機材

2019年9月30日 (月)

TASCAM DR-07 & DR-05 試用リポート5

バッテリー
  ディスプレイが大きくて見やすい分、また録音中は「録音中」の赤いランプが点灯することで、単3電池2本の割には、バッテリーの消耗が早いです。昔の録音機に比べれば十分なのですが、YAMAHA W24が単3電池1本で30時間録音可能であることと比較すると見劣りしてしまいます。
 いろいろな条件で思わぬ、バッテリーの消耗がありました。たとえば、一晩録音ではDR-07で12時間50分可能でした。しかし、同じDR-07でタイマー録音3時間を2回できた程度。DR-05では3時間1回のみでした。
 録り続けると12時間以上できるけれど、タイマー設定だと3時間ということになります。タイマー録音は、設定して10数時間放置されていることになります。その間、ディスプレイが表示され続けられているためバッテリーが消費されてしまうためでしょう。あるいは、私のエネループは1年物なのでその影響を受けやすいのかもしれません。
 ところで、DR-05、DR-07ともUSB端子(Mini-Bタイプ)があり給電が可能です。タスカムからは、単3電池6本を入れ、USB接続できるバッテリーケース(BP-6AA・実売価格4,000円)がオプションで用意されています。これで録音時間を3倍に伸ばすことができます。
 それならば、USB給電できるモバイルバッテリーが利用できないか、考えてみました。手持ちのAnker PowerCore 10000(2,599円)を使ってみました。10,000mAhの容量がありますから、理論上はエネループ5本以上のエネルギーがあるはずです。
 その場でスイッチを入れ録音を開始させる長時間録音は可能でした。しかし、タイマー録音はできませんでした。
 S木♂さんが、この原因を解明してくれました。多くのモバイルバッテリーは、オートパワーオフの機能があって、本体の電源が切れると自動的に給電されない仕組みになっているそうです。微弱のでパワーを長時間使うような機材では、使用できないことになります。タイマー録音の待機中は、電源が切れている状態になるのでタイマー時間になっても起動しないとのことでした。
 そのため、S木♂さんはオートパワーオフの機能のないモバイルバッテリーを探してくれました。紹介されたのは、 サンワダイレクト700-BTL039M(2,980円)です。10,000mAhの容量がありますので、理論上は20数時間録音可能で、1回3時間のタイマー録音ならば1週間は可能なことになります。ここまでは検証していませんが、すくなくともタイマー録音でも使用可能なモバイルバッテリーであるところまで確認しています。

P1080285
 DR-05にサンワダイレクトのモバイルバッテリーをつけてところです。バッテリーのほうが大きいのがちょっと・・・

DR-07かDR-05か

 前回、記事にして以来DR-07かDR-05か、どちらが良いかの問い合わせをいただいています。マイクに指向性があるけれど録音ボリュームの低いDR-07、指向性がないけれど録音ボリュームが比較して大きなDR-05、どちらがよいかということになります。
 ただ、録音ボリュームが低いDR-07を増幅させて同じレベルまで音を大きくしても、音の質は変わらない印象があります。また、タイマー録音をしてDR-05のそばに鳥が来て鳴いてくれた時の音の響きは、なかなかのものです。
 カメラのレンズで例えるならば、DR-07は画面のなかで鳥は小さいけれど、トリミングして拡大して見れば良い。DR-05は広角レンズの撮影で、すぐそばに鳥が来て大きく撮れたときの感動を味わえるということになります。
 結果、甲乙付けがたいのですが、よりステレオ感のある音で癒やし系の音を録りたい、目的の音源を中央に持っていくことのできる手持ちでの録音が多いならばDR-07、周辺で鳴いている野鳥たちの種類を確認するデータ収集が主のタイマー録音が多ければDR-05といったところでしょうか。

