鳴き声?それとも人工音?-六義園
六義園に向けて一晩、録音しているといろいろな音が記録されています。
自動車のブレーキらしい音から不明ながらいかにも人工音と思われる音、生き物の鳴き声のような音もあります。
そのなかで、3回も録音された人工とも自然ともわからない不明な音をアップします。
TASCAM DR-05で録音、不明な音の音域のボリュームをアップ、1,400Hz以下のノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。
音自体は、かなり遠くで鳴っています。長い音の下に短い音が重なっているところがあって、短い音はトラツグミの鳴き声にように聞こえます。また、トラツグミのさえずりと異なるのは、倍音が豊かなことです。澄んだ音に聞こえるトラツグミのさえずりは、倍音がない代表例です。
声紋で表示すると下掲のようです。
音声、声紋とも30秒程度に短縮していますが、実際は2分間ほどあって間が開いています。
また、この音が記録された日時は下記です。
4月15日午前2時10分頃
4月16日午前3時40分頃
4月19日午前1時30分頃
一晩に1回だけで、いずれも深夜で人の活動がもっとも少ない時刻です。また、3回とも同じ音量ではなく、音の発生する場所は変化していると思います。
一晩に1回、時刻は午前1時~4時の間、場所は毎回違うということになります。いかにも生き物由来な感じがしますが、鳥ではまったく思い当たりません。
長時間録音が簡単にできるようになると、こうした謎の音がどんどん増えてきます。
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はじめまして。
島根県在住の者です。
イカルの様に囀るシメを見た方がいないかとネットで検索し、ここにたどり着いた次第です。
3日ほど前から近所の山でイカルのような声が聞こえはじめたのですが、全く姿を確認できず不思議に思っていました。
そして本日シメの群れに遭遇した際に、普通の「チッ」という鳴き声の他に「キコキコキー」という様な囀りを耳にしたのです。
見えない場所でイカルが囀っていたという可能性もありますが...。
図鑑にも記載されていないため本当にシメの泣き声なのだろうか?と疑問に思い、ついコメントしてしまいました。他にこの様な観察例があれば教えて頂きたいです。
投稿: Emberizeman | 2020年4月21日 (火) 07時54分
Emberizeman様
お目にとまり恐縮です。
シメのさえずりについては、課題です。
野鳥録音の大先輩の故・蒲谷鶴彦先生が、北海道でイカルのように鳴いていたのを聞いたことがあるとおっしゃっておりました。ただ、録音できなかったとのことで、ほんとうに鳴くのか気にされていました。
その後、越冬後期にシメが「チチチ」の連続鳴きをするのは何度も録音できていますが、イカルのような声には遭遇していません。また、北海道在住の録音仲間にも聞いていますが、そのような声で鳴いたとの聞いたことがないとのことで懸案になっています。
ですので、Emberizemanさんがお聞きになったイカルのような声で鳴くシメは、蒲谷先生がお聞きになったものと同じ可能性があります。
もっとも、収録件数の多いサイトxeno-cantoのシメの項に下記のような音声が入っていました。
https://www.xeno-canto.org/363825
ドイツのものですが、「チッ」以外の声も出しています。ネットで探せばまだあるかもしれませんが、「チッ」以外にも鳴くことはまちがいなさそうです。
しっかりしたお答えにならず、申しわけございませんが、ご参考していただければ幸いです。
投稿: まつ | 2020年4月21日 (火) 10時45分
まつ様
お返事ありがとうございます。
大先輩が聞いておられると言うのは何とも心強いです。
サイトのものはカワラヒワの様な声ですね。違った声も出すという例があってよかったです。
私のMFもシメの越冬場所となっていて本日も7羽の群れで観察できました。明日以降ICレコーダーもお供として山歩きに連れて行ってみます。
録音に関しては素人ですので、いろいろとご教示いただければ幸いです。今回は本当にありがとうございました。
投稿: Emberizeman | 2020年4月21日 (火) 12時18分