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2019年4月

2019年4月28日 (日)

ツグミのさえずり?-六義園

 昨日の六義園は連休初日とあって、なかなかのにぎわいでした。人のいない方いない方に行くと、ツグミ類のさえずりが聞こえて来ました。 
 TASCAM DR-07で録音。ボリュームの増幅、2,000Hz以下のノイズのカット、ノイズリダクションをかけています。

 昨日の六義園には、ツグミ類はシロハラ、アカハラ、ツグミがいました。渡りのこの季節、過去にはクロツグミ、マミジロ、マミチャジナイが出現しています。ツグミ類の多くが可能性があります。
 数的にはシロハラが多いため、最初はシロハラだと思って録音していました。しかし、いろいろな節で鳴くので、だんだん自信がなくなってきました。なんとか、姿を確認しようとしましたが、良く茂ったスダジイの中にいて見えません。鳴いていたのは15分ほどです。この間、場所を変えては姿を見ようとウロウロして上を見ていたら首が痛くなりました。
 姿の確認はとうとうできずじまいでした。
 ということで、過去の録音やネットにアップされている音声を聞いてみると、いちばん可能性の高いのはツグミではないかということになりました。
 いろいろなツグミ類の声を聞いて、ツグミの節のなかに「キョロンチー」が入ることが気が付きました。たとえば、録音仲間のS木♂さんにブログ「野原から」にアップされている音声にもあります。
 http://blog.livedoor.jp/gnohara/archives/8128283.html
 『鳴き声ガイド日本の野鳥』に収録した芝川第一調節池で録音した音源もよく聞くと「キョンチー」が入っていました。
 今まで、「カッカッ」や「ケスケス」などの地鳴きを交えるのがツグミの特徴と思っていましたが、ないものあって「キョロンチー」のほうが確実な識別ポイントではないかと思いました。
 今日の六義園では、ツグミが3羽。眉と喉がクリーム色で翼の煉瓦色が美しい夏羽になったツグミたちでした。この美しい姿でさえずっていたと思うと、ぜひ姿を見てみたかったとせつに思いました。
 ツグミのさえずりが聞かれるのは、ここ10日間くらいでしょう。もし、機会があったら「キョロンチー」が入るかどうか、ご確認いただければと思います。

 

2019年4月27日 (土)

シロハラのさえずり-六義園

 連日の寒さにかかわらず、六義園を夏鳥たちが通って行きます。
 まだ、残っている冬鳥はシロハラくらいですが、よくさえずってくれました。良く茂ったスダジイなどのなかで鳴きますので、リップシンクロを確認するのが困難ですが、かろうじてくちばしを開けているのを確認できた音声です。
 PCM-D100で録音。ボリュームのアップ、2,000Hz以下のノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。

  以前にも、アカハラとシロハラのさえずりの区別のポイントがわからないということで記事にしました。六義園には、アカハラもいる可能性がありますから、しっかりと区別したいところです。
 こうして、シロハラのさえずりを聞いてみると、アカハラによくある3つめの音の「チリリ」がないか「チッ」ていどで短い、音質が金属的、あるいは澄んで聞こえることかなと思っています。声紋を見ると、シロハラのほうがくっきりしていて音がシャープであることがあります。アカハラのほうは、ぼやけた感じで少し濁りがある感じと言ったらよろしいでしょうか。
 このシロハラのさえずりをマスターするれば、意外と夏に繁殖しているのを見つけることができるかもしれません。 

 

 

 

2019年4月26日 (金)

コメントが消えてしまったので

 ココログの不具合が、いまだ続いています。左側にあるリンク先は、あいかわらず表示されないリンク先もあって困っています。また先日、せっかくコメントをいただき返信をしたものの表示されませんでした。もし、コメントを寄せていただいた方がアク禁されたと思われるといけないので、ブログ記事として再録いたします。
 コメントは、コムクドリさんからで、当を得るモノでした。

 松田様
 いつも興味深く読ませていただいております。
 「小石川植物園。六義園でも鳴いているので雄」という記述から雌は鳴かないという様に理解できるのですが、2015年12月4日『フクロウは雌もさえずるのか』を読むと雌は鳴くことが分かります。この点いかがでしょうか。

