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2018年9月

2018年9月29日 (土)

デジスコ通信に投稿-緊張感の持ち方

  今までバードウォッチングの入門書に何冊も関わり、ハウツー。バードウォッチングの記事は何度も書いています。しかし、緊張感の持ち方については書いたことがありません。他にもなかったと思いますので、書いてみました。
 言葉は緊張感としましたが、集中力と言っても良いかもしれません。
 少なくとも、よく鳥を見つける人はうまく緊張し集中していると思います。どうしたら、持てるようになるのか、あるいはどこで力を抜いたら良いのか、などなどバードウォッチングの基本のひとつだと思うのですが、どのように表現したらよいのか課題です。
 まずは、提案としての拙文をデジスコ通信に投稿いたしました。
 下記、URLで読むことができます。
  http://www.digisco.com/mm/dt_109/toku1.htm

2018年9月23日 (日)

リトルターンアートプロジェクト展-谷津干潟自然観察センター

 本日の秋晴れに誘われて、千葉県習志野市の谷津干潟に行きました。
  このところ、シギやチドリが減少は深刻です。そのため、この絶好のシーズンでも鳥がいない可能性があります。たとえ鳥がいなくても、谷津干潟自然観察センターの展示スペースで行われているリトルターンアートプロジェクト展が見てこようと出かけました。
 到着すると、潮は半分ほど引き良いタイミングでした。しかし、シギはイソシギ延べ3羽、ソリハシシギ1羽、遠くにセイタカシギが2羽だけでした。この他、キアシシギがいるとのことでしたので、広い谷津干潟にわずか7羽しかいなかったことになります。
 これは午前中のことですので、午後は少しは好転したことをいのります。
 ただ、さすが谷津干潟で、ダイサギ、アオサギ、カワウが点々といて、潮が引き始めた浅瀬でさかんにボラの子どもを捕らえていました。この食事風景を見ているだけでも、楽しいひとときです。
 今日は、イベント日和。それだけに、子どもたちを連れての干潟の観察会が開かれていました。そういえば、昔は干潟に入ってカニや貝を実際に手にとって観察したものです。実際に干潟の上を歩かないと、干潟の柔らかさとか生物の多さがわからないものです。
 そして、子どもたちの笑い声と歓声が干潟で聞こえるのは良いものです。
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 その後、谷津干潟自然観察センターに入館、リトルターンアートプロジェクト展を見に行きました。作品は、すべてコアジサシを題材にしたものばかりです。それぞれの作者が、コアジサシをどうとらえ、どのように表現するか、個性と感性を楽しみました。

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 そして、そのあと展示会の首謀者のM村さんとも出会い、帽子につけた缶バッチの重さを聞き、最近の鳥の少なさを憂いました。
 秋の一日を少し日焼けして楽しみました。

谷津干潟自然観察センターのURL
http://www.seibu-la.co.jp/yatsuhigata/news/14420.html
日本ワイルドライフアート協会のURL
http://jawlas.jugem.jp/?eid=84&PHPSESSID=ntc5vlo9u6m34pmibpllbs58m0

2018年9月21日 (金)

100年前にカワセミを撮った男・写真展

  今日から有楽町で、はじまった下村兼史の写真展に行って来ました。

180921
 雨の日の午後なので空いているだろう、主催者の塚本洋三さんともゆっくり話しができるだろうと思い出かけたのです。しかし、映画館もなくなり閑散としたマリオンの最上階は、この写真展の会場だけがにぎわっていました。
 思った以上に広い会場に、戦前戦後と活躍した下村兼史のモノクロ写真が、びっしりと展示されていました。また、ただ古い写真が展示されているだけかと思っていたですが、下村が活躍した時代背景、下村の足跡などが解説されたパネル展示もあります。そのため、下村の人となりから、写真の貴重さ、意味まで理解できるようになっています。
 古いもの好きの私には、たまらない資料です。また、若い人にもよくわかると思いますし、こうした先人の苦労の末に、私たちがいることを解ってもらえると思います。
 混んでいただけに、かつて雲上人だった日本野鳥の会東京支部の幹事、諸先輩。この方たちのおかげで今があると思うと、頭が上がりません。久しぶりにお会いした方々、今仕事でお世話になっている人々、などなど挨拶をしている時間のほうが、写真を見ている時間より長かったもしれません。
  いずれにしても、素晴らしい写真を前に楽しいひとときを過ごすことができました。
180921book

