機材

2022年12月 1日 (木)

バードウォッチングに補聴器ーその2

 ここでは、リオンの箱形、義父のワイディックス社のセパレーツ型、日本野鳥の会からモニターで預かっていた一体型の3機種を使用して補聴器全体の使用感を述べます。下掲の写真は、ワイディックス社のセパレーツ型です。
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 私の耳の現状をまず話しておきます。10年前の人間ドックでは4,000Hz以上になると聞こえづらいことがわかっていましたが、今回の検査では2,000Hzあたりから落ち始め、4,000Hzあたりから急速に落ちていることがわかりました。思ったほど進行していませんでしたが、悪いことは悪いです。
 生活上での問題は、人との会話では大丈夫だと思っています。また、テレビの音も普通に聞こえます。聞こえないものは、体温計の警告音などが聞こえません。バードウォッチングでは、8,000Hzあるヤブサメのさえずりが聞こえないのはもとより、シジュウカラ、ヤマガラの高い鳴き方は聞こえません。アオジの地鳴き、コゲラの地鳴きが聞こえなくなるとは意外でした。
 ヒヨドリの声が違って聞こえることに気が付いたのも最近です。ようするに、ヒヨドリの鳴き声は2,500Hzから10,000Hzを超える高音域まで広がっています。このうち、高い音が聞こえなくなっているはずで、ヒヨドリ特有の甲高さを感じない音になっています。この他、ニイニイゼミが聞こえなくなりました。
 ということでここ数ヶ月。補聴器を付けては、六義園を歩いてみました。
 この夏、いちばん効果を感じたのはニイニイゼミの声です。六義園の夏の森は静けさを感じるほどでしたが、補聴器をつけると「ワーッ」という感じになるほど、セミの声にあふれていました。
何度も付けたりはずしたりしても同じ。はずすと「シーン」といy感じです。もし、補聴器の営業マンが耳の悪い人を連れて、このシーンを体験させたら、ぜったいに売れるに違いないと思うほど効果がわかります。
 同様に、秋になってヒヨドリの群れが六義園の森に集まるようになってからの体験です。補聴器を装着しなくてもヒヨドリの声は聞こえることは聞こえます。しかし、補聴器を通すとその数がいっきに増えます。もし調査をやっていたら、かなり少なく個体数をカウントしてしまうところです。
 ただ、ウグイスの笹鳴きが聞きづらいです。カミさんには聞こえて教えてもらうのですが、ちょっと遠い20m以上離れると聞こえません。ウグイスの笹鳴きも高めの音で、音域の広い鳴き声ですので、補聴器が苦戦している感じです。
 あと、まだ低い音の検証をしていません。たとえば、オオコノハズクの木魚鳴きは、聞こえる人と聞こえない人がいました。私は、鳴いていると教えてもらって耳を澄ますと聞こえました。この他、高い鳴き声は聞こえるのに遠いフクロウの鳴き声が聞こえなかった人もいました。オオコノハズクは100Hz。フクロウは500Hz前後、これらの音が補聴器でどれだけフォローできるのか、気になるところです。
 この他、補聴器を使用していて感じたことを書いておきます。
 義父が使うのをやめた理由のひとつは、小さくて操作しづらいことがありました。とにかくボタン電池が小さいです。5mmほどの小さな電池の出し入れに年寄りは苦労します。また、それに加えて、電池の保ちがよくありません。六義園では、せいぜい1日2,3時間の使用ですが、10日ほどで電池がなくなります。さらに、環境にやさしくないボタン電池を廃棄するのも心が痛みます。
 つぎが、うるさいがあったようです。家の中、散歩、あるいはマーケットなどの施設の中など、音の状態や響き具合が、皆違います。ボリュームを調整できないと、うるさいときはうるさいです。
 鳥の声がよく聞こえますが、鳥に興味のない人にとってはヒヨドリの群れの鳴き合う声は、うるさいと感じることでしょう。さらに自分の足音、上着の衣擦れ、双眼鏡の金具、オバさんのしゃべり声は、うるさいです。
 ハウジングも嫌ったようです。耳にかけるタイプは、ハウジングは少ないのですが、一体型のタイプはマイクとスピーカーが近いので、ハウジングを起こします。ボリュームを上げるとハウジングをする、下げると効果がないので、この微調整は小さな補聴器を耳に入れたままで行うのですから面倒です。
 5年たって、補聴器の機能が良くなっていると店員が教えてくれました。まず、電池式から充電式が増えたとのことで、電池交換のめんどくささからは解放されそうです。また、スマホからアプリでボリュームを調整することができる機種もあるそうです。今のワイヤレスイヤフォンの性能を見ると、補聴器ももっと機能が充実して使いやすくなっても良いと思いますが、遅れていると感じます。
 さらに価格も問題です。60万円で驚きましたが、これは安い方で100万円もあります。高齢者が増え需要が多くなり、ロットが増えて安く高性能になって良いはずなのになっていません。まるで、とり残されたガラパゴスの固有種のようです。
 私としては、スマホのボイスレコーダーとリンクさせ、録音できる補聴器が欲しいですね。
 高齢者のベテランのバードウォッチャーに珍鳥がいたので呼んだけど聞こえなかった。そのような人が高い声で鳴くムシクイ類、低い声のフクロウ類の報告しているが大丈夫だろうか。と心配する話を聞いたことがあります。名前の通ったベテランだけに記録が一人歩きしてしまう可能性もあり、怖い話です。
 こう言う方が補聴器を付けたら愕然とすると思います。そのためにも、バードウォッチングでの補聴器の使用をはかるべきだと思っています。(おわり)

