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2017年3月

2017年3月31日 (金)

中村利和さんの写真展-銀座

今日の午後、銀座で行われている中村利和さんの写真展に行って来ました。
 先日、出版された写真集「BIRD CALL 光の中で」(青菁社・1,620円[税込み)に関連して開催されています。

Nakamura1703311

 中村さんとは、よく三番瀬ですれ違いました。中村さんは、朝日のなかのシギやチドリを撮っているので、私が着く時にはもう引き上げてしまうのです。それだけに、光のなかの野鳥たちの作品が得意です。今回の写真展のサブタイトルも「光の中で」です。光の中の生き生きとした野鳥たちの写真を堪能できます。ぜひ、お出かけください。

Nakamura1703312

中村利和 写真展 BIRD CALL~光の中で
期間:3月31日(金)~4月6日(木)
   会期中無休
時間:月曜~金曜日 午前10:00~午後6:00
   土日・最終日 午前10:00~午後5:00
場所:銀座 アートグラフ
   東京都中央区銀座2-9-14
   TEL:03-3561-6109
   FAX:03-3538-6822
詳しくは、下記URLで。
http://blog.livedoor.jp/shashinkosha/archives/55727065.html

2017年3月30日 (木)

六義園のシダレザクラ異変

 六義園の最大のイベント、サクラのライトアップが開催中です。目玉は、正門からはいったところにある大きなシダレザクラです。しだれた先から開花して、てっぺんまで咲くとピンクの滝のようになります。ところが、今年はいつもとちょっとようすが違います。

Sidare1703301

  写真のように下の方は咲いたのですが、開花が昇っていかないというか、半分から上が咲かないのです。今まで30年以上、見ていますがこのような状態は初めてです。
 まず、疑ったのが今シーズン大群で飛来したアトリの食害です。多いときは、300羽を超える群れが飛び交っていましたので、花芽を食べてしまったのではないかという疑いです。『清棲図鑑』のアトリの食性の項を見ると、草や木の実は記載されていますが、芽については書かれていません。ただ、サクラの蕾をウソが食べて問題になるのは周知のことですので、アトリがまったく食べないとも言えません。
 六義園では、アトリは地面で食べ物をあさっていることが多く、木にとまるのは人やネコを避けるときです。実際、このシダレザクラに数10羽がとまっているを見ていますが、蕾を食べていたかどうかまで観察していません。もし、食べているとすると食痕が落ちているはずですが、見当たりません。ただ、数が多いので可能性は捨てきれないと、なんとも悩ましいところです。
 ということで今日の午後、職員の方と花の付き具合を調べてみました。望遠鏡を持参して、ていねいに見ると意外なことがわかりました。
 すでに葉芽は、成長して来ているので木が枯れていないことがわかり、まずは一安心です。ただ、よく見ると木の3分の1から上は、蕾が付いた形跡がほとんどないのです。もし、蕾が付いて鳥が食べたのならば、柄のところが残り、下の写真のような痕跡が残るはずです。鳥が食べたと思われる痕跡は、この写真を撮ったところぐらいで、他には見当たりませんでした。

Sidare1703302

 職員の方から、1年目の枝の成長が短いという指摘がありました。一番先にある枝が、ここ1年で成長した枝で、そこによく蕾が付くのですが、その枝が短いというのです。理由は、去年の夏の天候から周辺の樹木が生長して日当たりの悪化、根が伸びその上を人が歩いているなどなど、いろいろな可能性があるとのことでした。
 また、数10mしか離れていないところにもう1本、シダレザクラがあります。こちらも花が少なく、やはり上に行くに従い蕾の痕跡はありません。同じような状況でした。
 さらに、六義園には直線で300m離れた西の端にも大きなシダレザクラがあります。こちらもチェックすると、幸いなことに花は7分咲き、残り3分には蕾が付いていて正常な印象です。問題となった1年目の枝が、長く成長しているのもわかりました。ここで指摘があったのが、木肌の艶がこちらのほうが黒くて良いというものでした。ちなみに、ここもアトリの群れが飛び交っていましたので、アトリが蕾を食べるのならばこちらも被害にあっているはずです。
 ということから、どうも正門付近の環境と変化にありそうです。今後は、樹木の専門家の意見を踏まえて対応して行くことになると思います。もし、今年はアトリが多かったからと、本来の症状を見誤り適切な対策をしなかったら、最悪の事態になったかもしれません。
 また毎年、シダレザクラを楽しめる陰には、職員の方々の知識はもとよりご苦労があることも改めて知りました。

2017年3月26日 (日)