  あと、図録(税込み1,500円)が凄いです。展示会の図録と言えば、展示写真が収録されているだけのものがよくあります。今回は違います。展示以上に解説されていますし、コラムもあってこれだけで、下村兼史のすべてがわかるように構成されています。ぜひ、お買い求めいただければと思います。

□100年前にカワセミを撮った男・写真展
 2018年9月21日(金)~26日(水)11-19時(最終日16時まで)
 有楽町朝日ギャラリー (東京 JR有楽町駅前 マリオン11F)
 入場無料

バードフォトアーカイブの展示会についてのURL.
http://www.yamashina.or.jp/hp/hyohon_tosho/shimomura_kenji/shashinten2018.html

2018年9月13日 (木)

カミナリの被害-六義園

  涼しくなったので六義園を一回り。常連さんも、顔をそろえてご挨拶です。
 以前、記事にした落雷の跡を見たら、立ち枯れていました。   
  落雷があったのは8月13日で、19日に落雷の跡を報告しています。
  http://syrinxmm.cocolog-nifty.com/syrinx/2018/08/post-ef9f.html
 このときの写真を見ると、スダジイの木の皮ははじけ飛んだようにめくれていますが、まだ木は青々しています。
 ところが、今日見ると葉が枯れて茶色になっています。さらに、周辺のクスノキやスダジイ5本も枯れていて、よく見ると木の皮がめくれています。

Tree180912
 
 落雷の被害は、1本だけでなくて周辺の5本の木に及んでいたことがわかります。よく稲妻が枝分かれして落ちていく映像があります。まるで大規模な線香花火のように2,30m四方に稲妻が走ったことになります。木の下での雨宿りはもちろん、離れていてもやばかったことになります。
 この5本の木が無くなると、この周辺はぽっかりと空いてしまいます。池の畔がかなり寂しい感じになってしまうのが心配です。
    

2018年9月12日 (水)

秋の渡りが始まった

 涼しくなって、風も南から北に変わった今日、都内の公園に行ってみました。
 ヒヨドリ、コゲラ、シジュウカラ、メジロが集まっているミズキの木を眺めていると、少し大きな鳥が。

Paradiseflycatcher180912

 サンコウチョウでした。しばらく、じっととまって伸びをしたりしていました。日に透けた尾羽の明るい煉瓦色がきれいでした。
 公園では、サンコウチョウの食べ物となるチョウやガが、さかんに飛んでいます。わざわざミズキの実を食べに来る必要はないと思うのですが、小鳥がにぎやかに集まっていたので、それにつられて来たようです。
 その後、キビタキも出現してくれました。

Narcissus_flycatcher180912

 さらに、写真は撮れなかったもののコサメビタキも出てきて、秋の渡りを楽しむことができました。

2018年9月 9日 (日)

ドバトの幼鳥の鳴き声

 考えてみれば、今から25年前の1993年にドバトが以前住んでいたマンションのベランダで巣を作ったときに録音をしておくべきでした。
 このとき、卵から雛がふ化するのに19日間、巣立つまで34日間、合計53日間もあったのですから録っておくべきでした。当時のメモには「親鳥が来ると雛は『ピーピー』と鳴く」と書いてあります。ドバトの鳴き声は、低い声です。多く鳥は、親鳥の声が低くかったり濁っていても、雛は高い声で鳴く傾向があります。ドバトも同じだと、言うことができるチャンスだったですが、録音し損ねました。
 本日、家の前でドバトの親子がいました。やはり近くのマンションで巣を作っていたのでしょう。まだ頭に羽毛がなく巣立ったばかりに見える幼鳥が、さかんに親鳥を追いかけて鳴いていました。25年前に取り損ねた音を録れると思ったのですが、買い物に出たところなので録音機は持っていません。スマホでの録音です。
 GALAXY-S5 ACTIVE、アプリ「PCM録音」で録音。48kHz/16bit、モノラルです。3,000Hz以下のノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。