2022年11月30日 (水)

バードウォッチングに補聴器をーその1

 5年前、義弟が義父に補聴器を手配してあげたのは良いのですが、義父はとうとう使わずじまい。カミさんが使わないのならということで、私に廻ってきました。先日、購入したお店に行って、私のために調整しなおしてもらいました。
 なにしろ、この補聴器は60万円したそうです。スワロフスキーとツァイスの双眼鏡を1台ずつも買える値段です。ですから、お店の人もていねいで、まず私の耳の検査からはじめ調整含めて1時間はかかりました。
 ということで、バードウォッチングにおける補聴器の可能性について、考察してみたいと思います。
 蒲谷鶴彦さんから補聴器の効果を聞いたことがあります。2000年頃で、先生はリオン製のセパレーツ型の補聴器を使っていました。これは、小さなマッチ箱くらいのマイク部分からイヤフォンのコードが長めに伸びていて聞くものです。普通は、マイク部分を胸のポケット入れて使用します。先生は、帽子に付けて使っていました。
 今はこのタイプは見かけなくなりました。私も新宿のリオン社に行って購入しました。たしか、1万円くらいしたと思います。

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 リオンの補聴器を付けて日光の雑木林で、録音機を廻しながら聞いていました。当時の録音は、リッスンのパラポラとDAT録音機の組み合わせです。
 しばらくして。ヤマドリの母衣打ちが聞こえました。母衣打ちは、このときが初めての録音で「やった!」という感じでした。ところが、かなり大きなスピーカーが付いている大型テレビ(画王)につないで確認すると母衣打ちは聞こえません。家に帰ってからPCからモニター用のスピーカーに流しても聞こえません。最後にアンプを通して、大型のオンキヨースピーカーに流すとやっと聞こえました。
 間違いなく母衣打ちはあったことになり、大きなスピーカーで聞こえるような音が、小さな補聴器で聞こえたことに驚きました。
 補聴器は「音の双眼鏡」とキャッチも考え、バードウォッチングに有効な機材と言えると思いました。ただ、この話をアウトドア雑誌の編集者にしたところ、それならば取材してみようということになりました。さっそくリオン社に行ったところ、取材拒否。補聴器を耳の悪い人のためのものであり、それ以外の目的での使用は推奨できないというつれない返事だったとのことでした。要するに、補聴器は薬事法で定められた医療機器のため、消費税のかからない「非課税対象商品」になります。医療行為ではないバードウォッチングで推奨され、非課税対象商品をはずされるようなことになると困るということのようでした。
 しかし、耳の遠くなった高齢者のバードウォッチャーが、補聴器をバードウォッチングに使用することは、なんの問題もないはずで、多いに普及をはかりたいと思います。
 コロナ前ですが、日本野鳥の会愛知県支部などでは、補聴器を使用した探鳥会を実施したこともあります。また、バードリサーチからもモニターの参加のお誘いがあったり、バードウォッチングや調査者の高齢化にともない、補聴器に関心を持つ人も増えてきたのも最近の傾向です。
 まずは、ICレコーダーを補聴器替わりに使ってみることもお勧めします.YAMAHA W24やタスカムDR-05でも、イヤフォンでモニターしてみるとわかります。午前遅くの森は静かです。でも、こうしてモニターすると遠くでオオルリが鳴いているのが聞こえたり、近くでヤブサメが鳴いているのがわかります。補聴器とICレコーダーを比べてると、補聴器は低音の「ゴーッ」という音を調整して低減してあることが多いので、ICレコーダーのほうが低音のノイズが大きく聞こえるという違いがあります。(つづく)