怪音-芝川第一調節池

  昨日の芝川第一調節池は、野鳥が多くそれも活発に活動している印象がありました。カワウの巣には雛が顔を出しよく鳴いていました。また、キジが鳴き、シジュウカラが追いかけあい、もう繁殖期まっさかりの鳥もいます。また、いつも単独でいるウグイスが数羽いっしょにいて、移動の準備をしているようです。同じように、いつもは寝ているコガモやキンクロハジロなどのカモたちが縦横に泳ぎ回り、これから始まる渡りにハイになっている感じです。このほか、サンカノゴイが悠々と飛ぶなど、たえず出会いがありました。
 この早春の雰囲気を録ろうと、録音機をしばらく池のほとりに置いておきました。コガモ、オオバン、カイツブリの鳴き声、ホオジロの地鳴きが録れました。録音しているときに気がついたのですが、とても低い音が連続して聞こえました。生きもの系の声とは思えません。といって機械音とも思えません。地響きのように聞こえます。
 PCM-D100で録音。ボリュームのアップ、ノイズリダクションをかけています。



 音は、150Hz以下のかなり低い音ですから、再生装置によっては聞こえないかもしれません。ボリュームをアップしたことで高めの音も増幅され軽い感じに聞こえますが、実際は腹に響くように聞こえました。時刻は12時30分頃です。最初に小さく鳴り、次にもっとも大きな音がして、だんだん小さくなります。全部で8回、音がします。間隔は、0.8~1.2秒前後で少し不規則です。ステレオ録音で左右のバランスはほぼ同じですから、正面の西から聞こえて来たことになります。
 西の方向は、調節池で500mの幅で水面が広がっています。この水面から聞こえてくる感じです。その先には造成地などがありますが、土曜日なので工事は行われていないと思います。また、時刻から昼休みなので人工音は少ない時間です。
 音の間隔から人工音の可能性も捨てきれませんが、とりあえず謎の音としてアップしておきます。

2017年3月25日 (土)

ベニマシコの羽音-芝川第一調節池

 花粉症がスギからヒノキになるに従い、症状もシビアになってきました。そのため、体にむち打たないとフィールドで出られません。今日は、この天気でどこにも出ないのはバチがあたるのではないかと、体にむち打って芝川第一調節池に行きました。
 着いたばかりの頃は、風がやや冷たくダウンジャケットで来るべきだったと思うほどでした。そんななか、最初に出迎えてくれたのは、ベニマシコ数羽の群れです。雄は、夏羽になっていて、とてもきれいです。いつもは雌のほうが多いのですが、今日は雌2羽に雄が3、4羽の群れを作り、鳴き合いながら畑の中を移動していきました。
 そっと近づくと、こちらに向かって飛んできてくれて羽音が聞こえました。PCM-D100で録音。ボリュームのアップして、300Hz以下のノイズを軽減、ノイズリダクションをかけています。



 ベニマシコの鳴き合う声の合間、5秒目くらいに聞こえる音が羽音です。羽音は、小さな音の上に低い音なので、ノイズに埋もれています。これ以上、加工して音を際立たせることもできますが不自然になりそうなので、ここまで留めておきます。私が、現場で聞いた音にかなり近い状態です。
 蒲谷鶴彦先生は「ベニマシコの羽音は『ポロポロ』と聞こえることがある」とおっしゃってましたが、あまりそう聞こえません。ただ、多くの鳥の羽音が「ブルル」と1つの音に聞こえのに対し、ひとつひとつの音が明瞭に聞こえます。もっと、近くで静かなところで聞けば「ポロポロ」となるかもしれません。ただ、なぜベニマシコの羽音がそう聞こえるのか、また新らたな謎ですね。

2017年3月24日 (金)

