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2017年1月29日 (日)

謎の音-日光

 今まで録音した音源の中から必要な鳥の声を探し出すのにとても時間がかかるようになりました。録音した後に鳥の名前を入れて整理しておけば、検索機能で簡単に探しだせるはずなのですが、それができていなので苦労します。録ったはずだと思いながら、未整理のファイルのなかを探さなくてはなりません。
 今まで、謎の声をときどき紹介してきました。いずれも、生き物由来の音です。それ以外に、謎の音というのがあります。ファイルを探している時に見つけました。
 場所は、日光の別荘地を抜けた広葉樹の森です。お気に入りの森で、四季を通じてタイマー録音を仕掛けたり、新機種の試し録音をするところです。録音は、2011年4月22日のこと。そろそろ渡ってくる夏鳥をとらえられたらと思ってタイマー録音を仕掛けました。タイマー設定は、午前4時から7時までの3時間です。森の南と北に50mほど放して2台置いておきました。
 そのうちの1台に入っていた音です。2時間43分目、時刻は6時43分となり、2分17秒続きます。言葉で言えば単に「ゴーッ」という音です。20秒ほどで大きくなりその後はほぼ一定で、唐突に終わります。音域は0~300Hzと低い音です。-6dbあり、この日の録音でいちばん大きな音です。
 YAMAHA W24でタイマー録音。音が安定した部分を30秒切り取っただけです。大きな音ですので、あらかじめボリュームを絞ってお聞きください。

「noise130422.mp3」をダウンロード

  いちばん疑ったのは風の音です。しかし、風としては一定すぎます。突然吹き始めて2分以上同じ強さの風が吹くのは考えられません。また、これだけ風が吹けば、まわりの笹が鳴りパリパリという音が入るはずです。
 人為的な音としては自動車が考えられますが、道路からは離れています。登山道ですので、来るとしたらモトクロスバイクくらい、それに音が違います。航空機も疑いました。実は、5分後に飛行機が飛んでいます。飛行機の場合、だんだん近づいて来て、遠くなります。音もそれに従って大きく、そして小さくなりますが、そのパターンではありません。
 不思議なことに、50m離して置いた録音機(同じ機種のYAMAHA W24)には、まったく入っていないのです。ちなみに飛行機の音は同じ時刻に同じように入っていました。ですから、録音機そのものは機能していたことは間違いありません。地鳴りのようなものであれば50mだったら同じように入るはずですし、これだけ強い風であったら、こちらの録音機にも笹がすれる音くらい入ると思います。
 風の流れの関係で、そこだけ強風が吹き抜けたのでしょうか。
 こうした音に巡り会うと録音したはずの音を探し出すのに、さらに時間がかかってしまいます。

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