日光霧降の野鳥のコーラス
主人が2010年にブログを始めた時から毎年6月に行っていた霧降高原での定点録音を私も引き継いで続けています。今年で16回目となりました。
昨今「鳥が少ない」がバードウォッチャーの挨拶の言葉になりつつありますが、霧降高原のコーラスは健在です。
ホトトギスの声に始まり、早起きのコルリ、朝寝坊のフクロウにアカハラも加わり、次第に、カッコウ、センダイムシクイ、ウグイスなども鳴き始めます。
今回アップしましたのはコーラスの始まりの部分ですが、この後、ミソサザイ、キビタキ、オオルリ、ヒガラ、ヤマガラ、コガラなども鳴き出しました。
激減が懸念されているコマドリは残念ながらこの録音には入っていませんでしたが、別の機会には録音されましたので全くいないわけでは無いようです。これまた減少しているコルリは今回は良く鳴いていました。
1回だけの録音ですから鳥の種類の増減については良くわかりませんが、心配なこともあります。
鳥が囀る時間が短くなったと言うことです。
鳥達が囀り始める時間は以前と変わらず3時半過ぎくらいです。色々な種類の鳥が鳴いてコーラスが賑やかなのは1時間からせいぜい1時間半ほどで、それもこの10年ほどは変わっていないのですが、問題はその後です。
2023年、またそれ以前の記録では5月半ばから6月上旬の最盛期には、午前中、少なくとも朝10時半過ぎくらいまでは、コーラスとは言えないまでもキビタキ、オオルリ、センダイムシクイなど主に昼間活動する鳥はあちこちで鳴いていて姿も見られ、それに留鳥のコガラ、ヒガラ、ヤマガラ、アオゲラ、イカルなどが加わって結構にぎやかだったのですけど、今年は5時半~6時で皆鳴き止んで静かになってしまいました。普通に早起きして7時頃バードウォチングに出掛けてもシ~ンとしているわけです。「鳥がいない」と言うことになるのではないでしょうか? 去年もそのように感じましたが今年は特に顕著でした。
全体数が少なくて、自分の囀りに反応する他の囀りが無いのでやめてしまう等の理由も考えられますが、正確なセンサス調査をしているわけでは無く、あくまでも私個人の「感触」なのでこれ以上は判りませんが、皆さんはどのようにお感じになっているでしょうか?
あまり楽しくない話ですいませんでした。
どうぞ霧降高原の朝の囀りをお楽しみください。
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私もそのように感じています。
先日芦生でモニ1000の調査をしましたが、夜明け直後は良く鳴いていたので往路の記録はそれなりにカウントできたのに2時間後の復路では鳥たちが鳴き止んであまり記録が採れませんでした。生息数が少なくなっているのが原因と思われます、多くの鳥が鳴き過ぎて識別し難いというようなことはなくなってしまったのでしょう。
投稿: 堀尾岳行 | 2025年6月15日 (日) 22時52分
堀尾さん
そちらもそうでしたか。どうやらこれは全国的に起こっていることのようです。1週間ほど前に山形で鳥を見る機会があったのですが、鳥の数も非常に少なかったのですが、とりわけ朝5時半頃に蔵王まで車を走らせましたが鳥がほとんど鳴いていなかったのはショックでした。3時半に行ったらもしかしたら鳴いていたのかも知れません。人々が気付かないうちにサイレントスプリングが進んでいるように思います。
投稿: 松田蘭子 | 2025年6月16日 (月) 21時47分