価格
 2019年9月26日現在の価格コムの最安値は、DR-07MKII-JJが14,179円、DR-05VER2-JJが12,153円と、どちらも1万円台で実売されています。タイマー録音では、野外に少なくとも一晩、場合によっては数日間放置しておくことがあります。そのため高額の機材では、万が一のことを考えるとためらいます。
 万が一とは、大雨などによる損傷から、タヌキなどの野生動物にいたずらされるなど、経験しています。
 人によって価値観は異なると思いますが、1万円台ならばゆるされる人は多いのではないでしょうか。それでも、いつも1万円札を置いているつもりで設置しています。

ご注意:念のためにお買い求めの場合は、型番を確認してください。現在タイマー機能があるのは、TASCAM DR-05 VER3、 TASCAM DR-07MKII VER2の2機種です。(終わり)

 

2019年9月29日 (日)

TASCAM DR-07 & DR-05 試用リポート4

その他の報告
・音
 マイクが大きいだけに、音がしっかりと録れる感じです。音質は、飾り気のない素直な印象を受けます。
 ウグイスのさえずりのまろやかな感じは、そのまま録れます。低いフクロウの鳴き声もしっかりと録れていました。
 全体にある環境音のノイズは、ムラがなく一様にひろがっていました。他社機種によっては、ムラが出るものがあります。これは、聞いて違いがわかるものではないのですが、スペクトル表示をするととても気になります。
 DR-07はマイクに指向性がありますが、ガンマイクのようなシャープな単一指向性があるわけではありません。そのため、後ろの音も入ります。この指向性はステレオ感を得るためくらいの実感です。DR-05は、無指向性といえども左右で鳴いている鳥の声を聞き分けることができます。
 サンプル音源を上げておきます。タイマー録音で収録したものです。いずれも、元のフィルから切り出しmp3に変換しただけです。ボリュームの調整や低音ノイズの軽減、ノイズリダクションをかけるなどの編集加工はしていません。
 DR-05です。エゾムシクイの高い声が透き通るように録れていました。

 DR-07です。オオルリのきらびやかな感じをとらえることができたと思います。マイクを向けた反対側、さらに遠くで鳴いているニワトリの声も入りました。

・デザイン・外装
  全体のデザインは録音機らしく、しっかりした作りになっていると思いました。チープ感はないです。大きなディスプレイも見やすく、私程度の老眼であれば見えます。ボタンのクリック感も問題ないと思います。
 以下、気になったところです。
 電池蓋が、はずれやすいのがちょっとといったところです。落とすと外れてしまいます。また、いつの間にか開いていたこともあります。
 メモリーを挿入するスロットの蓋が閉めにくく開きやすいです。本体がプラスチック、蓋がゴムのために、ゴム部分が浮き、引っかけると開いてしまいます。また、閉めた時のノッチがぴったり収まらず、これも開く原因となっていますので注意が必要です。
 DR-07については、マイクの角度を変えられますが、クリックがなく簡単に動いてしまうために、ジャマーの装着時に動いていることがありました。

・ジャマー
 野鳥録音では、ジャマーは必携です。野外では、必ず風が吹いています。とくに、昼を過ぎると風はかなりの確率で吹きます。また、録音ボリュームを最大にしているために、少しの風でもマイクが反応し「ボッボッ」という音になります。これらを少しでも改善するために、ジャマーが必要になります。
 今まで、いろいろな録音機にジャマーが付いていたりオプションで用意されていました。しかし、だいたい付けにくく取れやすいものでした。あるいは、とても高いものでした。DR-05、DR-07用のオプションで用意されているジャマーは、付けやすく取れにくい仕様になっているので使いやすいです。それに、1,200円とリーズナブルです。本体購入と同時にジャマーも買っておくことをお勧めします。(つづく)

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  大きなジャマーは、効果が期待できます。

2019年9月28日 (土)

