再び「良いですよ」と鳴くクロツグミ-日光
いつも行く日光の雑木林で、節の中の「良いですよ」と聞こえる節のあるクロツグミに気がついたのは2006年のことです。その後、5年間同じ場所で同じ節を入れてさえずっていました。ということから、同じクロツグミが同じ場所に渡ってきた鳴いている可能性があると思っていました。その後、「良いで」くらいで途切れるようになり、代替わりをしたのかもしれないと思っていました。
先日、いつもの雑木林で日没を迎えました。日が沈むと鳴くフクロウやヨタカに会えないかと思っての来訪です。この日の日没は午後6時30分頃、山間ですから6時前には太陽は山陰に入り、森は静まりかえっていました。しかし、日没時間になるとアカハラがさえずり始め、ヤマガラが目の前を行き来、そして頭の上にクロツグミがやってきてさえずり始めました。
PCM-D100で録音、ボリュームのアップ、2,000Hz以下のノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。
「japanese_thrush170430.mp3」をダウンロード
頭の上なので、まるでさえずりのシャワーです。クロツグミは、ひとしきりさえずると森のなかに消えていきました。そのあとは、森は静まりかえり一段と夕闇が濃くなった感じでした。
ところで、このクロツグミのさえずりをよく聞くと何度も「良いですよ」が入っていました。以前と同じ節です。11年も前ですから、クロツグミの寿命としては代替わりは間違いないでしょう。それと、今回のクロツグミのほうが節がこまやかで音色がまろやかな感じがします。また、アップしていない部分には、キビタキの物まねでしょうか「ちょっとこい」もあって節も多様です。
さえずりの節がどのように伝承されていくのか、面白い課題だと思います。
ご参考までに過去の記事のURLです。
「良いですよ君の帰還」
http://syrinxmm.cocolog-nifty.com/syrinx/2010/04/post-acad.html
「さえずりは伝承される-日光のクロツグミ」
http://syrinxmm.cocolog-nifty.com/syrinx/2013/04/post-556c.html
« ホンセイインコの繁殖期の鳴き声-六義園 | トップページ | 小鳥は、夜明け前後しか鳴かなくなったのか? »
「観察記録」カテゴリの記事
- ジョウビタキの威嚇の声-芝川第一調節池(2023.02.02)
- アオサギの威嚇の声-六義園(2023.01.29)
- ミソサザイのさえずりか?ー六義園(2023.01.21)
- ウグイスの真似をするガビチョウ-日光(2023.01.14)
- オオカワラヒワの地鳴き-日光(2023.01.13)
コメント