2022年11月25日 (金)

キヤノンプラグをふさぐキャップ

 以前、タスカムのPortacaptureX8にアリが大量に入ってしまい困ったことを記事にしました。
 http://syrinxmm.cocolog-nifty.com/syrinx/2022/06/post-458584.html
 中を見たらアリの死骸もありました。アリは、蟻酸がありますので、複雑な基板を傷付けないか心配です。とりあえず、キヤノンプラグの端子の穴を養生テープで塞ぎ使っていました。この季節、アリは活動していませんが、埃やゴミが入ることは防ぐことはできると思います。しかし、あまり見栄えはよくありませんね。

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 ということをティアックの山本さんに相談したら、専用のキャップ(XLRのキャップ,、ノイトリック製)があるとのことでいただきました。
「キヤノンプラグ キャップ」などのキーワードで検索すると、通販でも手に入ります。2個で500円程度の価格で販売されていました。黒色、半透明の白色など、お好みで選べます。
 装着してみると、養生テープよりかっこうが良いですし、完全に塞げます。

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 考えて見れば、小さなアリならばマイク端子やイヤフォン端子からでも録音機のなかに入ってしまいそうです。野外での録音ならではの機材への心配り、これからも必要だと思います、
 山本さん、情報とモノをいただきありがとうございました。。

2022年11月 5日 (土)

双眼鏡の目の悪い人への使い方-反省

 私は、目は良い方でした。若い頃は1.5でした。年取ってからも1.2くらいはあったはずです。ですから、小学生の頃、頭の良い子は皆メガネをかけていたので、うらやましいと思ったほどです。
 ところが、1年ほど前から急速に近視が進みました。原因は、抗がん剤の副作用、加齢、それとも入院中iPadでプライムビデオの見過ぎ。とにかく、去年の夏に退院して家に帰ってきたら、いつもの場所に座ってテレビを見ると見づらいのです。
 さっそくメガネを作りましたが、思うような視野を得ることがでず、3個も作ってしまいました。
 問題は、野鳥を見るときの双眼鏡の操作です。

