機材

2018年7月16日 (月)

カナブンの食事風景-六義園

 この季節になると、クヌギの樹液を求めてカナブンがたくさん集まります。六義園広しといえども、順路上にはこのような昆虫が集まる食堂は、わずか2本しかありません。そのため、多いと100匹を超えるカナブンがあつまります。
 かさねて、OLYMPUSの最新機種LS-P4の試用をたのまれました。LS-P4は、小型軽量、そして高性能が売りのPCM録音機です。小型軽量ということは、持ち運びが楽という以外、どこにでも置いて録音できるというメリットがあります。ノイズ発生源の自分の身体から離して置くことができるのは、野鳥録音では大事な機能だと思います。
  たとえば、軽さゆえこんなことができました。樹液に集まるカナブンの羽音を録ろうと、ちょっとしたでっぱりに置いてみました。

Beetle190707

 このときの音です。編集加工していません。アップするためにmp3に変換、フェードイン、フェードアウトをかけただけです。



 LS-P4のリポートは、改めて連載する予定です。お楽しみに。

2018年6月13日 (水)

パナXS-455にタスカムTM-2Xを装着-その2

  実際に録音をしてみました。日光霧降高原で、DR-44WLと並べて置きました。XS-445のタイマー設定は、午前3時30分~6時30分の3時間です。TM-2Xは、コンデンサーマイクなのでXS-445から電気が供給されていますので、録音機側のバッテリの消耗が心配でした。しかし、録音機のバッテリのマークは一コマも減ることはなく、3時間は余裕で録音できました。
 サンプル音源をアップしておきます。いずれも切り出しただけで、ノイズの軽減やリダクションはかけていません。アップするためにmp3に変換しているだけです。
 キビタキなどの小鳥たちのさえずりが始まったばかりの時間、フクロウの低い声が入っていました。



 続いて、エゾムシクイの高い声です。



 いちばんにぎやかそうなコーラスの部分です。センダイムシクイ、ミソサザイ、アカハラ、ウグイス、コマドリ、ビンズイ、エゾムシクイなどが鳴いています。

 いずれも問題なく、いちだんと艶のある音に録れている印象があります。DR-44WLの記事でも同じ場所で録音した音源をアップしていますが、その違いはわからないでしょう。大きなスピーカーやヘッドフォーンで聞き比べると違いがわかるレベルだと思います。
 重要なのは、XS-445単体に比べて、音が大きく録れます。ただ、これはXS-445なしとの比較ができないことと、波形で比べてるとノイズが大きい場合があって、比較するのがとても難しいです。とりあえずの策として、YAMAHA W24と比べて見ました。同じ所に並べて置き、同じ部分を波形で表示させて音の大きさを比較してみました。
 波形のほとんどがシジュウカラのさえずり、バックでクロツグミが鳴いている状況です。

 YAMAHA W24単体です。

Pana180603

 XS-455+TM-2Xです。

Yamaha180602

 見やすくするためにモノラルに変換しています。W24より大きな音で録れていることがわかると思います。TM-2X付きのいちばん音の大きいところでは-15dbを超えています。YAMAHA W24では-21ですから、かなり音が大きく録れていることになります。dbは対数ですから、数値以上に違いがあるでよろしいかと思います。
 XS-455などタイマー録音ができるICレコーダーで、より良い音を録りたいと考えた場合、TM-2Xはおすすめです。また、本来の一眼レフに装着して動画撮影をする機会があるのならば、より有効な機種であると思いました。
  2018年6月12日現在の価格コムの最安値は、Amazonの10,082円です。ご参考までに。

2018年6月12日 (火)

パナXS-455にタスカムTM-2Xを装着-その1

 現在、パナソニックから日本野鳥の会にご寄付いただいた100台のXS-455が”全国鳥類繁殖分布調査”に活躍していることと思います。軽量安価で簡単操作とそこそこの性能を持つXS-455は、手軽に野鳥録音ができる機種だと思います。ただ、マイクの性能など、もう少し威力が欲しいところです。そこで、デジタル一眼レフのカメラに付けるためのマイクであるTASCAMのTM-2Xを付けたらどうなるのかと、ずっと思っていました。今回、ティアック株式会社よりDR-44WLをお借りすると同時にTM-2Xもお借りすることができましたので、同時に試してみました。