アオジの動く声紋

去年、日本野鳥の会のサイト担当のM浦さんから、野鳥の声紋を表示させたいと課題をいただいたときに「声紋を鳴き声に合わせて動かせたら良いね」という希望もありました。結果、音の高さと強さがわかる3D表示に留めましたが、その後、方法を考えてみました。それも、お金をかけずフリーソフトで制作できないかやってみました。
 声紋分析ソフトは、フリーソフトがたくさんありますが、私が10年以上使っているのは”Spectrogram”です。たしか、蒲谷鶴彦先生がご存命の頃から使っています。先生は、声紋分析機に数100万円かけていたのですから、それが無料ということでびっくりされていたのをおぼえています。
 いま探したら、3D表示になって有料になったようです。ただ、無料で落とせるサイトもありましたのでURLを貼っておきます。
  http://www.bro.lsu.edu/radio/Spectogram/sgram.html
 このほかにも、無料の声紋分析ソフトはたくさんアップされていますので、使いやすいものを探してみたらよろしいかと思います。ポイントは、声紋表示が音と共に表示できるかです。Spectrogramの場合、Play Wdwをクリックすると表示させながら音がでますので、声紋を動かすことができます。
 まず、音源の下ごしらえが必要です。クリアな音源でないと、声紋をきれいに表示できません。まずは、近くで録音できたコンディションの良い音源をまず選びます。できたら、他の鳥の声がかぶっていないで、グランドノイズが少ない音源が良いですね。あるいは、他の鳥の声がかぶっていないところを切り出し、低音のノイズはイコライザー機能なので軽減しておきます。また、ノイズリダクションの機能があれば、これも利用して不自然にならない程度にクリアにします。さらに、ステレオで録音していたら、わかりやすいようにモノラルに変換して1画面になるようにしておきます。
 次は、画面のキャプチャーができるソフトを用意します。今回は、oCamというフリーソフトを使ってみました。下記でダウンロードできます。
 http://ohsoft.net/eng/
 このソフトを起動させると黄緑色の枠が表示されます。それを、保存したいところへ持って行き天地左右を合わせます。そして、声紋を表示させて動かし同時に録画を押せば録画されます。停止を押せば止まります。注意するのは、メニュー →オプションで保存先をしっかりと指定しておかないと、どこに保存されたかわからなくなってしまいます。なお、フリーソフトのため終了時に広告サイトが表示され、うるさいです。ただ、このソフトでは、画面の保存もできますので、けっこう重宝しています。
 ということで、アオジのさえずりで作ってみました。Youtubeにアップしました。

  https://www.youtube.com/watch?v=dyd0vlj6iMY

 こうして、動かすことで、声によって声紋がどのように表示されるかが、よくわかると思います。実際は、声紋表示とキャプチャーより、音源選びと加工のほうに手間と時間を取られました。
 なお、フリーソフトの場合、怪しいサイトに飛ばされたり、いっしょに必要のないものがダウンロードされたりしますので、ご注意ください。とくに、「ダウンロード」と大きく表示されているので、そこをクリックするのか思うと、これは別のソフトであったりします。いずれにしても、自己責任でお願いいたします。
 いずれ、3Dで動かしてみたいと思います。

2017年3月21日 (火)

雌は、さえずりをどのように聞いているのか

 野鳥のさえずりの中には、とても早口で鳴くものがいます。たとえばミソサザイのさえずりは、あっというまに一節が終わり次の節へと移っていきます。音が上がったのか下がったのか、聞き分けるのが難しいほどです。また、アカゲラのドラミングは2秒間に30回叩いているので一つの音に聞こえてきます。
 いつも疑問に思っているのですが、野鳥たちも私たちと同じように、これらの音を聞いているのかです。もしかすると、野鳥たちは私たちとは違って聞いているのではないかと思っています。たとえば、ミソサザイの雌は雄のさえずりを聞いて、この雄は抑揚が激しくて上手いとか思っていないか。アカゲラの雌は、この雄のドラミングのテンポは速くてかっこう良いと聞き分けているかもしれません。そうした微妙な違いを聞き分けるためには、ゆっくりとしたテンポにして聞くとよくわかります。要するに、野鳥たちは私たちとは違った時間の感覚で音を聞いてる可能性があります。
 Sound Forge Pro 11は、音源を加工するコマンドがあります。Audition 3.0でもほぼ同じような機能があるのですが、メニューの奥深くにあったりして今ひとつ使いにくいのです。このSound Forge Pro 11で再生時間に変化をつけて、雌たちがどのように聞いているのか、加工してみました。メニューのプロセス→時間→タイムストレッチというコマンドに行き、「オリジナルとの比較」の%の数字を調整しながら音を聞き変化を確認しながら調整できます。このとき、エコーがかからないモードを選ぶようにするとより自然に加工できます。調整できたらOKをクリックして、別のファイル名を付けて保存するだけです。
 なお、昔よくテープを遅く回すことでテンポをかえられましたが、そうすると音が低くなってしまいました。早くすると高くなって『かえってきた酔っ払い』になりました。音楽ソフトでは、音の高さを変えないで加工することができます。
 まず、ミソサザイのさえずりです。元のさえずりの長さは5.26秒です。それをおよそ4倍でスロー再生することで20秒に伸ばしてみました。4倍の根拠は、とくにありませんが、このぐらい遅くすると抑揚がよくわかります。
 まず、オリジナルのミソサザイのさえずりです。



