XS455とW24の比較-日光
今年度から行われる全国繁殖調査に100台投入されるPanasonicのXS455が、調査に有効な機種なのか簡単な検証をしてみました。
日光の山のなかに、XS455とYAMAHAのW24を、一晩置いての比較です。2台をプラスチックケースに入れ倒木の下に置きました。写真は、手前の茶色のジャマーがSX455、緑色のがW24です。タイマー設定は、午前4時30分~7時30分の3時間です。録音ボリュームは、どちらもマニュアルで最大にしています。SX455の録音設定は、楽器演奏です。
まずは、3時間の波形表示です。上がXS455、下がW24です。わかりやすいようにモノラルに変換しています。横軸が時間で3時間です。波形は音の強さを表してdb表示です。波形のパターンが同じですが、上のXS455方が波形の幅が広いことがわかります。ようするにXS455のほうが音が大きく録れています。
つぎに、一部を声紋表示してみます。モノラル表示にしています。録音開始から58分頃で、波形表示の左から3分の1の場所にある波形の大きななところです。それを、4分30秒ほど表示しています。同じく上がSX455、下がW24です。
上のXS455のほうが、鳥の声のない部分の色が濃いことがわかります。これは、全体にノイズを拾っていることになります。また、W24のほうが音のコントラストが比較してはっきりしていることになります。
実際にこのあたりの音を聞いてみます。フェードインとフェードアウト以外、いっさい未加工です。
XS455
W24
「W24160401goyou.mp3」をダウンロード
キバシリとイカルのさえずりが聞こえて、イカルの地鳴きが1声聞こえると思います。きわめて高い声のキバシリのさえずりと低めのイカルのさえずり、さらに声量の低いイカルの地鳴きが収録されています。これらを聞き分けることができる音質と音量は、録れていると思います。
鳥の声の大きさは聞いて違いがわかるほどではないと思います。しいて音の違いはXS455のほうが、グランドノイズの「ゴーッ」という音が大きく聞こえます。感度が良いだけに、ノイズを拾っていることになります。
いずれにしても、野鳥の声を聞き分けられるだけの音源を収録することができる機種だといえるでしょう。この検証は、環境を変えて今後とも行っていきたいと思います。
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