オオコノハズクが鳴いた-大巌寺高原
義弟から「切符から宿、レンタカーの手配までするから」と、新潟県南部にある大巌寺高原に行かないと誘われました。そこまで言われて、断る理由もないと、久しぶりの遠出です。
大巌寺高原周辺では、松之山温泉が知られている地名でしょう。バードウォッチャーには、アカショウビンやブッポウソウがいるところとして、有名なところです。写真を撮る人にとっては、棚田などの風景が人気がある場所だそうです。
今回は、ノジコ1本狙いです。私のノジコのコレクションは、もうひとつ山を越えた高柳町での録音がある程度です。もっともさえずりの美しいホオジロ類と蒲谷鶴彦先生が絶賛されたノジコを、極めたいと思っての来訪です。
大巌寺高原は、宿の前にも雪があるし谷間には雪がたくさん残っていました。ミズバショウ、ショウジョウバカマが咲き、フキノトウとツクシが顔を出したという季節。やっと春を迎えたという感じです。それなのに、宿のまわりでツバメが飛びまわり、森ではキビタキがさえずっているのですから、不思議な感じです。
たしかにアカショウビンの多いところで、朝はアカショウビンのさえずりで目が覚めました。時計を見たら午前4時、出遅れました。
しかし、例によって5台の録音機をタイマーと長時間で置いてありますので、なんとかなるでしょう。ということで、アカショウビン狙いで置いた湖の畔の録音機になんとオオコノハズクの木魚鳴きが入っていました。
YAMAHA W24でタイマー録音。午前3時~6時の設定で、開始から4時45分まで断続的に入っていました。オオコノハズクの音域の多少ボリュームを増幅しています。それでも聞きづらい声なの耳を澄ませて聞いていただければと思います。機材によっては聞こえないことがあるかもしれません。予めご了承ください。
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栃木県の録音より遠く感じます。距離は、50m以上でしょうか。現場にいたら聞こえないかもしれない小さな声です。あいかわらずデリケートな音です。およそ1時間45分にわたって入っていますが、その間、鳴き声の位置は変わっていません。同じ場所で、鳴き続けています。
栃木県北部も、山のなかの湖沼です。周辺には広葉樹の森に覆われて急峻な山が巡っていることも共通しています。また、コノハズクも鳴いていて夜の鳥が豊富な印象も共通事項です。このような環境は、まだ日本の山地にありそうです。オオコノハズクは、夜間に録音をすればもっと見つかるもしれませんね。
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