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2017年2月

2017年2月24日 (金)

『発掘狂騒史』を読む

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 面白かった本です。
 藤村新一によって石器発見がねつ造され、一大スキャンダルになってのは10数年前。私は、鳥友達の仁さんと同じ姓で同じ年でしたので、特に記憶に残っています。はじめは、このねつ造がテーマかと思って読み始めました。当然、ねつ造事件も語られているのですが、日本の考古学の歴史と歴史を作ったキーパーソンの話がおもでした。わが鳥の世界と比較して読み進めると共通項も多く、とても興味深い話の連続となります。
 考古学と鳥類学、どちらの世界に共通しているのは、とても狭い世界であること。そして、数少ない著名な先生によって成り立っていた研究であったこと。そして、お金にならないこと。お金にならないだけに、功名に走ってしまう傾向があるわけで、本書で歴史を解説してくれたおかげで、なぜねつ造が行われた下地がわかり、納得できます。また、なぜあれだけの連続した発見を怪しいと思わなかったのか、気になっていました。もちろん、気がついた人、怪しいと思った人がいたのですが、発見に燃える学会のムードと権威のなかに埋没していきます。
 石器というのは権威のある先生が石器と言えば、それが石器になってしまうあやうさがあり、科学的ではない科学の世界であったことになります。権威を守るゆえ、科学的に考証し証明する努力が足りなかったという反省が、ねつ造事件以降、行われていることを祈ります。
 幸いにして、鳥の世界ではここまでのねつ造はないと思いますが、かつては新種発見で功名にはしり、亜種命名で論争したことを考えると下地は似ています。今ならば、神の目を持つ○○さんが行くと必ず珍鳥が出る。○○さんが「あれがいそうだというと、必ず出る」、さらには写真をコラージュして珍鳥情報を発表していたことがバレるといったようなもの。わが鳥の世界も「○○さんが言った」ということで鳥が名前が決まるようなことがある以上、いつ同じようなことが起こるかわかりません。
 めんどくさいけど、いかに科学的なものの見方が必要か、わかった読後感です。

2017年2月22日 (水)

カイツブリの子育て-浮間公園

 本日は、風がないという予報に誘われて東京都板橋区にある浮間公園へ。
 アカハジロがいるとのことで、50人ほどの集団がずらっと並んでいました。こちらの狙いは数羽いるというヨシガモなので、一目見て奥へ行きました。ヨシガモは、とても可愛い声で鳴くのです。残念ながら、まだ聞いたことも録音したこともないためのチャレンジです。
 予報どおり風がなく、ぜっこうの録音日和です。ヨシガモは、雄が3羽いて春めいてきた日を浴びて頭の緑がメタリックに輝いています。ただ、鳴くことはなく、寝ているかゆっくりと泳いだりしているだけ。どうも、雌がいないようで、そのため鳴くこともないようです。
 ヨシガモが鳴くのを待っていると、聞き慣れない声が聞こえました。声のするほうを見るとカイツブリです。警戒の声に似ていますが、それほど鋭さがありません。よく見ると、くちばしに小魚をくわえて泳いでいきます。これは、求愛給餌を促す声なのかと思って見ていると、なんとそのさきに小さな雛が2羽いました。まだ、2月だというのにもう雛がいるのです。声は、雛を呼ぶ声だったようです。
  PCM-D100で録音。2,000Hz以下のノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。



 遠いですが、雛に小魚を与えていました。また、この後雛を背中に乗せて泳ぐなどしていました。
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  以前、1月に井の頭公園のカイツブリが巣作りをしているとS木♂さんから教えてもらったことがあります。そんなに早い繁殖行動があるのかと思ったのですが、今雛がいるということは、少なくとも1ヶ月以上前となる1月に巣作りをしていたことになります。
 それにしても早い子育て。どんなメリットあるのかいろいろ想像するだけでも面白いです。

2017年2月20日 (月)

TDKが無くなっていた!

