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2017年3月13日 (月)

シジュウカラの鳴き声-六義園

 六義園のシジュウカラの初さえずりは、早い年は12月から聞いたことがあります。ここ数年は、遅めで2月も後半に聞かれます。今年も、鳴いていることは鳴いているのですが、さえずりは短く声のする方に行く間に鳴きやんでしまいます。また、昨日も4羽がいっしょに行動するなど、排他的になる繁殖期のとは思えないようすが見られました。
 一昨日、シジュウカラの雄の1羽が、目の前の枝にとまってさかんに鳴き始めました。PCM-D100で録音。4,000Hz以下のノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。

「great_tit170311.mp3」をダウンロード

 この季節によく聞く声だと思います。鳴いていたのは雄、目立つところにとまって長く鳴き続けていた、音の高さがさえずりの音域と似ていることなどから、さえずりに至る鳴き方、さえずりの練習歌ではないかと思いました。なお、さえずりの音域はおおむね3,000~8,000Hzの幅があります。この声は、3,500~8,500Hzの間にありました。
 考えてみると、カラ類のぐぜり、さえずりの練習歌というのは、あまり聞いたことがありません。これがそうなのでしょうか。
 シジュウカラの鳴き声の意味については、京都大学生態学研究センターの鈴木俊貴さんによっていろいろ解明されています。そのなかに、「ピーツピ」が周囲の警戒の意味として上げられています。この声も聞きようによっては「ピーツピ」と聞こえ、私への警戒の声であったかもしれません。
 このように鳥の鳴き声の意味を解釈するのは、多くの観察の積み重ねや鈴木さんのように実験を行い検証しないと判断できない難しさがあります。それだけに、身近にたくさんいるシジュウカラの鳴き声一つとってみても奥が深いことになります。

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