 私の返信です。
 コムクドリ様
 コメント、ありがとうございます。
  私の聞いた、あるいは録音したことのあるフクロウのメスは、前後にメス特有の「ギャ」系の声をだし、「ゴロスケホーホー」は一声くらいでした。
  少なくとも3月23日のものは、12分32秒にわたって鳴き続け、その間「ギャ」系の声は前後も含めてありませんでした。そのため、雄の鳴き声を判断したものです。

 フクロウの雌雄がわかりにくいことに加えて、暗いなかで鳴くので飼育記録や巣箱での観察による雌雄の鳴き声の違いですから、今後いろいろな機材が開発されて夜の観察ができるようになれば、新発見があるかもしれない世界です。現状での推測あることをお断りしておきます。

2019年4月25日 (木)

エナガ団子がほどけて-六義園

 おそらく六義園では、エナガが4ヶ所で営巣していたと思います。いつも出会う場所があって、ときには巣材、あるときは餌をくわえ、尾がしの字になったエナガを見かけました。
 先週、少なくとも2ヶ所で巣立ちが行われたようで、巣立った幼鳥たちが一列に並ぶエナガ団子が見られたと、常連さんたちが興奮して話してくれました。写真を見せてもらうと、幼鳥の数は16羽が並んでいました。
 エナガの卵の数は、平均9.4個、5~10個ですから、どう考えても16羽は一家族としては多い数です。写真では10羽と6羽が違った向きで並んでいますから、この違い別の兄弟ならば少なくとも2家族が合流したのではないかと思います。
 今、六義園を歩いて運が良ければ、このエナガの群れに合います。もう、団子状にならないほど大きくなっていますが、まだ一群れで行動しているようです。エナガ団子がほどけて群れになり、鳴き合って移動していく幼鳥たちの鳴き声です。PCM-D100で録音、3,000Hz以下のノイズをカット、ボリュームの調整、かるくノイズリダクションをかけています。

 このとき、数えた限りでは10数羽はいました。ほぼ無事に生き延びているようです。この群れの中には以前、記事にした尾のないエナガの成鳥も混じっていましたから、尾がなくても繁殖には成功したことになります。
 新緑の森に鳴き合うエナガの雛たちの鳴き声が、よく似合いました。

 

2019年4月24日 (水)

六義園でフクロウ鳴く

 六義園の周辺では、このところフクロウの記録が報告されています。
 六義園では、過去にも職員による目撃例、私のフクロウのペリットらしいものの発見があるので、いずれは鳴き声が聞かれるのではないかと期待していました。
 まず、3月15,6日のライトアップ試験中に職員がフクロウらしい鳴き声を聞いたと教えてくれました。同じ頃、別の職員も聞いたと話してくれました。ライトアップを行ったことでネグラをしていたハシブトガラスが六義園を嫌い減ったことが、フクロウの飛来を可能にしたのではないかと推測しました。
 そして、ライトアップ本番中の3月23日のことです。夜中の12時にメールをチェックすると、K村さんから小石川植物園でフクロウの羽毛が散乱していたとの報告を受けました。そんなこともあるのだと思いながら、何の気なしに窓を開けると六義園からフクロウの鳴き声が聞こえてきました。
 PCM-D100で録音。フクロウの鳴き声の音域をボリュームアップ。500Hz以下をほぼカット、ノイズリダクションをかけています。

 こんな偶然もあるのですね。考えてみれば、夜中の12時に窓を開けることはあまりありません。それ以前にも、鳴いていたかもしれません。
 その後、夜中に目が覚めると窓を開けては確認しましたが、鳴き声を聞くことはありませんでした。しかし、4月21日にだいぶ暖かい夜でしたので、午後9時頃に窓を開けると鳴いていました。ライトアップは、4月3日で終了しています。ただ、ハシブトガラスが繁殖期に入り、園内でなわばりを構えている数番のみが夜を過ごしているために、フクロウの飛来を許したのでしょう。
 小石川植物園では、1羽死んだことになりますが、その後も鳴き声を聞いているとのことで、死んだのはメスではないかと思われます。六義園でも鳴いているので雄。小石川植物園からの飛来なのか、別の雄なのか微妙なところです。
 ここで、課題が一つ。この鳴き声が、フクロウの典型的な節ではないのです。どちらかというとエゾフクロウ的で、単純な節なのです。
 ちょうど、日本野鳥の会筑豊支部のS田さんのブログを見たら「フクロウの声のバリエーション」と題し、同じように単純な節で鳴くフクロウの報告がありました。
 http://yacho.org/cbird/pages/4_kazakiri/shibuta_akira/dir2019.htm
 九州ですから、こちらは亜種キュウシュウフクロウの可能性が大きいのですが、エゾフクロウ的な鳴き方をしていることになります。
 六義園と筑豊とほぼ同じ時期ですから、季節的なものなのかもしれません。あまたあるフクロウの鳴き方には、このようなバリエーションがあってエゾフクロウは、このバリエーションが多いか少ないかの違いなのか。などなど、フクロウの鳴き声の課題が増えました。

