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2018年8月

2018年8月27日 (月)

クマゼミ-六義園

 今年は、暑さのせいかセミの鳴き声が少し少ないような気がします。正しくは、声ではなく音ですが。
 ただ、セミの個体数の変化は、幼虫が土の中に数年いるはずなので、どちらかというと数年前の状況のほうが影響があるのかもしれません。
 それでも、このところ毎日家の前のクスノキでクマゼミが鳴いています。ところが、録音しようとするといつの間に鳴きやんでしまい録音できません。本日、やっと録音できました。
 PCM-D100で録音。1,000Hz以下のノイズの軽減、軽くノイズリダクションをかけています。

「kumazemi180827_001.mp3」をダウンロード

 実は、37分間録音してこの2声のほか、あと2声鳴いたくれただけです。録音できないはずです。とても鳴いている時間が短いのです。
 関西に行けば、うるさいほど鳴いているのに、なんともささやかな鳴き方でしょう。やはり、密度が低く他の雄ゼミの声が聞こえないと、張り合いがないためなのでしょうか。

2018年8月19日 (日)

落雷の跡-六義園

 清々しいほどの天気に誘われて久しぶりに六義園を探索しました。常連さんたちからは、キビタキやムシクイ類がもう姿を見せてくれたと情報をいただきました。また、Bさんから落雷の跡があると教えてもらいました。

P1050710

 カミナリが落ちたのは、一抱えくらいあるスダジイです。先日アップしたカミナリの音はかなり近かったので、このスダジイに落ちたものかもしれません。
 日光の小田代ヶ原などを歩いていると落雷の跡をときどき見ることがあります。たいがい木が焦げてまっくろになっています。今回の六義園の落雷では、木の皮がはじけ飛んだ感じで、言われないとわかりません。いずれにしても、燃えなかったのは、不幸中の幸いです。
 また、スダジイは順路から離れていましたので、この下で雨宿りをする人はいないと思いますが、万が一この木に寄りかかっていたらと思うとぞっとします。
 それにしても30年以上、六義園で観察していますが、六義園に樹木にカミナリが落ちたのは初めて見ました。

2018年8月13日 (月)

今日のカミナリ、爆音注意-駒込

 今日の東京地方の午後は、雷雨に見舞われました。カミナリも盛大に鳴り、稲光と音が同時でしたから、近くに落ちたかもしれません。停電や過電圧の怖さがありましたので、コンピュータでの仕事も中止、TVも見られないので録音しました。
 以前も書いたと思いますが、カミナリの録音はコツと条件があります。まずは、身の安全をはかること。まさか野原で録音機を手に持って高く上げて録音する人はいないと思いますが、万が一のことを考えて頑丈な建物の中で録音しなくてはなりません。
 条件は、風と雨です。風が強いとマイクに当たる音が入りますし、雨の音もできたらない方が良いです。ですから、カミナリがなり始めて雨の降る前までが録音タイムとなります。いつもの野鳥録音のつもりで、録音ボリュームを大きくするとカミナリの音では音が歪んでしまいます。かなり小さくするか、アッテネータをかけます。今回は、いつも7のところ3で録音しました。それでも遠いカミナリはちょうど良かったですが、近くものはちょっとひずみがちでした。
 今日は、池の窓辺に置きました。最初はセミの合唱とカミナリだったのですが、セミが鳴きやみ、雨が降り出したところで、大きなカミナリが落ちました。その音です。PCM-D100でDSD録音をしてみました。ハイレゾです。でも、ブログにアップするためにはwavに変換、さらにmp3に変換しているので意味はありません。
  爆音になりますので、再生ボリュームは低くしてお聞きください。

「180813_001_96k.mp3」をダウンロード

2018年8月12日 (日)

ミゾゴイの課題

 今年もミゾゴイ探しをちょっとしてみました。
 日光と奥多摩でかつていたところ、聞いたところを歩いたり録音機を仕掛けたりしました。どうも、ミゾゴイはいるからと言って毎夜、鳴くわけでないようです。また、一晩鳴き続けることもなく一節だけのこともあって、なかなか思うような成果を上げられないでいます。
 今回、課題を2つ上げておきます。
 まず、ミゾゴイのねぐらというのがあるのではと思いました。
 日光で以前、ミゾゴイの鳴き声を聞いたことのあるキャンプ場があります。その炊事場の下にサギ系の糞がいくつもあるのを見つけたことがあります。水っぽい糞で、いかにもサギ類の糞です。ハシブトガラスが屋根の下でねぐらをするとは思えず、ミゾゴイの可能性が高いと思っています。それから数年後には、向かいの敷地にあるやはり屋根の下で同じような糞を見つけたことがあります。
 また、先日の日光では渓流のそばの道際に糞が落ちていていました。