 つぎに、4倍に引き延ばしたさえずりです。



 いかがでしょうか。ただ小刻みに聞こえた声が、上がったり下がったりしている抑揚の変化の連続であることがよくわかると思います。私たちには、雄のさえずりで個体識別はしづらいですが雌はこうして聞き分けることによって、よりさえずりの複雑な雄を選んでいるのかもしれません。
 つぎに、アカゲラのドラミングです。1.7秒の間に27回叩いています。それだけに、ひとつの音に聞こえ、音の強弱などはわかりません。



 この音を2倍にしてみます。これも、根拠はありません。このくらいにすると、叩く音のひとつひとつがわかるということで2倍でです。



 ドラミングの音が、だんだん強くなってピークを迎え、そして弱くなるけれど早く叩いていることがわかると思います。一本調子だと思っていたドラミングですが、微妙な変化があるのがわかります。こうした違いから雄の個体識別ができ、雌は魅力的なドラミングを聞き分けているのかもしれません。
 いろいろな野鳥の声をスローにして聞き解析してみると、思わぬ発見があるかもしれません。

2017年3月20日 (月)

コゲラのドラミング-六義園

 本日、六義園のシダレザクラが数輪、咲きました。いよいよ花見シーズン、混雑するのでバードウォッチングは我慢の季節に突入です。
 本日、野鳥ではシジュウカラのさえずりが盛んになり、ジョウビタキがぐぜりの声も少し大きくなりました。ムシクイらしい鳥もいてそろそろと言った感じです。そして、コゲラのドラミングが聞こえてきました。
 PCM-D100で録音、1,000Hz以下のノイズの軽減、ドラミング音域のボリュームの増幅、ノイズリダクションをかけています。



  はじめはドラミングとドラミングの間が6秒、それがだんだん短くなりこの音源のあたりでは2~3秒と短くなっています。3分くらいドラミングを続けると、だんだん乗って来てリズムが早くなったという感じでした。

2017年3月19日 (日)

Sound Forge Pro 11・ファーストインプレ

 このところ、音源の編集で愛用しているAudition 3.0が不安定で困っています。どうも、音源ボードとの相性が悪いようで「ドライバーがありません」と表示され起動さえしてくれない時があります。また、起動しても固まってしまったり、囲みの機能を使用すると勝手に終了するなど、急ぎの仕事があるときは支障をきたします。
 他によいソフトがないか、いろいろ調べていたらSound Forge Pro 11に行き当たりました。以前、Sound Forge Pro 10を目の不自由なMさんがさくさくと使用しているのを見て、使いやすそうなソフトだなあと思っていました。全盲の方がマウスを使わず、コマンドだけで操作できるのですから、操作性がこなれているソフトであることは間違いないと思います。
 さらに現在、ダウンロード版が45,194円のところ86%引きの5,980円+税478円、さらに1,000円割引券が付いているので5,458円で、入手することができました。
  http://www.sourcenext.com/product/sony/soundforgepro/
 期限は今月末までです。このような値引きセールは、ときどき行っているようです。 
 カード決済で、さっそくダウンロード。シリアル番号が2つ送られてきて、どちらを入れるのか戸惑いましたが、それ以外問題なくインストールできました。
 今のところ、使用感としてはAuditionにあるスペクトル表示ができないということ以外、だいたいできます。フェードイン、フェードアウト、指定音域のノイズの軽減、ボリュームの調整、クロスフェード、ミキシング、ノイズ除去などができれば、だいたい仕事ができます。
 あと、まったくスペクトル表示ができないというわけではありません。範囲を指定して、表示→スペクトル分析で表示ができます。ただしくは、スペクトル表示下での編集作業はできないということになります。
 下掲は、ウグイスのさえずりの波形表示とスペクトル表示です。編集作業は、上の作業スペースで行います。

Soundforge170319_2

  これ以外にも、エコーやスロー再生などおもちゃ箱のように機能が満載されていますが、使いきれません。また、自然の音を自然に聞こえるように編集するという作業ではあまり使わない機能が多いですね。でも、ミソサザイの早口のさえずりをゆっくりと再生するとどう聞こえるかなど、音と遊ぶには面白い機能がたくさんありますし簡単に作業ができます。また、波形表示のみのため軽快に動き、スムーズに反応をしてくれます。
 ただ、マニュアルも含めてとても不親切です。シリアル番号2つの意味は、いまだわかりませんし、プラグインの方法など、ネットの情報を合わせてなんとか理解できました。今まで、Auditionなどのおかげで音楽ソフトの使い方には慣れているつもりですが、ひとつつまずくと、その先に行く手立てを調べるのにたいへん苦労しました。
 いずれにしても、この価格でこの機能を入手できるのですから、まずまずかなといったところが、ファーストインプレです。