Tm2x180510

 現在、XS-455はすでに販売終了、最終的には6,000円台になったと思います。一方、TM-2Xが10,000円ですから、頭でっかちのセッティングとなります。しかし、TM-2Xの価格から考えるとタスカムの2,3万円台の録音機に付いているマイクを装着するに等しいことになり、性能をアップができるのではないかとの期待です。
 XS-455側の設定は、繁殖調査用に広報されていますので下記のサイトを参考にしてください。
  http://bird-atlas.jp/data/ic-matsuda.pdf
  XS-455側ではマイク端子にプラグを差し込み、メニューから共通設定→外部入力設定で「マイク入力」に設定します。
 TM-2Xは、マイクの右側のLowcutはFlatに、左側のSensはH(High)に設定しておきました。問題は、装着の仕方です。基本一眼レフ用ですから、カメラシューに取り付けるアームが付いています。しかし、これは長くて邪魔。もう少しコンパクトならないかといろいろ考えたすえ、OLYMPUSのLS-14に付いていたスタンドクリップがちょうど良い感じだったので使ってみました。マイクのネジにも合って、録音機を入れるケースに挟めばが良いわけです。また、このクリップを木の枝に挟んだり、いろいろ工夫次第で使い道は広がりそうです。
  なお、標準装備されている布製ジャマーは、ぴったりで良い感じでした。
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2018年6月 2日 (土)

タスカムDR-44WLを試す-その4・録音

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 多くの録音機同様、録音ボリュームはフルです。室内で楽曲を録音するのならば大きすぎると思いますが、野鳥録音ではギリギリセーフ。できたら、もっとゲインが欲しいところです。DR-44WLの場合、フルボリュームは100という数字になります。なかには40とか30という中途半端な数字の録音機があるなかで、これはわかりやすいです。
  六義園で、キビタキが鳴いていましたのでさっそく録音してみました。シジュウカラも良く鳴いています。鳥との距離は20m以上、都市公園ですから周囲のノイズも大きいなかでの録音です。手持ちでの録音ですが、軽いので苦になりませんでした。



 別の日、六義園でホトトギスが鳴いていましたのでこれも録音。鳥との距離は、150mくらい離れています。



 キビタキとホトトギスの音源は、それでもボリュームがたりないのでソフトで増幅、アップしています。さらに、ノイズリダクションをかけています。コンディションが悪いなかの録音でも、加工編集すれば聞くことができる音源にできたということでの紹介です。
  次に、長時間録音をしてみました。六義園の試し録りで、メジロがよくさえずっていました。おそらく距離は10m、小さなメジロは声が小さい上に音が高いので失敗することもあるさえずりです。また、早朝とは言え車の音など「ゴーッ」という音が大きいので、3,000Hz以下のノイズを段階的にカットしています。ノイズリダクションはかけていません。



 日光霧降高原にて長時間録音を行いました。DR-44WLにモバイルバッテリをつなぎジプロップに入れ、マイクのすぐ下の部分を輪ゴムでしめて野外に一晩置いてみました。
 近くでエゾムシクイが鳴いてくれました。おそらく、鳥との距離は10m程度でしょう。手持ちでは、鳥が警戒してこれだけの近さで録音することはまずありません。無人、放置、長時間の録音ならではの近さです。アップするためにmp3に変換する以外、無加工無編集です。そのまま切り出しただけです。



 ヒガラも近くで鳴いてくれました。同じくアップするためにmp3に変換する以外、無加工無編集です。そのまま切り取ったものです。



 どちらも楽器にはない高さと音域に幅をもった音で鳴く鳥です。いずれも、澄んだ声がきれいに録れていると思いました。また、バックのウグイスやコマドリといった鳥たちの声が奥行き感を醸し出しています。「ゴーッ」というホワイトノイズは、同時に置いたYAMAHA W24に比べて少なめで、クリアな音になっていると感じました。
 つぎは、全体に野鳥が遠いコーラスです。それぞれの鳥たちと録音機は、少なくとも数10mは離れていると思います。ボリュームをアップしたため、グランドノイズが大きくなりましたので、1,000Hz以下のノイズの軽減、ノイスリダクションを軽くかけています。



