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2015年10月

2015年10月31日 (土)

今年もジャパンバードフェスティバル-総評

 今日は、手賀沼の畔で開催されているジャパンバードフェスティバルに行きました。
 寒くてときどき小雨の降るあいにく天気でしたが、今までなく人が集まり混んでいました。人気のある光学メーカーのブースでは、製品にさわるのに順番待ちができるほどでした。
  例年にない企画としては、台湾、香港、ブルネイ、フィリピン、インドなどのアジア各国の団体がそれぞれブースを持ち、ツアーの紹介などが行われていました。我孫子からアジアに広げた国際的なイベントになるのでしょうか。イギリスのバードフェスティバルでは、このようなツアー会社の展示がいちばん多いと聞いたことがあります。ただ、日本のツアー会社のブースは1社だけで、せっかくの国際的な展開が合ってくれると良いと願うばかりです。
 その1社だけのアルパインツアーサービスの石田光史さんと高野丈さんによる図鑑制作についてのトークショーを拝聴。ナツメ社の『ぱっと見分け観察を楽しむ野鳥図鑑』を作るための企画から制作まで、そして裏話もあって面白かったですね。私も同じような仕事をしたことがあるので、苦労話では共感するところがたくさんありました。
 そのあと「クイズ鳥声イントロどん」へ。♪鳥くんは「今年は問題がやさしいよ」と言いながらひっかけ問題もあって、けっこう解答者は苦労していました。あいかわらず、楽しい舞台でした。
Torikoe151031_2

  このイベントは「人と鳥の共存をめざして」というテーマで市長が「人と自然が調和した心豊かな暮らしを大切に」と言いながら、フクロウカフェが生のフクロウ類を展示したりキバタンを肩に乗せて練り歩いてる人がいたりして、野生動物を私物化している事例には違和感を覚えました。
 今年で15回目の開催、今のところ皆勤です。

2015年10月27日 (火)

『このは』取材-ふなばし三番瀬海浜公園

 本日は、文一総合出版社発行の『このは』の取材でふなばし三番瀬海浜公園に行きました。このはシリーズには、フィールドに持って行きやすいサイズの「miniこのは」があり、現在『声から鳥がわかる本』が企画進行中です。
 発行は、2017年春の予定で、まだ原稿や音源に手を付けていません。しかし、秋の取材は今年しかチャンスがなく、出向いたことになります。今日は、編集者のS水さん、カメラマンのS原さん、そしてカミさんが同行しての取材です。
 天気予報が、大きくはずれて晴れの良い天気となりました。寒さ対策で望んだのですが、暑くて日に焼けました。風が強いので録音は無理でしたが、ミヤコドリの200羽程度いてたえず鳴いていました。距離は100m以上離れているのですが、強い風に乗ってはっきりと鳴き声が聞こえて来るのには感心しました。
 ミユビシギは、干潟の上に置いた椅子に座ってじっとしていると、3mくらいまで近づいてきました。ハマシギやオオソリハシシギも、どんどん近づいてくれました。一時は、まわりを鳥にとり囲まれた状態になりました。これ幸いと、S原さんが撮ってくれましたので、素晴らしい写真が本を飾ることでしょう。まだまだ先の発行ですが、楽しみにしていていただければ幸いです。
 写真は、録音機とウミネコをいっしょに撮るS水さんです。
Sanbanse151027

2015年10月24日 (土)

