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2020年6月

2020年6月29日 (月)

フクロウのお母さんは何に怒っているのか-日光

 規制が少し緩和されたので恐る恐る日光に行ってみると、なにわだとか長岡など、遠方のナンバーの車がたくさん走っていてびっくりしました。
 ぎりぎり野鳥のさえずりのシーズンに間に合いましたが、東京より1段天気の悪い日光だけに雨にたたられました。天気予報では降らないはずが大雨となり、録音機を濡らしました。翌日は、雨が降る予報でしたので、これ以上録音機を傷めてはと思いタイマー録音は断念。しかし、一滴も降らずでした。やっと3日目にして、思うような録音ができました。
 場所は霧降高原、標高1,500mを超えた森林です。時刻は、午前3時15分のことです。この後、30分後の3時45分からミソサザイがさえずりはじめ、野鳥のコーラスがはじまります。ですから、まだ暗いなかでの鳴き声です。
 YAMAHA W24で録音。ボリュームの大幅なアップ、ノイズリダクションを強くかけています。

 かなり遠くで鳴いているので、ボリュームを増幅しています。ノイズも大きくなるためリダクションをかなり強くかけています。そのため、少し音が変質しています。
 最初から聞こえる「ギャー」系の鳴き声は、フクロウの雌の声でよろしいでしょう。後ろのほうで、このフクロウの雌とかぶって鳴いている「ムアー」あるいは「ミュア」と聞こえる声の主が不明です。
 以前にも録音していますが、ケモノぽいです。
 フクロウの雌が、このケモノを警戒して鳴き、ケモノが「うるせいな!」と言っているところでしょうか。
 いずれにも、夜明け前の暗闇のなかで生き物たちのドラマがあったことになります。

2020年6月26日 (金)

オオヨシキリを聞く-葛西臨海公園

 毎年、大好きなオオヨシキリの鳴き声を聞かないと夏を迎える気がしません。
 去年は県をまたいでの埼玉県北本自然観察公園に行きましたが、今年は新型コロナの蔓延のため、都内の葛西臨海公園に行きました。7月1日からTDLが開園するため、空いている今のうち、雨間を縫っての来訪です。
 3ヶ月ぶりの公共機関への乗車、長い入院の後のようで緊張しますね。
 予報では雨が止んでいるはずの昼前に着きましたが、小ぬかのような雨が降っていました。そんななかオオヨシキリの声が聞こえてきます。カンカン照りの草いきれ中で聞く、オオヨシキリも良いですが、雨の中もまた一興です。
 さすがに、人が少なくバードウォッチャーは2人、散歩しているカップルがチラホラていど。常連さんたちは雨が止んでも姿を現しませんでした。そのため、いつもはカワセミ狙いのポイントも誰もおらず、じっくりと観察ができました。
 雨が止んだウォッチングセンターも、閑散していましたので、すぐそばで鳴いているオオヨシキリにマイクを向けて、しばしば録音。この間、目の前をカルガモの番が飛んでいったり、上空をヒメアマツバメが飛んだり、あきない録音です。
 TASCAM DR-05で録音。2,000Hz以下のノイズの軽減、ボリュームのアップ、ノイズリダクションをかけています。

 鳴き始めて、だんだんテンションが上がっていくところです。これに答えるかのように、遠くでもオオヨシキリが鳴き始めました。
 雨が止んで、風も吹かずカンカン照りにならず、寒くと暑くないなかでの絶好の録音ができました。

 

 

2020年6月21日 (日)

『Raven Liteを用いた鳥声分析入門』

  日本鳥学会では、鳴き声関連の発表が多くなりました。パワポで使われている声紋を見ますと、アプリはRavenを使っている方をお見受けします。
 先日、アマゾンでいろいろ検索していたら『Raven Liteを用いた鳥声分析入門』(石井直樹・自費出版)という本が出版されることがわかりました。さっそく、予約して入手しました。
Raven1
 Ravenは、ワタリガラスのこと。それだけに、鳥の分析には使えることになります。また、仲間内ではAudacityと並んで無料の音声解析ソフトとして知られていると思います。
 1980年代に蒲谷鶴彦さんが購入した声紋解析の機械は数100万円、小さな机くらいのサイズがあり、分析できるのはわずか10秒ほどでした。私が録音をはじめた頃も、音関係のソフトは100万円の時代で、スタジオとセットになっている仕様でした。それが、今やタダ。自宅のラップトップでも分析できるようになったのですから、これは分析を楽しむしかありません。
 私もときどきこれらのソフトを使うことがありますが、使い込んではいません。それだけに知らないことが多く書かれていて、たいへん勉強になりました。また、Ravenで何ができるのか基本が書かれているので、音声解析とは何かを知ることができます。とくに、声紋の表示から分析の方法、またそこから何がわかるのかなど、詳しく書かれています。この他、簡単な編集方法も解説されています。
 また、有料(50ドル)のRaven Proには「鳴き声の自動検出」という機能があるとのことで、どれだけ有効なのか気になりました。
 いずれにしても、録音機が1万円の時代です。無料の音声分析ソフトとセットで、野鳥の鳴き声の世界をより深めていただきたいと思います。そして、より野鳥の鳴き声を楽しめる本だと思いました。

