『東京人』4月号にオースティン博士の写真
書店で見つけた今月号の雑誌『東京人』の特集は、「写真の力」でした。
早速買い求めたのは、巻頭グラビアにオリバー・L・オースティン博士が撮影した写真が載っていたからです。オースティンは戦後、GHQの天然資源局野生動物課長として日本に滞在しました。当時、日本の鳥類の現状を見てまわり、その後かすみ網の撲滅など保護の礎を築きました。山階鳥類研究所や中西悟堂への援助を行い、日本鳥類保護連盟の創立など、戦後日本の鳥類研究、野鳥保護に影響を与えた人物です。
そのオースティンが滞在中に撮影した写真が見開きで、5点ですが収録されています。
そのうちの1枚、昭和23,4年頃の撮影の「赤坂黒田邸から国会議事堂を望む」は、当時平屋のお屋敷の前に並んだ黒田長久さんと奥さん、そして庭の向こうに国会議事堂が写っています。今ではビルに囲まれた黒田家がいかに国会議事堂に近いところにあったのかよくわかる写真です。
長久さんが、34、5才の頃となります。私が存じ上げている長久さんは60才中頃からで品の良いお爺さんという感じでしたが、若い頃はなかなかのイケメンであることがわかります。
おそらく、戦災で屋敷は焼け、建てたばかりの家なのでしょう。庭は、造成中という感じです。私が、1970年代になって何度かお邪魔した黒田家の造りとは違いますので、その後さらに建て直したことになります。
なお、北の丸にある昭和館では、「希望を追いかけて ~フロリダ州立大学所蔵写真展~」と題し、 オースティンの撮影した写真の企画展が開催されます。『東京人』の記事によるとその数70点とか。当時の日本の風景とともに、鳥類関係者の若き日の姿を見つけることができるかもしれません。
詳しくは、下記URLで。http://www.showakan.go.jp/events/kikakuten/index.html
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