2017年3月18日 (土)

ホシハジロのざわめき-葛西臨海公園

 先日、葛西臨海公園の鳥類園を訪れ時のことです。淡水池にホシハジロの群れが入っていました。その数、ざっと500羽もいたでしょうか。ホシハジロに混じって、キンクロハジロ、オカヨシガモ、コガモなどもいましたが、ほとんどがホシハジロでした。
 このホシハジロの鳴き声を聞くことは希です。だいたい昼間は、寝ていることが多く、近くに来るものは餌をねだるか食べているかですから鳴きません。かの蒲谷鶴彦先生もホシハジロの音源は持っていませんでした。
 そのホシハジロが、鳴いていたのです。PCM-D100で録音。ボリュームのアップ、低音ノイズの軽減をしています。



 なんとも音にならない音ですが、ホシハジロの群れの声です。1羽1羽は軽めの「ガ、ガ、ガ」という声で鳴いているのですが、全体では騒音になってしまいます。数が多いので、どの鳥が鳴いているのかは確認できませんが、数からいってホシハジロの声に間違いありません。また、終わりのほうに入っている「キュイーン」あるいは「ミュイーン」と聞こえる声は、以前ホシハジロのディスプレイの時に聞き録音したことのある声です。
 普段ならば、昼間は静に浮かんでいるだけのホシハジロ、渡りを前にして興奮状態になっているのでしょうか。

2017年3月15日 (水)

今月号『Birder』の特集は「鳥の鳴き声 図鑑」

 今月号のBirder誌が、送られてきました。特集のテーマは、野鳥の鳴き声です。

Birder170315_2
 野鳥の鳴き声についてのネタが、声紋の分析から聞きなしなど10本収録されています。私が書いている「バードウォッチングに『鳴き声』が重要なわけ」と「鳥の鳴き声 基本25」も載っています。とにかく、基本的な25種を選ぶのに苦労しました。最初の依頼は20種だったのですから、無理矢理5種を加えてもらい執筆しました。それでも、まだ足りませんね。
 どうぞ、書店でお手にとっていただきたいと思います。
 実は、日本野鳥の会の『野鳥』誌の次の5月号の特集も「春の鳴き声考察」、鳴き声についてがテーマです。私と安西英明さんとの対談がメイン、現在、校正中です。不思議なことに、それぞれの編集者の方から上がってきたネタがかぶっていないのです。ですので、私が調整することもなく両誌とも粛々と進行していきました。それだけ野鳥の鳴き声についてのテーマは話題はたくさんあり、深いものであることの証拠でしょう。
 いずれにしても、これからが野鳥のさえずりのシーズン。両誌で予習をして、楽しんでいただければと思います。

2017年3月14日 (火)

アンドロイド系スマホへの『鳴き声ガイド日本の野鳥』のデータの入れ方

 幸いなことに『鳴き声ガイド日本の野鳥』へのクレームは「CDが取り出しにくい」がありましたが、内容についての指摘は今のところありません。あと、CDDBのデータが間違っているという指摘がありました。CDDBは、誰でもデータを入れることができて、ボランティアで入力するものです。今回は、私がやりましたので私のミスである可能性がありますが、間違いに気がついたら訂正するのが暗黙の了解です。ですから、悪意をもって内容を改ざんすることもできます。クレーマーの方は、ネット上の情報としての信頼性しかないことを理解されていなかったようです。アマゾンでも他のCD付きの野鳥図鑑で、同様の間違った指摘のレビューがあり困ったものです。
 とはいえCDDBのおかげで、iTuneを起動し『鳴き声ガイド日本の野鳥』のCDを入れれば、377種の種名が表示されるのはありがたいことです。CDのデータをインポートしてアップル系のiPhone、iPadなどの機種と同期させれば、そのままデータを持ち出せます。これで、いつでもどこでも聞くことができます。
 しかし、アンドロイド系スマホの多くは、メディアプレイヤーで同期させて取り込みます。現状、メディアプレイヤーのCDDBにはデータが入っていないので、Trackと表示されるだけで種名は出ません。私のスマホは、GalaxyなのでiTuneのデータをなんとか読み込む方法がないものか調べてみました。方法は、ありました。
 まず、iTune を起動しCDを入れてCDDBのデータを取り込み、コンピュータに音源データをインポートします。ここまでは、アップル系の機器に入れると同じです。C:のユーザー→コンピュータ名(あるいは個人名)→マイミュージック→iTunes→Music→このあたりのどこかのフォルダーにデータが入っていることを確認します。この場所をメモするか、おぼえておきます。
 つぎに、スマホとコンピュータをUSBなどでつなぎます。これは、機種によっていろいろだと思いますし、それぞれのメーカーによって接続ソフトがありますので、それをダウンロード、またUSBでの接続ではドライバーが必要な場合がありますので、それもダウンロードして、インストールしておいてください。私の場合、これを怠ったためにコンピュータとスマホがなかなかつながりませんでした。最新のドライバーをインストールすることでつながりました。これさえ、クリアできれば簡単でした。
 Galaxyは、Kies3が連携用のアプリです。Kies3の場合、ライブラリーのミュージック、アルバムの空欄に、先ほど取り入れたマイミュージックにあるデータをドラッグ&ドロップします。これは、一瞬で終わりますので目次がコピーされただけで、データの移動はしていないようです。これでスマホを接続すれば、このままデータを同期でスマホに取り込むことができます。ただし、iTuneはmp3ファイルで、Galaxyはwmaファイルのため変換しますかと聞いてきますので「はい」です。変換しながらデータを移すため、数10分かかりました。
 細かいところが、コンピュータとスマホの環境によって異なると思います。ネット検索でスマホの機種名やWindowsのバージョンを入れて「スマホとコンピュータの同期」などで探せば、それぞれの方法が出てくると思います。いずれにしても、機材の設定やソフトのインストールなど自己責任となりますので、ご注意ください。
 これで、アンドロイド系スマホでも、トラックごとの種名を表示させながら野鳥の声を聞くことができると思います。