 アマゾンのURLです。
https://www.amazon.co.jp/Raven-Lite%E3%82%92%E7%94%A8%E3%81%84%E3%81%9F%E9%B3%A5%E5%A3%B0%E5%88%86%E6%9E%90%E5%85%A5%E9%96%80-%E7%9F%B3%E4%BA%95%E7%9B%B4%E6%A8%B9/dp/B086Y5PBDK/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E9%B3%A5%E5%A3%B0%E5%88%86%E6%9E%90&qid=1592738484&s=books&sr=1-1

2020年6月13日 (土)

コルリの長い前奏

 カミさんが尾瀬で録音してきた音源を確認していたら、きれいにコルリが録れていました。
 コルリとコマドリの鳴き声の識別ポイントは、コルリに前奏があること。「チ、チ、チ・・・」という短い連続した鳴き声の後に、流れるような節が続きます。この前奏を聞き逃したり遠くて聞こえないと、コマドリとの区別に迷います。
 ちなみに、この前奏は4,000~5,000Hzと高めです。高齢者のなかには聞こえない音域となり、コルリが減ってコマドリが多くなったと言うことがないようにご注意願います。
 ところで、この前奏は短いのが普通です。短いと0.1秒で5回、ふつう0.5秒10回くらいです。それだけに、注意をしないと聞き逃す可能性のある鳴き声でもあります。
 今回、チェックしたコルリのさえずりは、とても長いのです。いちばん長い前奏は、なんと32秒にわたり72回鳴き続けていました。YAMAHA W24で録音、2,000Hz以下のノイズの軽減、軽くノイズリダクションをかけています。

Siberian-blue-robinspectrum2020

 声紋は左右39秒、天地2,000~9,000Hz、モノラルに変換しています。この間にメボソムシクイが4回もさえずっています。コルリの前奏の下に、のれんのように垂れ下がって見えるのがメボソムシクイの鳴き声です。
 前奏は、雌の鳴き声や警戒声によく似ています。そのため、警戒していて途中からさえずり始めたかとも思ったのですが、他のさえずりに付随する前奏も長い傾向にありました。この長い前奏の前でも、11秒、10秒、10秒、5秒、13秒ととても長めです。普通は、0.5秒前後のことが多いのですから、とても長く感じます。
 典型的な0.5秒ていどのさえずりを聞いていると、0.5秒間に前奏のボリュームがだんだん上がってきて登りつめたところで一気に鳴くという感じに聞こえます。しかし、長い前奏は一定の強さでなかなかピークにならないという印象もあります。
 長い前奏は個性なのか、それともさえずりはじめでまだ思うようにさえずれないのか、興味のあるところです。

2020年6月12日 (金)

『朝の小鳥』の特番が保存、公開-放送ライブラリー

 2年前に放送された『朝の小鳥 65周年のコーラス』が放送ライブラリーに保存され公開されることになりました。
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 『朝の小鳥 65周年のコーラス』は、蒲谷鶴彦さんが番組を始めてから65年を迎えたことを記念して放送された1時間の特番です。日本民間放送連盟のラジオ教養番組部門で優秀賞を受賞するなど、思わぬ評価を得ています。
 今回、公益財団法人放送番組センターから、文化の記録として放送ライブラリーに保存して公開したいので了解してほしいとの連絡がありました。本日、承諾書を送りましたので近く公開されることになると思います。下記サイトにて検索し、ご確認していただければ幸いです。
 放送ライブラリーは、横浜にあります。みなとみらい線「日本大通り駅」3番からライブラリーのある横浜情報文化センターに直結しています。ライブラリーは8階にあります。無料ですから、お近くにお出でのせつはお立ち寄りいただければ幸いです。
 新型コロナの影響で昨日まで閉館されていましたが、公開開始されました。ただ、開館時間の短縮などのイレギュラーな公開となっていますので、Webサイトでご確認いただければと思います。
 なお、『朝の小鳥 65周年のコーラス』にくわえて、下記の番組も保存、公開されています。
 私も出演している50周年記念番組です。
 2003年7月21日放送 『朝の小鳥50周年スペシャル 野鳥愛好家・蒲谷鶴彦』 
  蒲谷鶴彦さんの追悼番組です。
 2007年4月8日放送 『千の鳥になって… 蒲谷鶴彦の遺したもの』
 放送番組センターのURL.
  http://www.bpcj.or.jp/

2020年6月10日 (水)