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 今まで、自分は目が良かったのでメガネをかけた人には、アイカップを縮めるように指導していただけでした。しかし、自分が悪くなってみると、それだけでは近視の人には不十分だと気が付きました。近視の人は、今まで双眼鏡でしっかりと野鳥を見えていなかったのではないかと指導の仕方がたりなかったことを反省しています。
 まず、メガネをかけて野鳥を探します。目が悪くなっても動きで見つけられなくなることがわかりました。なんとか、まだ見つけることができます。
 このとき、双眼鏡のアイカップは縮めています。しかし、いずれの双眼鏡もメガネがあるために目と接眼レンズの距離を思うようにとれません。双眼鏡によってメガネにぴったり付けたほうが見えるもの、少し離したほうが見えるものとあって、ちょっとイラつきます。アイリリースが長ければ、見やすいはずなのですが、それほどの効果を感じません。
 また、現状ではメガネをはずして双眼鏡だけで見た方がクリアに見えます。右目に乱視があるので右の視野がかすんで見えますが。メガネをかけて見るより、はっきりと見えます。こうした指導もするべきでした。
 ですから、長い間とまっている鳥や池のカモなどは、メガネなしで双眼鏡のアイカップを伸ばして観察したほうがよく見えます。
 ところが、双眼鏡によっては無限大の距離のピント、グリグリと思いっきり縮めないと遠くにピントが合いません。あるいは、あと少しでもう限界という機種もありました。ですから、これ以上目が悪くなったら無限大はピントが合わないことになります。
 やはり高性能の双眼鏡は、目が悪くなってもはっきり見えます。ただ、以前ほどのクリアさ見え味は失われてしまっていことは、如実にわかります。目が悪いと高性能の意味がないかもしれません。ただ、目が悪くなっても広い視野は必要で、視野のどこに鳥がいてもキャッチできるのは、口径が大きいほうが捜しやすいことは変わりありませんでした。しかし、年取ってくると双眼鏡の重さがかなり負担になってきます。このあたりの兼ね合いが、難しいところだと思います。
 目の悪い人には、そこそこの高性能な双眼鏡を進めれば良いのかなというのが、現状での感想です。
 機種によっての違いなど。いろいろ検証しましたが、午前と午後では視力が変化したり、晴天下と曇天では見え方が違ったりします。個人差も大きいと思いますので、機種を特定しての検証は諦めました。全体の傾向として、ご理解いただければと思います。
 

2022年10月31日 (月)

BOSE SLEEPBUDSを試す

 BOSE SLEEPBUDS™ II(以下、スリープバッド)を使ってみました。
 まずは、義弟から「寝られないときに最適、最近は耳鳴りもしなくなった」と絶賛。入院を機会にカミさんが買ってくれました。
Sose
 入院中は、個室を希望するのですが、たいがい最初は4人部屋に入れられるので、耳栓は必携、いつもイヤーウイスパーを持参します。スリープバッドは、それに替わるいわばデジタル耳栓です。
 形状は、ワイヤレスイヤフォンと変わりません。充電して使用します。充電端子を合わせるコツと時間がかかります。
 つぎにスマホにBOSEスリープアプリを入れます。BOSEの専用サイトにいって、用意されているサウンドライブラリから、お好みの音をダウンロードしておきます。
 スマホにスープバッドを近づけ認識させます。スマホに入っているライブラリからお好みの音を選び、ボリュームなどを調整して、あとは聞くだけです。
 下記のサイトでサンプル音源を聞くことができます。
https://www.bose.co.jp/ja_jp/products/wellness/noise_masking_sleepbuds/noise-masking-sleepbuds-ii.html#D65B05F162869F9EC29279494C2ED002
 ほとんどが自然音です。また、音楽が自然音とミックスされてものなど、いくつかのパターンがあります。
 自然音は、草原、森、波、流れ、雨、風、氷が溶ける音など、Birdsongというタイトルもあります。また、たき火や雨がテントに当たる音などの人工的なものもありますが、いずれも単調で延々と続きます。
 基本は、自然のなかの「ゴーッ」という音のバリエーションが多いです。Birdsongというタイトルも「ゴーッ」という音のなかで、かすかにときどき鳥らしい声が聞こえます。聞いたことのない声ですので、たぶん外国での録音でしょう。こうして、「ゴーッ」という音に聞き入って、多少の変化を聞き分けようとしていると眠くなってくるということになります。
 考えて見ると、私が鳥が鳴かないので捨てていた音源です。ちょっとカルチャーショックです。
 今まで捨てていた音源に癒やしと眠りの効果があるなんて考えてもみませんでした。それを思うと寝られなくなりました。

2022年6月25日 (土)

