六義園の夜
六義園に録音機を一晩置いてみました。このところ、夜半の雨、あるいは風の強い日が多くて夜の録音がなかなかできません。
録音をしてわかったことのひとつに、自然は昼と夜ではまったく違う顔を見せてくれることです。フクロウがいちばん気になりますし、昼間鳴くことのない渡り途中の夜行性の鳥たちが録れるかもしれません。それだけに、初夏のこの時期、試してみたいことです。
やっと4月28日から29日にかけては、風があるもののなんとか雨のない夜でしたので、録音機を仕掛けました。3台を閉園時間の午後6時に置いて、翌日の開園時間の午前9時に回収しました。ということは、1台15時間×3台で45時間のデータが収集できたことになります。もちろん、リアルタイムで聞くわけにはいきません。声紋表示をして、音を探しては聞くという方法でチェックします。
22時56分に入っていたのは、ゴイサギです。小さな声がだんだん大きくなって、また小さくなっていますので、六義園の上を鳴きながら飛んでいたようです。
このところ、六義園では会う機会が減ってしまったゴイサギですが、夜には鳴き声を聞くことがあります。六義園は、夜の狩り場になっているのかもしれません。
トラツグミの一声鳴きと思われる音です。
午後10時04分頃です。六義園の夜の録音では、この音がときどき入ります。日光でも、録音されていたことがあります。トラツグミのさえずりに近い音の高さと長さです。トラツグミが一声だけ鳴くというのを観察していますので、トラツグミの可能性が高いと思っています。
ネコの歩く音でしょうか。
午前1時20分頃です。六義園には、小型の哺乳類がネコの他にタヌキ、ハクビシン、アライグマがいると思います。そのため、ネコ以外の可能性もあります。もしネコならば、ネコは昼間もよく狩りをするためにうろついています。夜もこうして歩き回っているとしたら、なかなかの働き者です。
不明の声?です。
午後10時36分頃です。道路から離れた場所なので、酔っ払いの叫び声ではないでしょう。鳥ではなさそうですが、このような声を出すほ乳類も思い浮かびません。いったい何なんでしょう。
午前4時頃になると小鳥たちが鳴き始め、いろいろな声紋パターンが表示されてます。ツグミなどの冬鳥のさえずりや渡り途中の夏鳥たちの鳴き声がないか、まだまだ全部チェックしきれていません。何が出てくるか楽しみです。
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松田様
いつも返信ありがとうございます。
本日もよろしくお願いいたします。
ゴイサギの鳴き声ですが、アオサギの鳴き声によく似ているなと感じました。
声紋で違いは判るのでしょうか?
投稿: コムクドリ | 2019年5月 6日 (月) 19時19分
コムクドリ様
アオサギもゴイサギも多少のバリエーションがありますので、一概にはいえませんが、アオサギのほうが濁りが多く声紋のパターンはぼやけて見えると思います。
アオサギは、鳴き続けても2,3声。ゴイサギは、何度も鳴く。夜くらいなか、鳴ながら飛ぶという違いがあると思っています。
投稿: まつ | 2019年5月 8日 (水) 09時11分