TASCAM DR-07 & DR-05 試用リポート3

録音の実際
 ■マークの「電源」を長押しすると起動します。
  DR-05、DR-07とも起動が速いのがうれしいです。デフォルトの4Gをさして起動させると2秒。16Gをさしても同じですからメモリチェックを行っていないのでしょう。ちなみにYAMAHA W24が4Gで3~4秒、16Gで7秒。一呼吸遅れます。実は、このわずかのタイミングで録り損なうことがあります。気がせくとなおさら。早い起動は、ストレスがありません。
 つぎに、赤い●を押せば、録音のスタンバイとなり、右上の「録音中」のランプが点滅します。この間に録音ボリュームを調整します。右の▶▶でプラス。左の◀◀でマイナスになります。どちらかを押すと「入力レベル」という窓が表示され、90が最大です。なんで100でないのか不思議です。よほどのことがないかぎり、最大の90で録音してます。とくに、DR-07は録音ボリュームが低いため、録音ボリュームを下げて録音するような状況は今までありませんでした。近くで鳥が鳴いてくれても、音が割れることはないでしょう。
 録音ボリュームは、基本最大にしています。調整する余裕があれば、左のピークの赤いランプが点灯しない程度に調整します。あるいは、レベルメーターの▼マークのあるところを超えないようにレベルを調整します。
  そして、再度赤い録音ボタンを押すと、録音がはじまり、点滅していた録音中の赤いランプが点灯したままになります。重ねて録音時間が進んでいくことを確認します。
 鳥が鳴いていたらすぐに録音する場合が多いと思います。そのため、電源を入れたら録音ボタンを2回押して、とにかく録音するという動作に慣れておいた方が良いと思います。また、レベルメータが動いて音が来ていること、録音時間のカウンターが進んで録音されていることを確認するクセを付けておくと失敗が減ります。
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タイマー録音機能
 写真は、タイマー録音の設置の例です。
 「タイマー録音」がメニューの2ページ目にあるのは、ありがたいです。
 設定も開始時間と終了時間、設定で回数を決めて、▶でOKなのは簡単に設定できます。
 ただ、最初は失敗しました。
 原因は、タイマー設定をしてから、ほかの設定が気になってメニューに行くためには■を押さなくてはなりません。これは、同時にタイマー録音を設定しない=「いいえ」になってしまい、タイマーが解除されてしまうことに気が付きませんでした。
 たとえば、タイマー設定をしたあとに時間設定があっているか、録音形式は大丈夫かと思ってメニューに行くと、結果タイマー設定を解除してしまうことになります。最初、これがわからず録音されていませんでした。
 また、設定したあと、ディスプレイは表示されますので、これを消すために■を押してしまい、タイマー録音が不可になってしまうことに気が付きました。これは、設置前に気が付いて回避できましたが、ミスを誘う危険が大です。
 実際のタイマー設定は、午前3時~6時とし3時間、録音形式48kHz/16bitで2Gになります。この設定で、DR-07で7回、DR-05で6回使用しました。
 タイマー録音は、プラスチックケースに入れて本体部分はケース内、マイク部分はケースの外に出た状態(ジャマーを装着)です。このケースの木の根元、岩の下などに置きます。基本、前日の夕方に置いて翌日の朝に回収します。
 幸いにして降雨にあうことはありませんでしたが、ジャマーが朝露に濡れ湿っぽくなっていることは、数回ありました。この時の録音を聞いて見ても、ノイズが入ることはなく問題なく録音されていました。(つづく)

2019年9月27日 (金)

TASCAM DR-07 & DR-05 試用リポート2

準備
 2機種には、本体に組み込んである内蔵メモリはなく、メモリスロットに4GのマイクロSDが添付されています。そのまま4Gでも、48kHz/16bitで約6時間の録音が可能ですから、日帰りの録音行では十分な容量となります。また、早朝3時間のタイマー録音を行ったとしても2日分の録音が可能となります。
 今回、さらなる長時間録音をする可能性がありますので、TOSHIBA MicroSD HCⅠ 16GBを換装して使用しました。これでおよそ24時間の録音が可能となります。なお、カタログには「microSDHCカード(4GB~32GB)」とあり、32Gまで装着可能です。この場合は、バッテリーに一工夫必要ですが、約48時間の録音が可能となります。タイマー録音で早朝3時間録音した場合、16日間録音を続けることができます。
 なお、下記にメーカーで動作確認されたメディア一覧がありますので参考にしてください。
 https://tascam.jp/jp/product/dr-05/spec
  バッテリーは、単3アルカリ電池が添付されています。カタログ値では、44.1kHz/16bitで約17.5時間録音が可能となっています。エネループの場合は、約15.5時間となっています。エネループ使用で、48kHz/16bitの場合でも少なくとも10時間以上、稼働するはずです。実際に2年物のエネループを使用しての実測では、DR-07で12時間50分録音できました。