タスカムDR-05のVer3.0とXの違いーその2

 DR-05のVer3.0とXについて音の違いを探ってみます。
 S/N比は、カタログによるとVer3.0が92dB以上、Xが94db以上とわずかにXの方が性能が良いことになっています。この差はノイズの多い自然のなかでの録音では誤差範囲、違いを感じる数値ではないでしょう。
 実際に録音した音で比較してみたいと思います。録音設定は、48kHz/16bit、ステレオです。タイマー録音で収録、地上1mほどの木の枝に2台を重ねて置いています。
 音源からほぼ同じ場所の音声を切り出しフェードイン、フェードアウトをかけている以外の編集加工は行っていません。
 まず録音時のゲイン、音の大きさについて波形表示で比較してみます。どちらも録音レベルは最高の90、フルボリュームで録音しています。モノラルに変換しています。
 環境のノイズを波形で見ると、Ver3.0がピークが35dbあたりまであるのに対し、Xは45dbと低めです。
 DR-05 Ver3.0
Noisev31
 DR-05 X

Noisex1

 ノイズの状態をスペクタクル表示で見てみます。モノラルに変換しています。全体に均一にノイズがあることがわかりますが、濃淡の違いになるほど大きな差はありませんでした。
 DR-05 Ver3.0

Noisev32

 DR-05 X

Noisex2

 上掲の音源です。野鳥たちがさえずりはじめる前の静かな状態での録音です。おそらく、現場では無音と感じる状況です。「ゴー」という音がVer3.0のほうが、わずかに大きく聞こえます。
 DR-05 Ver3.0

 DR-05 X

 低い音の例。フクロウの鳴き声です。大きな違いを感じることができませんでした。
 DR-05 Ver3.0

 DR-05 X

 高い音の例。ミソサザイのさえずりを中心としたコーラスです。耳にキンキンくる感じが、Ver3.0のほうが強くXのほうがまろやかに聞こえますが、いかがでしょうか。
 DR-05 Ver3.0

 DR-05 X

 いろいろな音の例。アカハラなどのコーラスです。近くで鳴くアカハラは同じに聞こえますが、遠くで鳴くカッコウがVer3.0の方が大きく聞こえるように思います。
 DR-05 Ver3.0

 DR-05 X

 Ver3.0とXは、外見では液晶の色とマイクの赤いラインが大きな違いです。その他、機能に差がでるほどの違いはありませんでした。音は、Ver3.0が大きな音で録音できて、Xの方が音がまろやかという違いを感じました。この違いは、わずかであり、人によって感じ方が違うかもしれないという差異だと思います。
 野鳥録音に必要な性能には大きな違いがないので、どちらを選んでもよろしいかと思います。1,000円安いことでVer3.0を選ぶことがあってよいかもしれません。ただ、2022年6月現在、どちらも品薄で入手難が続いています。とりあえず手に入る方を購入しても問題はないと思います。。

2022年6月24日 (金)

タスカムDR-05のVer3.0とXの違い-その1

 私がタスカムのDR-05を使っているのがわかると良くたずねられるのは「Ver3.0とXとは液晶の色以外、何が違うのか」です。
 たしかにDR-05は型番がいろいろあって、現行の機種でさえVer3.0とXがありわかりにくいし迷います。ネット通販では、2022年6月現在、Ver3.0が13,000円、Xが14,000円で、Xの方が1,000円くらい高い傾向にあります。
 写真を見ると、液晶の色がVer3.0はオレンジ色、Xは青白いと違いがわかります。いわば、電球と蛍光灯の色の違いがあるのですが、これ以外の違い、とくに音と録音機能に差があるのか知りたいところです。写真は、左がVer3.0、右がXです。
Display
 私のDR-05 Ver3.0は、電池蓋を失った上に思わぬ落下実験をしてしまい液晶にヒビが入ってしまいました。また、以前より怪しいノイズが入ることがあって、修理か買い換えを考えていました。この野鳥のシーズンに修理に出すのも憚れますし、それ以前に直るのか心配です。タスカムの山本さんに相談したところ「とりあえずデモ機を使っておいてください」と1台、貸していただきました。
 申し訳ないので、DR-05 Xをヨドバシの通販で購入いたしました。ということで、図らずもVer3.0とXの比較を行えることになりました。
 タスカムの山本さんによると、2機種の違いは「Xはインターフェースとしての機能があります。Web会議などでのUSBマイクとしてつかったり、ライブ配信などに使えます。」とのこと。Xは、メニューのなかにUSBの項目があり「オーディオI/F」でPCかMAC、サンプリング周波数、実行を選択することで、USBマイクとしての設定を行えるようようになっていました。写真は、USB設定のメニューです。
Menu
 この他、外見上の違いは、Xのマイクには赤いラインが入っています。
Mike
 USBの端子がVer3.0で はMini-B、XではMicro-B。マイクロSDスロットの蓋にVer3.0はマイクロSDのロゴが刻印されています、Xは何も書かれていないなどを違いを見つけました。
Usb
 いずれも機能に関わるものではありません。また、メニューのなかでタイマー録音を設定して最後の決定がVer3.0では中央のプレイボタン(▼1つ)ですが、Xでは早送りボタン(▼2つ)の違いがありました。2台を同時に使う場合、誤設定をしないように注意が必要です。この他、メニューは基本は同じですが、並びや言葉が微妙に違います。
 筐体は、並べても重ねても同じに見えます。ちなみに、重さはeneloop2本を入れてどちらも180gとなり、違いはありませんでした。
 液晶の色の違いから電池の持ち時間に差がありそうです。カタログには、44.1kHz、16bitの録音設定でエボルタ使用の場合どちらも17.5時間で同じ。eneloop使用でVer3.0が約15.5時間、Xは14.5時間とあり、Ver3.0が1時間長いことになっています。この差は微妙で、eneloopの鮮度によって10時間を超えると1時間くらいの誤差はでます。実際、2台をeneloopで使用してみて、電池の持ちに大きな差があるようには思えませんでした。(つづく)

