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2020年7月10日 (金)

やっと録音できたヒヨドリの幼鳥-六義園

 身近な鳥の録音でいちばん難題なのはツバメのさえずり、ついでヒヨドリの幼鳥の鳴き声だと思います。
 いつでも鳴いているしどこにでもいると、思われるかもしれません。しかし、意外にも今までヒヨドリの幼鳥の鳴き声は2回しか録音できていません。いずれも日光で、流れのそばの録音でコンディションはベストとは言いがたい音源です。
 なぜ、難しいのか。ひとつにヒヨドリの巣立ちが遅いのです。シジュウカラやスズメなどの留鳥タイプの鳥は、5月中旬に幼鳥をみます。ヒヨドリは、早くて6月3日(1989年)、遅いと7月21日(1990年)、だいたい6月下旬からとなります。いわば、関東地方の梅雨のさなかに巣立ちます。そのため、雨や風のなかでは、いくら鳴いてくれても録音できないのです。さらに、梅雨の晴れ間や梅雨が明けるとセミの大合唱となり思うような音に録れません。
 本日、晴れ間をぬって六義園へ行きました。来園者は常連さんていど、昔の梅雨時の六義園のように空いています。そのかわり、鳥もいません。鳥仲間との挨拶は「いないね」です。
 でも、ヒヨドリの親子がいました。これ幸いと録音機をむけました。PCM-D100で録音。ボリュームのアップ、2,000Hz以下のノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。

 幼鳥が親鳥を追いかけて、食べ物をねだるときの鳴き声です。3羽いますので、親鳥が1羽で2羽の幼鳥が付いています。ヒヨドリとの距離は10数m、今までなく近いです。周辺を幹線道路に囲まれ、都会のノイズに覆われた六義園でも、近ければここまでクリアに録れます。
 じつは、録音していて私の老耳には、よく聞こえないです。声紋を見ますと、主な音は4,000~8,000Hzと幅があり、とても高いのです。「チュイ」と聞こえる「チュ」が8,000Hzで「イ」が4,000Hzです。ですから、私には低い「イ」の辺りが聞こえていることになります。さらに、倍音は8,000Hzの16,000Hzまでひろがっていて、とても深みのある音を醸し出しています。
 葉などの障害物が多く音の通りにくい森のなかで、親鳥との交信にはこの幅のある音と高い音が効果的に働いていることになります。
 5分ほど録音したところで、雨が降ってきてしまいました。それでも、やっと思うような音に録れてまずは幸いでした。ヒヨドリの親子に感謝です

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観察記録」カテゴリの記事

コメント

松田様
いつも、このブログで勉強させていただいています。
2010年12月11日「アカショウビンは雌もさえずる」の中で、キビタキ雌も囀った記録があるとのこと。これが、どの様な鳴き方であったか知りたいと思っています。2019年9月19日に、埼玉県内で、下から見上げると明らかに雄成鳥でない下面の、つまり雌成鳥か第一回冬羽のキビタキが、小さな声で、チョットコイ チョットコイを時々交えて囀っていました。この付近では、昨年は7月後半までキビタキの囀りが聞こえていました。もし、雌が囀らないのであれば、この個体は、第一回冬羽の雄になると思うのですが。
                                              コムクドリ

この記録は、野鳥誌に掲載されていたものです。1962年06月13日青森県佐井で観察されたもので『「ピュリリーッ、ピュリリーッ、ピュリリーッ」と細い声や「ホールリホールピューリリッ」と高めの声など、雄に比較して単純で低い声で鳴く』とあります。原典は、下記です。
大石健次郎 1965 雌のさえずり2例(オオルリ、キビタキ)  野鳥 Vol.30 No.4 p14
当時のことですから、録音記録はないと思います。

松田様

早速のお返事、原典まで載せて頂きありがとうございました。
今年も当地では、キビタキがまだ囀っていますので、注意して聞きたいと思います。
                               
コムクドリ

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