2019年4月21日 (日)

デジスコ通信に投稿-バードウォッチングの未来

 昔、どのようにバードウォッチングが広がり、展開していくか予想をしたことがあります。とにかく野鳥ファンを増やしてパイを大きくして、そのなかにはコアなマニアもいるでしょうし、優秀な研究者も生まれることでしょう。そして、野鳥の保護にも関心を持ってくれる人が増えて行き、野鳥の未来は明るくなるだろうと考えていました。
 ここ1ヶ月、たまたまお話ししたバードウォッチングガイドの方、また六義園でのカワセミフィーバーから、どうもそうにはならないかもしれない思うようになりました。
 バードウォッチングと野鳥の未来、考え直さなくてはならない時期に来たと思っています。
 そんな話をデジスコ通信に投稿いたしました。下記のURLでお読みいただけます。
 http://www.digisco.com/mm/dt_112/toku1.htm

2019年4月17日 (水)

『鳥はなぜ鳴く?ホーホケキョの科学』-理論社

 理論社のO嶋さんから、本の執筆の相談があったのは2年前、私の講演を聞いて面白いと思ってくれたのがきっかけです。
 理論社といえば、私のバードウォッチングの師匠とも言える川田潤さんが『トリキチ誕生』を出した出版社、それだけに恐れ多いようなうれしいような複雑な気持ちでお引き受けしました。
 本日は、最終校正と表紙のチェック。そして、イラストを担当してくれた中村文さんが上京されるということで、イラストのチェックをしていただきました。写真は、作業中の一コマ、中央は担当のO嶋さん、右は謎のイラストレイターでいたいとのことで中村さんの顔出しはご勘弁を。
 Rironsya1
 これで、予定通りに行けば5月16日完成します。ギリギリ、愛鳥週間最終日に出版です。これはツカ見本です。

 Rironsya2

  科学について書かれた名著にイギリスの科学者マイケル・ファラデーの『ロウソクの科学』があります。身近にあるロウソクを元に化学と物理をやさしく解説した本です。中学生時代に岩波文庫で読みました。ロウソクが燃えることに、こんなにも深い”事情”があるのかおどろきました。もともと理科は好きな教科でしたが、さらに科学に興味を持つきっかけとなりました。
 私の専門分野である野鳥や自然について、どうやったらわかりやすく伝えることができるかいつも考えています。それならば、ロウソクのように身近な野鳥のウグイスから、どこまで語ることができるか、試して見ようと思ったのが本書です。
 ウグイスの「ホーホケキョ」から、なぜ鳴くと言うことから生態、そして音の伝わり方、さらには日本人がどのように聞いてきたか、文化にいたるまで触れてみました。最初は、はたして1冊の本になるほどのネタがあるか心配でしたが、書きすぎてかなり削るほどの内容となりました。
 今回、苦労したのは中学生向けということで、やさしく書くことでした。編集担当のO嶋さんは、バードウォッチャーであるばかりでなく、やさしく表現するという技術を持っていて、ある意味私の原稿を翻訳しているような編集作業だったと思います。そして、中村文さんのふんわりしたイラストも、やさしげな本であることを醸し出してくれました。
 このブログを中学が見ているとは思えませんが、友人知人のなかには中学生のお子さんがいる方、またはお孫さんが中学生も方もいるやもしれません。ぜひとも、身近な中学生を野鳥好きにしたい、野鳥に関心を持たせたいという方、プレゼントどうぞよろしくお願いいたます。