六義園でマミジロキビタキを記録-追記あり

 今年の秋の六義園は、渡り途中のキビタキが多く見られました。多い時には、一度に数羽が見られることがありました。ただ、多くは雌型で雄は5、6羽に1羽ていど。私のようにさぼり気味のバードウォッチャーは会うことができませんでした。
 そのなかで、常連のH本さんとK藤さんが撮影された写真を見せてもらったら、キビタキの雌にもかかわらず翼の白斑が明瞭にあるものがいました。さらに良く見ると腰が黄色、マミジロキビタキの雌でよろしいでしょう。
 H本さんが写真をアップしていますので、ご覧いただければと思います。下記URLの「2015/10/23」です。なお、雄タイプの写真はキビタキです。 https://e6cd26d3c6d499d4f0d0801858a58d58c3d5cd86.googledrive.com/host/0BzyDTpN5XPaMckZLR2dVUThJdDQ/index.html  
  マミジロキビタキは、以前はキビタキの亜種としていましたが、最近では別種とされています。春秋の渡りに季節に離島で記録されることがありますが、多くはありません。また、富士山麓でキビタキの雌との繁殖例があり、ときどき繁殖のウワサもある鳥です。いずれにしても、出会えば嬉しい珍鳥です。
 また、日本野鳥の会東京支部がまとめた『東京都産鳥類目録2000 自治体編 Ver.1』によると、東京都内でマミジロキビタキがいたとマークされている自治体は千代田区と文京区のみで、私が知る限りこの2例のみです。下記URLです。    http://www.yatyou.com/tokyotyouruimokuroku2000/pdf/mokuroku_kyoutu.pdf
 この文京区の記録は、じつは六義園における私の記録です。これは、1986年6月7日のことで雄、春の渡りです。そのため、さえずりで気がつき姿を確認。さらに、録音もできたので、蒲谷鶴彦先生に鑑定していただき先生が韓国で録音した音源と声紋が一致したと教えていただきました。そのときの思い出を拙ブログの記事にしています。  
http://syrinxmm.cocolog-nifty.com/syrinx/2011/06/post-2586.html
 なぜ、六義園にマミジロキビタキが立ち寄ってくれるのか、理由はわかりません。わずか2例ですから偶然ではある可能性が高いと思いますが、このマミジロキビタキの雌は東京都内3例目の記録となりました。
 私が30年前に見つけたとき、まだインターネットも普及していない時代でしたが、翌日には10数人のバードウォッチャーがやって来ました。そのため、今回は情報をクローズし、キビタキの渡りも一段落した本日、記事にいたしました。

追記
 A井さんより「マミジロキビタキのオスもメスも三列風切の1枚目の羽縁が白く目立つはずですが、この個体は白くないですね、私は部分オス化のキビタキかなと思います。」とのfacebookのメッセージをいただきました。私の顔をつぶさぬようの配慮、恐縮です。困ったときの『清棲図鑑』で調べたらマミジロキビタキの♀の項に「大雨覆の内側だけが白色で、三列風切の外縁には白色の縁がある(キビタキでは風切羽は暗褐色で、各羽には赤褐色の細い外縁がある)。」と書かれています。要するに、キビタキの白斑より大きく長くある、あるいは三列風切部分が広がっているので、白斑がT字型に見えることになります。また、「尾羽は黒褐色である(キビタキでは赤褐色)」とも書かれていました。
 たしかに、『叶内図鑑』、『真木図鑑』『鳥くん図鑑』に載っている写真を見ると白斑が大きく目立ちます。そして、H本さんの写真を見ると三列風切の白い部分はわずかに点で目立ちません。ただ、尾羽は黒みが強く赤みがありません。
 翼の白斑の形状を重視すれば、キビタキの雄の幼鳥という可能性が高い写真となります。ただ、キビタキ、マミジロキビタキとも今年生まれの雄が月単位で、どう羽の色が変わっていくのか資料を見つけることができず、判断に迷っています。
 いずれにしても、マミジロキビタキの記録としては保留とし、今後とも検討して行きたいと思います。
 A井さん、ご指摘ありがとうございました。おかげでいろいろ調べて勉強になりました。

2015年10月20日 (火)

キビタキの事故

 先日の六義園では、1日で夏鳥のキビタキ、冬鳥のマヒワ、旅鳥のマミチャジナイ、漂鳥のアオバトが記録されました。今まさに、日本列島は野鳥たちが入れ替わる季節、六義園は渡り鳥の交差点です。
 今日も、思わぬ鳥に出会えるのではないかと六義園へ。六義園に向かう角のコンビニの前に小鳥が落ちていました。通勤ラッシュにもかかわらず、よく踏まれなかったものだと手にするとまだ温かです。どうも、死んだばかりで、コンビニのガラスにぶつかったのでしょう。
 鳥は、キビタキの雌です。
Narcissusflycatcher151020
 六義園の秋の渡りで、もっとも多くかつ長い期間にわたって見られるのがキビタキです。中でも雌タイプがかなり多く、同じ場所で一度に4羽も見られることがあるほどです。それだけに事故にあった個体に出会う確率も高いのでしょう。
 まじかに見ると、背中のオリーブがかった褐色がなんともいえずきれいです。腰の赤みを帯びた茶色に向かってのグラディーションも絶妙です。地味な美しさを表現するのは、とても難しいのですが、日本的な美を感じる色と配色でした。
 コンビニは、本郷通り沿いにあり六義園の北東面に位置します。北から渡って来て、今まさに六義園で翼を休めようとしてのアクシデントでしょう。なんともかわいそうなことです。
 今日、出会った常連の皆さんにお見せした後、せめても六義園の土に帰ってくれればと片隅に埋めました。  

