この録音は9月に公開予定でしたが、戦場ヶ原にいらっしゃる方も多いかと思い、情報として急いで公開いたしました。皆さんもお気をつけくださいね。
8月下旬のことです。
鳥はいない時期ですが久しぶりに戦場ヶ原へ行ってみました。
朝6時。すでに朝日が差していますが気温は15度。人はいません。
湯川沿いの木道へ入ると直ぐに何やら判らない鳥の声が・・・。
カケスが騒いでいたので最初お得意のモノマネと思い聞き流していましたが,いつまでも同じテンポで鳴いているので、別の鳥では?と思い始めました。カケスのモノマネが長時間続くでしょうか?この鳥は5分以上鳴き続けていました。
猛禽、または猛禽幼鳥も考えたのですが、どうもしっくりいきません。
当たっているかも、と思ったのが、ツグミ系という指摘です。春に戦場ヶ原へオオジシギを見に行った時、オカシナ声で鳴くアカハラ?を聞きました。実際アカハラかどうか判らず「不明」としたのですが、その時の声に似ているように思います。でも、この声を聞いてアカハラと言われても「ちょっと違う」と思われるかも知れませんね。結局今のところ「不明」です。
不明の声を追って木道をさらに進むと、また変な鳥の声が・・。
録音を始めてしばらくすると、どうやら鹿らしいと判りました。日光にはやたらと鹿がいて、鹿柵がある(ハズの)戦場ヶ原でも時々見かけることがありますが、鳴くのは普通一声二声です。ところがこの鹿は10分以上ずっと鳴き続けていました。
この時後ろで何か物音がしているのに気が付きました。と言っても大きなガサガサ言う音では鳴く、大変静かな、お喋りでもしていたら聞こえない程度の音ですが,鹿の声を録音中だったので後ろの音が気になったのです。今まで聞いたことが無い音で、強いて言えば、笹の葉が風に揺れてカサカサ言うような・・・。
何かいるのでは?と思い録音を切り上げて後ろを見ましたが何もいません。ただ音はずっと先の方へ続いているようなので、音の行き先を追っていると、なんと笹藪からひょっこり熊の頭が現れたではありませんか!
距離は15mくらいでしょうか?熊は一瞬私をじっと見て、私も熊を見ていましたが、相手は逃げるでも無く、興味を示すでも無く、また笹藪の中へ入ってしまいました。
このまま木道を進むと熊とぶつかりそうなので、私は今日の散歩は諦めて後退しました。鹿はまだ鳴いていました。熊は湯川を渡って対岸の森へ消えて行きました。
驚いたのは熊が全く逃げる気配を見せなかったことです。熊を見たことは何度もあるのですが、今までは日光の熊は人を見るとサッと逃げて行ったのです。後日日光自然史博物館の方にお話をうかがうと「ここ数年ハイカーに慣れて人間に対する恐怖心が無く、かと言って人を襲うわけでも無く、人間のことは無視して全く関心を示さない個体が一定数いる」そうです。ズミの実ができると食べに来ると・・。基本的には人間を襲うことは無いと思いますが、「出会いがしら」・・は避けたいですよね。今回ももしかすると熊が私の直ぐ後ろを通って行ったかも・・・と思うと、急いで振り向かないで良かった。
鹿が鳴き続けていたことが熊がいたせいなのかは判りません。今のところ日光では一部の例外を除き、熊が鹿を襲うことは無いでしょう。鹿にとって熊がどういう存在なのかは私には判りません。同じようにカケスが騒いだのが熊のせいかどうかも判りません。外国の動物記などを読むと,カケスが騒いで熊や他の肉食獣の存在が判る、と言うような記述もありますが、日光の熊とカケスの関係がそれに当てはまるかはやや疑問です。
色々考えさせられた一日でした。
皆さまこれからしばらく、草が茂っている間は早朝の戦場ヶ原は気を付けられますように!
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