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2018年9月 3日 (月)

OLYMPUS LS-P4 試用リポート3・録音の実際-1

 今回使用にあたって、苦労したのが電池の持ちの確認でした。なにしろ10時間以上持ちますから、条件を変えての検証が1日1件しかできません。また、できる限り野外での長時間録音を試したかったのですが、借り物です。雨予報のなか、森に放置することはできませんので苦労しました。日本野鳥の会のFさんにはメーカーに問い合わせてもらうなど、お手数をかけてしまいました。
 そのため、音源ファイルの形式(wavかmp3か)、エネループかアルカリか、電池の鮮度、内蔵メモリかSDカードか、さらにSDカードが推奨品などの条件の違いで電池の消耗具合に違いがあり、すべて検証することはできませんでしたのであらかじめご了承ください。
 まず、USB給電ができるのでモバイルバッテリに突き刺して録音できたらかなり余裕で長時間録音ができると思いました。しかし、給電しながらの録音は不可で、あえなく失敗。電池に切り替えました。
 結果、48kHz/16bitのステータスで録音すると、約2Gのファイルが3個と約1Gのファイルが1個、合計7Gが形成されました。時間にして10時間51分程度となります。このため、野鳥録音のゴールデンタイムである午前3時から5時頃までをフォローするためには、余裕を含めて10時間前の前日の午後6時以降に仕掛ければ良いことになります。
 どうもSDカードに保存させると電池の消耗が早い、エネループは新鮮なものを使用する、SDカードは推奨品を使うことなどの注意が必要なことがわかりました。
 LS-P4を持って野鳥が鳴いているところへ行って、あるいは鳴きそうな所に置いて、スイッチをいれ録音ボタンを1回押し音が来ていることを確認、再度録音ボタンを押せば録音できます。人工音がない静かなところで鳴いている場所を見つけること、知識と経験から鳥の鳴きそうな場所をあらかじめ知ることが野鳥録音のコツと言えばコツとなります。
 これでは味けがありませんので、録音ボリュームのマニュアル調整について述べておきます。これも人によっていろいろ録り方があると思いますが、あくまで私の目安です。LS-P4では、「録音中」表示ときに録音ボリュームのdb表示がでます。-12~0dbまでです。0を超えて音が入ってくると、音が歪んでしまいますので録音ボリュームを下げます。リミッターをonしておくことで回避はできますが、リミッターがかかるとバックの音も小さくなってしまいます。編集加工で調整はできるものの面倒です。
 基本、目的の音のない状態、環境音だけで-30~-18dbの間くらいで振れ、目的の音が-12db程度あるとノイズのなかに埋もれないで目的の音を録ることができます。編集加工することで、よりクリアな音にすることができる、聞きやすい音にすることができる目安です。
 また、環境音は低音です。高い音で鳴き音が一定の音域にある声の場合は、環境音のなかに埋もれていても音域が違うので分離することができます。音の高さの状態にもよりますので、最初はイヤーフォンでモニターしながら調整して数字を確認すると良いでしょう。
P45
(つづく)

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