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2016年5月 9日 (月)

なんだべ?-謎の声の正体は?

 録音仲間のY川さんのブログを見たら、謎の声がアップされていました。ブログ名は『バード・コンシェルジュとびしまんちゅの「鳥いだがぁ?」どーもっす(^o^)。イケてないバード・コンシェルジュとびしまんちゅの鳥見録。』長い!それに山形弁です。しまんちゅとは飛島です。下記URLでブログに行って「なんだべ? 4/24」に行き、まずは謎の声をお聞きください。
   http://tobishimantyu87.cocolog-nifty.com/blog/2016/05/424-287b.html
 実は、この鳴き声は三宅島のオオコノハズクとされている声なのです。三宅島のオオコノハズクは、現状では亜種のリュウキュウオオコノハズクとなっています。しかし、かつて記載されたシマオオコノハズク、あるいはハチジョウオオコノハズクと言われた亜種ではないかと思い、拙ブログで「オオコノハズクの課題」と題し、記事にしています。下記URLです。
    http://syrinxmm.cocolog-nifty.com/syrinx/2011/03/post-d519.html
 念のために、この時の鳴き声をアップしておきます。

「japanese_scopsowl070528002.mp3」をダウンロード

 いかがでしょうか。私には、同じ声に聞こえます。  バード・コンシェルジュのY川さんは、ガイドで全国を飛びまわっていますので、三宅島に行っての録音と思っていました。確認のためにメールをしますと、飛島での録音とのことの返事をいただきました。Y川さんも、消去法でフクロウ類だったらオオコノハズクではと思っていたそうです。
 今のところ、本州のオオコノハズクがこれに似た声で鳴いた記録はありません。オオコノハズクは記録の少ない鳥なので鳴き声のサンプルも少なく、この声では鳴かないと言い切れません。しかし、過去の飼育記録も含めて、このような鳴き方はしていませんので、オオコノハズクの可能性は少ないでしょう。また、伊豆諸島の亜種だとして、太平洋側から日本海側の離島に移動する可能性も低いとなると、別の鳥なのでしょうか。
 私自身、三宅島で聞いた時の情報を述べておきます。まだ、暗い夜明け前にさかんに鳴きました。また、昼間も少し鳴きました。場所は、大路池の森のなかで、木の上の方から声は聞こえてきました。小鳥ではなく中型の鳥の出す声量という印象でした。ですから、オオコノハズク説は、納得できたのです。しかし、今回飛島で記録されたことで、根底から覆された感じです。
 全国の皆さんへのお願いです。もし、この声が聞こえたら姿を確認する努力をしていただければと思います。

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コメント

こんばんは粟島で以前お世話になった学生です。
4月30日の午前1時ごろ「ウォッホ、ウォッホ」と聞こえるフクロウ類の鳴き声を自宅(新潟市秋葉区の住宅街)で聞きました。残念ながら録音は声が小さかったため手元のスマホでは拾いきれませんでしたが、声の特徴はブログであげられている、飛島と三宅島のものと全く同じで全て2音に聞こえる声で5分ほど鳴いてその後この声を聞くことはありませんでした。

これまでに自宅からは渡り途中と思われるフクロウ、アオバズクの声は聞いたことがありますが、どちらにも似つかないと思いました。また4月後半は新潟ではちょうどオオコノハズクの渡りの時期であるためオオコノハズクの可能性も大いにありそうです。

謎の声、正体解明を楽しみにしています!

島っ子様
 ご無沙汰いたしております。今年は、粟島に行き損ねました。
 実は、だいたい正体がわかったのですが、検証をしっかりやりたいと思っております。
 いずれ、ブログネタにいたします。楽しみに、お待ちいただければ幸いです。

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