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2025年6月

2025年6月25日 (水)

夕暮れの葦原にて

  

 今日の録音は少し長めです。

鳥がゆっくり鳴いているからです。

日没後まだ西の空に残照がわずかに残る日暮れ時ヒクイナが鳴いています。

 

 江戸時代にはヒクイナの声を聴く集まりがあったそうです。

皆さんも日々の喧噪から離れて,夕辺のアシ原でビールでも飲みながら、しばしヒクイナの声に耳を傾けてみませんか?

 

 

「お、鳴き始めましたね」

「ヒクイナの声が酒の肴とは、なかなかオツなもんですね・・・・」

 

2025年6月15日 (日)

日光霧降の野鳥のコーラス

 

 

 主人が2010年にブログを始めた時から毎年6月に行っていた霧降高原での定点録音を私も引き継いで続けています。今年で16回目となりました。

 昨今「鳥が少ない」がバードウォッチャーの挨拶の言葉になりつつありますが、霧降高原のコーラスは健在です。

 ホトトギスの声に始まり、早起きのコルリ、朝寝坊のフクロウにアカハラも加わり、次第に、カッコウ、センダイムシクイ、ウグイスなども鳴き始めます。

今回アップしましたのはコーラスの始まりの部分ですが、この後、ミソサザイ、キビタキ、オオルリ、ヒガラ、ヤマガラ、コガラなども鳴き出しました。

激減が懸念されているコマドリは残念ながらこの録音には入っていませんでしたが、別の機会には録音されましたので全くいないわけでは無いようです。これまた減少しているコルリは今回は良く鳴いていました。

1回だけの録音ですから鳥の種類の増減については良くわかりませんが、心配なこともあります。

 

 鳥が囀る時間が短くなったと言うことです。

 

 鳥達が囀り始める時間は以前と変わらず3時半過ぎくらいです。色々な種類の鳥が鳴いてコーラスが賑やかなのは1時間からせいぜい1時間半ほどで、それもこの10年ほどは変わっていないのですが、問題はその後です。

 2023年、またそれ以前の記録では5月半ばから6月上旬の最盛期には、午前中、少なくとも朝10時半過ぎくらいまでは、コーラスとは言えないまでもキビタキ、オオルリ、センダイムシクイなど主に昼間活動する鳥はあちこちで鳴いていて姿も見られ、それに留鳥のコガラ、ヒガラ、ヤマガラ、アオゲラ、イカルなどが加わって結構にぎやかだったのですけど、今年は5時半~6時で皆鳴き止んで静かになってしまいました。普通に早起きして7時頃バードウォチングに出掛けてもシ~ンとしているわけです。「鳥がいない」と言うことになるのではないでしょうか? 去年もそのように感じましたが今年は特に顕著でした。

 全体数が少なくて、自分の囀りに反応する他の囀りが無いのでやめてしまう等の理由も考えられますが、正確なセンサス調査をしているわけでは無く、あくまでも私個人の「感触」なのでこれ以上は判りませんが、皆さんはどのようにお感じになっているでしょうか?

 あまり楽しくない話ですいませんでした。

 

 どうぞ霧降高原の朝の囀りをお楽しみください。

 

 

2025年6月 5日 (木)

ズミの花が咲いています/戦場ヶ原

 

 戦場ヶ原では5月下旬からズミの花が咲き始めました。ズミの花の当たり年には実もたくさんなるので,冬になっても実が残っているためにツグミやレンジャクなどの冬鳥がたくさんやって来ます。風に揺らぐズミの花は戦場ヶ原の初夏のシンボル、草原にはワタスゲが咲き、レンゲツツジがオレンジ色の花を咲かせます。たくさん実を付けてネ。

 

 草原から聞こえるのはオオジシギの声です。

 

 

 後ろでノビタキが鳴いています。

 戦場ヶ原のオオジシギはなかなか姿を見せてくれないので一体何羽いるのか判りませんでした。

 

 ある朝のことです。早起きが大の苦手の私ですが何とか6時半に戦場ヶ原へ。

 どこからか声がする、と思いきや、いきなり上空にオオジシギが現れ、何と3羽でディスプレイ飛行を始めました。戦場ヶ原の上を縦横に駈け回って、ブルーインパルスも顔負けのダイナミックな空中ショウでした。気が付くと右側の茂みにもう1羽いて、姿は見えないのですが時々鳴いています。

 これで少なくとも4羽はいると言うことが判りました。

 オオジシギは北海道では珍しくないのですが、関東地方ではっきり存在が確認されているのは戦場ヶ原と尾瀬ヶ原くらいでしょうか?戦場ヶ原は尾瀬ほど広くないことと最近湿原の乾燥化がかなりのスピードで進んでいるのでオオジシギの棲息が危ぶまれているそうです。オオジシギにはいつまでも日光の空を飛んでいて欲しいものです。

 

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