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2015年11月26日 (木)

武装勢力の犯行声明の中で鳴いている鳥?

  Facebookでお友達になったOさんから、アルジェリア人質事件の首謀者であるモフタール・ベルモフタールによる犯行声明の動画の中の鳥の声は何ですかという質問をいただきました。
  このYouTubeにアップされている動画の0.47秒から0.51秒あたりで、鳥の声がします。
  https://www.youtube.com/watch?v=JiSp4025Rvo&feature=player_embedded
 Oさんによると「このビデオが撮影された場所は不明ですが、アルジェエリア、マリ、ニジェール辺りではないかと思われます。」とのこと。たぶん1度聞いたくらいでは、聞こえないくらい小さな声です。よく気がついたのものです。ご自身のブログでも記事にされています。
 http://suzume.blog.jp/archives/48624279.html
 これでは、わかりにくいので、鳥の声だけ取り出してみました。

「Voice.mp3」をダウンロード

 「チーッ」あるいは「ツィーッ」と聞こえると思います。音の高さは4,000~7,000Hzで、4,000Hzから7,000Hzにかけて尻上がりになり、最後に7,000Hzから6,000Hzに少しさがります。そのため、声紋は∫記号のように見えます。かなり高い声で、聞いたことのあるようなないような声です。ちょっとホオジロ系の高い地鳴きに似ていますが、そっくりという種類は思い浮かびませんでした。地鳴き、それも北アフリカの鳥となると皆目見当がつかず、回答はご容赦願いました。
 以前、記事にしたように、この人質事件で死亡が確認された日本人の一人、伊藤文博さんはバードウォッチャー、志津川愛鳥会のメンバーでした。
  http://syrinxmm.cocolog-nifty.com/syrinx/2013/01/post-438b.html
 伊藤さんなら、おわかりになったかもしれません。もし、鳥の名前がわかり、その鳥の生息域が狭く、そこから武装勢力のアジトを絞り込み、特殊部隊が急襲できるなんてことができれば、鳥から敵討ちができたのですが。

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コメント

まつ様

こんばんは
最初聞いたとき タヒバリの地鳴きに似てると思ったのですが、タヒバリは冬 北アフリカには居ませんし、そこで同じ科で北アフリカに棲息するタヒバリが居ないか調べましたら マキバタヒバリが該当しました。 チュニジアで録音された声もありますし、断定はできませんが、かなり近い声だと思います。

http://www.xeno-canto.org/explore?query=meadow+pipit&pg=5

追伸

まつ様

こんにちは。
昨日は帰宅が遅かったので声紋の比較が行えませんでしたが、本日 帰宅したら比較してみます、あとムネアカタヒバリも冬 北アフリカに棲息してるようで、やはり地鳴きは似てますが 聞いた限りではタヒバリやマキバタヒバリに比べると語尾が尻下がりになりますね。

kochan様
 お世話様です。お調べいただきありがとうございます。
 タヒバリ系ならば、いそうですね。この動画が収録された周辺は、小麦畑が広がっているイメージでしょうか。
 鳥の声から、いろいろ想像するのは面白いですね。

まつ様

こんばんは
声紋を比較してみました
謎の声とマキバタヒバリは、4,000Hzから7,000Hzにかけて尻上がりになるのは似てるのですが、最後に7,000Hzから2.500Hzとかなり下がっている事がわかりました。
皆、その傾向にあるようで声紋の形も謎が∫記号であるのならばマキバタヒバりは数字の7を左5°傾けたような形でした。 
それと ムネアカタヒバリは8.000Hzから6.000Hzへとやはり尻下がりでした。

残念ながら声紋の形から両種とも違ったようです。

kochan様
 詳しく検証、お世話様です。
 地鳴きから日本の鳥でも難しいのですから。しかし、タヒバリ系の可能性もありますね。あちらには、似たような種類がたくさんいるので、難しいです。
いずれにしても、ありがとうございます。

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