ヒヨドリは秋にさえずるか?-六義園
少なくともヒヨドリの鳴き方に、春夏と秋冬があります。これがさえずりなのか地鳴きなのかは、難しいところです。初夏、山地で電線や木のてっぺんにとまり、同じ節で間をあけて鳴き続けるのは、さえずりだと思っています。この節は、1羽1羽によって短かったり、長く複雑なものだったりして個性があります。たいがい次の日に行っても、同じ場所にとまって同じように鳴いています。
さえずりの定義の「長く大きな声で鳴く」という状況と「求愛となわばりの確保」の意味からも、合致するのではないかと思っています。なお、同じところで鳴いていることから「なわばりの確保」の意味があるという判断です。
10月になって、六義園でも急にヒヨドリの数が増えてきました。このヒヨドリのなかに、さえずっているのではないかと思われる鳴き方をしているものがいました。PCM-D100で録音。3,000Hz以下のノイズの軽減、ボリュームのアップ、ノイズリダクションをかけています。
「browneared_bulbuls161007_001.mp3」をダウンロード
時刻は午前7時、ベランダから六義園に向けて録音しています。10分ほどある録音の一部で、少なくとも10数分は同じ場所で鳴き続けていました。それに、このような鳴き方をするヒヨドリがいるのに気がついたのは、3日前。少なくとも3日間同じところで同じように鳴いていたことになります。
秋に、シジュウカラ、ホオジロ、ヒバリなどが、さえずりと同じ鳴き方をすることは知られています。来年の春に繁殖するために秋からなわばりの確保、あるいは冬の食べ物を取る場所を守るためにさえずると思っています。このヒヨドリもそうなのでしょうか。
にぎやかな鳴き方で、ついスルーしてしまうヒヨドリの鳴き声ですが、その鳴き方には、いろいろな意味があるのかもしれません。
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