『朝の小鳥』スタジオ収録-4月は北浦の水鳥
本日は、文化放送の『朝の小鳥』のスタジオ収録でした。
zoomでの参加です。
4月は、茨城県北浦の鳥たちです。北浦は若い頃に1度、行ったことがあります。帆引網漁を見たかったのですが見られず。どこを歩いたのか、どこに泊まったのかももうおぼえていません。秋で雰囲気はとてもよかったのですが、鳥は少ない印象がありました。
今回は季節が変わって、水温む北浦の春の音を伝えられたらと思います。
カンムリカイツブリが巣作りをしているという情報をいただき、おもむき取材したときの音源です。私の世代にとってカンムリカイツブリは、どちらかというの珍鳥の部類に入るほど数の少ない鳥でした。それも冬鳥でした。
学生時代に狭山湖にいるとのことで、行ったことがあります。広い貯水池のなかほどにポツンといるカンムリカイツブリをプロミナー(当時)で、かろうじて確認した記憶があります。
そのカンムリカイツブリが、日本で最初に繁殖したと報告されたのは、1972年青森県の小川原湖です。2年後の1974年に蒲谷鶴彦さんは、録音に行っています。
小川原湖には行ったことがありますが、とにかく広い。地元の鳥仲間が案内してくれたそうですが、苦労されたことと思います。それ以前にカンムリカイツブリがあまり鳴かず声が小さいことで、思うように録音できなかったとおっしゃっていました。ですから、カンムリカイツブリは野鳥録音では難題と鳥だと思っていました。
それが今では、冬の東京湾では千羽単位の群れで見られ、南では琵琶湖まで繁殖しているのですから隔世の感があります。まして関東地方で繁殖期の声が録れるとは、蒲谷さんには申し訳ない気持ちになってしまいます。
蒲谷さんの時代に録れた鳥が録れなくなり、録るのに苦労した鳥が簡単に録れるようになる。録音をしていると鳥は、時代とともに変化するものだと実感します。
北浦の周辺では、里山の風景が広がっていました。それだけに野鳥も多く、まだ使っていない音源がたくさんあるほどです。さらに、北浦のあとに涸沼にも行きましたが、翌日は風が強く思うような音が録れなかったのは残念です。
北浦と涸沼は、コロナが収まったら、また行きたい場所です。
2022年4月 放送予定
3日 アオジ
10日 カンムリカイツブリ
17日 セグロセキレイ
24日 カイツブリ
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