 仕事を請け負った以上、ベストの状態で納品したいと思っています。そのため、マザーとして音源が収録されたCD-Rは、最高級のものを使ってました。今までは、TDKの超硬シリーズに焼いて渡していました。
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 CD-Rは、安いものならば50枚1,000円程度で1枚あたり20円。高くても、50円くらいです。超硬は、レギュラー(白いパッケージ)で10枚3,000円1枚300円となります。さらに、グレードの上(黒いパッケージ)のものは、10枚4,500円で1枚450円もします。
 売りは、ハードコート処理を施しているために、キズ、指紋ヨゴレ、ホコリに強いことになっています。では、音のほうはどうかというと、大きなスピーカーで聴くと違いがわかります。同じレベルで録音しても、音が少し大きく聞こえます。また、クリアさを感じる音源もありました。逆にいうと、音が硬い感じになり音の柔らかさを求める場合は、適さないかもしれません。それにしても、その違いは言われてみれば程度だと思っています。
 大きな違いは見た目で、焼いたCD-Rを見比べてみると、超硬のほうが音とあるところ無いところの境がはっきりとわかります。普通のCD-Rだと、光を反射させ光の具合でわかるていどのものが、くっきりと見えます。
 ところで先日、量販店で超硬を探したらありません。店員に聞いたら「会社が、撤退しました」とのこと。知りませんでした。調べてみると、TDKブランドの記憶媒体って無くなっているのです。Webサイトには「イメーション株式会社は2015年12月末をもって記録メディア・オーディオ機器事業から撤退いたしました。これにより、TDK Life on Recordブランド全製品の生産・供給を上記日程にて終了いたしました。」とありました。なくなって1年以上たっていたのです。いずれにしても、TDKはカセットテープ時代からお世話になったブランドです。それが無くなるとは、ショックと同時に困りました。ただ厳密には、TDKは記憶媒体部門をイメーション株式会社に譲渡し、イメーション株式会社がこの事業から撤退したことになります。ですから、TDKという会社自体は存続しているようです。
 ところで、超硬は市場在庫のみ。アマゾンや楽天市場を探すと、まだあります。今回は、手持ちの在庫で納品することができましたが、将来のために確保しておかなくてはなりませんね。

2017年2月19日 (日)

『鳥を見つめて』-木部一樹さんの画集と個展

 日本野鳥の会の『野鳥』誌で、おなじみの木部一樹さんが画集を出版されました。私も推薦文を寄せています。これで、個展でしか見ることができない素晴らしい絵をいつでも見たいときに見たいところで鑑賞することができます。
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 木部さんの活動の場は、故郷の青森です。出版も青森でされ、発売も青森です。
 なお、明日から出版を記念して銀座の画廊で個展が開かれます。合わせて、お出かけください。

画集「木部一樹画集 鳥を見つめて」
A4版オールカラー70ページ 定価 3,000(税込)
画集をご希望の方は、青森市にある成田本店のサイト、またはお電話からご注文ください。別途送料がかかります。
成田本店(http://narihon.co.jp/webhp/html)
Phone 017-723-2431

木部一樹 画集出版記念展
開催日:2017年2月20日(月)~25日(土) 11:00~19:00(最終日17:00まで)
会場:銀座煉瓦画廊 中央区銀座 4-13-18 (歌舞伎座横 木挽町通り 医療ビル2F)
   Phone 03-3542-8626
   煉瓦画廊のURL
   http://ginzarengagarou.com/

2017年2月15日 (水)

『音の手がかり』・再読


 先週末から風邪を引き、微熱が続いていました。普段の体温が低いので37度台でも、発熱感があって、ひたすら寝ていました。おかげで毎日、文庫本1冊のペースで読書三昧でした。
  そのなかの1冊、ディヴィッド・ローンの『音の手がかり』(1993年・新潮文庫)です。もう25年ほど前の作品です。当時は、週刊文春1993年海外部門8位、このミス1994年海外部門9位になっています。私が録音をはじめたのは1996年頃ですから、録音をする前に読んでいるはずで、今読むと違った印象があるのではないと思っての再読です。
 主人公は、事故で視力を失った盲目の映画音響技師のハーレックです。目が見えない分、逆に耳がめちゃ良いという人物設定です。女性の靴音から、靴の種類からあたりの環境までわかってしまいます。そのハーレックの姪のジェニィが誘拐されてしまいます。誘拐犯からの電話の音を分析し、犯人に迫っていきます。これ以上は、ネタバレになりますので控えますが、面白いです。
 録音や音響現場、そして目の不自由な人の聴覚の鋭さを知っているだけに「あるある」と思いながら、なっとくして読みました。
 ネット検索をしたら、目の不自由な方のブログに「点字図書館にあった録音図書で」とありましたので、盲人の方が聞いたら、また違った感想になるでしょうね。
  このシリーズは、3部作らしいのですが、日本ではあと1作翻訳されています。タイトルは『音に向かって撃て』(1994年・新潮文庫)。タイトルでずいぶん損をして、打ち止めになったのかもしれませんね。これも読んでいますが、風邪なおってしまったのでしばらくおあずけです。

