浜千鳥
浜千鳥という歌をご存知ですか?
青い月夜の浜辺には
親を探して鳴く鳥が
銀の翼の浜千鳥・・・
いつの頃からかこの「浜千鳥」はどのチドリのことを言っているのだろうかと考えるようになりました。
考えても野暮なことかも知れません。作者の想像の鳥なのでしょうから。
でも、この歌の作詞者の鹿島鳴秋(かしまめいしゅう/1891~1954)は日本海の浜辺を散歩していてこの歌を思いついたと言うことです。作者は海辺を飛ぶチドリを見てこの詩を書いたのかも知れませんね。新潟県柏崎市と千葉県南房総市に「浜千鳥」の碑があるそうです。
「千鳥」はよく日本画の題材として描かれていますし、着物の柄にもなっています。そのほとんどが白波の立つ荒れた海辺を群れ飛んでいく構図になっています。千鳥=千の鳥=群で飛ぶたくさんの鳥で、荒海を乗り越えて飛ぶ=困難を乗り越える、と言うことらしいです。季節は冬で、俳句では冬の季語になっています。「冬の夜に哀調を帯びた声で鳴く」などと説明が付けられています。「浜千鳥」の歌でも「親を探して]とありますから歌のメロディと共に寂しい声なのではないでしょうか。
冬も日本にいて哀調を帯びた声で鳴くチドリと言えばダイゼンを想像しますが、どうもダイゼンは「千鳥」のイメージから言うと少し身体が大きすぎるような気がします。
鹿島鳴秋が見たのも日本画の画題になっているのも浜辺に打ち寄せる波間を縫って走り回るミユビシギではなかったのかな・・・。
それではミユビシギの声は「浜千鳥」に描かれてれているように寂しい哀調のある声なのでしょうか?
波打ち際を行きつ戻りつ餌を探しているミユビシギ達の声です。
さて皆さんはどう思われますか?

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