 本郷通り沿いで、車も人も通るなかでの録音です。幼鳥が鳴きノイズの少ないところを残して、さらに低音を大幅にカットして編集しました。幼鳥の声は「ピーッ」と一度上がって最後が下がる、念を押しているような鳴き声に聞こえます。
  親鳥の鳴き声は、200~800Hzです。私たちの声と同じ高さにあります。しかし、幼鳥の鳴き声は、3,000~6,000Hzに音の中心があって、倍音は10,000Hzを超えています。小鳥の鳴き声の領域です。それも高めです。
 森林性の小鳥は、親鳥とのコミュニケーションに障害物があっても通過して行く高い声で鳴く傾向があると思います。森林性以外の鳥、たとえばカルガモの雛も高い声で鳴くので、障害物の有無は関係ないかもしれません。ドバトもその例のひとつとなります。高い声のほうが、親鳥の喚起を呼びやすいのでしょうか。

2018年9月 6日 (木)

『朝の小鳥』スタジオ収録-10月は佐渡島の鳥

 昨日は、文化放送にて『朝の小鳥』のスタジオ収録でした。
  一昨年の秋に取材に行った佐渡島の鳥たちです。
 去年、放送しようと準備をしていたら佐渡で大雨が降り、災害のなか取り上げるのはちょっということで、今年になってしまいました。今年は、そんなことを言っていたら、どこも放送できないくらい災害の多い年となってしまいました。
 また、去年から新潟放送でも『朝の小鳥』の放送が始まりましたので、ちょうど良いタイミングとなりました。
 この取材が、佐渡島に初上陸でした。そのため山形のY川さんにガイドをお願いして、目的のトキとサドカケスは、あっというまにクリアできました。
 トキのねぐら入りの時刻になると、思わぬ蒸し暑さに見舞われました。そのため、蚊の仲間が大発生。飲料の自動販売機の明かりに真っ黒になるくらい集まっていました。お陰で、息をすると鼻から入りそうで、そっと呼吸をしなくてはなりません。それだけ、自然が豊かな証拠ということなのでしょう。
 佐渡島は、交通の便も良いので、また再訪したいと思います。

2018年10月 放送予定
    7日 ハクセキレイ
   14日 サドカケス
 21日 モズ
 28日  トキ

2018年9月 5日 (水)

OLYMPUS LS-P4 試用リポート5・録音の実際-3

 LS-P4は、Bluetoothで録音機とスマホを結び操作をすることができます。操作は、録音、停止、インデックスの挿入です。これまで、赤外線リモコン、WiFがありますが一長一短、距離が短ければ電池を食わず接続が安定、長ければ電池の消耗し接続も不安定と言ったところです。Bluetoothは、この一長一短の長さと短さの差が少ないことになります。
 LS-P4の距離は、カタログ値で10mとなっていますが、実際はあと1,2mをプラスしても良いでしょう。これだけ野外で離れることができれば、自分がたてる鼻息や衣擦れの音を避けることができます。
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 設定は、儀式の連続です。マニュアルに書かれているとおり一つ一つ手順を踏んで行いました。私の場合、ペアリングがうまくいかなかったのですが、機器同士を接触させてみると繋がりました。なお、現状では操作のためのアプリOLYMPUS Audio Controller BTは、アンドロイド系のみで、iPhone、iPadには対応していませんのでご注意ください。
 野鳥録音は、野外で録音したら終わりではありません。家に帰って、まずコンピュータにデータを落としバックアップを取るまでは仕事が終わったとは言えません。LS-P4は、年月日にそれまでの録音ファイルの通し番号が付いたものがファイル名として形成されます。たとえば、2018年6月22日に録音し、その録音機で26番目のファイルならば「180622_0026」となります。また、長時間録音で日をまたいで録音してファイルがいくつもできた場合、最初の年月日がファイル名となります。ですから、調査研究で厳密な日時の記録が必要な場合、コンピュータに落としたときに「ファイル名の変更」で年月日や録音時刻を残すようにしたほうが良いでしょう。重ねて、フィールドノートにファイル名とともに録音日時、地名、天候などの基本情報をメモしておいた方がよろしいかと思います。
 LS-P4は、多機能のためすべての機能をチェックすることはできませんでした。たとえば、売りの圧縮されるものの劣化のないFLACファイルでの録音、より高品位の96kHz/24bitの録音、無指向性のセンターマイクを加えての録音、ズームマイクモード、各シーンセレクトなどです。他の録音機と比較するため、wavファイルで48kHz/16bit、ステレオ録音を基準として聞き比べましたので、あらかじめご了承ください。
 最近、発売されているPCM録音機は、高いもので4万円台、安いもので1万円台となり、LS-P4は2万円弱ですから中級機になってしまいます。ここ2、3年で発売された2万円前後の機種のなかでは、機能が充実し使いやすくなっていると思います。
 フィールドでは、どうしても落としたり、ぶつけたり、あるいは濡らしたりと機材にとってはハードな使用をせざるをえません。機材を気にして、せっかくの録音チャンスを逃すのも悔しいことです。ある意味、LS-P4は普段着のように気軽に使うことができる価格帯にあり、野鳥録音をぞんぶんに楽しむことができる機種と言えるでしょう。
(おわり)