 

2022年6月22日 (水)

タスカム Portacapture X8を使ってみた-追加 3

 タスカムのPortacapture X8(以下、X8)は、192kHz/32bitの高品位で録音できます。はたして野外での野鳥のコーラスをこの高品位で録音したらどうなるのか、今のシーズンならではの録音を試みました。
 その前に192kHz/32bitで録音した場合、バッテリーの持続時間を確認したいと思いました。マニュアルには、44.1kHz/24bitの持続時間は書かれていますが、高品位でいったいどのくらい持つのかの記述を見つけることはできませんでした。
 まず、本体に単三のeneloopを4本入れた場合の持続時間です。前回の48kHz/16bitでの録音では、eneloopの鮮度が影響する傾向がありましたので、なるべく新鮮なものを使っています。結果は、1時間38分でした。4G+4G+1.4G=9.4Gのデータとなりました。4G=41分となります。
 192kHz/32bitの録音では、おおよそ1G=10分、eneloop1本あたり2G、20分の録音ができると、考えておけばよろしいでしょう。
 48kHz/16bitでは、4Gのファイル+αでしたから、もうひとつ4Gのファイルまで録音できたことになります。それにしても、192kHz/32bitでの録音は容量とバッテリーを食います。
 今回、日光での録音は前回成績の良かった専用のバッテリーパックBP-6AAを装着いたしました。本体の4本に加えて6本、合計10本のeneloopから電力が供給されることになります。
 結果は3時間24分となりました。4Gのファイルが5つ、20Gのデータが録音されていました。ほぼ計算どおりです。
 録音機を設置したのは、午後4時50分です。そこから3時間24分、8時14分まで録音されていました。
 ということで早朝のコーラスにはとても間に合わないことになり、192kHz/32bitの高品位で録音しようと思ったら早起きしなくてはなりません。
 ただ、今回は野鳥のコーラスの最盛期、それだけに夕方のコーラスはボリューム感があり、聞き応えがあり録音しがいのある音となりました。
 アップした音源は、音源の一部を切り出しただけです。フェードイン、フェードアウトをしているだけです。
 高めの音の例、ホトトギスとアカハラを中心としたコーラス。

 低い音の例、カッコウ、アカゲラのドラミングの入ったコーラス。

 mp3に変換していますので高品位の意味があるのか疑問ですが、この程度は録れたとご理解いただければと思います。

2022年6月19日 (日)