出版社のURL。内容のご確認をお願いいたします。
https://www.rironsha.com/book/%e9%b3%a5%e3%81%af%e3%81%aa%e3%81%9c%e9%b3%b4%e3%81%8f%ef%bc%9f-%e3%83%9b%e3%83%bc%e3%83%9b%e3%82%b1%e3%82%ad%e3%83%a7%e3%81%ae%e7%a7%91%e5%ad%a6

アマゾンのURLです。こちらでご予約を。
https://www.amazon.co.jp/%E9%B3%A5%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%9C%E9%B3%B4%E3%81%8F-%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%9B%E3%82%B1%E3%82%AD%E3%83%A7%E3%81%AE%E7%A7%91%E5%AD%A6-%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%82%92%E3%82%AB%E3%82%A8%E3%83%AB-%E6%9D%BE%E7%94%B0%E9%81%93%E7%94%9F/dp/465220308X/ref=sr_1_fkmr0_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&keywords=%E9%B3%A5%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%9C%E9%B3%B4%E3%81%8F%EF%BC%9F+%EF%BC%8D%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%9B%E3%82%B1%E3%82%AD%E3%83%A7%E3%81%AE%E7%A7%91%E5%AD%A6%EF%BC%8D&qid=1555502476&s=gateway&sr=8-1-fkmr0

2019年4月16日 (火)

BIRD SONGS 海辺の鳥・完成!

 本日、日本野鳥の会から『野鳥の声がずっと流れるCD「BIRD SONGS」~海辺の鳥~』が送られて来ました。

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 ジャケットは、コアジサシです。本日、もっともコアジサシの似合う男、リトルターンプロジェクトの松村雅行さんといっしょに写真を撮らせてもらいました。
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 このCDは、去年制作した『 高原や森林の鳥』の続編です。前回は、朝から夜に時間が移り変わっていく様子を音で表現しました。今回は、春夏秋冬と海辺の季節が移りゆくさまを構成してみました。担当のO保さんのアイディアです。
 そのため、春は谷津干潟、夏は石垣島のアンパル、秋は三番瀬、冬は銚子のイメージで鳥と波の音で構成しています。いずれも、開けた環境で遠くにいる鳥の声を録っているため、いろいろなノイズがあってそれを取るのに苦労しました。家の大きなスピーカーで聞いて完璧に仕上げたつもりでO保さんに聞いてもらうと、○分○秒にノイズがあるとの指摘がありました。毎晩、事務所が静かになる夜にチェックして午後9時頃にメールが来るのですから、ご苦労さまとしか言いようがありません。
 O保さんには、波形や声紋表示するとかろうじて見えるノイズが聞こえるのですから、すごいというか、うらやましい耳をしていることになります。今度、いっしょに野山で録音に同行してもらって野鳥の鳴き声を見つけてもらいたいと思いました。
 そのため、試作版は10回近く作ったでしょうか。試作版を作ってはチェックをしましたが、聞いているうちに数回は寝てしまいましたので良い感じに仕上がったと思っています。
 
□野鳥の声がずっと流れるCD「BIRD SONGS」~海辺の鳥~
  販売価格2,160円(税込)
 日本野鳥の会の通販サイトのURLです。
  https://www.birdshop.jp/fs/wildbird/visual1/gd4081

2019年4月15日 (月)

カミさんの個展の設営-明日からです

 本日は、明日から始まるカミさんの個展の設営でした。
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 カミさんは、ガイドをやめて日本画家になってしまいました。もちろん、テーマは鳥です。鳥好きの方ならば、一度は見たことのあるシーンが描かれているのではないでしょうか。
 設営は、絵がだんだん大きくなってきたので、たいへんでした。そのかわり、迫力があります。そこそこ広い画廊なのですが、大きな絵が映えて見応えがあると思います。
 期間中、もし銀座にお出でになる機会がありましたら、お立ち寄りいただければと思います。
 地下鉄京橋駅を日本橋寄り6番出口を出て昭和通りに向かって入ったところです。すぐに「ギャラリーくぼた」の看板が見えます。
  案内ハガキです。
2019 

 鳥トリBIRDS 松田蘭子日本画展
 2019年4月16日~21日まで
 12:00~19:00(最終日は15:00まで)
 ギャラリーくぼたのURL
 http://www.gallery-kubota.co.jp/

2019年4月13日 (土)

