大磯の暑い夏に-アオバト
覚えていらっしゃいますか?
今年の夏は扱ったですねー。そんな中何回か大磯へ通いました。照ヶ崎です。
照ヶ崎のアオアバトは今やすっかり有名になり、行く度に多くの人が集まっていました。最初に訪れたときには国道沿いの高架の上をたくさんのドバトが飛んでいて、あ、ドバトもあんなにいるんだ、と思っていたら全部が緑色のアオバトでした。
夏の暑さも然る事ながら海辺に押し寄せる波の音のため録音には不向き、と言うよりも観察していてもアオバト達はほとんど鳴かない事が判ったので、計画を変えて後ろの高麗山へ行ってみることにしました。
高麗山は昔からバードウォッチングのスポットとして有名で、春先にレンジャクが来るというので何回か麓の神社から登ったことがありました。頂上は大きな公園ですが山腹は深い森で侮れない急勾配!バスやタクシーを使う手もあったのですが結局自分の足で登るのが一番手っ取り早いのでアオバトの声に励まされて急坂を登りました。
アオバトというのは録音者にとってはやっかいな鳥です。
まず、突然鳴き出すので、あたふたと録音の準備をしているうちに鳴き止んでしまうこと。
また、声が低いので遠くてもよく聞こえるため、どこで鳴いているか判らず、近づこうと思っても一向に近くならないこと。
そしてなぜか姿が見えるくらい近くにいると鳴かない事(私だけかも知れませんが)。
そんなアオバトが、目の前とは言わずとも,割と近い所で次々と鳴いてくれる高麗山は,私にとって正に「アオバトの聖地」で、夏の暑さも坂道のキツさも全く気になりませんでした。一言付け加えますと姿は一度も見られず、セミ時雨の中蚊との戦いでした。
録音では1羽の鳥がずっと鳴いているように聞こえるのですが,現場で耳を澄ませていると声は少しずつ違う方向から聞こえていて、何羽ものアオバトが(恐らくは同じルートを辿りながらも)別々に鳴いているのだと判ります。また次々と声が聞こえる時間帯は午前中の1時間程度に限られていて(その日によって異なる)10時を過ぎると頻度はぐっと下がることも、時々面白い鳴き方をするのにも気付きました。
短くて判りにくいのですがこの録音では3声目と4声目の間でポポポポと言う声が聞かれます。言ってみればハトが普通に鳴く時の声なのですが、ネットで検索しますと、大磯の野鳥クラブ「こまたん」で、「大磯町高麗山におけるタイマー録音によるアオバトの鳴き声調査」という論文が出ていて、そこに「オアオ鳴きの他にポポポ鳴きがあり、求愛時などに聞かれる事が多い」とあります。今は求愛の時期では無いし、私の録音のポポポ鳴きが論文のポポポ鳴きと同一かどうかは確認を取らないと判らないので「オアオ鳴き以外の鳴き方もある」に留めておきたいと思いますが機会があったら「こまたん」の方に聞いてみたいです。興味のある方は、日本野鳥の会神奈川支部論文集BINOS第25集をご覧ください。論文はネットでも公開されています。
ちなみに全録音中で結構ポポポと鳴く声が入っていましたが、2,3度続くことはあってもずっとこの声だけで鳴くことはありませんでした。また声が小さいので遠いと気が付かないかとも思いました。
興味は尽きませんね。


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