『朝の小鳥』スタジオ収録-7月は兵庫県の鳥たち

 本日は、文化放送の『朝の小鳥』のスタジオ収録でした。私は、リモートでの参加です。PCをいつもの私が座る位置に置いてくれましたので、スタジオにいるみたいな気分になれました。
 来月7月のテーマは、去年の6月に取材に行った兵庫県の山地の野鳥たちです。
 メインは、なんといってもセグロカッコウです。この場所では、数年つづけて鳴き声が聞かれています。案内をしてくれてW辺さんによると今年も鳴いていると教えていただきました。いったい何に托卵しているのか、気になるところです。
 ところで本日、青山ディレクターが定年で卒業となりました。青山さんがお手伝いでスタジオに来たのはついこの間のような気がきましたが、5年間お付き合いいただいたことになります。
 ディレクターの仕事は、まず5分の番組のなかでナレーションが偏らないようにしなくてはなりません。また、不規則に鳴く野鳥の声をタイミングも合わせてCueを出して、鳥の声もナレーションも生かさなくてはならないのですからたいへんです。そのため、シナリオには鉛筆で細かく時間が書かれています。たった5分の番組だけにCueタイミングが命の番組とも言えます。それを絶妙のタイミングで、こなしてくれました。
 私もスタジオで、心のなかでCueを出します。気が短いので、だいたい青山さんより早めです。ときどき、ぴったりと一致したときはベテランになれた気分になれました。
 青山さん、長い間お疲れ様でした。

2020年7月 放送予定
7月 5 日 セグロカッコウ
  12日 アカショウビン
  19日 ツツドリ
  26日 アオバト

2020年6月 8日 (月)

ドバトのさえずり、別パターン

 もっとも身近な鳥のひとつのドバトですが、意外と鳴き声については録音していません。
 以前、やっとドバトが巣の近くで鳴くようすを録音することができて、さえずりとしました。下記URLでアップしました。

 http://syrinxmm.cocolog-nifty.com/syrinx/2014/07/post-7245.html

 「グルッグ、グルッグ・・・」を繰り返す鳴き方をしています。
 このときは、巣があり卵を産んでいました。
 今回、日光にいったさいの録音を整理していたら、下記のようなドバトの鳴き声を録音していました。
 TASCAM DR-05で録音、300Hz以下のノイズを軽減、ボリュームのアップ、ノイズリダクションをかけています。

 「ウーウ、ウーウ、・・・」と聞こえます。なかなか難題の音でした。鳴き声自体が、300~400Hzと低く街のノイズに埋没してしまっています。おそらく、ドバトと録音機の距離は20mと近いと思います。この距離で、大きな鳥が鳴いてくれたら、もっと大きな音に録れても良いと思います。ドバトの鳴き声は、とても小さいのです。
 ドバトの本来の生息地は、半砂漠のような開けた環境だと思います。樹木がないので声をさえぎるものがなく、低い音のほうが遠くまで届いて有利なことはわかります。自己主張を感じないということは、なわばりが狭いため、集団で繁殖するためなわばり意識が希薄のためなどの要素があると思います。
 ところで「グルッグ、グルッグ・・・」と「ウーウ、ウーウ、・・・」の違いは何なのでしょう。

2020年6月 3日 (水)

シジュウカラの幼鳥群-六義園

 一晩録音をしていますと、このところ高い音で鳴き合う鳴き声が入っているのに気が付きます。いろいろな小鳥たちが巣立ち、鳴き合っている声です。
 ただ、なかなか録音機の近くに来てくれませんので、聞いていただくほどの音になりません。ただ、長時間の録音の中には群れが近くに来て、良い感じに録れることあります。
 シジュウカラの幼鳥の群れが鳴き合う声です。TASCAM DR-05で録音、ボリュームのアップ、2,000Hz以下の低音の軽減、軽くノイズリダクションをかけています。
   幼鳥の鳴き声を改めて見ると、とても幅の広い声、それも高い音で鳴き合っていることがわかります。メインの音は3,000~9,000Hzの幅があり、倍音を入れると20,000Hzの高さまで音があります。私の耳では、この音の下のほうだけを聞き取り「チチチチー」と聞こえるだと思います。おそらく、耳の性能によって聞こえ方が違う音になっていることでしょう。
 こうした高い音は、よくしげった葉という障害物の多い森の中でも、隙間をすり抜けて聞こえ、仲間同士の位置を確認できることになります。この季節、幼鳥たちは高い音で鳴くことが生き延びる術になっていると思います。

2020年6月 2日 (火)

六義園ー開園

 六義園は、新型コロナの蔓延のため休園していました。昨日より開園されていましたが雨。雨の上がった本日、久し振りに来園いたしました。
 開園時間は、いつもより1時間遅い10時。入るとセンター長を始め職員の方々が迎えてくれました。
 この前、来た時はまだサクラが咲き残っていた頃です。ですから、2ヶ月間のご無沙汰です。サクラから真夏の森になってしました。新緑やツツジの季節を飛び越えて、深緑の森とサツキとアジサイの季節になってしまいました。

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 久し振りに森のなかを歩くと、ヒヨドリの鳴き声がにぎやかです。エナガの幼鳥の群れがいて、上空をヒメアマツバメが飛んでいました。ツバメは、かろうじて巣材の土を採ることができる池の畔に集まっていました。
 シモツケのピンクの花ではコアオハナムグリがたかり食事中、モンシロチョウやシジミチョウが芝生の上を飛び交っています。
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 こうして、生き物たちに当たり前に会えるありがたさを身に染みて実感した2ヶ月ぶりの六義園でした。

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