2015年10月15日 (木)

あと1週間-バードカービングコンクール

 来週の水曜日から8日間、上野の東京都美術館で、バードカービングコンクールが開催されます。
 年々歳々、作品の質の向上が見るのが楽しみなコンクールです。初日は、展示会場で審査が行われます。部門ごとに審査員が作品を見てまわり、その場で議論し入選作品を決める方式です。ですから、公明正大です。
 私も審査をいたします。ただ、審査する立場から言うと、作者の方が近くで耳を澄ませているかもしれませんので、とても緊張しての審査です。正直、疲れますが、これがバードカービングの発展につながると思って毎年頑張っています。
 ということで、作者の汗の結晶の作品、審査員が苦労した評価をぜひご覧にいただければと思います。
 今年の案内ハガキです。去年の日本バードカービング大賞を受賞した須崎俊哉さんの作品です。このような作品が、ずらっと並びます。
Birdcarving151015

第18回全日本バードカービングコンクール
会期:2015年10月21日(水)〜28日(水) 午前9:30〜午後5:30(入場は午後5:00まで。なお最終日は午後2:30終了、入場は2時まで)
会場:東京都美術館(東京都台東区上野公園8-36) 地下3階ギャラリーA
主催:日本バードカービング協会

2015年10月14日 (水)

「朝の小鳥」スタジオ収録-11月は晩秋のさえずり

 本日は、浜松町駅の近くにある文化放送で「朝の小鳥」のスタジオ収録でした。写真は、文化放送の社屋です。
Bunk151014
 11月ともなると小鳥が静かになります。それなのに今度の11月は、日曜日が5回あるのですからテーマ選びには苦労しました。私のフィールドである日光と六義園、通い慣れた葛西で録音した音源の中から良いところを選んで構成いたしました。
 こうやって探し出すと秋もけっこういろいろな鳥がさえずっていることがわかりました。秋のさえずりについては、疑問や課題がたくさんあります。このあたりを丁寧に見て行くと、さえずりの意味や効果について解明するきっかけが隠されているのではと思っています。
2015年11月放送予定
 11月 1日 シジュウカラ
          8日 コゲラ
        15日 カワガラス
        22日 ホオジロ
        29日 フクロウ

2015年10月12日 (月)

アオアシシギの地鳴き-葛西臨海公園

 今日はあまりにも天気が良いので、週末に予定されている日本野鳥の会の探鳥会の下見に葛西臨海公園に行ってきました。
 鳥類園では、ヨシゴイとミサゴが人気でカメラマンが集まっていました。上空をアマツバメとショウドウツバメが飛び、オシドリの雄が旋回してくれたのが、葛西では珍しい出来事です。
 アオアシシギが5羽すぐ前に降りている観察舎は、比較的空いているので、行ってみました。すぐ目の前で一生懸命食べ物の探しながら、ささやくように鳴いていました。
 観察舎には空いているとはいえ、オジさんが3人。アオアシシギの動きに連れてシャッター音が鳴り響きます。動きの無いときは、おしゃべり。はては携帯電話がかかってきて情報交換を始めました。ですので、10分間の録音して人声とシャッター音がかぶっていないところで、なおかつアオアシシギが鳴いている部分を取り出しました。なんとか、30秒ほどありましたのでアップします。
 PCM-D100で録音。2,500Hz以下のノイズをかなり軽減、ボリュームのアップ、ノイズリダクションをかけています。

「GreenshankC151012.mp3」をダウンロード

 カタカナで書けば「ピッ。ピッ」くらいしか表現できないもどかしさがあります。最後に、飛び立つときの「ピ、ピ、ピー」と鳴いてくれましたので、アオアシシギだとわかると思います。
 アオアシシギのさえずりは、お馴染みの「ピ、ピ、ピー」と同じ高さの音を短く連続するもので「ピピピ・・・」と聞こえます。ですから、主に飛び立つ時に鳴く「ピ、ピ、ピー」は地鳴きとなり、FrightCallと表記されています。今日の「ピッ。ピッ」は、5羽が歩きながら鳴き会うもので、近づき過ぎた個体に対して鳴き声を出して警告しているように見えました。

2015年10月11日 (日)

