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2017年9月18日 (月)

9月のタイマー録音2-日光

 9月の森で早朝の録音をしたことはありません。どうせ鳥は鳴いていないだろうと、早起きをしないためです。今回、タイマー録音を仕掛けて、けっこうさえずっている鳥もいるし、さかんに地鳴きをしている鳥もいて、生で聞いてみたいと思いました。
 今回、不思議に思ったのは地鳴き系の声の多くが高い音で鳴いていることです。そもそも、地鳴きの音域はさえずりの音域の中に入っているのがほとんどなので、いろいろあって良いはずなのです。高いというのは、ヤブサメのさえずりの音域である8,000Hz前後、あるいはそれ以上ということになります。
 タイマー録音の一部のスペクトル表示を下記にアップします。録音時間の3時間のうち、鳥の声がパターンと表れている部分を残した23分30秒をモノラルに変換しています。横軸が時間、縦がHzで、0~10,000Hzです。

2017_09_18_21_56_20_73

 ご覧のように7,000~8,000Hzにパターンがはっきり表れています。多くが、エナガ、シジュウカラ、ヒガラなどのカラ類です。ときどき、7,000Hz以上の高いパターンはヤブサメのさえずりで、地鳴きも入っているかもしれません。また、5,000~9,000Hzに縦に長いパターンは、コガラの「ニィー、ニィー」とシジュウカラの「ジュクジュク」です。
 逆に6,000Hz以下にパターンは少なく、かすかにあるのがハシブトガラスです。左のほうに比較的濃く見えるパターンは、ゴジュウカラです。
 たとえば、同じ場所で初夏に録音したコーラスには、低いツツドリやカッコウ、中ぐらいのルリビタキやキビタキ、高いエゾムシクイと、幅広い音域に鳴き声がありました。それに比べるとこのいシーズンは高い声で鳴く鳥が多いということになります。
 今回はたまたまなのでしょうが、これではせっかく早起きして生で聞いても、私には聞こえないかもしれません。

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