Up1070632 設定
 私なりの設定ですので、これでなくてはいけないと言うことではありません。参考にしていただければと思います。
 停止■マークを兼ねた電源ボタンを押し起動させます。
 メニューボタンを押してメニューを表示します。最初に「録音設定」があり、再生の▶マークを押します。基本、▶マークがリターンキーの役割、■マークがエスケープキーの役割です。
 以下、設定を列記します。
 録音形式:WAV 16bit
 サンプル:48k
 チャンネル:ステレオ
 録音サイズ:2G ※( )内に3:06と表示され3時間6分録音できることがわかる。
  マイク電源:オフ
 低域カット:オフ
 事前録音:オフ ※オンにすると、スタンバイの数秒前から録音されますが、ガサガサしか録れない。
 自動トーン:オフ
 その他は、適宜
  「再生設定」は、適宜。
 「ファイル/フォルダー」は、適宜。
 「タイマー設定」は、次回詳しく解説します。
 「スピーカー設定」は、オン。
 「その他」では、「ファイル名設定」で
 タイプ:日付にします。これで、たとえば2019年3月29日に録音した最初のファイルは、ファイル名が190329_0001となります。
 「日時設定」は、タイマー録音のことを考えて、ていねいに間違いのないように設定してください。
 「システム設定」では
 自動電源制御:5分 ※起動させておいて使用しない場合5分で電源が切れます。
 バックライト:10秒
 画面の濃さ:5
 電池タイプ:Ni-MH  ※エネループの場合です。
 SD初期化:念のために使用する前に完全初期化をいたしました。
(つづく)

2019年9月26日 (木)

TASCAM DR-07 & DR-05 試用リポート1

はじめに
 このたび、ティアック株式会社より、TASCAM DR-07とDR-05にタイマー機能を付けたデモ機をお借りすることができました。そのため、2019年4月~6月の間、栃木県日光などでのフィールドで試用いたしました。加えて日本鳥学会にて、お店を出していたティアックにてDR-05を購入。それらを元に使用リポートを連載いたします。
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 まずは、野鳥録音とはどんなものなのか、まえがきです。
 たとえばスズメくらいの大きさの鳥ならば、嘴から尾の先までがわずか15cmしかありません。さらに、この喉の奥にある鳴管、小指の先もないくらいの器官が出す”音”を録音する作業となります。それも近くて10m、だいたい2,30m、ときには数100mも離れたところから録音します。当然、野鳥のいるところは自然が豊ですから、水や波の音など環境音もにぎやかな中での録音です。ですから、風雨にさらすことを気にしながら遠くから高級なマイクで録るより、ここ数年で機能の充実したメモリ録音機を少しでも鳥に近づける工夫をしたほうが良い音が録れることになります。
 野鳥の鳴き声は、100Hzの低音から10,000Hzを超える高音まであります。また、一声で5,000Hzの幅のある音を出す種類もいます。そのため、高品位録音やマイク性能が試させられる音です。言い換えれば、野鳥の声がちゃんと録音できる録音機であれば、他の音はなんでも録れることになります。
 多くのメモリ録音機は、室内での会議や楽器演奏を想定して設計されています。そのため、Recボリュームが低い、耐久性に難があるなど、フィールド用に堪えない可能性があります。ただ、録音機は数多く出ているため、その中からフィールドでも使える録音機を探すことになります。
 野鳥録音をはじめて、最初は思うよう録音できません。多くの場合、「ゴーッ」という大きなホワイトノイズのなかで鳥がかすかに鳴いている音になります。その音を録音したときには鳥の声が大きく聞こえたはずなのに、鳥の声が大きく録れないのです。そのため、録音機が悪いではないかと思う方がよくいます。
 これは、脳が好きな音を選択して聞き、必要のない音をカットしているためです。それに対し、録音機は自然のままに録音しているための錯誤です。録音している時のノイズの状態を聞き取ることができるようになると、録音機の音が正しい音であることに気が付きます。
 そのため、自然のなかで聞いたよう=脳が選択した音のように編集加工することになります。自然な音に仕上げるためには、自然のなかで聞いた印象を頭に刻み込み、それを再現することになります。自然の体験なくてしては、編集加工をすることはできません。
 録音機には、編集加工して自然のなかで聞いたようにできる音源を確実に収録できるかが性能として求められることになります。
 また、森林の鳥は、夜明け前の暗いうちからさえずりはじめ、ピークは夜明け前後。関東地方の初夏ならば、3時45分から4時15分となります。そのため、3時に起きて、このさえずりのピークに間に合うように現着しなくてはなりません。そこでタイマー機能を活用し、前日に録音機を置いて翌日回収するタイマー録音が有効となります。
 鳥類の調査、習性を調べている研究者のなかに、1ヶ月、あるいは1週間放置して時間を有効に利用し、多くのサンプルを収集するという手法が広まってきています。なかには、無人島に1年間放置してどんな鳥がいるか調べている人もいます。それだけ、野鳥録音にはタイマー機能が必要です。
 なお、実売になった機種名は、TASCAM DR-05 VER3、 TASCAM DR-07MKII VER2の2機種となります。なお、以下本文では、DR-05、DR-07と表記しています。(つづく)