くちばしの黄色いカルガモ系のカモ

 昨日は、カルガモが少し入ったマガモの雌かなというネタでした。
 今日の六義園は、いっきにカルガモが増えました。そのなかに、ちょっとマガモの雄が入っているかなというカルガモがいました。
Spotbilledduck151011
 くちばしの半分ほどが黄色いのがまずマガモ的です。くちばしの付け根から頬にかけて赤茶色味があるのは、マガモとカルガモのハイブリッドで見られる特徴だと思います。カルガモの雄も腰が黒く尾が白いのですが、カルガモより黒みが強く尾がほとんど白いように見えました。カルガモとマガモが半々というより、カルガモが5分の4でマガモが5分の1という感じです。
 マガモの雄の幼鳥が1羽入っているのですが、それとは別行動でカルガモの群れといっしょにいました。また、このカルガモの群れが人に近づいてきたとき、この個体だけが近づくことはせず警戒心が強い印象を受けました。
 以前に比べ、ハイブリッドカモとの出会いが多くなった印象があります。本来ならば生息環境で棲み分けていて交雑することが少ないはずなのですが、生息地が限られているための影響でしょうか。それとも、アイガモの放し飼いが増えたためでしょうか。いずれにしても、良い感じはしません。 

2015年10月10日 (土)

眉の白いマガモ系のカモ

 先日の都内の公園で見つけたカモです。
Dack1510011

 くちばしのパターンと、身体の色味からマガモの雌だと思いました。
 気になったのは、白い眉です。マガモの雌には淡い眉線がありますが、ここまではっきりとしたパターンにはなりません。あと、身体が小さく見えました。
 眉の白いカモといえばシマアジが思いつきます。身体が小型であることからも、シマアジとのハイブリッドの可能性も考えたのですが、白い眉の形が違いますし、そのほかの形質がみられません。
 オーストラリアにマミジロカルガモという名前のカルガモによく似てた名前のように眉の白いカモがいます。それのとのハイブリッドも考えたですが、マミジロカルガモは頬も白く、どちらかというと過眼線が黒いために眉と頬の白が際立って見える顔の模様をしています。加えて、日本とマガモとオーストラリアのカモが番う可能性は低いので却下です。
 あと考えたのは、カルガモとのハイブリッドで、マガモに比べればカルガモの眉は白く見え、その形質が強く出ているという可能性です。そのほかのカルガモ的な要素が出ていないように見えますので、何代か前に交雑して眉の白だけ出るということがあるのでしょうか。
 このほか、単純にマガモの雌で、ただ眉が白いだけということもありかなと思いました。
 いずれにしても、渡って来たばかりの羽色なので今後の変化も考えられますので、これからも経緯を観察したいと思います。  

2015年10月 8日 (木)

森佑太さんのラジオ出演

 盲目の録音家、森佑太さんについては何度か拙ブログで記事にしております。目が見えないけれど、耳の感度は人一倍。加えてコンピュータを駆使して編集していますのですから凄いものです。さまざまな障害を乗り越えて、自然の中で録音をしています。そんな、森佑太さんがNHKラジオの障害者向けの番組で取り上げられます。
 私自身、彼からは録音についてのヒントや知識をもらっています。野鳥録音をしている方は、ぜひお聞きいただければと思います。
 本放送は来週の日曜日、さらに再放送があって、それを聞き逃したらサイトでも聞けると至れり尽くせりの番組ですから聞き逃すことはありませんね。
 なお、私も番組の制作にあたっている遠田恵子さんからインタビューを受けています。遠田さんは、スタジオではすれ違ったことのある顔見知り。仕事をするのは初めてですが、とても興味を持っていただきました。そのため、私のコメントも1分くらいは流れると思いますので、合わせてお聞きいただければ幸いです。
   番組名:視覚障害ナビ・ラジオ
   タイトル:あなたに届ける森の音-森佑太さん
 放送局:NHKラジオ第2
  放送日時:2015年10月18日(日)午後7:30~8:00
 再放送:2015年10月25日午前7:30~8:00
 番組の紹介URL(後日、このサイトから聞くことができます)
 http://www.nhk.or.jp/heart-net/shikaku/list/20151018.html#contents

2015年10月 6日 (火)

「Tokyoディープ」六義園取材

本日は、六義園にてNHK・BSのテレビ番組「TOKYOディープ」の取材を受けました。
 テーマは”駒込”。大和郷や田端銀座も取材するとかで、その一つが六義園。それも、六義園の野鳥についてインタビューを受けました。ちょうど、ヒヨドリが増えてきたところですので、たえず小鳥の声が聞こえる良い雰囲気の中での取材となりました。
 リポーターの生方ななえさんは、私より背が高くてスマート、白い服を着ているので、今日じっくりと見られたコサギみたいな方でした。
 取材が一段落して終わったと思ったら、カワセミが目の前を飛んで行き近くの枝にとまってくれました。インタビューでは、今日はカワセミは見られなかったという流れでしたので、もう一度コメントの録り直しとなりました。でも、スタッフ一同カワセミを見ることができて大興奮でした。
 いちばん奥で指を差しているのが、カワセミのいるところをスタッフに教えてる生方さんです。顔は出せませんので、番組でじっくりとご覧いただければ幸いです。