 立体感のある音になっていると思います。これは、マイクの指向性や特性によるのかもしれませんが、じゅうぶん雰囲気は伝わると思います。
 なお、DR-44WLは2018年5月17日現在の価格コムの最安値26,416円です。私の感覚では、ギリギリ野外に置いておける価格です。これだけの機能を持った録音機が、この値段というのは驚きですが、良い時代になったものです。
 ティアック株式会社のI泉さん、リズム時計工業株式会社のI内さんには仲介の労をとっていただき、ありがとうございました。おかげで、野鳥の良い季節を逃すことなく楽しむことができました。
  終わり。
 
 メーカーの製品サイトのURL.
 https://tascam.jp/jp/product/dr-44wl/top

2018年6月 1日 (金)

タスカムDR-44WLを試す-その3・設定

 多くの録音機同様、メニューと設定ボタンからそれぞれの設定をしておきます。メニューからは、主なものでは日時設定、ローカットなど。マイクなどの入力先は左のスライドボタンで設定しておきます。ただ、マニュアルには細かいことが書いていませんので、はじめは戸惑いました。他の録音機の要領を参考にしたり、メーカーサイトの該当機種のページを見て解決しました。
 DR-44WLならではの機能がいくつかあります。フィールド録音で役立ちそうなものについてチェックしてみました。
 Wifi接続ができます。これは、スマホに専用アプリをインストールして、スマホからDR-44WLを動かしたりモニターできる機能です。主な動作は、録音、再生、録音ボリュームの設定、さらにはメニューの一部です。ちなみに録音ボリュームの設定は、こちらのほうが楽でした。
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 Wifiの有効距離は、カタログ値では20mとなっています。実際に試したところ、目測ですが20mは納得できる数字でした。仮に鳥と録音機の距離が10m、さらに20m、合計30m離れれば、野鳥を驚かさないですむ場面が多いと思います。また、フルボリュームで録音していますので、衣擦れ、左右の体重を変えただけで足元で「ジャリッ」という音、静かな環境ならば鼻息まで入ってしまいます。しかし、何分録音したか、ちゃんと音が入っているのか、バッテリ残量など気になるところです。これが離れたところからモニターできるのはありがたい機能です。また、録音後に再生して確認することもできます。これらは、いずれのリモコンではできないこと、Wifiならでは機能です。
 私が所有しているリモコン付きの録音機の到達距離は、YAMAHA W24は7m(カタログ値)、SONY PCM-D100は2.5m(カタログ未記載、実測)です。いずれも、野外ではあまり意味のない距離です。DR-44WLの20mは、野外では使い道のある距離と言えるでしょう。
 XRI機能は、デジカメでは普通になりましたが、録音機ではまだ付いている機種は少ないです。ファイルに緯度経度などの情報が書き込まれる機能です。これは、調査などで録音する場合、基礎情報を得るためにはとても便利な機能だと思いました。
 まず、メニュー→録音設定→録音形式で、ファイルはBWFを選んでおきます。この設定で録音されたファイルを音楽編集ソフトのメタデータを表示させる機能で見ると、録音機名などが表示されます。しかし、私の持っているソフトではいずれも緯度経度を表示させる機能がありませんでした。そのため、DR-44WLとWifi接続させたスマホから専用アプリのなかのXRIをタッチして緯度経度を表示することができました。私のスマホの画面をキャプチャーしました。自宅が特定されるので数字の一部にモザイクをかけています。

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 ただ、WifiもXRIもバッテリーの消耗が激しくなり、録音時間が短くなりますので長時間録音の場合、注意が必要でしょう。
 その他、ローカットは低い声で鳴く鳥の声が損なわれるので設定しません。大きな音が入ってきたら自動的に書き換えてくれるリミッターは設定しておきました。これ以外、ディスプレイのバックライトの点灯時間など、適宜設定しておきます。
 つづく。

2018年5月31日 (木)

タスカムDR-44WLを試す-その2・バッテリ

 今回、DR-44WLで気になったのは、バッテリの持続時間です。カタログ値では単三4本で10時間となっています。試しに2年もののEneloopを使ったところおよそ9時間録音できました。
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 単3、4本で10時間はやや短い。