2019年7月 4日 (木)

待望のタイマー録音-DR-05、DR-07MKⅡ

 去年秋、我孫子で開催されたジャパンバードフェステバルに出展されたTASCAMのブースにて、担当者の方と野鳥録音について話す機会がありました。録音機の機能にタイマー録音がいかに必要か話しました。私以外にも鳥の博物館のI本さんをはじめ、ブースを訪れた録音仲間が同じようにタイマー録音の有効性を述べたそうです。皆さんのおかげで、TASCAMのDR-05、DR-07MKⅡに簡易ながらタイマー機能が付くことになりました。ブースの出展の決断も早かったし機能搭載も今年の1月には決めたようで、担当者の素早い動きに驚いています。
 ということで、待望のタイマー機能付の録音機が発表されました。メーカーのプレスリリースです。
 https://tascam.jp/jp/support/news/6028
 実は、試用するならば野鳥がさえずりはじめる初夏に間に合うようにという希望しておりましたところ、4月に試作機をお持ちいただきました。3セットお借りできましたので、録音仲間のTさんとS木♂さんにも協力していただき、野鳥録音に耐えうるか実際に野外で使ってもらいました。
 それらの結果を踏まえての今回の新機能が搭載されたことになります。Tさん、S木♂さん、お世話様でした。
 ということで、私が日光でタイマー録音した音源をアップいたします。今年の日光は雨が多くてなかなか試し録音ができませんでした。だいたい夕方から朝にかけて雨予報が毎日続き、お借りした機材を濡らしてはまずいので、なかなか実験できない日が続きました。また、今年はカッコウやホトトギスの到着が遅くコーラスが完成したのは6月に入ってから、さらに早めの梅雨入りという最悪のタイミングの年でした。それでも、さすがに日光の野鳥たちのコーラスは素晴らしいものがありました。機材の試し録りには、最高のコンディションで録音ができました。
 まず、DR-05です。500Hz以下の低音を軽減しています。

 おそらくビンズイとの距離は、10mたらずでしょう。タイマー録音ならでは近さです。マイクは無指向性ですが、このように鳥が近くで鳴いてくれればかなりクリアに録れ、広がりのある音になると思いました。
 ついでDR-07MKⅡです。300Hz以下の低音を軽減しています。