2018年9月 4日 (火)

OLYMPUS LS-P4 試用リポート4・録音の実際-2

  肝心の音はクリアで、今まで使用した録音機に比べて遜色はありません。いちばんわかりやすいと思われるウグイスのさえずりを聞いてみてください。聞き慣れたウグイスですから、おかしな音になればわかると思います。編集加工せず、mp3変換のみです。



 マイクは指向性があり、ステレオモードで録音すれば、立体感のある音が録れます。波形で示したのはキビタキのさえずりで、下の波形(左チャンネル)のほうが大きく見えます。このときのキビタキは、LS-P4の10時方向にいて鳴いており、ステレオ効果が効いていることになります。

Narcissus_flycatcher

 YAMAHA W24を同時に置いて録音しましたので比較してみます。音量は、W24のフルボリュームで録音した場合とLS-P4のマニュアルモード、25で録音した音量が波形で比較すると同じ程度を得られました。LS-P4は最大の録音ボリュームが30ですから、まだ余裕があることになります。
 音の違いを聞き出すことは、私にはできませんでした。ただ、環境音では違いを感じました。低音の「ゴーッ」という音が異なり、LS-P4のほうが100Hzの低音を捕らえていて低い音が大きく聞こえます。声紋でみると低音の密度が高くなっているのでわかります。
 コーラスの始まる前の午前3時30分の環境音を比較してみます。編集加工はしていません。
 LS-P4での録音です。



 W24での録音です。



  ボリュームを上げてきて聞き比べると「ゴーッ」という感じが微妙に異なって聞こえると思います。これは、編集加工での調整、さらには再生装置によっては気にならないかもしれません。
 同じく、コーラスが賑やかな部分のまったく同じところを切り出してみました。編集加工はしていません。
 LS-P4の音源です。



 W24の音源です。



 これも再生装置によっては違いがわからないかもしれませんし、その差はあまり感じないと思います。
(つづく)

2018年9月 3日 (月)

OLYMPUS LS-P4 試用リポート3・録音の実際-1

 今回使用にあたって、苦労したのが電池の持ちの確認でした。なにしろ10時間以上持ちますから、条件を変えての検証が1日1件しかできません。また、できる限り野外での長時間録音を試したかったのですが、借り物です。雨予報のなか、森に放置することはできませんので苦労しました。日本野鳥の会のFさんにはメーカーに問い合わせてもらうなど、お手数をかけてしまいました。
 そのため、音源ファイルの形式(wavかmp3か)、エネループかアルカリか、電池の鮮度、内蔵メモリかSDカードか、さらにSDカードが推奨品などの条件の違いで電池の消耗具合に違いがあり、すべて検証することはできませんでしたのであらかじめご了承ください。
 まず、USB給電ができるのでモバイルバッテリに突き刺して録音できたらかなり余裕で長時間録音ができると思いました。しかし、給電しながらの録音は不可で、あえなく失敗。電池に切り替えました。
 結果、48kHz/16bitのステータスで録音すると、約2Gのファイルが3個と約1Gのファイルが1個、合計7Gが形成されました。時間にして10時間51分程度となります。このため、野鳥録音のゴールデンタイムである午前3時から5時頃までをフォローするためには、余裕を含めて10時間前の前日の午後6時以降に仕掛ければ良いことになります。
 どうもSDカードに保存させると電池の消耗が早い、エネループは新鮮なものを使用する、SDカードは推奨品を使うことなどの注意が必要なことがわかりました。
 LS-P4を持って野鳥が鳴いているところへ行って、あるいは鳴きそうな所に置いて、スイッチをいれ録音ボタンを1回押し音が来ていることを確認、再度録音ボタンを押せば録音できます。人工音がない静かなところで鳴いている場所を見つけること、知識と経験から鳥の鳴きそうな場所をあらかじめ知ることが野鳥録音のコツと言えばコツとなります。
 これでは味けがありませんので、録音ボリュームのマニュアル調整について述べておきます。これも人によっていろいろ録り方があると思いますが、あくまで私の目安です。LS-P4では、「録音中」表示ときに録音ボリュームのdb表示がでます。-12~0dbまでです。0を超えて音が入ってくると、音が歪んでしまいますので録音ボリュームを下げます。リミッターをonしておくことで回避はできますが、リミッターがかかるとバックの音も小さくなってしまいます。編集加工で調整はできるものの面倒です。
 基本、目的の音のない状態、環境音だけで-30~-18dbの間くらいで振れ、目的の音が-12db程度あるとノイズのなかに埋もれないで目的の音を録ることができます。編集加工することで、よりクリアな音にすることができる、聞きやすい音にすることができる目安です。
 また、環境音は低音です。高い音で鳴き音が一定の音域にある声の場合は、環境音のなかに埋もれていても音域が違うので分離することができます。音の高さの状態にもよりますので、最初はイヤーフォンでモニターしながら調整して数字を確認すると良いでしょう。
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(つづく)

