶内拓哉)で調べたところ、コミミズクの羽毛と一致。そういえば、コミミズクが飛んでいるところを下から見るととても白いことを思い出しました。
今まで日光では、コミミズクを見たことはありません。記録はありますが、多い鳥とは思えずノーマークでした。この羽毛が拾われた周辺は、開けた環境でコミミズクの獲物となるネズミも多いことでしょう。いてもおかしくはありません。
これから夕方に、同じような環境をチェックすることにします。
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