 おなじくウグイスが近くにやって来て鳴いてくれました。マイクは、指向性があります。そのためステレオ感がよりシャープにあります。この音源では、ウグイスが右方向で鳴いているのがわかると思います。
 いずれも発売は7月下旬ですので、ぎりぎり標高の高いところでの野鳥のコーラスに間に合いますし、秋のシギチドリの渡りも狙えます。
 今後、多数の機種があるTASCAMの録音機に、タイマー機能が付いて選択の幅が広がるとより野鳥録音を楽しむことができると期待しています。
 ティアック株式会社のY本さん、ありがとうございました。また、売れることを祈ります。
 ご注意:お買い求めの場合は、型番を確認してください。現在タイマー機能があるのは、TASCAM DR-05 VER3、 TASCAM DR-07MKII VER2の2機種です。

2019年2月12日 (火)

NANGAの羽毛服

 このところ寒いですね。
 野鳥録音では、音を立てないようにじっとしていなくてはなりません。なにより、バードウォッチングでは鳥を驚かさないようにしていますし、さっさと歩いたら鳥は見つかりませんのでゆっくり歩きます。それだけに、なかなか身体は温まりません。そのための防寒具が必要です。
 今はやりのカナダグースは高いし重め。ユニクロは安いけれど機能的には今ひとつ。ということで、シュラフのメーカーNANGAが作ったという羽毛服の紹介です。この羽毛服を手に入れて3シーズン目の冬を迎えました。

Nanga1902122

 とにかく軽いです。通販で購入したのですが、宅配便のオジさんが箱を手渡しくれたときにはあまりの軽さに中が空ではないかと思ったほどです。
 私が購入したのは、NANGA Whitelabel TypeⅠです。今、ネットで検索したら3年前に買ったときよりも値上げしております。でも、カナダグースよりは安いです。
 暖かいです。東京周辺での冬のバードウォッチングではまったく問題がありません。もっとも上に着るアウターが暖かいため、下着やシャツを薄いものでもしのげます。そのため、建物の中に入ったり乗り物に乗ったりという都会周辺のバードウォッチングでは、羽毛服を脱げば良いのですから楽です。暑くて下着が脱げないで大汗をかくという苦労をしないですみます。
 暖かいだけに、すきま風がつらいです。羽毛服と手袋の間とか、足がとても寒く感じます。それだけ、羽毛服が暖かいということなのですが。
 私はこの手の服ですとSサイズですが、Mサイズでも少し小さめでした。ちなみに私の身長は167cm、体重56kgです。基本、通販ですので書かれている寸法をよく確認したほうが良いでしょう。
 難点は、私の買ったモデルは、ファスナーが弱いです。ファスナーが小さいため、寒くて手がかじかんでいるときに操作がしづらいです。また、周りの布を噛んでしまい痛んでしまいました。
 あとひとつ、シルエットがどうみても映画『ハートロッカー』、爆弾処理班に見えてしまうことです。 
Nanga1902121

2019年1月11日 (金)

ソニーPCM-D10に触ってきました

 今日は暖かくなる天気予報だったので、どこかに行こうかと思っていたら、けっこうな強風。この強さだと録音は無理と、ソニーの新製品の録音機PCM-D10を見に行ってきました。