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2017年3月13日 (月)

シジュウカラの鳴き声-六義園

 六義園のシジュウカラの初さえずりは、早い年は12月から聞いたことがあります。ここ数年は、遅めで2月も後半に聞かれます。今年も、鳴いていることは鳴いているのですが、さえずりは短く声のする方に行く間に鳴きやんでしまいます。また、昨日も4羽がいっしょに行動するなど、排他的になる繁殖期のとは思えないようすが見られました。
 一昨日、シジュウカラの雄の1羽が、目の前の枝にとまってさかんに鳴き始めました。PCM-D100で録音。4,000Hz以下のノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。



 この季節によく聞く声だと思います。鳴いていたのは雄、目立つところにとまって長く鳴き続けていた、音の高さがさえずりの音域と似ていることなどから、さえずりに至る鳴き方、さえずりの練習歌ではないかと思いました。なお、さえずりの音域はおおむね3,000~8,000Hzの幅があります。この声は、3,500~8,500Hzの間にありました。
 考えてみると、カラ類のぐぜり、さえずりの練習歌というのは、あまり聞いたことがありません。これがそうなのでしょうか。
 シジュウカラの鳴き声の意味については、京都大学生態学研究センターの鈴木俊貴さんによっていろいろ解明されています。そのなかに、「ピーツピ」が周囲の警戒の意味として上げられています。この声も聞きようによっては「ピーツピ」と聞こえ、私への警戒の声であったかもしれません。
 このように鳥の鳴き声の意味を解釈するのは、多くの観察の積み重ねや鈴木さんのように実験を行い検証しないと判断できない難しさがあります。それだけに、身近にたくさんいるシジュウカラの鳴き声一つとってみても奥が深いことになります。

2017年3月12日 (日)

ウグイスは1時間練習すると声が大きくなる

 六義園では、1週間以上前からウグイスのさえずりが聞こえていました。ただ、鳴いてくれる時間が短く声のする方へ行く間に鳴きやんでしまい、今まで録音ができませんでした。
 今日は、薄曇りで日向も寒い六義園でしたが、ウグイスがさえずっていました。声のする方へ行っても、鳴き続けてくれ録音できました。
 PCM-D100で録音。ボリュームを2倍以上アップ、ノイズリダクションをかけています。



 ウグイスは、シノダケの藪のなかにいて、その距離はわずか2,3m、とても近いです。もし、さえずりの最盛期であれば、音が割れてしまうほどの近さです。にも関わらず、ボリュームを増幅しないと音にならない程度の声量しかありませんでした。また、「ホー」が短く震えるように鳴いています。さえずりはじめ特有の鳴き方です。
 六義園を一回りして1時間後に同じ場所に行ったら、またさえずってくれました。同じ個体とみてよいでしょう。
 録音機はPCM-D100、ボリュームのアップはしていません。ノイズリダクションはかけています。



 今回の距離は、間に水路があり10m以上は離れていると思います。1時間前を3mとすると距離は3倍以上、音のエネルギーは10分の1以下になっているはずですが、大きなくらいです。この1時間で、声が大きくなったことになります。ただ、まだしっかりと「ホーホケキョ」と鳴けず、おぼつかない感じは否めません。
 1週間くらいすると上手になり、本来のさえずりとなると思います。

