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2019年3月

2019年3月30日 (土)

今年のシダレザクラ-六義園

 このところNiftyのブログが絶不調のため、投稿を控えておりました。
 写真はなんとかアップできそうですが、音声はまだダメです。
 そのため、画像ネタを。
 六義園名物のシダレザクラは、本日はもう散り始めています。ソメイヨシノはこれからという感じです。
 名物のシダレザクラがきれいだった頃の写真です。2004年3月26日に撮影しています。今から、15年前です。

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 このシダレザクラに異変が起きたのは、3年前です。木の上部4分の1ほどの枝に花が付かないで、寂しい感じでした。2017年3月30日に撮影しています。

Sidare1703301
 この年は、アトリの群れが多い時で100羽を超えていましたので、アトリ犯人説があって肩身の狭い思いをしました。
 しかし、去年も快復はしたもののやはり上の方の花の付きがよくありませんでした。2018年3月25日に撮影してものです。
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 去年は、アトリは数羽が短時間に訪れただけです。
 ということで、今年の状況です。2019年3月24日撮影です。
Rikugien190323

 去年より良いけれど、一時期のピンクの滝のような感じはなくなってしまいました。はじめて、このシダレザクラを見たらならば、それなりにきれいだと思ってくれると思います。しかし、最盛期を知っている者としては、寂しい気分です。ちなみに、今年もアトリは数羽が、短期間見られた程度でした。
 黒い太い幹が、しだれた花で隠れていたのが、花が少なくて見えるようになったと思います。加えて、花の色がピンクであったものが、白くなっている印象があります。
 サクラの花に触らないように1日中いるガードマンのお兄さんが、面白いことを言っていました。私が、鳥を見ていることを知ると、サクラの花にメジロがこないというのです。2,30m離れたところに、もう1本シダレザクラがあり、そちらのほうがメジロが来ていると話してくれました。この後、小1時間観察していましたが、1羽もメジロはやってきませんでした。近くの千里場のソメイヨシノでは、数10羽のメジロが飛び交っているのを観察していますから六義園のなかにメジロはいるはずです。
 写真は、2009年3月23日に撮影したメジロです。このときは、10羽以上のメジロがシダレザクラに群れていて3羽も一度に撮影できたものです。

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 ひょっとすると、花が付いていても蜜の量が少ないのかもしれません。やはり、全体としては木の勢いが無くなっていることは否めないと思います。
 いずれにしても、しばらく観察を続けて行けたらと思います。


2019年3月24日 (日)

夕方のキジ雄の声-天童

 山形県天童市で開催された日本野鳥の会東北ブロック協議会からあっというまに1週間たってしまいました。いろいろネタを仕入れてきたのですが、紹介が遅れてしまいました。

 せっかく天童まで行くのだからトラフズクに会いたいと前泊しました。翌日、大イベントを控えているのにもかかわらず、支部長のY川さんがご案内いただきました。申し訳ございません。
 チョウゲンボウのコロニーでは、今年も大盛況でまわりではムクドリも繁殖して大賑わいです。日没時間が迫ってきたので、トラフズクポイントの神社に移動しました。以前、成鳥、幼鳥、ウイングクラップが録音できたところです。
 オナガの群れがネグラに向かう途中でしょうか、鳴き合っています。ハシボソガラスも鳴き合ってネグラに向かっていきました。
 日没とともに鳴き始めたのは、キジの雄でした。PCM-D100で録音。ボリュームのアップ、1,000Hz以下のノイズの軽減、軽くノイズリダクションをかけています。

  「ケーッ、ケーッ」という声です。よく聞くと、近くで1羽、遠くで2羽がそれに答えるように鳴いています。
 このキジの鳴き声は、あまり知られていません。というのは、この鳴き方はおもに夜明けと日没の時間に良く鳴くのですが、カメラマンは暗いので活動していませんしバードウォッチャーもあまりフィールドに出る時間です。私が初めて聞いたのも、渡良瀬遊水地にツバメのねぐら入りを見にいったときで、近くで鳴かれてびっくりしました。また、この鳴き声は図鑑には書かれていないため、姿が見えないとキジが結びつきにくいと思います。
 今までの経験ですと、夜明けと日没のタイミングで鳴き、おそらくなわばりを周辺の雄と確認する声だと思っています。今回の録音では、周辺でも同じ鳴き声が2ヶ所でしており呼応しています。存在となわばりの場所を確認し合っている印象があります。

注:ただいま、ココログ不調で音声がアップできません。できしだいアップします。

2019年3月18日 (月)

ヤイロチョウはどこまでいるのか

 先週末は、日本野鳥の会東北ブロック協議会で山形県天童市におじゃまいたしました。トラフズクやらチゴハヤブサの取材で通いなれた感じの天童です。
 世話係の山形支部のY川さんは、協議会はお祭りで参加者をおもてなすというコンセプトでしたので、楽しいイベントになりました。私も短い時間でしたが、録音のお話しをさせていただきました。
 総会の会場風景です。