尾のないエナガ

 久しぶりに六義園を探索しました。あっという間にサクラから新緑のシーズンとなり、どこも黄緑色に染まっていました。
 この新緑のなか、センダイムシクイやオオルリがいたことがありますので、期待をして探しましたが、池にはキンクロハジロ、森にはシメやアトリがいて鳥は冬景色でした。
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 新緑のモミジのなかを飛び交う小鳥がいました。しかし、名前が頭に浮かびません。
 カラ類のようなのですが、コガラやヒガラではありません。なんと、尾のないエナガでした。尾のないクセに動きは速くて、というかかえって尾がないためか動きが速いような気がします。おかげで、なかなか写真が撮れません。
 以前、バンディングをしていた知人が、エナガを捕らえたら尾がポロリと取れてしまったと言っていました。危険にみまわれると、自分で尾を切ることができる自切という言葉もこの時、はじめて知りました。このエナガ、ツミに追われるなど、修羅場を通り抜けてきたのでしょうか。

2019年4月 7日 (日)

不明の高い声はキバシリ-日光

 久しぶりの日光でした。
 車のバッテリーは上がっていませんでしたが、花粉でまっ黄色になっていました。
 夏鳥が来る前にやることがたくさんあって、充実の3日間でした。しかし、まだNiftyのブログでは音声をアップできないので画像ネタです。
 別荘地のはずれにある雑木林にタイマー録音を仕掛けました。お気に入りの森です。夕方に置きに行ったら、ヤマドリの母衣打ちが聞こえてきました。これ幸いとヤマドリの通りそうなところに録音機を置いておきました。しかし、夜半からの今まで日光で経験をしたことがないほどの暴風。家のなかにいても、風の音で午前2時から4時頃まで寝られませんでした。これは、録音もダメだとあきらめて回収。今日チェックしたら、風の間に間にヤマガラ、ヒガラ、シジュウカラ、ミソサザイ、カケスが鳴いています。彼らは、このシーズンは天候など気にしないでがんばっていました。
 そして、高音域に不明の鳴き声のパターンがありました。左右は6秒間、天地は2,500~20,000Hzです。

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 音は7,000Hz以上にあり、ジグザグなパターンです。ひとつの音が0.4秒ほどの長さです。この0.4秒の間に10数回上下しています。私には、もう聞くことのできない高い音ですが、ボリュームを上げると「リー」あるいは「チー」と聞こえます。
 このパターンは、早春の録音でよく入っていて、不明の音としてマークしていました。今回、この季節ということと環境からいろいろあたりを付けて、徹底的に探してみました。
 このような高い声と言えば、キクイタダキとキバシリが思い当たりますので、xeno-cantoで探すと、キバシリのcallにそっくりなものがありました。
 まずは、キバシリの地鳴きと言われているものでよろしいでしょう。
 ただ、この音はこの季節の録音に入っていることが多く、はたしてキバシリの地鳴きとして良いのか疑問に思っています。早春限定の声であること、またアップした音声は3分23秒にわたって鳴いている一部です。地鳴きは、短いか一声であることが多いので、3分以上鳴き続けるのは、なにか意味がありそうです。季節がら繁殖に関わる鳴き声、あるいはメスの求愛の声である可能性もあります。雌雄が外見からは、わからないキバシリのことメスがどのような声で鳴くのかの記述を見つけることはできませんでした。いずれにしても、今後の課題です。  

2019年4月 3日 (水)

『朝の小鳥』スタジオ収録-5月は北本自然観察公園

 本日は、文化放送にて『朝の小鳥』のスタジオ収録でした。
 今日は寒い日で、浜松町から文化放送に行くエントランスはビル風が吹き抜け、凍えるようでした。この後に初夏の5月の雰囲気になるのは、とても努力がいりました。
 さて、来月のテーマは北本自然観察公園の野鳥たちです。ちょうど去年の5月に取材にいった音源を中心に編集してみました。ブログでも紹介したカイツブリの雛の鳴き声、たぶんいちばん目立つオオヨシキリのさえずり、里山らしいエナガとシジュウカラの鳴き声で構成しています。
 初夏の里山の生き物に満ちた雰囲気を野鳥たちの鳴き声でお伝えできればと思います。

5月の放送内容
5月 5日 エナガ
  12日 シジュウカラ
  19日 オオヨシキリ
  26日  カイツブリ

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