シブイロカヤキリモドキ
話は前後しますが、先日の東京郊外の里山で夕方、虫の声が聞こえてきました。「ジーッ」という抑揚のない声(音)で、長く鳴き続けています。あたりがうす暗くなると、鳴き始めました。環境は、湿地のようなところで枯れたヨシ原と藪、ヤナギの灌木が点在しているようなところです。
この季節に鳴く虫は少なく、まず思い浮かぶのクビキリギリスです。ところが、クビキリギリスの声は、私には聞こえない10,000Hzから15,000Hzという高音です。聞こえないクビキリギリスについては、以前記事にしました。
http://syrinxmm.cocolog-nifty.com/syrinx/2010/05/post-6fe0.html
私に聞こえるということは、別の虫の可能性があります。「4月 鳴く虫 ジー」というキーワードで検索すると、シブイロカヤキリモドキという舌を噛みそうな名前に行き当たりました。渋い色をしたカヤキリに似た虫というのが、語源でしょうか。それにしても、一度ではおぼえられない名前です。
解説には、4月に鳴き始め、声は「ジー」、食草はススキ、アシ、オギなどとあり、習性や環境が合っています。音は、クビキリギリスより低いとありますから、間違いないでしょう。私が録音をしてシブイロカヤキリモドキの声を声紋で見ると、6,500~16,000Hzとおよそ10,000Hzの幅で鳴いていることがわかりました。私には、このなかの低い音の部分が聞こえていることになります。
では、シブイロカヤキリモドキの声です。PCM-D100で録音。3,000Hz以下の低音ノイズを大幅にカット、ボリュームを少しアップしています。
「shibuirokayakirimodoki160418_003.mp3」をダウンロード
シブイロカヤキリモドキ、この名前を来年まで覚えてられるかな。
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