2017年3月11日 (土)

ジョウビタキの小さなぐぜり-六義園

 今日の六義園は、日差しがまぶしく、そのせいか鳥たちの動きが活発でした。
 野鳥たちの春の兆候、いくつか。
 ウグイスのさえずりが数声、アオジのペアが木の枝の上のほうにとまるようになった、群れから離れたアトリのペアが見られたなどなど。そして、雄のジョウビタキのぐぜりが聞こえました。
 ジョウビタキの雄は、2月1日に記事にしたものと同じ個体と思われるもので、場所を100mほど移動しています。同じという根拠は、頭に少し茶色部分があるのが共通しています。前から常連のK藤♂さんから、ジョウビタキのぐぜりが聞こえたと報告を受けていました。しかし、なかなか出会えず、そのままになっていました。
 今日は、もう引き上げようと思ったら、くだんのジョウビタキが目の前に出てきてくれました。その距離、わずか3,4mほど。双眼鏡で見ると、喉が動いているのがわかります。ときどき口が開いて、そのときにかすかに鳴き声が聞こえます。ということで、録音してみました。
 PCM-D100で録音。ボリュームは2倍くらいに増幅。3,000Hz以下の音を大幅にカット、ノイズリダクションを強くかけています。



 早口で「ピチ、ピチ」と聞こえる鳴き声がそうです。音が歪んでしまい、聞きづらい音で申し訳ございません。これ以上の増幅や加工は無理な感じです。また、コンピュータの再生ボリュームが小さいと聞こえづらいかもしれません。
 普通、これだけの近距離で鳴いてくれれば、どんなに小さな声でも、もっと大きく録れます。現場では、高い音のため私の耳には聞こえないのかとも思いましたが、録音機もやっと捕らえている、とにかく小さな声でした。
 ジョウビタキは、同じ枝にとまって10数分は鳴き続けていたのですから、さえずりの練習といえるし、ぐぜり、ないしサブソングという鳴き方でよろしいかと思います。まだ練習の初期段階のために、声が小さいのでしょうか。それとも、いつも鳴いているけど、あまりにも小さな声で今まで気がつかなかったか、わかりません。いずれにしても、そうとう注意しないと聞き逃してしまう鳴き声でした。

2017年3月10日 (金)

キョンの鳴き声-伊豆大島

 関東地方のスギ花粉の予報地図は真っ赤なので外に出たくありません。そのため、音源の整理をしたりしてます。
 古い録音で「不明」とか「謎」という音源を聞き直すと、意外な発見があります。過去にも、フクロウの幼鳥、コウライウグイスの地鳴きなどを発掘しています。今回、謎がとけたのは 2012年12月21日に伊豆大島でタイマー録音に入っていたものです。鳥の声とは思えないので、そのままになっていました。人工音かケモノの声か、ケモノならば、外来種のシカの仲間キョンが怪しいと思っていました。録音したときも、キョンを怪しんで調べていますが、鳴き声はヒットしませんでした。今回、ネット検索したら千葉県勝浦で録画されたものと一致しました。収録されたのは去年で、千葉県下ではそうとう増えていることわかります。
 YAMAHA W24でタイマー録音。遠いことと声が低いので、コンディションは最悪です。ただ、グラントノイズが均一なので増幅に増幅を重ね、ノイズリダクションを強くかけています。



  鳴き声のなかの高い音が強調されていますが、実際はもう少し「ギャオ」という感じです。
 

2017年3月 8日 (水)

アトリの羽音-六義園

六義園にいた数100羽のアトリは数が減り、数10羽となりました。
 それでも、アトリの群れが飛び交う園内は、野鳥の多い感じとなり楽しめます。
 数が減ったせいで、アトリとの距離が近くなったような気がします。数が多ければ、それだけ警戒心の強い個体がいて、そのアトリが警戒声を出せば群れ全体がいっせいに飛び立ってしまい近づけません。
 じっとしていると、どんどん近づいて来ることさえありました。それでも、ささやくような声で鳴き合うだけなので、なかなか思うような音を録ることができないでいます。先日もアトリの群れ、5,60羽に録音機を向けて置いておきました。だんだん近づいてきて、録音機との距離はわずか2,3mです。そして、いっせいに飛び立ちました。PCM-D100で録音、無加工です。



