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2019年7月 4日 (木)

待望のタイマー録音-DR-05、DR-07MKⅡ

 去年秋、我孫子で開催されたジャパンバードフェステバルに出展されたTASCAMのブースにて、担当者の方と野鳥録音について話す機会がありました。録音機の機能にタイマー録音がいかに必要か話しました。私以外にも鳥の博物館のI本さんをはじめ、ブースを訪れた録音仲間が同じようにタイマー録音の有効性を述べたそうです。皆さんのおかげで、TASCAMのDR-05、DR-07MKⅡに簡易ながらタイマー機能が付くことになりました。ブースの出展の決断も早かったし機能搭載も今年の1月には決めたようで、担当者の素早い動きに驚いています。
 ということで、待望のタイマー機能付の録音機が発表されました。メーカーのプレスリリースです。
 https://tascam.jp/jp/support/news/6028
 実は、試用するならば野鳥がさえずりはじめる初夏に間に合うようにという希望しておりましたところ、4月に試作機をお持ちいただきました。3セットお借りできましたので、録音仲間のTさんとS木♂さんにも協力していただき、野鳥録音に耐えうるか実際に野外で使ってもらいました。
 それらの結果を踏まえての今回の新機能が搭載されたことになります。Tさん、S木♂さん、お世話様でした。
 ということで、私が日光でタイマー録音した音源をアップいたします。今年の日光は雨が多くてなかなか試し録音ができませんでした。だいたい夕方から朝にかけて雨予報が毎日続き、お借りした機材を濡らしてはまずいので、なかなか実験できない日が続きました。また、今年はカッコウやホトトギスの到着が遅くコーラスが完成したのは6月に入ってから、さらに早めの梅雨入りという最悪のタイミングの年でした。それでも、さすがに日光の野鳥たちのコーラスは素晴らしいものがありました。機材の試し録りには、最高のコンディションで録音ができました。
 まず、DR-05です。500Hz以下の低音を軽減しています。

 おそらくビンズイとの距離は、10mたらずでしょう。タイマー録音ならでは近さです。マイクは無指向性ですが、このように鳥が近くで鳴いてくれればかなりクリアに録れ、広がりのある音になると思いました。
 ついでDR-07MKⅡです。300Hz以下の低音を軽減しています。

 おなじくウグイスが近くにやって来て鳴いてくれました。マイクは、指向性があります。そのためステレオ感がよりシャープにあります。この音源では、ウグイスが右方向で鳴いているのがわかると思います。
 いずれも発売は7月下旬ですので、ぎりぎり標高の高いところでの野鳥のコーラスに間に合いますし、秋のシギチドリの渡りも狙えます。
 今後、多数の機種があるTASCAMの録音機に、タイマー機能が付いて選択の幅が広がるとより野鳥録音を楽しむことができると期待しています。
 ティアック株式会社のY本さん、ありがとうございました。また、売れることを祈ります。
 ご注意:お買い求めの場合は、型番を確認してください。現在タイマー機能があるのは、TASCAM DR-05 VER3、 TASCAM DR-07MKII VER2の2機種です。

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