パナソニックXS455を試す-コガモのディスプレイ
重ねてパナソニックのXS455の試用報告です。
前回は、ノイズの多い環境でありながら、近くでウグイスが鳴くという条件での録音でした。野鳥録音的には、比較的良い条件です。今日は、同じく北本自然観察公園にある高尾池で録音したコガモのディスプレイで比較してみます。
池にいるコガモとの距離は、およそ30mです。開けた環境ですから、グランドノイズが大きめ。とくに右15mほどのところに水の流れて出ているところがあって、その音が気になりました。鳥との距離とグランドノイズの大きさを考えますと、中の下くらいのコンディションとなり、とりあえず録音して後で加工すれば何とかなるという録音条件です。
コガモは、雌雄がさかんに鳴いています。20秒あたりで、対岸のヨシ原でウグイスが鳴いています。これは、およそ50mと離れています。ヒヨドリは、録音機の向きとは反対側にある雑木林から聞こえます。
なお、PCM-D100は96kHz/32biで録音し、それを44.1kHz/16bitに変換、さらにmp3に変換しています。マイクの位置は、左右のマイクを内側に向けて交差させるXY方式です。XS455は、44.1kHz/16bit、楽器演奏モードで録音しました。同時に録音して同じ部分を切り出します。まずは、フェードイン、フェードアウトをしているだけで編集加工はしていない状態での音源です。
PCM-D100の音源
「Teal-D100-160308_002.mp3」をダウンロード
XS455の音源
「Teal-pana160308.mp3」をダウンロード
目盛りで7割でありながら、PCM-D100のほうが、音が大きく録れています。グランドノイズの「ゴーッ」という音に違いがあると思います。XS455のほうが低い音を拾っていて、大きく聞こえます。その結果、鳥の声はPCM-D100のほうが立って聞こえます。
つぎに、低音のノイズのうち500Hz以下を軽減しています。
PCM-D100の音源
「Teal-D100-160308-e.mp3」をダウンロード
XS455の音源
「Teal-pana160308-e.mp3」をダウンロード
右側にある水が流れる音が、より右側から聞こえて来るようになったと思います。とくに、PCM-D100のほうがよく聞こえて、波形で見ても左右の大きさが異なるのが解ります。それだけステレオ感があるということになります。
つぎに、中程度のノイズリダクションをかけて、全体のノイズを軽減してみます。
PCM-D100の音源
「Teal-D100-160308-ee.mp3」をダウンロード
XS455の音源
「Teal-pana160308-ee.mp3」をダウンロード
編集加工することにノイズに埋もれがちな鳥の声が、際だって聞こえるようになり、XS455でも鳥の声を聞き取りやすくなっていることがわかると思います。
前回同様、mp3に変換していることから本来の音とは、異なります。また、お聞きになっているスピーカーの性能の違いなどもあって、比較や評価は難しいと思います。ただ、簡単便利安価なICレコーダーでも野鳥録音ができることがわかりました。
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