思わぬ事態ーアリが録音機の中に

 長時間録音やタイマー録音では、タヌキにイタズラされたり思わぬ事態に遭遇することあります。しかし、今回のようなことは予想もできませんでした。
 この梅雨の晴れ間をぬって、日光に2泊で行って参りました。昨夜と今日は雨予報でしたので、山に録音機を置くことができたのは1回だけ。それでも、渡りの遅いカッコウとホトトギスが加わったボリューム感のある野鳥のコーラスを録音することができました。
 今回は、タスカムのX8で高品位で長時間録音。機種による違いを実際の野鳥のコーラスで検証したいと思い、DR-05のバージョン3とXでタイマー録音を行いました。
 いつもの霧降高原の一隅に17日夕方、録音機を3台を置いてきました。前回は、前にササがあったので少しの風でササが鳴り、絶えずノイズのある音源となってしまいました。今回は、ヤマツツジの枝分かれをした地上1mほどの高さに3機種をのせて設置しました。
 翌日午前中に回収に行くと、録音機にアリがついているに気が付きました。その場で、かなりアリを払って帰宅。しかし、ふと気が付くと部屋の中をアリが歩いています。殺すのはかわいそうなので、紙に乗せては外に追い出します。ところが、これがキリがありません。昨晩だけで、100匹は追い出したでしょう。
 最初は、ジャマーのなかにアリが潜んでいるのかと思いましたがいません。試しに紙袋にX8を入れて置いたら、20匹ほどのアリがでてきました。写真で、見えるだけでも10匹のアリがいます。
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 アリはX8の中に入っていたのです。DR-05の2台には、アリが入り込む隙間がありません。ところが、X8はキヤノンプラグ用に4つ大きな穴があいています。恐らく録音中は電池が放熱し、録音機が周辺に比べて暖かかったはずです。居心地の良い場所を見つけたとばかりに録音機のなかに侵入して来た可能性があります。
 ちょっと心配なのは、アリには蟻酸がありますから、基板などに影響を与えたら困ります。このプラグの大きな穴を塞ぐ方法をなんとかして考えないと、また同じことがまた起きそうです。

追記:X8のなかで、アリが死んでいるとも限りませんのでなかを開けて確認しました。マイクをはずし電池を出し、6ヶ所のネジをはずすと簡単に裏蓋がはずれます。なお。2ヶ所は滑り止めの穴の中にあります。
 エアブラシで、隙間を含めて掃除をすると2匹の死体が出てきました。アリなど虫に入られた時は、掃除が必要です。また、シーズンが終わったタイミングで裏蓋をはずし掃除をしたほうが良いかもしれません。ただし、自己責任でお願いします。

2022年6月 5日 (日)

タスカム Portacapture X8を使ってみた-追加 2

 実際に録音したX8とDR-05の音源の比較です。いずれも48kHz/16bit、ステレオ、野鳥モードで録音しています。ほぼ同じ時刻の部分を切り出しました。フェードイン、フェードアウト以外の編集はしていません。ただし、wavからmp3に変換しています。 
 ノイズの少ないところでの録音です。メインはヒガラのさえずりです。ヒガラのさえずりは、4,400~5,200Hzにメインの音があり澄んだ音です。
 X8のヒガラの録音。

 DR-05のヒガラの録音。

 ヒガラのさえずりについては、音に違いがないように聞こえます。環境音の「ゴーッ」という音が、X8のほうが小さくDR-05のほうが大きく聞こえる違いを感じます。

 ノイズが大きめの環境での録音です。センダイムシクイがさえずっています。さえずりの音のメインは、「チヨチヨ」が3,000~6,000Hz、「ジー」が8,000Hzまで伸びています。ヒガラに比べて、濁った音で「ジー」は声紋がぼやけるほどの濁った音です。
 X8のセンダイムシクイの録音。

 DR-05のセンダイムシクイの録音。

 終わりの方で、アオバトが鳴いています。アオバトの鳴き声は、低いために環境のノイズに埋もれがちですが、X8はアオバトの声が比較してはっきり聞こえると思います。ノイズとのバランスの違いが、わかればと思います。

 X8の最高品位、192kHz/32bitで先日のカミナリを録音してみました。大きな音ですので爆音に注意してください。

 マニュアルモードで、録音ボリュームは30dbです。wavからmp3に変換していますので、果たして意味があるのか疑問ですが、参考のためにアップしておきます。

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