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 現在、ソニービルが無くなったので銀座4丁目交差点の日産の上がソニープラザになっています。情報の確認もせずに行ったのですが、なんと今日からPCM-D10が展示開始ということでした。
 第一印象は「でかい!」です。かつての名機PCM-D1より大きく厚さがあります。ただ単4電池込みで、PCM-D1が525g、PCM-D10が395gですから、100gは軽いことになります。それだけに手に取ると、思ったより軽く感じます。デザインがPCM-Aシリーズを踏襲しているので、てっきり小型ICレコーダーを想像していたため、びっくりな大きさでした。写真の横にあるのが、AシリーズのPCM-A10です。その大きさの違いがわかると思います。軽いのは、筐体がプラスチック製のためです。プラスチックとはいえ、かなりしっかりした感じですのでチープ感はありません。
 大きくなったのは、本格的な外付けマイクが付けられるように端子(XLR/TRSコンボジャック)が底についていることと、多くの設定がフロントやサイドにあるスライドスイッチによって操作することができるためにスペースがとられているためだと思います。私はマイク端子は使いませんが、いちいちメニューをおこさないでもちょっとしたことが、スイッチで設定を変えられるのはうれしい設計です。
 いちばんかんじんのマイクは、PCM-D100に匹敵する大きさで、指向性があり角度を変えられます。また、金色の縁取りが高級感を醸し出していました。高品位録音は、192kHz/24bitまで。PCM-D100が、98kHz/24bitなのですから、もう1段上を行く高性能です。ただ、PCM-D100でできるDSD録音ができません。他の機材が追いついてこないなかでカットされたようです。
 今までない機能として、高S/Nモードというのがあってノイズを軽減できること。また、内蔵メモリーがいっぱいになったら自動的にSDカードに録音先が変わるクロスメモリー機能がうれしいです。
 リモートは、Bluetoothでスマホから操作します。距離は、10mていどとのこと。野外で10mは、ちょっとたりない感じですが、無いよりましかなという距離となります。
 あと野鳥録音に必要なタイマー録音機能は、ありませんでした。タイマー機能を補う長時間録音はカタログ値では、たとえば48kHz/24bit(STEREO)で約44時間(録音モニターなし)となっていますから、十分一晩放置は可能です。
 発売は、1月26日より。販売価格はオープンですが、ソニープラザでは49,880円+税、アマゾンも同じ価格で予約受付中でした。5万円といえば10年前のPCM-D50の価格帯です。当時に比べれば性能が格段に向上した機種が同じ金額で買えるのは感慨深いものがあります。
 まずは、手に触っての個人の感想です。実際に野外で録音してのインプレッションではありませんので、ご承知おきいただければと思います。
 メーカーのPCM-D10のURLです。

 https://www.sony.jp/ic-recorder/products/PCM-D10/?fbclid=IwAR3l-twZcWIvXkEfdFFOCoYOB-cgc1UwXrpVWBvpOjBEA8ZXbJNUTFjtZBA

 まずは、参考まで・・・
  

2018年10月19日 (金)

掛け時計・四季の野鳥が完成

 確か今年の寒い頃から、企画がスタートしたと思います。
 リズム時計工業株式会社(以下、リズム)と日本野鳥の会がコラボした野鳥の鳴き声が聞こえる掛け時計が完成いたしました。

Rhythm181019

 私は、この手の企画には、日本野鳥の会の職員当時以来、各社3回関わっています。そのたびごとにメモリやICチップの機能が向上し、音が良くなってきました。
 今回、最初にリズムさんがデモ機を持ってきて日本野鳥の会の事務所で聞かせてもらった時は、音の良さに驚いたものです。小さい時計に付いているスピーカーとは、思えないものでした。その時計の音源を提供してほしいとの依頼でしたので、喜んで乗った企画です。
 しかし、四季と定時によって、それぞれ鳴く鳥を変えたいというメモリを食う機能、さらにそれぞれが癒やされる鳴き声をという希望なのですから、なかなか音源を作るのもたいへんでした。
 さらに、実際に音を入れてみると、高い音域のある鳥と低い声で鳴く鳥の声が、自然に聞こえません。これは、最終的にはICチップを替えることで、本来の鳥の声にすることができましたが、ちょっとしたプロジェクトXの世界でした。
 時報がわりの野鳥の声は、無音はもとより毎時にカッコウと四季時間によって違う声が鳴き、シークレットの鳴き声が希に鳴くなどの設定ができます。ボリュームも変えられますので、部屋の広さによって調整できます。ちなみに暗くなると、センサーが働いて夜は音のでないようにすることもできます。
 肝心の時刻表示は、電波時計ですから正確です。
 デザインも自然をイメージした茶系の木枠と白い壁に合うアイボリー系の2種。それぞれ、落ち着いて邪魔にならないデザインです。
 さらに、谷口高司さんのイラストのよって構成された「野鳥の声図鑑」も付いています。と至れり尽くせりの掛け時計となりました。

