TASCAM DR-07 & DR-05 試用リポート4
その他の報告
・音
マイクが大きいだけに、音がしっかりと録れる感じです。音質は、飾り気のない素直な印象を受けます。
ウグイスのさえずりのまろやかな感じは、そのまま録れます。低いフクロウの鳴き声もしっかりと録れていました。
全体にある環境音のノイズは、ムラがなく一様にひろがっていました。他社機種によっては、ムラが出るものがあります。これは、聞いて違いがわかるものではないのですが、スペクトル表示をするととても気になります。
DR-07はマイクに指向性がありますが、ガンマイクのようなシャープな単一指向性があるわけではありません。そのため、後ろの音も入ります。この指向性はステレオ感を得るためくらいの実感です。DR-05は、無指向性といえども左右で鳴いている鳥の声を聞き分けることができます。
サンプル音源を上げておきます。タイマー録音で収録したものです。いずれも、元のフィルから切り出しmp3に変換しただけです。ボリュームの調整や低音ノイズの軽減、ノイズリダクションをかけるなどの編集加工はしていません。
DR-05です。エゾムシクイの高い声が透き通るように録れていました。
DR-07です。オオルリのきらびやかな感じをとらえることができたと思います。マイクを向けた反対側、さらに遠くで鳴いているニワトリの声も入りました。
・デザイン・外装
全体のデザインは録音機らしく、しっかりした作りになっていると思いました。チープ感はないです。大きなディスプレイも見やすく、私程度の老眼であれば見えます。ボタンのクリック感も問題ないと思います。
以下、気になったところです。
電池蓋が、はずれやすいのがちょっとといったところです。落とすと外れてしまいます。また、いつの間にか開いていたこともあります。
メモリーを挿入するスロットの蓋が閉めにくく開きやすいです。本体がプラスチック、蓋がゴムのために、ゴム部分が浮き、引っかけると開いてしまいます。また、閉めた時のノッチがぴったり収まらず、これも開く原因となっていますので注意が必要です。
DR-07については、マイクの角度を変えられますが、クリックがなく簡単に動いてしまうために、ジャマーの装着時に動いていることがありました。
・ジャマー
野鳥録音では、ジャマーは必携です。野外では、必ず風が吹いています。とくに、昼を過ぎると風はかなりの確率で吹きます。また、録音ボリュームを最大にしているために、少しの風でもマイクが反応し「ボッボッ」という音になります。これらを少しでも改善するために、ジャマーが必要になります。
今まで、いろいろな録音機にジャマーが付いていたりオプションで用意されていました。しかし、だいたい付けにくく取れやすいものでした。あるいは、とても高いものでした。DR-05、DR-07用のオプションで用意されているジャマーは、付けやすく取れにくい仕様になっているので使いやすいです。それに、1,200円とリーズナブルです。本体購入と同時にジャマーも買っておくことをお勧めします。(つづく)
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