2018年9月 2日 (日)

OLYMPUS LS-P4 試用リポート2・準備と設定

 フィールドに持って行く前の設定などの準備です。
 ジャマーは付いていませんので合うジャマーがあれば転用、あるいは別売の「ウインドシールド WJ2」を購入します。WJ2は、すっぽりかぶせることができて風防効果もあります。効果が大きいだけに毛足が長く、ひっかけやすくなっています。そのため、本体と止める工夫が必要です。いつもならばマジックテープなどを使いますが、今回は借り物なので輪ゴムで固定して使いました。

P43_2

  電池は小型の単4、1本です。これで10時間単位の録音ができるのですから、たいしたものです。
 電池を入れてパワーをonにすると、バッテリの種類(ニッケル水素かアルカリか)、つぎに時計設定、音声ガイドの有無の選定をします。エネループのため、ニッケル水素電池を選定、時間設定は電池を入れ替えるたびに行わなくてはならないのはめんどくさいです。音声ガイドは、目の不自由な人には必須です。また、夜や夜明け前の暗いなかでは健常者も同じこと、意外と便利な機能です。ただし、他の録音者がいると迷惑になりますので、一人の時にかぎります。
 私が使用した結果、以下のような設定が野鳥録音には適していると思いました。もちろん、目的や環境によって設定を変える必要がありますが、ひとつの指針として示しておきますので参考にしてください。
□ファイル設定
 適宜。基本、デフォルトのまま。フェードインやフェードアウト、ノーマライズなどは小さなディスプレイでやるより、コンピュータにいったん保存してからアプリを使ってやった方が間違いがなく安全のためです。
□録音設定
 録音レベル→マニュアル。録音状態にして一時停止の状態で▶▶あるいは◀◀を押すと録音レベルの表示が出て、0~30の段階で調整できる。音のない状態で-30前後、目的の音が-12まで録れるように調整。あるいは、25~27に固定しておきます。
 リミッター→ 適宜。onで良いでしょう。
 録音モード→ PCM→48.0kHz/16bit程度に設定、あるいは適宜。
 ズームマイク→ off
 ローカットフィルタ→ off
 マイク選択→ センターマイク off あるいは適宜。
 VCVA→ off
 音声同期録音→ off
 録音シーン→ off
□再生設定→ 適宜。
□表示/音設定
 バックライト→ 短いほど電池の消耗が少ないため5秒。
 コントラスト→ 適宜。
  LED→ off 録音状態の時に赤いランプが点くが電池の消耗を考えるとoff。
 操作音→ off
 言語選択→ 適宜、日本語あります。
 音声ガイド→ 適宜。
 イントロ再生→ 適宜。
 スピーカー出力→ on
□本体設定
 メモリ選択→ 適宜。
 スリーブ→ 適宜、あるいは5分。
 電池設定→ 適宜。
 時計設定→ 適宜。
 Bluetooth設定→ 適宜。マニュアル参照。ペアリングがうまくいかない場合は、機器同士を接触させてみると良い。
 USB設定→ 適宜。マニュアル参照。
 本体メモリは、8G。48.0kHz/16bitで12時間程度は録音できます。
 16GのmicroSDカードを挿入しておけば、48.0kHz/16bitで24時間程度の録音が可能。ただし、SDカードはOLYMPUSの推奨品を使用のこと。下記、URLで確認。
  http://cs.olympus-imaging.jp/jp/support/cs/VT/Product/lsp4m/media.html
 
