ノジコとアオジのさえずりの区別-大巌寺高原
栃木県日光だと、ノジコは市街地を流れる大谷川や流れ込む沢の周辺にいます。アオジは、いろは坂を登った戦場ヶ原にいるので、おおむね標高1,000m以下はノジコ、以上はアオジと見当を付けて聞き分けることができます。
ところが、先日訪れた新潟県大巌寺高原は、アオジとノジコがいっしょにいました。ノジコだと思って一生懸命録音をしていたら、義弟からアオジだと教えられました。似たようなさえずりの鳥同士だと、お互いに影響しあって同じような声になってしまう例です。さらにホオジロもいるのですから、かなり慎重に識別しないと間違えそうです。
姿を確認して録音したノジコのさえずりです。
「yellow_bunting150528.mp3」をダウンロード
PCM-D100で録音。3,500Hz以下のノイズを軽減、ボリュームを合わせています。さらに、ノイズリダクションをかけています。
ホオジロは、声が低め、同じ節で鳴き続けることで区別できると思います。問題は、ノジコとアオジの決定的な違いを見いだせないでいます。どちらも、同じ節を繰り返すのですが、ときおり変化をつけた節を入れます。今までは、ノジコは「チリリリ」という鈴を振るような音があるというのがポイントだと思っていましたが、アオジもときおり鈴を振るような音をいれることがありました。
鳴き方の違いは、アオジのほうがゆったりとした節回し、ノジコは比較して早口で鳴くことでしょうか。また、音質が違うように感じます。これは、音の幅の違いではないかと思います。たとえば「チーッ」という音がアオジは3,500~5,500Hz、ノジコは3,500~7,500Hzとノジコのほうが幅が広い上に高いところまで音があります。これが、音質の違いになると思いますが、実際野外で聞き分けるのは慣れないと難しいです。
生息地の違いも感じました。ノジコは農耕地にある樹木や林縁部、アオジは明るい林の中で、より木の多いところにいるという印象がありました。このあたりを目安に、不安なときは姿を確認するという慎重さが必要だと思いました。
お陰さまで、耳の良い練習になりました。
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