嘴全体がオレンジ色の雌のカモ-六義園
雪の降る前に六義園を一回りしました。冬の鳥たちのレギュラーがそろい、シロハラなどは数が増えました。池のカモ類も増えてきました。そのなかで、嘴の色がおかしい雌型のカモを見つけました。
マガモの雌は、くちばしの縁がオレンジ色で中心が黒く見えます。この雌は、くちばしのほぼ全体がオレンジ色をしています。
左のマガモの雌は、典型的ではありませんが、オレンジ色と黒のくちばしパターンがマガモ的です。右が、ほぼ全体がオレンジ色のくちばしをした♀タイプのカモです。
2羽を並べて見ると、くちばしから頭のラインや目の位置は同じで、左がマガモなのですからマガモの可能性が大です。ただ、くちばしのオレンジ色のほうは身体全体が黒みが強いことがわかります。オカヨシガモの雌は、マガモに比べてれば黒く見えます。加えて、マガモよりオレンジ色の部分が広くあります。ただ、上くちばしの峰の部分は黒いのが普通です。多少ではありますが、オカヨシガモが少し入っているのでしょうか。
家に帰ってから、古典の『雁と鴨』(黒田長禮・1939)と最新刊の『決定版日本のカモ識別図鑑』(氏原巨雄、氏原道昭・2015)なども見ましたが、同一の形のカモを見つけることができませんでした。あと、海外の図鑑を見ると、北アメリカのアメリカガモが日本のカルガモのくちばし全体を黄色にしたような感じのカモです。また、身体は黒みがあって似ています。ただ、くちばしの色がオレンジ色ではないので違うように思いました。それとも、アメリカガモが、少し入っているのでしょうか。
いずれにしても六義園のカモ類の動きを見るのには、わかりやすい個体なので今後も注意をしていきたいと思います。
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