 アルカリ乾電池、あるいは新鮮なEneloopならばカタログ値どおりとなると思います。普通に手持ちで録音している限り、まったく問題のない録音時間ですが、長時間録音をするとなると、ギリギリか物足りないことになります。
 DR-44WLは、タイマー録音ができないため午前3時~6時のゴールデンタイムを録音するためには、前日に置いておことになります。バッテリの持ち時間が10時間とすると午後8時、余裕をみて9時に置きに行くことになります。状況によってはできない場合もありそうです。せめて午後5時に置くと、その後夜の部の録音もできます。そのためには、12時間以上の稼働が必要です。
 担当者のI泉さんに相談したら「USB給電が可能だから、モバイルバッテリを使ってみたら」とのアドバイスをいただきました。右側面にUSBのMicro-Bの端子が付いていました。モバイルバッテリも安くなって、10,000mAhのAnker PowerCore 10000がAmazonで2,599円でした。フル充電するまで6時間かかりましたが、これをつないだところ17時間録音しても目盛りが1つ減っただけ、25%しか消費していないことになります。単純計算で70時間は行けそうです。メモリは128GBまでOKですから、48kHz/16bitならば余裕で長時間録音ができます。ただし、後での音源の整理はたいへんですが。
 タイマー録音は、小型で安価なICレコーダについている機能となります。大きめの機種では長時間録音をすることで補うことになり、USB給電がキモになることがわかりました。
 つづく。
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2018年5月30日 (水)

タスカムDR-44WLを試す-その1・準備

 野鳥録音とは。たとえばスズメくらいの大きさの鳥ならば、嘴から尾の先までがわずか15cmの鳥の喉にある鳴管、おそらく小指の先もないくらいの器官が出す”音”を録音する作業となります。それも近くて10m、だいたい2,30m、ときには数100mも離れたところから録音します。当然、野鳥のいるところは自然が豊ですから、水や波の音など自然の音もにぎやかな中での録音です。ですから、風雨にさらすことを気にしながら遠くから高級なマイクで録るより、ここ数年で機能の充実したメモリ録音機を少しでも鳥に近づける工夫をしたほうが良い音が録れることになります。
 ただ、多くのメモリ録音機は、室内での会議や楽器演奏を想定して設計されています。そのため、数多く出ている録音機の中からフィールドでも使える録音機を探すことになります。今回、思わぬご縁からティアック株式会社のタスカムDR-44WL VER2-J(以下、DR-44WLと表記)をお借りすることができました。つきましては、ファーストインプレです。
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 DR-44WLを持った第一印象は、軽いです。大きさは、ほとんどソニーのPCM-D100と同じでDR-44WLのほうが厚みがあり見た目は重そうです。しかし、重さは単三4本とジャマー付きで、PCM-D100が450g、DR-44WLが360gでおよそ90g、PCM-D100と比べて5分の1、20%軽いことになります。そのため、小型のポーチ、あるいはフィールドジャケットの大きめのポケットに入れて、すぐに取り出してチャンスを逃さない録音ができるサイズと重さと言えるでしょう。
 現在、発売されている小型の録音機に比べれば大きいです。その分、マイクとディスプレイが大きく、大きなマイクは指向性があり良い音が録れそうです。ディスプレイは見やすく、操作がやりやすいです。今まで、タスカムの録音機を使ったことはありませんでしたが、印象としては質実剛健で丈夫そう、ある意味飾りっ気がなくそっけないです。いわば、フィールド向きと言えるでしょう。

Dr44wlmike 

指向性のある大きなマイク。

Dr44wldisplay

見やすい大きなディスプレイ

 実際の操作は、スイッチを入れて赤い録音ボタンを押し音が来ていることを確認して、もう一度録音ボタンを押せば録音が開始されます。これは、多くの録音機と同じです。ただ、録音ボリュームの調整はやや面倒です。1と2のボタンを押して赤いランプを付け、右サイドにあるボタンを押しダイヤルを回して調整します。通常の録音であれば、最大にしておけば良いので一度調整すれば済みますが、いろいろな場面場面でボリュームの調整が必要な場合は、ちょっとめんどくさいです。
Dr44wlvolume

  また、フィールド録音には欠かせないジャマーは、スポンジ製のものが付いています。また、布製のものがオプションで用意されていますので、こちらを利用しました。ただ、この布製ジャマーが、付けにくい上にすぐ取れてしまいます。そのため、輪ゴムで録音機の底にあるプラグのストッパーに絡めて、なんとか落ちないで使うことができました。

