イノシシが増えた-日光
日光でイノシシの痕跡に出会うようになりました。
写真は、行きつけの雑木林で登山道がイノシシにより掘り返されたと思われる跡です。
わかりにくい写真で、もうしわけございません。人が道の上を掘り返すことはありえないし、シカもやらないと思います。この1週間前は、1ヶ所数10cmの木の根が掘り返されていただけでした。ところが、今回は数m四方にわたり、掘り返されていました。味をしめたという感じです。
私が日光に通い始めた1990年代は、イノシシの噂すらありませんでした。ハンターと話してもイノシシはいないといわれました。ところが2000年代に入って、今市の山の中でイノシシらしい痕跡を見つけたのが最初でした。環境としては、里山の風景が広がる雑木林で、腐葉土が広範囲に渡って掘り返されていました。
そして2006年6月、戦場ヶ原のとなりの小田代原で大きなイノシシが昼間、撮影されて新聞記事になりました。戦前に発行された『日光の植物と動物』(1936・日光東照宮編)には、イノシシはかつて中禅寺湖畔の丸山付近に多く生息していたものの、明治中期にブタコレラや狩猟のために絶滅し「いろは坂の上にはいない」と書かれています。それだけに、びっくりでした。
それから10年経って、日光ではイノシシの分布が広がり数も増えた可能性があります。夜行性で姿を見せないだけに、このような痕跡から判断するしかないのが、もどかしいところです。今後、日光の自然がどのような影響を受けるのか、心配です。
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