2017年2月11日 (土)

キクイタダキと遊ぶ

  近くの公園に、キクイタダキがここ2ヶ月滞在しています。
 3羽いるときもあるとのことですが、今日は2羽。盛んにサワラのなかを動いています。キクイタダキは、とにかく小さい上に動きが速い。さらに、葉の茂った中にいると撮影の難易度の高い鳥だと思います。今まで、何度かコンデジで撮ろうしましたが、あえなく失敗。今日は、デジ一眼で挑戦です。
 常連さん数人が、すでにスタンバイ。それぞれ機材が違うので、シャッターの音もタイミングも違うのがおもしろいです。それにしても、キクイタダキの動きは速い。それに小さいので、タイミングが合いません。コンデジでは、シャッターのわずかなタイムラグでチャンスを逃していました。デジ一眼は、レスポンスはさすがに良いのですが、オートフォーカスがなかなか合わずストレスとなります。撮影していて、チャンスを狙うよりファインダーにとらえてフォーカスが合ったらシャッターを押すというのが正解のようです。そして、あっという間に300枚ほど写していました。その中から、動きを捕らえることができたものを4カット、アップしておきます。この程度でも70枚に1枚なのですから、キクイタダキに遊ばれた感じです。

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2017年2月 9日 (木)

デジスコ通信に投稿-浮き世離れした人たち

 バブルの頃、広告代理店の人が私たちバードウォッチャーを見て「浮き世離れした人たちですね」と言われたことがあります。言われたときは、どちらかというと戸惑いとともに「そんなことない。私たちにとってはこれが浮き世だ」と思いました。今思えば、うらやましいと思っての発言だったかもしれません。
 デジスコ通信のメールマガジンに、コラムを投稿しました。下記URLでお読みください。
 http://www.digisco.com/mm/dt_98/toku1.htm

2017年2月 8日 (水)

『朝の小鳥』スタジオ収録-オオタカなど

 今日は、文化放送にて来月3月放送分「朝の小鳥」のスタジオ収録でした。ちょうど、去年の3月に板橋区で取材した音源を中心に構成してみました。
 オオタカの鳴き声を録音しようと、一昨年も訪れたところです。だいたい午前中に行っていたのですが、鳴いても1声くらいで番組に使えるような音は録れませんでした。そのため、タイマーをしかけての録音を試みたところ、夜明け前後によく鳴いてくれました。2年越しで、成功したことになります。そのオオタカの声が、3月第1週です。
 緑地を見渡すことができるので、観察しているとオオタカがいるわりには小鳥が多いのです。シジュウカラ、メジロ、ウグイス、ヒヨドリ、ホオジロの鳴き声がたえず聞こえてきます。オオタカが、小さな鳥は捕りづらいのを知っているのでしょうか。また、オオタカいるおかげでカラス類が寄りつかないのも小鳥にとっては良い条件のようです。
 ただ、不思議だったのは緑地に隣接した住宅のTVアンテナにキジバトがとまって、鳴き続けていたことです。オオタカにとっては、ちょうどよいサイズの鳥ですから、大丈夫なのか気になりました。キジバトは、元気な成鳥であれば、すばやく逃げ延びることができるという自信があるのでしょうか。
2017年3月放送予定
 5日 オオタカ
 12日 シジュウカラ
 19日  ホオジロ
 26日  キジバト

2017年2月 7日 (火)

ワイルドライフアート展2017-新宿御苑

本日は、新宿御苑のインフォメーションセンター内のギャラリーで開催されているワイルドライフアート協会の展示会に行ってまいりました。今年のテーマは「日本の四季と生きもの」です。幅広いテーマだけに、作者も自由にのびのびと描いている感じです。
 今週の日曜日まで、開催されています。お近くの方は、ぜひお立ち寄りいただければと思います。
Wlae2017