Tokyodeep151006

   NHKBSプレミアム「TOKYOディープ」
 放送日時:11月9日午後7時~7時30分。
 番組のURL:http://www4.nhk.or.jp/tokyodeep/

2015年10月 5日 (月)

キジの幼鳥の声-日光

 話は多少前後しますが、土曜日の午後から日光に行っていました。あまりにも天気が良いので、大谷川の河原を散歩しました。秋の虫の声がそこかしこから聞こえるなか、ノビタキがいたりセグロセキレイがさえずっていたり、けっこう楽しめました。
 河原の藪から突然、バタバタと大きな鳥が飛び出しびっくりしました。キジです。道端に2羽、藪のなかでごそごそしているのが1羽いて、合計3羽いました。大きさは、もうニワトリくらい、成鳥より小さなものの幼鳥でした。
 藪のなかに取り残された1羽が、心細そうに鳴いていました。
 PCM-D100で録音、3,000Hz以下のノイズを段階的に軽減、ボリュームのアップ、ノイズリダクションをかけています。

「pheasanck151003_002.mp3」をダウンロード

 かなり小さな声ですが、鳥との距離は2,3mのために聞こえ録音できました。まだ、雛らしい声でした。

2015年10月 4日 (日)

秋晴れ-霧降高原キスゲ平園地

  久しぶりの日光野鳥研究会の自然観察会で、霧降高原キスゲ平園地に行きました。
 本日は、秋晴れの良い天気に恵まれました。どちらかというと、天気が良すぎて日に焼けました。日光の市街地でもチラホラと木々が色づいています。しかし、標高が上がるとともに赤や黄色い木が多くなり、標高1,400mとなるキスゲ平園地周辺は色つき方が濃厚になります。山は秋、この秋が山から下りてくるのが実感できました。
Kisugedaira1510041
 鳥の方は、暖かく上昇気流が多いせいか、猛禽類がよく飛びました。最初にトビが数羽舞い飛んでくれ、さい先の良いスタートとなりました。最高はノスリ5羽の絡み合いで、鳴き声も聞こえました。このほか、ハヤブサ1羽にハイタカらしい小型の猛禽も遠くを飛んでくれました。ハヤブサは一年中ここで見られますし、ノスリ5羽も秋から冬の数としては普通です。ということは、渡り途中の猛禽類には残念ながら今年も遭遇することができなかったことになります。
 小鳥のほうは、まだノビタキやウグイスがいて、遠くでルリビタキのさえずりが聞こえるなど、まずまずでした。
 あと、しばらくすると日光は紅葉の最盛期を迎え、大渋滞の季節となります。今日は、紅葉をゆっくりと楽しめる最後の週末だったかもしれません。
   

2015年10月 1日 (木)

ウグイスの秋のさえずり

 先日、芝川第一調節池での長時間録音の音源を整理していたら、ウグイスのさえずりが入っていました。OLYMPUS LS-14で録音、全体のボリュームのアップ、虫の声と低音ノイズを軽減、ノイズリダクションを強くかけています。

「Bush-Warbler150928_0085e.mp3」をダウンロード

 最初は、モズが鳴きまねをしているかと思いました。しかし、モズの場合は他の声を入れることがよくあります。そして、終わりのほうでは地鳴きをしていますので、ウグイスに間違いありません。
 アップした音源は、声と声の間をつめています。実際は10秒以上空いている時がありました。節は、おぼつかなく声量も少ないのでかなりボリュームを増幅しないと聞きづらい録音となりました。ただ、地鳴きを聞く限りふつうの地鳴きで声量もあり違和感のない鳴き方をしています。
 秋にシジュウカラやホオジロ、そしてヒバリがさえずることが知られています。また、山ではカワガラスやフクロウもさえずっています。しかし、数が多く幅広い環境に生息しているウグイスの秋のさえずりを聞くことは稀です。私は、2回目。これ以前の記録は、2009年10月4日に埼玉県大久保農耕地のヨシ原で鳴いているのを聞き録音できました。同じようにおぼつかない鳴き方で、時期も同じ頃となります。
 ウグイスが秋にさえずっている意味はわかりませんが、さかんに秋の虫が鳴いている中でのウグイスのさえずり、春とは違った趣があります。  

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