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2016年11月 4日 (金)

『フィールドガイド日本の野鳥』との対応-『鳴き声ガイド日本の野鳥』メーキング

 図鑑の『フィールドガイド日本の野鳥』が増補改訂新版になったとき「なぜ、新しい分類順にしないのか?」という意見というかクレームが、日本野鳥の会にけっこうあったそうです。私も新分類にすれば、以前の版を持っている人も買ってくれるのではと思ったものです。
 今回、T岡さんからCDは『フィールドガイド日本の野鳥』に対応させたいと言われたときは正直、悩みました。途中で変わるかもしれないと、最初は新分類の順序でリストを作っていたほどです。
 ところが、『フィールドガイド日本の野鳥』の順序に並べて音源を作っていくと、これが絶妙な順序であることがわかりました。実際に野外で識別し野外で指導していた高野伸二さんの体験に基づいた配列であると実感いたしました。この順序は、当時の『日本産鳥類目録第7版』に準じているようで、いません。たとえば、本来カモメの仲間はシギのあとですが、いっしょにみられることの多いミズナギドリ類の近く、前の方にあります。そのため、比較のために離れたページをめくって探さなくてもすみます。
 今回の新分類にすると、ワシタカ類とハヤブサ類は離れてしまい比較しづらくなります。野外識別のためには、別に分類順である必要はないです。野外で名前がわかるように、わかりやすさと調べやすさを優先すべきであって、むしろ別の方が使いやすいことになります。
 鳴き声も同じことで、同じような姿形をした種類が近くに並んでいた方が聞き比べるのが楽です。ということで、拙CD『鳴き声ガイド日本の野鳥』は『フィールドガイド日本の野鳥』に対応させました。私としては、大先輩の高野伸二さんのふんどしで相撲をとらせていただくことになり、ありがたいという気持ちでいっぱいです。
追記:増補改訂新版『フィールドガイド日本の野鳥』では新記録の鳥は、ページの後ろの方に載っています。CDでは、比較しやすいように同じ仲間の近くに収録しています。リーフレットには、図鑑のページ数を明記してありますので、そのページから図鑑に飛んで記述を読むことができます。

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