カイツブリの子育て-浮間公園
本日は、風がないという予報に誘われて東京都板橋区にある浮間公園へ。
アカハジロがいるとのことで、50人ほどの集団がずらっと並んでいました。こちらの狙いは数羽いるというヨシガモなので、一目見て奥へ行きました。ヨシガモは、とても可愛い声で鳴くのです。残念ながら、まだ聞いたことも録音したこともないためのチャレンジです。
予報どおり風がなく、ぜっこうの録音日和です。ヨシガモは、雄が3羽いて春めいてきた日を浴びて頭の緑がメタリックに輝いています。ただ、鳴くことはなく、寝ているかゆっくりと泳いだりしているだけ。どうも、雌がいないようで、そのため鳴くこともないようです。
ヨシガモが鳴くのを待っていると、聞き慣れない声が聞こえました。声のするほうを見るとカイツブリです。警戒の声に似ていますが、それほど鋭さがありません。よく見ると、くちばしに小魚をくわえて泳いでいきます。これは、求愛給餌を促す声なのかと思って見ていると、なんとそのさきに小さな雛が2羽いました。まだ、2月だというのにもう雛がいるのです。声は、雛を呼ぶ声だったようです。
PCM-D100で録音。2,000Hz以下のノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。
「little_grebe170222.mp3」をダウンロード
遠いですが、雛に小魚を与えていました。また、この後雛を背中に乗せて泳ぐなどしていました。
以前、1月に井の頭公園のカイツブリが巣作りをしているとS木♂さんから教えてもらったことがあります。そんなに早い繁殖行動があるのかと思ったのですが、今雛がいるということは、少なくとも1ヶ月以上前となる1月に巣作りをしていたことになります。
それにしても早い子育て。どんなメリットあるのかいろいろ想像するだけでも面白いです。
« TDKが無くなっていた! | トップページ | 『発掘狂騒史』を読む »
「観察記録」カテゴリの記事
- ミソサザイのさえずりか?ー六義園(2023.01.21)
- ウグイスの真似をするガビチョウ-日光(2023.01.14)
- オオカワラヒワの地鳴き-日光(2023.01.13)
- シジュウカラの初さえずり-六義園(2023.01.08)
- 大晦日に謎の声-六義園(2022.12.31)
まつ様
井の頭公園での冬季繁殖の時はちょうどバレンタインデーに孵化しました。今回のケースはほぼ繁殖日程が同じですね。
私が小学生のころの井の頭カイツブリはモツゴや小エビを雛に与えていましたが、冬季繁殖した当時は肉食魚の繁栄でカイツブリが子育てできなくなっていた時期でした。
バレンタイン生まれの雛にはブルーギルの稚魚が与えられていて「ブルーギルが小さいうちしか子育てできず、苦肉の策で冬に繁殖したのか?」などと想像していました。
その後井の頭池はかいぼりされて、モツゴが増えたので、かいぼりの翌年以降は通常の繁殖期間に繁殖しています。
余談ですが、1933年には石沢慈鳥さんが井の頭池で11月繁殖を観察している記録があります。私が育った公園に石沢さんも観察に来ていたんだぁ!と、なんだかうれしくなりました。
投稿: S木♂ | 2017年2月23日 (木) 09時06分
S木♂様
六義園や不忍池など、私も周りではカイツブリの繁殖は初夏から梅雨のイメージなのです。
実は、けっこう冬もやっているのではかと思うようになりました。少なくとも、雌雄で鳴き合う声は一年中聞こえます。また、冬に夏羽の個体もいます。
カイツブリって、あまり調べられていない見たいで、課題多いですね。
投稿: まつ | 2017年2月23日 (木) 20時31分