右か左か-ハシビロガモの採餌
最近、六義園の池ではハシビロガモが増えました。池の真ん中で、クルクル回りながら採餌をしているので目に付きます。そのため、職員や売店のオバさんに「廻っているカモの名前は」と聞かれます。先日、バードウォッチャーの常連さんと、このクルクル廻る採餌行動は右廻りか左廻りか、どちらか話題になりました。
まず、この採餌行動は雌雄でやっていることが多いですね。ハシビロガモの多い所では、群で1ヶ所に集まってやっているのを見たことがありますが、それほど密度の高くない六義園では雌雄2羽でやっています。数が多い方が、水を攪拌する規模が大きくなり、水の中の食べ物を取るのに効率が良いはずです。
今日も、2羽で同じ方向にクルクルと回っている採餌行動をあちこちでやっていました。集まってやれば効率が良いと思うのですが、いずれも雌雄でやっています。そして、廻る向きは、右も左もありました。写真は、別のペアでほぼ同じ時間です。雌の色の濃淡で、別ペアであることがわかると思います。10mくらい離れた所で、それぞれの行動です。
短い観察時間でしたが、右回りのものは右ばかり、左は左だけでした。途中で、向きを変えることはありませんでした。それぞれのペアで、クセがあるようです。あるいは、同じ向きに廻る者同士が気が合ってペアとなっているのかもしれません。そして、採餌行動は食べるだけではなく、雌雄の絆を深めるという効果もあるのかもしれませんね。
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まつ様
私もハシビロガモのぐるぐる採餌が好きで、回っているときはかならず右回りか?左回りか?など気にして見ています。
先日は1羽で回っているのも観察しました。
水面で回らずに採餌をしているときは、嘴は水面の位置にあり、上下の嘴を小刻みに動かしているのが見られます。
それに比べて、ぐるぐる採餌のときは頭を水面下に入れています。
そのときの嘴の動きは見えないので確認できていないのですが、もしかすると嘴の側面の片側から水を吸い込み、反対側の嘴側面から排出する、というような方法で餌をこしとっているのではないか?と想像しています。
いかがでしょうか?
そういう嘴の使い方だと、回ることで採餌の効率が上がるという説明が成り立つと思うのです。
投稿: gnohara | 2015年2月 4日 (水) 18時05分
まつ様
連投すみません。
自分が撮った動画をあらためて見たのですが、20羽前後で回っているときは頭は水面下ではなく、水面で採餌するのと同じ感じ、やや深く水中に嘴を突っ込んでいるくらいでした。
2羽で回っている動画では頭は完全に水面下でした。
なので、先ほど投稿した嘴の使い方で回る行動を説明するのは、成り立たないものでした・・・。
どうして回るのか?不思議です。
投稿: gnohara | 2015年2月 4日 (水) 21時14分
gonohara様
コメント、ありがとうございます。
群と番では、くちばしの入れ方、深さが違うという知見、すごい観察力ですね。そこまでは、見ていませんでした。
攪拌の効果によって、入れ具合が番うのでしょうか。
あと、くちばしのぱしゃぱしゃで水を濃しているのではなく、くちばしのなかで舌を動かして、水を出し入れしているというのを読んだことがあります。このあたりも、行動のヒントなりませんかね。
投稿: まつ | 2015年2月 5日 (木) 08時11分