  このときは、なんで飛び立ったのか不明です。私は、かなり離れたところにいましたので、私の影響はないと思います。
 よく聞くと、飛び立つ前にヒヨドリらしい「ピッツ」という声が入っています。その後に、羽音が「ドドド」と鳴っています。どうも、ヒヨドリの声に反応しているようです。
 実は録音をしていないこの前に、飛び立ったときもヒヨドリが「ピヨッ」と鋭い声を上げてアトリの群れの上を飛んだのがきっかけでした。
 ヒヨドリとアトリの声に共通点は少ないと思いますが、鳥同士鳴き声には敏感に反応していることがわかりました。

2017年3月 4日 (土)

ハシブトガラスの巣作り-六義園

 今日の六義園は、そこはかとない緊張感が漂っていました。鳥たちの動きが鈍く、ハシブトガラスの警戒の声が聞こえます。案の定、オオタカがハシブトガラスに追われて出現しました。こうした緊張感を敏感に感じ取れるとは、少し鳥になった気持ちになれます。しばらくして、オオタカがいなくなったせいか鳥たちが動き始めました。
 そのひとつ、ハシブトガラスの枝折り行動が見られました。ちょっとわかりにくい写真で申し訳ございませんが、くちばしに枝をくわえたところです。

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 バキバキと音を立てて、小枝を折っています。折った枝を持って行く先を見ると、クスノキのなかにもう一羽いて枝を置いていました。もう、巣作りが始まっていました。
 ずいぶん早いなあと思って、過去の記録を調べてみたら、もっとも早い巣の発見は3月7日(2000年)でした。ですから、巣作りはそれ以前となり、今日という日でもおかしくないことになります。

2017年3月 3日 (金)

ハシボソガラス-六義園

 先日、六義園でハシボソガラスが昼間、鳴いていました。PCM-D100で録音、ボリュームはそのまま。500Hz以下のノイズを軽減、ノイズリダクションをかけています。



 六義園では、ハシボソガラスはとても珍しい鳥なのです。夕方のねぐら入りのなかに入っていることがありますが、昼間に見たり聞いたりすることは希です。六義園では、濁った声で鳴くハシブトガラスがいたことがあります。そのため、姿を確認しての報告です。
 ハシボソガラスは、クスにとまって長い間、鳴いていました。少なくとも録音は、6分間ありますので10分近く鳴き続けてたことになります。この鳴くときに口の中が見えて、赤いことがわかりました。どうも、去年生まれの幼鳥のようです。こうして鳴き続けているのは、仲間とはぐれた心細さからでしょうか。

2017年3月 1日 (水)

『朝の小鳥』スタジオ収録-あきる野の里山

  本日は、文化放送にて『朝の小鳥』のスタジオでした。早いもので、もう4月の放送のための収録です。気分は春爛漫、春真っ盛りというつもりで、音とシナリオを構成しました。
 取材場所は、東京の郊外に広がるあきる野市の里山です。ガビチョウがうるさいくらい鳴いているので、それを避けて録音するテクニックのいる環境でした。
 夕方、暗くなってから飛んでいったオシドリの声がとても印象的でしたので、オシドリが1回目です。夜になるとシュレーゲルアオガエルが、とてもにぎやかに鳴き始めます。おかげで、夜の鳥の録音はかなり制限されました。しかし、比較的近くでフクロウが鳴いてくれたのは、ラッキーでした。
 最近、フクロウ類は人工音が多くなると獲物を見つける能力が落ちるという研究発表がありました。ようするに、交通騒音が音でネズミなどの動きを察知して捕らえるフクロウ類の狩りに及ぼすというのですから、とても興味深い話です。
 ただ今回の里山では、カエルの鳴き声がかなりうるさい中で、フクロウが鳴き合っていました。フクロウ類で言えば、トラフズクも田んぼの真ん中にある集落の神社にいて、カエルの合唱のなか、子育てをしていました。これだけカエルがいるのだから、カエルを食べれば良いと思ったのですが、落ちているペリットはネズミの毛や骨ばかり。やはり、カエルの騒音のなか、ネズミを捕らえていたことになります。これ以外でも、虫の声がにぎやかところ、流れの音のあるところなどでもフクロウ類がいたことがあります。
 もちろん、車の音とカエルの鳴き声では、音質も音量も異なります。それでも、ネズミが立てる「カサッ」という程度の音が聞こえなくなるという意味では、違いがないように思えますがいかがでしょうか。じつは、夜の森の自然音は、とてもにぎやかなのです。
 せっかくの面白い目の付け所の研究に水を差すつもりはありません。今後、この問題へのアプローチの参考になればと思っての一言です。
 さて、4月の放送内容です。
 4月 2日  オシドリ
 4月 9日  メジロ
 4月16日 ヒヨドリ
 4月23日 コジュケイ
 4月30日 フクロウ

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