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 そのなかで「ヤイロチョウは夜鳴く、長時間録音に鳴き声が入っていることがあった。東京や日光でも録音されている。論文では繁殖記録は長野県南部まで。東京や日光を通るヤイロチョウは東北まで行っているかもしれないので録音しましょう」と話しました。
 ところが、その後の懇親会などで、餌を運んでいるのを見た人がいるから十和田湖で鳴き声を聞いたまで、東北地方の情報をいただきました。
 ヤイロチョウというと、かなり限定された地域の鳥の印象があります。また、南の地方限定の印象もあると思いますが、意外と薄いものの広く分布しているのかもしれません。
 ネット時代でたくさん情報が飛び交い、知見も得られますが、こうした埋もれた情報がたくさんあることを知りました。顔と顔を合わせることで、思わぬ情報を知ることができるのだと改めて実感いたしました。

 

2019年3月11日 (月)

声紋は表示の仕方で変わる-ミソサザイ

 ドラマでは、声紋で犯人がわかったりしています。まるで指紋やDNAのように簡単便利に識別できそうです。同じように野鳥の鳴き声から種類もわかるととても便利なのですが、これがそう簡単ではないと思っています。
 先日、カミさんが神奈川県の大山に行ったら、ミソサザイが変わった声で鳴いていたと録音してきました。このような声です。YAMAHA W24で録音。ボリュームのアップ、2,000Hz以下のノイズの軽減をしています。

「winter_wren190308_1421.mp3」をダウンロード

 「チャ、チャ」あるいは「ジャ、ジャ」と聞こえる地鳴きとは違う、鋭く連続した鳴き方です。近くに来て鳴いたということから、警戒、威嚇の意味があるのかもしれません。この前には、一声複雑なさえずりでも鳴いていますので、雄の鳴き声で間違いないと思います。
 これを、声紋で見ると次のように見えます。

Winter_wren1_2

 中央に大きな山型、前後に音は不明瞭ですが山型です。ちなみに魚の骨のように見えるパターンは、ヒガラのさえずりです。この図は、左右が時間で33秒、天地は音の高さで0~24,000Hzを表示しています。
 つぎに、同じ部分を5秒に拡大すると、このように見えます。天地は同じです。

Winter_wren2

 細かい山型が連続していることがわかります。なんと、2.7秒の間に50回鳴いていることになります。また、上下に倍音があって深みのある音であることもわかります。
 時間の表示によって、こんなにもパターンが違って見える例です。同じように、天地の幅によってもまったく違って見える場合もあります。
 鳥の声は、何分も続く長く鳴くものから、1秒もない短い一声までいろいろです。また、音の高さも100Hzから10,000Hzまで幅広いので、それぞれ声紋表示を変えないとわかりにくいものがあります。ですから、一律に統一することはできません。
 表示を変えることで、いろいろなパターンを見せてくれる鳥の声紋、鳴き声と同じようにとても美しいと思います。
 

2019年3月 9日 (土)

ウグイスのさえずり。あれから2週間目-六義園

 2週間前の2月23日にウグイスがさえずりっていたところで、またウグイスがさえずっていました。2週間たって鳴き方が上達していましたが、まだ不完全なさえずりでした。
 PCM-D100で録音。ボリュームはそのまま。1,500Hz以下のノイズの軽減、ヒスノイズリダクションをかけています。

「Bush-Warbler190309_002.mp3」をダウンロード

 2週間前は「ケキョ」を繰り返したり、その「ケキョ」もおぼつかない鳴き方でした。2週間たって「ホケキョ」とはっきりと鳴けるようになりました。ただ、まだ「ホー」がありません。「ホーホケキョ」と鳴くようになると、もっと間が開くのですが、このパターンだと頻繁に鳴きます。まだ、完全なさえずりにならず、練習をしているという感じです。
 以前、1週間もすればちゃんと鳴けるようになると書いたことがあるのですが、2週間たっても完全な「ホーホケキョ」にならないウグイスもいることがわかりました。

2019年3月 6日 (水)

『朝の小鳥』スタジオ収録-4月は石垣島

 本日は文化放送にて『朝の小鳥』のスタジオ収録でした。
 収録日は、天候の悪い日が多いですね。第一水曜日は、なぜか雨か曇り。本日は、まだ雨は降らないものの曇天で。浜松町から見える東京タワーがかすんでいました。
 来月のテーマは、今月の北海道からいっきに南に飛んで石垣島です。
 沖縄方面は、DATの時代から過去4回取材に行っています。それも、だいたい3月下旬から4月の上旬にかけて訪問しています。最初は、3月下旬に行ったら、まだリュウキュウアカショウビンやリュウキュウサンコウチョウが渡って来ておらず、目的は半分ほどしか達成できず。次は4月に入ってから行ったら、タイミングがぴったり合って思う存分、録音できました。ただし、もう夏のように暑くて熱中症に気を付けながらの録音でした。
 そんなことを思い出しながら、ファイルをチェックすると、まだ使ったことのない音源があったりして編集しなおして構成してみました。

4月の放送内容
4月 7日 リュウキュウアカショウビン
 14日 シロハラクイナ
 21日 シロガシラ
 28日  リュウキュウコノハズク

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