カイツブリのよく聞くの声はデュエット
先日の芝川では、岸辺に録音機をしばらく置いて環境音を録音しました。そのなかに、カイツブリの鳴き声がよく入っていました。音源を聞いてみると、静なものと賑やかに鳴いている2つの鳴き方があることに気が付きました。
まずは、聞くことの多い賑やかな鳴き声です。YAMAHA W24で録音、1,000Hz以下のノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。
「little_grebeduet170327_1040.mp3」をダウンロード
次に静かめな鳴き方です。あまり聞いたことがありません。録音と編集の条件は、同じです。
「little_grebesolo.mp3」をダウンロード
今まで、何度もカイツブリの鳴き声を聞いていたのですが、この違いに気が付きませんでした。
これを声紋で見てみます。
最初は、賑やかな鳴き方の声紋です。見やすいようにモノラルに変換しています。縦軸は、およそ下が900Hz、上が5,500Hz、横軸は7.8秒ほどです。
よく見ると、尖った山型のパターンが複雑に重なり合っていることがわかります。モンゴルのホーミーのように一度に違う音を出すことができる鳥もいますが、2羽が鳴き合っているデュエットしていると考えて良いでしょう。観察しているとこのような声が聞こえるときは、2羽が並んでいることからもデュエットでよろしいかと思います。
次に、静かめに鳴いている時の声紋です。表示設定は上掲と同じです。
尖った山型が重なっていません。
聞き慣れたカイツブリの鳴き声は、デュエットでした。カイツブリの雌雄は、わかりにくいので判断が難しいですが、雌雄が鳴き合っていると考えて良いでしょう。おそらく雄が鳴くとそれに重ねるようにすぐに雌が鳴いて、デュエットを構成しているのでしょう。
このタイミング良く声を重ねることで雌雄の結びつきの確認、あるいはを絆を強くする効果があるのでしょう。さらに、2羽で鳴くことで大きな音になり、より広くなわばりを主張する効果があると想像しています。
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