 このあと、園内をひとまわり。冷たい風が強いのですが、日向で風が当たらないところは気持ちが良くて眠くなりそうでした。ウメはもちろんのこと、早咲きの品種のサクラが満開です。私の前をジョウビタキの雌が、道案内するかのように付いてきました。

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会 期:2017年2月7日(火曜日)~12日(日曜日)
    9:00~16:30(最終日は15:00まで) 入場無料
会 場:新宿御苑インフォメーションセンター1Fアートギャラリー
日本ワイルドライフアート協会のURL:http://www.jawlas.jp/

2017年2月 5日 (日)

クイナと変わった声で鳴くハシボソガラス-舎人公園

 本日は、足立自然にふれあう会の探鳥会で舎人公園へ。毎年、2月は市民に呼びかけてのイベントです。集合場所に行ってみるとたくさんの人が集まっていました。いつもは、20~30人程度なのですが、総勢50人になりました。
 いきなりカワセミが出現して、今日はじめて双眼鏡を持ってはじめて見たのがカワセミという人もいたはずです。ときどき、オオタカが出現してカラス類とドバトが落ち着かないときもありました。しかし、たえず鳥が見られましたので、あっという間に解散時間の12時になってしまいました。鳥の種類も、ここ4年間でもっとも多い33種類となりました。
 探鳥会のなかでも録音ですが、まずはクイナ。クイナねらいの野鳥カメラマンが数人いましたが、鳴き声には相変わらず無反応でした。



 探鳥会の終わりのほうで、不思議な声が聞こえました。イヌを散歩させている人がたくさんいたので、最初はイヌの声かと思いました。ところが、どうも上の方から聞こえてくるのです。探してみると、すぐ近く木にいるハシボソガラスでした。間違いなく声とくちばしの動きが一致、お辞儀をするような動作もともなっています。以前にもハシボソガラスがイヌのような声で鳴いているのを聞き録音したことがあります。過去に録音できた声とちょっと違って聞こえました。



 いずれも、PCM-D100で録音。探鳥会のなか人がたくさんいる公園での録音のため、どちらもかなり加工しています。クイナは、50m以上離れています。ハシボソガラスは10m以下で近いのですが、声が小さいためにかなり苦労をしました。

2017年2月 1日 (水)

ジョウビタキの小さな地鳴き-六義園

  そろそろシジュウカラの初鳴きが聞かれるのではないかと六義園を一周。樹洞を懸命にのぞき込む雄のシジュウカラがいて、巣探しでしょうか。そろそろ繁殖の準備にかかっているようですが、さえずりはまだでした。
 アトリは、群れが小さくなり、まだ健在。また、ここ1週間ほど雄のジョウビタキがいると聞いていたのですが、私はすれ違ってばかり。今日、やっと出会うことができました。

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 ジョウビタキの地鳴きは「ヒッヒッ、カッカッ」ですが、大きな声で鳴くのは渡ってきたばかりの頃で、11月から12月に聞かれることが多いです。今回の六義園のように突然、姿を現したときも、しばらくは鳴くと思います。しかし、1週間たち、すでに静かになっていました。おそらく、なわばりを確保して競合する他のジョウビタキやルリビタキがいなければ、鳴く必要がないのでしょう。
 しばらく観察していると、つぶやくように鳴いていました。録音機を向けてじっとしていると、近づいてきてくれました。鳥との距離は1mほどです。周囲の道路の騒音、上空のヘリコプター、園内では工事も行われています。そのため、波形ではジョウビタキの声は、ノイズに埋もれてしまっています。ただ、ジョウビタキの声は1,500Hz以上、ノイズはおよそ1,000以下なので加工しだいで、ここまで聞くことができます。
 PCM-D100で録音、1,500Hz以下のノイズの軽減、ボリュームを少しアップ、ノイズリダクションをかけています。



 羽音も聞こえますから、その近さがわかってもらえると思います。冬は、あまり鳴かないと思っていたジョウビタキですが、聞こえなかっただけかもしれません。 

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