日本野鳥の会のオンラインショップのURL.
https://www.birdshop.jp/fs/wildbird/gr400/gd3939
リズム時計工業株式会社のURL,
https://www.rhythm.co.jp/news/2018/news181005.html

2018年10月 7日 (日)

MAVEN双眼鏡8×30-ファーストインプレ

 迷彩が好きです。かつては、迷彩コレクターとしてアウトドア雑誌のページを飾ったものです。
 しかし、もっともよく使用する双眼鏡も迷彩のタイプが欲しいと思うのですが、今まで気に入った迷彩のパターンはもとより性能の双眼鏡に出会ったことがありません。お店に並べたときに目立たせるためか、派手なものが多く、迷彩のコンセプトをはき違えているメーカーが多いのは困りものです。また、大きくて重い、あるいは性能的にもイマイチ、イマニの機種が多いですね。

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 アメリカのMAVENは、まだ日本では無名のブランドだと思います。私は数ヶ月前、BIRDER誌の表4広告ではじめて知りました。リアルツリー系の迷彩パターンの双眼鏡が載った広告を見て、ぜひ触ってみたいと思いました。ということで先月、池袋のサンシャインシティで行われた「2019春夏アウトドア合同展示会」にMavenの双眼鏡が出品されるということで、触りに行ったほどです。

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 ということで昨日、MAVENの双眼鏡を入手しました。8×30、迷彩パターンはKING'S CAMOです。手に取ってみると、小型で軽く手にしっくり印象です。重さはカタログ値で460g、ストラップをつけて500gくらいになります。大きさはニコンのモナーク8×30とほぼ同じで、重さは30g重いことになります。
 さっそく本日、六義園で双眼鏡下ろしです。最初の鳥は、やはりカワセミぐらいは見たいものです。このところ、雄1羽が入っていますので探しました。この雄は、暗いところが好きで葉の陰に入ることが多く、今日も岸辺のアオキの陰でじっとしていました。葉陰にいるカワセミをMAVENの双眼鏡で見ると、かなり明るく見えます。模様もしっかりと見えて、30mm口径とは思えない明るさです。さらに、周辺光量も視野のすみずみまでくっきりしてケラレはありません。
 小さな手の私でもピントリングに指は余裕で届きますし、リングの感触、動きもスムーズです。しっかりしたストラップ、接眼対物レンズのキャップなど、バードウォッチャーの使用を考慮した設計になっていると思いました。
 重い機種はきつい高齢者、カメラなどのほかの機材を持ち少しでも軽い双眼鏡が欲しい、でも高性能の機種が欲しいバードウォッチャーには、ベストチョイスになるでしょう。
 まずは、このクラスの双眼鏡として、十分な機能を備えていると思いました。
 なんと言ってもMAVENの双眼鏡の売りは、オーダーメイドできることです。まず、倍率と口径の組み合わせもひととおり揃っています。また、迷彩が嫌いな方には、ブラックやグレーの色を選べます。迷彩好きには、4パターンから選べます。
 この他、接眼レンズの付け根のリング、ピントリング、その前後の金具、対物レンズの近くのリングなど、いくつかのパーツの色を選ぶことができます。そして、さらに名前を入れることができるという今までない新機軸です。
 ようするに「みんなと同じ双眼鏡を持ちたくない!」という私のようなへそ曲がりには、一部のパーツとは言え自由に選べるのはうれしいです。ただ、発注から手元に届くまで1ヶ月、私の場合は25日かかりました。
 双眼鏡の評価は、少なくとも1年使用して暑さ寒さを経験させて、判断しなくてはなりません。本日3時間ほどの使用での評価ですので、あらかじめご了承ください。
 なお価格は、8×30で基本のタイプ(ストックオプティクス)は70,000円(+税)です。私のようにカスタムオーダー(デザインオプティクス)をしますと、99,500円(+税)になりました。
 
 MAVENのURL。
 https://maven-optics.jp/
 阪神交易のURL。
 http://www.hanshinco.com/index.html

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