注:LS-P4の売りであるズームマイク機能とセンターマイクもoffとしたのは、他の録音機との比較するためです。
(つづく)

2018年9月 1日 (土)

OLYMPUS LS-P4 試用リポート1・はじめに

 日本野鳥の会のFさんから「OLYMPUSのLS-P4を使ってみてほしい」との依頼がありました。季節的には夏至が過ぎ、さえずりのピークは終盤となっていました。ただ、幸いにして関東地方は早めの梅雨明けで天候にはなんとか恵まれ、日光での試し録りを行うことができました。
 現在発売されているICレコーダーのなかでPCM録音が可能な機種は、野鳥の鳴き声の幅広い音域をカバーし、一つの音が何千Hzという幅がある野鳥特有の音も歪むことなく捕らえることができます。また、価格に関わらず基本的な機能は成熟した感があり、新機種はいかに付加価値を付けるか各メーカーが頭を悩ませているところでしょう。
 今回、試用したOLYMPUSのLSシリーズについては、過去にもリポートしていますので、ご参考にしてください。
 LS-7
  http://syrinxmm.cocolog-nifty.com/syrinx/2011/06/olympusls-7-572.html
  LS-100
  http://syrinxmm.cocolog-nifty.com/syrinx/2012/11/-ls-100-d744.html
 LS-14
  http://syrinxmm.cocolog-nifty.com/syrinx/2015/04/olympus-ls-14-7.html
  http://syrinxmm.cocolog-nifty.com/syrinx/2015/04/olympus-ls-14-f.html
  http://syrinxmm.cocolog-nifty.com/syrinx/2015/04/olympus-ls-14-b.html
  LSシリーズに共通して言えるのは、音が大きく録れる、ゲインが大きいという野鳥録音にとってはプラスの性能があります。多くの録音機が室内での楽曲演奏の録音を目的として設計されているため、大きな音が歪まないようにすることには考慮されています。しかし、スズメくらいの小さな鳥の喉にあるわずか数ミリの鳴管を振るわせて出す音を近くて10m、遠ければ100mも離れて録音する野鳥録音では、録音ボリュームを最大にしてもたりないのです。
 その点、LSシリーズでは、他の録音機の最大音量を70~80%の設定で得られます。これは、無音のスタジオではなく、あくまでも自然のなかでの検証です。そのため目安の数字となりますが、単純に20~30%の余地があることになります。遠い鳥、小さな声を録るときにこの余裕がうれしいのです。すべての録音機を使って比較しているわけではありませんが、手持ちの録音機で匹敵するゲインが得られるのはソニーのPCM-D1、PCM-D50、PCM-D100程度です。
 ただ野鳥録音に必須のタイマー録音は、LS-7では3パターンも設定できました。しかし、LS-12以降なくなりLS-P4でもありません。そのため、長時間録音で補うことにしました。
 さて、LS-P4を手にとっての印象は、しっかりした造りで小型で軽いです。筐体、マイク、マイク周りなどの作りが丈夫そうに見えます。

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 大きさの良いたとえがないのですが、胸のポケットに入ると言ったところでしょうか。重さは、電池を入れて75g。ジャマーを付けても100gになりません。機材の多い中、録音もしたいという時には邪魔にならない大きさと重さです。また、録音主体ならば、サブ機としてもう1台持って行くのも良いでしょう。
 実際、野外で使ってみて、長時間の手持ちでも苦にならない重さでした。また、感度が良いだけに、手持ちですと自分がたてる衣擦れから呼吸の音、なんとなく人のいる気配まで入ってしまいます。それを避けるために何かの上に置いて、そっと離れて録ります。LS-P4は、軽いので小枝や藪の上に置くことができました。
 比べる双眼鏡(ツァイスVictory SF 8x42)が大きくて申し訳ございません。並べるとこんな感じになります。
P42
(つづく)

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