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 つづく。

2018年5月 7日 (月)

タイマー録音できる新機種-フィリップスVTR8010

 このところ、風が強くて仕事になりません。そのため、デスクワークが増えました。
 ネットでいろいろ探していたら、フィリップスからタイマー録音できるハンディレコーダーが先月、発売されていました。フィリップスは、ソニーと同様、家電の規格を決めるほどのメーカーというイメージがあります。そのメーカーが出した録音機なのですから、気になります。
Vtr8010_1
 ラインアップは4機種なのですが、今回発表されたなかでの上位機種のVTR8010について、メーカーの製品情報、マニュアルから考察してみたいと思います。まず、録音フォーマットは、96kHz/16bitが最高で、mp3での録音も可能です。すでに24bitあるいは192kHzが当たり前になっています。まあ、長時間録音する可能性のあるタイマー録音では、48kHz/16bitがあれば十分ですので、機能的には問題ないと思いました。
 マイクは、指向性となっています。内蔵メモリは16G、48kHz/16bitで24時間録音可能です。メモリの増装は可能ですが、後述のように意味がありません。
 そして、肝心のタイマー録音は可能とあります。マニュアルにとくに書かれていませんので、設定できるのは1件のようです。また、マニュアルによると、パワーをスイッチでオフにするとタイマー録音できないようで、自動電源オフ設定で作動とあります。また、終了時間を設定するのではなく、録音時間を「全て・30分・60分・120分」から選ぶようです。2時間以上は「全て」ということになるのでしょう。
 フィールドで使う場合のマイナス要因は、電源が内蔵されたリチューム電池であることでしょう。野外では充電できませんし、コンビニに飛び込んで乾電池を買うこともできません。このリチューム電池による録音時間は、10時間となっていますので、毎日2時間録音して5日分、あるいは午後7時に置いて翌朝の午前5時まで録音するとして、ぎりぎりの性能です。ただ、VTR8010はUSBコードで給電できるとありますので、モバイルバッテリーを増装すれば、内蔵メモリいっぱいの24時間は録音できそうです。「内蔵メモリいっぱいの」というのは、PCM録音の場合は内蔵メモリのみと書かれていました。ちなみに下位機種は、ダイレクトなUSB給電のため増装はできそうにありません。
 このほか、いらないものが付いています。この機種の売りは、ハイビジョン画質で録画もできるということで、先端のマイクの間にカメラのレンズがあります。マイクには、ジャマーを付けるのが当たり前なのですが、ジャマーを付けたらレンズも覆われてしまい録画できません。この設計者は、野外での録音をまったく考えていなかったようです。
  このほか、FMラジオなども、いらないかなといったところです。
 重さは80g、価格は2018年5月7日現在の価格コムでは、載っている販売店すべて21,384円。ポイントが10%付くところで、1万円台になります。
 タイマー録音ができて、まずまずの音が録れるYAMAHA W24が生産終了となり、ネットオークションでもコンディションの良いものが出ることが少なくなりました。そのようななかで、細かいところで制約あって、いらない機能があるとは言え、VTR8010は貴重な機種といえるでしょう。今後、ネット上にあがるであろうレビューを参考に購入を考えたいと思います。 
メーカーの製品情報のURL。
http://stayer.co.jp/products/philips%E3%80%80vtr8010/
価格コムの該当製品のURL。
http://kakaku.com/item/K0001043620/

2018年3月16日 (金)

カッコー時計-リズム時計工業株式会社

 しばらく前、ネット上で「日本のハト時計の音は、カッコウの鳴き声のことも。海外ではカッコウ時計と言っているのに、なぜ日本ではハト時計と言うのか」と、話題になったことがあります。なかには、カッコウの声で顔を出すのはハトであったり、いろいろ突っ込みどころがあります。なんでも、日本ではカッコウ=閑古鳥を連想し縁起が悪いのでハト時計になったとか。
 さて、今やデジタルの時代。時計から聞こえるカッコウの声も電子音、多くは合成された音です。先日、訪れたリズム時計工業株式会社(以下、リズム)の掛時計は、アナログで音を出していることを教えてもらいました。
 せっかくだからということで、音の出る仕組み、機構を見せてもらいました。実際は、機械が動かしますが、手動で実験してもらいました。