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 糞は、カラス類より小さく、より水っぽい感じです。上を見上げると、とまっていたであろうスギの木の横枝がありました。周囲の環境は渓流があり、森が両岸を覆っています。対岸では、9月に渡り途中であろうミゾゴイを見たこともあります。
 これがミゾゴイのねぐらならば、そのつもりで探してみるというのもミゾゴイの生息確認の手立てになる可能性があります。
 2つめは、幼鳥の鳴き声が不明です。
 たとえば、よく似たヨシゴイの成鳥は1,000Hz以下の声で「ウォ、ウォ、ウォ・・・」と鳴き続けます。しかし、巣から出て親鳥から食べ物のもらうステージの幼鳥はとてもリズミカルで2,000~4,000に音の中心がある高い声で鳴きます。カタカナ表記が難しい声なのですが「ケケケ、ケッケケ」、最初の「ケケケ」は平坦、「ケッケケ」は上がったり下がったりしています。親鳥の鳴き声からとても想像できない声で、これを確認するのに3日間、助っ人も必要でした。
 ヨシゴイは、巣から出た後も親鳥から給餌を受けます。ヨシに姿を隠しての行動ですから、音でのコミュニケーションが欠かせないわけで、よく聞こえる声で鳴くのでしょう。同じようにフクロウやトラフズクなどフクロウ系の鳥たちの幼鳥たちも親鳥とは似ても似つかない声で鳴きます。蒲谷鶴彦先生は、フクロウの幼鳥の解明に5年かかりました。
 ミゾゴイの営巣の観察例では、雛はあまり鳴かないとの情報もあります。巣の中では鳴かなくても巣立つとよく鳴く例がありますので、希望はあります。たとえば、前述のフクロウも巣から出た後はよく鳴きます。また、ハシブトガラスの雛は巣の中では「シャー」程度の声しか出さなかったものが、巣を出たとたん「ウンガー」とさかんに鳴きます。小さいときは、天敵に見るからないように鳴き声は最低限に抑え、巣立って飛べるようなったら餌乞いをしっかりして食べ物を多くもらうためでしょう。
 ですから、ミゾゴイにも同じように幼鳥の鳴き声というのがあるのではないかと思います。それがわかれば、繁殖の確認をより正しい記録として残すことができるのではないかと思う次第です。私の音源の謎の声にないか、まず総ざらえしてみました。残念ながら今のところ、ミゾゴイの幼鳥らしい声を聞き出していません。
 今頃が鳴いている時期です。聞く可能性があるのではと思い、ブログネタにしてみました。
  

2018年8月 6日 (月)

流れの音-日光

 昨日に引き続き、涼を求めて日光を歩きました。
 霧降高原のキスゲ平です。もう、ワレモコウなど晩夏の花が咲き始めています。
 気温は、100m上がれば0.6度下がるはずです。キスゲ平は、駅前に比べれば約1,000m上がっていますので、市内の気温が30度ならば、24度のはずです。車の温度計では、25度まで下がりました。さすがに、日陰はここちよい涼しさです。
 遊歩道を歩いて行くと、小さな流れが涼しげに聞こえました。合間にウグイスが鳴いてくれて、良い感じでした。録っている時には、気が付かなかったセミが入っていました。標高の高さからコエゾゼミでよろしいかと思います。私には、聞こえない音の高さも特徴です。
 PCM-D100で録音、低音ノイズの軽減、コエゾゼミの音域のボリュームを軽減しています。

「kirifuri180803_002e.mp3」をダウンロード

2018年8月 5日 (日)

風鈴の音-日光

 今年の日光は、いつもの東京並みの暑さです。
 少しでも涼しい音をと、風鈴の音を録ってみました。
 以前、風鈴の音を録音しようと思って、チャレンジしたことがありました。まず、風鈴は風が吹かなくては鳴りません。風が吹くとマイクに風があたり「ボッ、ボッ」という音になってしまいます。では、団扇で扇げばと思ったのですが、音が不自然になりますし団扇の音が入ってしまいます。
 また、風鈴のあるところは人工的な音に満ちています。では、部屋のなかでとも考えたのですが、やはり空に音が抜ける感じがないと、これまた不自然。簡単そうで難しい風鈴の音です。
 涼しさを求めて日光の町外れを歩いていたら、B&Bを掲げた家の軒先に風鈴が下がっていて良い感じに聞こえました。PCM-D100で録音、低音ノイズの軽減、セミの音域のボリュームを下げています。

「fuurin180803_002e.mp3」をダウンロード

 風鈴は、ガラス、金属などいろいろありますが、陶器製の風鈴です。そのため、少し音が重い感じがします。
 近くを流れる渓流の音が涼しく伝わらず、セミ時雨のなかの風鈴の音、かえって暑さを感じる音になってしまいました。 

2018年8月 1日 (水)

『朝の小鳥』スタジオ収録-9月はフクロウの仲間

 本日は、浜松町の文化放送にて『朝の小鳥』のスタジオ収録でした。
 9月のテーマを決めるのは毎年、とても苦労します。小鳥たちのさえずりは、静になっていますし、まだ冬鳥たちは来ないし、季節感のある音を造るのがとても難しい月なのです。まして、今年の9月の日曜日は5回ありますのでなおさらです。
 バードウォッチャーならば、干潟の鳥を思い浮かべるかもしれませんが、毎年シギやチドリの声ばかりではというこだわりもあります。ということで、ファンの多いフクロウの仲間の鳴き声で構成しました。
 結果、朝の小鳥でなくて夜の小鳥になりました。

2018年9月 放送予定
   2日 フクロウ
   9日 トラフズク
 16日 オオコノハズク
  23日 コノハズク
  30日  エゾフクロウ

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