« 霧降高原の夜明け | トップページ | 霧降高原のキビタキ »

2024年6月11日 (火)

コルリポイントの謎

 

日光に私が勝手に「コルリポイント」と名付けた場所があります。最近は日光もシカの食害がひどく笹が食べ尽くされて笹藪が無くなってしまいコルリの数も減ってしまいました。そんな中ここでは何故か笹が食べ残されていてコルリの声を聞くことが出来るのです。

あれれれ?これってコルリですか?今月6日の[コルリポイント」です。コルリの囀りチッチッチッチと言ういわゆる前奏がありません。この元気な囀りはコマドリのように聞こえるのですが・・。

コルリの中には前奏の無い囀りをする個体もあるのは知られています。録音第一人者の[野原から」さんも2022年のブログで「朝一番のコルリは前奏が無いことが多い」と書いています。私も前奏の無いコルリが結構いると思っているのですけど、これはコマドリのように思えます。皆さんいかがですか?この録音は2時間続く続くのですが、ずっと同じように鳴いていて前奏は一度も入りませんでした。一緒に鳴いているのはエゾムシクイです。ウグイスの声も聞こえます。また、ここには入っていませんがルリビタキやミソサザイも鳴いていましたがコルリの声は一度も聞こえませんでした。

こちらは昨年の同じ6日6日、コルリポイントで録ったものです。不思議だなぁ。コルリしか鳴いていません。こちらの録音は風が強かったためノイズリダクションがかかっています。

コルリポイントの環境としては笹藪の周囲は明るい広葉樹の疎林でコルリの棲息に適していますが、近くに暗いコメツガの林も広がっていてコマドリがいてもおかしくは無いかな、と言った感じです。

結論としては、タイマー録音なのでたまたまマイクのそばにコマドリが来たとも考えられます。ただし、他の鳥の声は消去していないので今回コルリは周辺で鳴いていなかったことになります。コルリ達はどこへ行ってしまったのだろう・・?

どうぞ皆さんコルリとコマドリの声をお楽しみください。

 

« 霧降高原の夜明け | トップページ | 霧降高原のキビタキ »

コメント

蘭子様
「録音第一人者」というのはおこがましいと言いますか、私はまだまだ松田道生さんの足元にも及ばない存在です・・。
録ることはとっているのですが、最近はブログもずっとサボってしまっています・・。
(反面、地元フィールドでの活動は増えて、仲間とともに観察やボランティア作業などに精を出しています。)

チッチッチという前奏が無い鳴き声が2時間も続くとしたら、やはりコマドリの可能性のほうが高いだろうなと思いました。山で何度か前奏の無いコルリを聞いて録音していますが、それらは日の出前の鳴き始めで、日が昇ってくると前奏が付いてきました。
そして、なわばりが競合しているような場所では「チッチッチ・・・」がとても長くなり「ヒンカラカラカラカラカラ」は非常に少なくなっていました。

下記は私が今年録ったコルリです。
SoundCloudというサイトだとMP3に圧縮せず高音質のままアップできるので、たまに高音質で聞いて欲しいときなどは利用しています。
32bitフロート/192khのフォーマットで、無加工です。(ヘッドフォンとかイヤホンで聞いていただきたいです)

https://soundcloud.com/wildbird-gnohara/20240425koruri-inokashirawav

4月後半の井の頭公園はシロハラとアカハラが同時にいて、どちらもさえずるので識別の難しさを実感します。とくに調子が上がらない早朝は声での識別はまったく自信なしです。
今年は通過する夏鳥も多く、コルリも数年ぶりに聞かれました。3日ほど井の頭に滞在していきました。

鈴木さんコメントありがとうございます。
コルリの中に前奏の無いものがいるとコマドリとの聞き分けは、特に遠い場合はなかなか難しいですね。
六義園では今年は夏鳥が少なく、オオルリは見られずオオムシクイも来ず、キビタキも短期滞在で終わりました。シロハラやウグイスも4月初めまではぐぜっていましたが、その後パタッと姿を消してしまいました。
その替わり?初めてヤマガラが繁殖して私も初めて雛連れを見ましたよ。

今年はミゾゴイはいかがでしたか?S木さんのブログは新しい物(soundcloud)に変わったのでしょうか?今までの物は続けられないのでしょうか?録音続けてくださいね。

蘭子さま
『野原から』のブログをどうしょうかな?と考えつつ放置していましたが、なんとなく道生さんから『続けて、続けて』と言われているような気もします(笑)。野鳥写真のブログはたくさんあり、いまも増え続けていると思いますが、録音ブログは少ないですからねぇ。
前みたいに頻繁にはアップでくなくても続けたいと思っています。

山のミゾゴイは去年と今年は録音しに行かなかったのです。
多摩地区の緑地の夜間録音をしてみると、フクロウがけっこう録音されるので驚いています。

S木さんお忙しいとは思いますが是非是非「野原から」続けてくださいよ。数少ない鳥の音声のブログなんですから。
私も同じように感じているんです。松田が「ブログ続けてくれないかな・・」って言ってるような気がして・・。

蘭子様
ということで、さっそく記事を一つアップしてみました。

イソヒヨドリ幼鳥の声
http://blog.livedoor.jp/gnohara/archives/10227924.html

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 霧降高原の夜明け | トップページ | 霧降高原のキビタキ »