Rhythm20180302

 基本は、ふいごのような部分が上下をして笛の部分へ空気を送り音がでる仕組みです。写真では白い部分が、ふいごです。ふいごは、いろいろ素材を試した結果、和紙が丈夫で良い音が出ることがわかり、今でも和紙を使っているこだわりようです。
 空気がでるのは前の黒い部分にあるスリットです。カッコウは2つの音の高さが異なるので、その違いを右の人差し指が調整しているレバーで変化をつけます。「カッコー」という音を出すだけのために、これだけの機構が組み入れられていることになります。
 では、その音。PCM-D100で録音。ボリュームの調整、プチノイズの削除、600Hz以下のノイズの軽減をしています。



 いかがでしょうか。カッコウの声特有の柔らかさが再現されていると思いました。声紋で見ると、最初の音が800~1,000Hz、二つ目の音が600~800Hzと尻下がりに鳴いているのがぴったりと一致していました。ただ、最初の音の声紋パターンが異なるので、カッコウを聞き慣れた方には、違和感があるかもしれません。
 しかし、手動で鳴らしてくれたリズムのI内さんは、軽井沢在住でカッコウを聞き慣れているだけにテンポはそっくり。会議室のなかが高原になった感じです。
 ちなみに、これだけこだわってカッコウに似た音を出しているのですから、リズムの時計はハト時計ではなくて、カッコー時計という商品名で売られています。
 リズムさんには、企業秘密に近い話を聞かせていただきありがとうございました。

2017年8月13日 (日)

Audition CC 使用リポート-その6

 CCは、3.0に比べて全体の動きが早くなっています。詳しく述べませんでしたが、よく使う機能のミキシングも調整しやすくなって、ファイルの形成も早くなりました。。
 問題点をあげれば、3.0との兌換性が失われている機能があることでしょう。たとえば、ファイルを読み込むと同時に、3.0ではPK、CCではpkfという拡張子がついたファイルが形成されます。このファイルができることによって、ファイルを読み込む速度が格段とあがります。このところ、長時間録音による大きなファイルを扱うことが多く読み込みに時間がかかるため、とてもありがたいファイルです。しかし、3.0で一度読み込んでPKファイルができていてもCCでは反映されず、新たにpkfファイルが作られます。そのため、再度読み込みに時間がかかるのは、面倒です。
 また、野原からさんが見つけてくれたマーカー機能があります。これも、長時間の音源にマーカーを付けることで、一瞬にしてその場所に飛ぶことができる便利機能です。たとえば、ウグイスの鳴き始めたところにマークを付けておき、あとでその場所に行きたければマーカー・リストを呼び出しウグイスをクリックすれば、一瞬でカーソルが目的の場所に移動してくれます。この機能のおかげで、あの声どこにあったかなと後で探すことがなくなります。ただ、CCで付けたマーカーを3.0で読み込むと文字化してしまうことがわかりました。逆に3.0で付けたマーカーは、位置を示してくれるものの説明欄は空欄、または文字化けをおこしていました。ただし、unknownなどの半角英数字は生きていました。仲間同士のデータのやりとりでは、相手が違うバージョンを使っている場合は不便です。
 CCそのものの不具合もあります。スペースキーは、PlayとStopにショートカットが割り当てられています。これは、とても便利でよく使うショートカットです。ところが、たとえばマーカーリストを呼び出す、FFTフィルターを使う、ノイズリダクションをかけるなど何かコマンドと使うと、このショートカットが無効になってしまいます。CCを終了させ、再度起動すれば元通りになるのですが、これも不便です。
 CCを使用して、まだ3ヶ月間です。10年近く使い続けた3.0でさえ、私の知らない機能を録音仲間が見つけてくれ教えてもらうことがあります。Auditionそのものが奥の深い機能を持つソフトですから、使いこなすまでには至っていないところでのリポートあることをお許しください。
 また、あまり編集ソフトを使ったない方は、リポートからソフトでこんなことができるのだということをわかったいただければと思います。編集することで、より野鳥の鳴き声を楽しむことができると思います。そして、編集加工で何ができるかわかると野外での録音の仕方も変わってくるはず、一度はお試しいただければと思います。(終了)

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